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importONNXLayers

(削除予定) ONNX ネットワークからの層のインポート

importONNXLayers は将来のリリースで削除される予定です。代わりに importNetworkFromONNX を使用してください。 (R2023b 以降)コードの更新の詳細については、バージョン履歴を参照してください。

説明

lgraph = importONNXLayers(modelfile) は、ファイル modelfile から事前学習済みの ONNX™ (Open Neural Network Exchange) ネットワークの層と重みをインポートします。この関数は、DAGNetwork オブジェクトまたは dlnetwork オブジェクトと互換性のある LayerGraph オブジェクトとして lgraph を返します。

importONNXLayers には、Deep Learning Toolbox™ Converter for ONNX Model Format サポート パッケージが必要です。このサポート パッケージがインストールされていない場合、importONNXLayers によってダウンロード用リンクが表示されます。

メモ

既定では、ソフトウェアが ONNX 演算子をそれと等価な組み込みの MATLAB® 層に変換できないときに、importONNXLayers がカスタム層の生成を試みます。ソフトウェアによる変換がサポートされている演算子の一覧については、組み込みの MATLAB 層への変換がサポートされている ONNX 演算子を参照してください。

importONNXLayers は、生成されたカスタム層をパッケージ +modelfile に保存します。

importONNXLayers は、組み込みの MATLAB 層への変換がサポートされていない各 ONNX 演算子のカスタム層を自動生成しません。サポートされていない層の処理方法の詳細については、ヒントを参照してください。

lgraph = importONNXLayers(modelfile,Name=Value) は、1 つ以上の名前と値の引数で指定された追加オプションを使用して、ONNX ネットワークから層と重みをインポートします。たとえば、OutputLayerType="classification"DAGNetwork オブジェクトと互換性のある層グラフをインポートしますが、その際、インポートされたネットワーク アーキテクチャの最初の出力分岐の末尾に分類出力層が追加されます。

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Deep Learning Toolbox Converter for ONNX Model Format サポート パッケージをダウンロードしてインストールします。

コマンド ラインで importONNXLayers と入力します。

importONNXLayers

Deep Learning Toolbox Converter for ONNX Model Format がインストールされていない場合、この関数は、必要なサポート パッケージへのリンクをアドオン エクスプローラーに表示します。サポート パッケージをインストールするには、リンクをクリックして、[インストール] をクリックします。コマンド ラインでモデル ファイル "simplenet.onnx" からネットワークをインポートして、インストールが正常に終了していることを確認します。サポート パッケージがインストールされている場合、この関数は LayerGraph オブジェクトを返します。

modelfile = "simplenet.onnx";
lgraph = importONNXLayers(modelfile)
lgraph = 
  LayerGraph with properties:

         Layers: [9×1 nnet.cnn.layer.Layer]
    Connections: [8×2 table]
     InputNames: {'imageinput'}
    OutputNames: {'ClassificationLayer_softmax1002'}

ネットワーク アーキテクチャをプロットします。

plot(lgraph)

事前学習済みの ONNX ネットワークを LayerGraph オブジェクトとしてインポートします。次に、インポートした層を組み立てて DAGNetwork オブジェクトを作成し、組み立てたネットワークを使用してイメージを分類します。

squeezenet畳み込みニューラル ネットワークの ONNX モデルを生成します。

squeezeNet = squeezenet;
exportONNXNetwork(squeezeNet,"squeezeNet.onnx");

モデル ファイルとクラス名を指定します。

modelfile = "squeezenet.onnx";
ClassNames = squeezeNet.Layers(end).Classes;

ONNX ネットワークの層と重みをインポートします。既定では、importONNXLayersDAGNetwork オブジェクトと互換性のある LayerGraph オブジェクトとしてネットワークをインポートします。

lgraph = importONNXLayers(modelfile)
lgraph = 
  LayerGraph with properties:

         Layers: [70×1 nnet.cnn.layer.Layer]
    Connections: [77×2 table]
     InputNames: {'data'}
    OutputNames: {'ClassificationLayer_prob'}

インポートしたネットワーク アーキテクチャを解析します。

analyzeNetwork(lgraph)

squeezenetLgraphAnalyze.png

インポートしたネットワークの最後の層を表示します。出力を見ると、この層グラフのネットワーク アーキテクチャの末尾に ClassificationOutputLayer があることがわかります。

lgraph.Layers(end)
ans = 
  ClassificationOutputLayer with properties:

            Name: 'ClassificationLayer_prob'
         Classes: 'auto'
    ClassWeights: 'none'
      OutputSize: 'auto'

   Hyperparameters
    LossFunction: 'crossentropyex'

分類層にはクラスが含まれていないため、ネットワークを組み立てる前にそれを指定しなければなりません。クラスを指定しない場合、クラスは 12、...、N に自動的に設定されます。ここで、N はクラスの数です。

分類層の名前は 'ClassificationLayer_prob' です。クラスを ClassNames に設定してから、インポートした分類層を新しい層に置き換えます。

cLayer = lgraph.Layers(end);
cLayer.Classes = ClassNames;
lgraph = replaceLayer(lgraph,'ClassificationLayer_prob',cLayer);

assembleNetwork を使用して層グラフを組み立て、DAGNetwork オブジェクトを返します。

net = assembleNetwork(lgraph)
net = 
  DAGNetwork with properties:

         Layers: [70×1 nnet.cnn.layer.Layer]
    Connections: [77×2 table]
     InputNames: {'data'}
    OutputNames: {'ClassificationLayer_prob'}

