Requirements Toolbox (旧称: Simulink Requirements™) を使用すると、MATLAB または Simulink 内で、要件の作成、リンク、妥当性確認を行うことができます。カスタム属性を使用したリッチテキストで要件を作成したり、要件管理ツールから要件をインポートしたりできます。
MATLAB コード、System Composer または Simulink モデル、テストに要件をリンクできます。このツールボックスは、トレーサビリティを解析し、実装やテストのギャップを特定します。設計の強調表示とトレーサビリティ マトリクスにより、複数の成果物間でリンクが存在する場所をまとめて表示し、ギャップへの対処方法を提案します。要件が変更されると、リンクされている成果物が強調表示されるため、トレーサビリティ ダイアグラムを使用して影響を受ける上流と下流の成果物を特定できます。Simulink 設計から生成されたコードには、要件が実装された場所を示すコードコメントが含まれており、レビューに利用できます。
要件テーブルを使用して、要件を形式化し、整合性、完全性、正確性を解析できます。また、要件パースペクティブを使用すると、設計と要件を同時に表示し、管理できます。Simulink で使用する場合は、ドラッグ アンド ドロップで簡単にブロックへのリンクを作成できます。
業界標準には、IEC Certification Kit (for ISO 26262 and IEC 61508) および DO Qualification Kit (for DO-178) により対応しています。
サードパーティの要件ツールとの連携
IBM® DOORS®、IBM DOORS Next、Microsoft® Word、Excel® など、他のソースから要件をインポートして表示します。要件交換形式 (ReqIF™) を使用して、Siemens Polarion® ALM™ や Jama Connect™ 形式などをサポートするツールと要件を交換します。
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設計、コード、およびテストへの要件のトレース
要件、モデル要素、MATLAB コード、データディクショナリ、テストケース、テストハーネスをリンクする "デジタルスレッド" を作成します。外部の要件ツールをトレースします。Embedded Coder からのコード生成レポートにリンクを含めます。
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形式的要件をモデル化
Simulink の Requirements Table ブロックで、論理式を使用 (3:53) した形式的要件を指定します。シミュレーションを使用して、これらの形式的要件の妥当性を確認し、正確性、整合性、完全性の解析を実行します。形式的要件を設計モデルにバインドし、準拠を検証します。対応する要件にリンクしている Simulink Design Verifier を使用してテストを生成します。
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要件と設計の同時操作
要件パースペクティブを使用して、Simulink、System Composer、Stateflow エディターで直接要件を表示、作成、整理します。モデルを変更せずにドラッグ アンド ドロップでリンクを作成し、バッジを使用してモデル内のリンクの位置を確認し、ブロック線図の注釈に要件を入力します。
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要件のカバレッジの解析
実装とテストのギャップ、欠落している要件、設計エラーを特定します。トレーサビリティ マトリクスを使用して、大量の要件、モデル、テスト間のリンクを確認し、リンクを追加することでギャップに対処します。
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変更による影響の特定
強調表示されたリンク要素を確認することで、要件や Simulink Test でのテストケースの変更による影響を把握します。トレーサビリティ ダイアグラムを作成して、リンクされている項目を可視化し、それらの項目に移動します。
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MATLAB コードとテストへの要件のトレース
MATLAB コード内の個別の行、外部ドキュメントの要件情報、および MATLAB Test のテストケースとの間のトレーサビリティ リンクを作成、管理し、それらのリンクを使用して移動します。MATLAB エディターでトレーサビリティを強調表示し、実装やテストのギャップを特定します。
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製品リソース:
「以前のプロジェクトでは、要件のカバレッジ解析を手動で行っており、その評価は主観的なものでした。Simulink、Simulink Coverage、Requirements Toolbox を導入することでこの解析を自動化し、客観的なカバレッジメトリクスを得られるようになったことで、認証取得のための要件レビューに費やす時間を最大 30% 短縮できました。」
あなたは学生ですか?
ご所属の学校にはすでに Campus-Wide License が導入されていて、MATLAB、Simulink、その他のアドオン製品を利用できる可能性があります。