IEC 62304 とは?
IEC 62304 は、国際電気標準会議 (IEC) が発行している国際規格であり、ライフサイクル全般を考慮した医療機器プログラムの開発に対する要件を定義しています。この規格は欧州連合と米国でハーモナイズされており、どちらの市場においても、医療機器に対する規制に準拠していることの証明方法の一つとして使用することができます。
IEC 62304 規格には、安全でテスト済みの医療機器プログラムを設計する際のタスクなどが規定されています。特に、故障した場合の患者への影響を考慮して、以下の 3 つの安全性クラスに分類しています。
- クラス A: 傷害または健康被害の可能性がない
- クラス B: 重大ではない傷害の可能性がある
- クラス C: 死亡または重大な傷害の可能性がある
MATLAB® および Simulink® を活用することで、IEC 62304 に準拠した医療機器プログラムの開発が、モデルベースデザイン (MBD、モデルベース開発)で行えます。モデルベースデザインとは、検証と妥当性確認をワークフローに組み込んだソフトウェア開発手法です。これにより、ソフトウェアを医療機器に統合する前に、テストおよび検証を徹底的に行うことができます。また、IEC 62304 で要求される文書の一部も自動生成されます。モデルベースデザインで使用されるほとんどの Simulink ツールは、IEC 62304 に準拠した開発ワークフローに対応する TÜV SÜV 認証を受けています。
IEC 62304 に基づくソフトウェア ドキュメンテーションの要件
IEC 62304 規格に準拠したソフトウェア開発の詳細については、検証、妥当性確認、テストのための Simulink、Polyspace 静的コード解析製品、および IEC Certification Kit を参照してください。
製品使用例および使い方
ソフトウェア リファレンス
参考: MATLAB and Simulink for medical devices, プログラム医療機器 (Software as a Medical Device、SaMD), 21 CFR 820, 医療AI