MATLAB® と Simulink® を使用することで、エンジニア、研究者、科学者は業界の規制や規格に準拠しながら、体外診断 (IVD) 用医療機器やアプリケーションを設計、シミュレーション、テストできます。開発プロセスにおいて、MATLAB および Simulink 製品の FDA/CE 規制に対する妥当性を確認し、IEC 62304 などの規格に準拠させることができます。
MATLAB と Simulink を使用すれば、次のことが可能になります。
- センサーデータと制御システムのためのアルゴリズムの設計とシミュレーション
- マルチオミクスデータ、顕微鏡検査データ、質量分析データを含むライフ サイエンス データのシミュレーションと解析
- 人工知能 (AI) ベースの体外診断用アプリケーションの作成と妥当性確認
- 並列計算とクラウド コンピューティングによるライフ サイエンス データの処理と AI モデル利用の促進
- 完全な要件のトレーサビリティを備えた IEC 62304 に準拠した組み込みソフトウェアの開発
MATLAB および Simulink を使用した体外診断用医療機器
センサーデータと制御システムのためのアルゴリズムの設計とシミュレーション
MATLAB と Simulink を使用すると、異なる物理領域を統一されたシミュレーション環境に統合し、複雑な IVD 用医療機器を効率的に設計およびテストできます。電気機械コンポーネントや流体コンポーネント、データセンサー、高度なアルゴリズムをシミュレーションすることができます。シミュレーションは、ハードウェアに依存しない環境でアルゴリズム、センサー、マルチドメイン コンポーネントの相互運用性を確保する必要があるシステム設計において役立ちます。
ライフ サイエンス データのシミュレーションと解析
MATLAB と Simulink を使用すると、ライフサイエンスのさまざまなタスクや用途向けに、マルチオミクスデータ、画像データ、時系列データ、顕微鏡検査データなどを解析できます。また、関数を組み合わせて、次世代シーケンシング (ChIP-Seq、RNA-Seq)、マイクロアレイ、質量分析データなどの一般的なバイオインフォマティクスのワークフローをサポートすることもできます。SimBiology では、複雑な生物学的システムをモデル化、シミュレーション、解析し、そのアプリケーションを IVD および医薬品開発に利用できます。
AI ベースの体外診断用アプリケーションの作成
MATLAB と Simulink では、薬物標的の特定や画像データの分類など AI ベースの IVD 用アプリケーションを作成できます。TensorFlow や PyTorch などの一般的な AI フレームワークを利用できるほか、AI を IVD 用アプリケーションの開発ワークフロー全体に統合できます。また、モデルベースデザイン (MBD、モデルベース開発) を使用して、FDA/CE 規制遵守のための検証と妥当性確認を開発プロセスに組み入れることもできます。
ライフ サイエンス データの処理と AI モデル利用の促進
MATLAB と Simulink では、高スループットのスクリーニングや質量分析データ解析などの計算量の多いライフ サイエンス データの処理を促進させることができます。アルゴリズムを最適化して性能を向上させ、GPU や FPGA などのターゲット プロセッサ向けのコードを自動的に生成することができます。並列サーバーを使用する独自のコンピューティング インフラストラクチャを作成し、ビッグデータ解析に対応できます。MATLAB は、AWS、Azure、NVIDIA GPU Cloud などのパブリッククラウド プロバイダーもサポートしています。
IEC 62304 準拠の組み込みソフトウェアの開発
MATLAB と Simulink では、モデルベースデザインを使用して外科用機器向けの IEC 62304 準拠の組み込みソフトウェアを開発できます。モデルベースデザインにより、ソフトウェア開発ワークフローに検証と妥当性確認が組み込まれるため、テスト済みの安全な医療機器向けソフトウェアを設計するための共通のフレームワークが確立されます。IEC 62304 規格で必要とされるドキュメンテーションのほとんどが、完全なトレーサビリティを備えた状態で自動的に作成されます。
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