分類するイメージを読み取り、そのイメージのサイズを表示します。このイメージは 384 x 512 ピクセルで 3 つのカラー チャネル (RGB) があります。

I = imread("peppers.png");
size(I)
ans = 1×3

   384   512     3

イメージのサイズをネットワークの入力サイズに変更します。イメージを表示します。

I = imresize(I,[227 227]);
imshow(I)

インポートしたネットワークを使用してイメージを分類します。

label = classify(net,I)
label = categorical
     bell pepper 

事前学習済みの ONNX ネットワークを、dlnetwork オブジェクトと互換性のある LayerGraph オブジェクトとしてインポートします。その後、層グラフを dlnetwork に変換してイメージを分類します。

squeezenet畳み込みニューラル ネットワークの ONNX モデルを生成します。

squeezeNet = squeezenet;
exportONNXNetwork(squeezeNet,"squeezeNet.onnx");

モデル ファイルとクラス名を指定します。

modelfile = "squeezenet.onnx";
ClassNames = squeezeNet.Layers(end).Classes;

ONNX ネットワークの層と重みをインポートします。ネットワークを dlnetwork オブジェクトと互換性がある LayerGraph オブジェクトとしてインポートするよう指定します。

lgraph = importONNXLayers(modelfile,TargetNetwork="dlnetwork")
lgraph = 
  LayerGraph with properties:

         Layers: [70×1 nnet.cnn.layer.Layer]
    Connections: [77×2 table]
     InputNames: {'data'}
    OutputNames: {1×0 cell}

分類するイメージを読み取り、そのイメージのサイズを表示します。このイメージは 384 x 512 ピクセルで 3 つのカラー チャネル (RGB) があります。

I = imread("peppers.png");
size(I)
ans = 1×3

   384   512     3

イメージのサイズをネットワークの入力サイズに変更します。イメージを表示します。

I = imresize(I,[227 227]);
imshow(I)

インポートした層グラフを dlnetwork オブジェクトに変換します。

dlnet = dlnetwork(lgraph);

イメージを dlarray に変換します。イメージを次元 "SSCB" (spatial、spatial、channel、batch) で書式設定します。この場合、バッチ サイズは 1 であるため、バッチ サイズを省略できます ("SSC")。

I_dlarray = dlarray(single(I),"SSCB");

サンプル イメージを分類し、予測されたラベルを見つけます。

prob = predict(dlnet,I_dlarray);
[~,label] = max(prob);

分類結果を表示します。

ClassNames(label)
ans = categorical
     bell pepper 

事前学習済みの ONNX ネットワークを LayerGraph オブジェクトとしてインポートし、インポートした層を組み立てて DAGNetwork オブジェクトを作成します。その後、DAGNetwork を使用してイメージを分類します。インポートしたネットワークには、組み込みの MATLAB 層への変換がサポートされていない ONNX 演算子が含まれています。これらの演算子をインポートすると、カスタム層がソフトウェアによって自動生成されます。

この例では、補助関数 findCustomLayers を使用します。この関数のコードを見るには、補助関数を参照してください。

ONNX Model Zoo の演算子セット 9 と共にインポートするファイルを、shufflenet として指定します。shufflenet は、ImageNet データベースの 100 万個を超えるイメージで学習させた畳み込みニューラル ネットワークです。結果として、このネットワークは広範囲のイメージに対する豊富な特徴表現を学習しています。このネットワークは、イメージを 1000 個のオブジェクト カテゴリ (キーボード、マウス、鉛筆、多くの動物など) に分類できます。

modelfile = "shufflenet-9.onnx";

shufflenet の層と重みをインポートします。既定では、importONNXLayersDAGNetwork オブジェクトと互換性のある LayerGraph オブジェクトとしてネットワークをインポートします。インポートしたネットワークに、組み込みの MATLAB 層への変換がサポートされていない ONNX 演算子が含まれている場合、importONNXLayers は、これらの層の代わりにカスタム層を自動生成できます。importONNXLayers は、生成した各カスタム層を、現在のフォルダー内のパッケージ +shufflenet_9 に個別の .m ファイルとして保存します。名前と値の引数 PackageName を使用して、パッケージ名を指定します。

lgraph = importONNXLayers(modelfile,PackageName="shufflenet_9")
lgraph = 
  LayerGraph with properties:

         Layers: [173×1 nnet.cnn.layer.Layer]
    Connections: [188×2 table]
     InputNames: {'gpu_0_data_0'}
    OutputNames: {'ClassificationLayer_gpu_0_softmax_1'}

補助関数 findCustomLayers を使用して、自動生成されたカスタム層のインデックスを見つけ、このカスタム層を表示します。

ind = findCustomLayers(lgraph.Layers,'+shufflenet_9');
lgraph.Layers(ind)
ans = 
  16×1 Layer array with layers:

     1   'Reshape_To_ReshapeLayer1004'   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1004   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1004
     2   'Reshape_To_ReshapeLayer1009'   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1009   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1009
     3   'Reshape_To_ReshapeLayer1014'   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1014   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1014
     4   'Reshape_To_ReshapeLayer1019'   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1019   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1019
     5   'Reshape_To_ReshapeLayer1024'   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1024   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1024
     6   'Reshape_To_ReshapeLayer1029'   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1029   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1029
     7   'Reshape_To_ReshapeLayer1034'   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1034   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1034
     8   'Reshape_To_ReshapeLayer1039'   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1039   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1039
     9   'Reshape_To_ReshapeLayer1044'   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1044   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1044
    10   'Reshape_To_ReshapeLayer1049'   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1049   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1049
    11   'Reshape_To_ReshapeLayer1054'   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1054   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1054
    12   'Reshape_To_ReshapeLayer1059'   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1059   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1059
    13   'Reshape_To_ReshapeLayer1064'   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1064   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1064
    14   'Reshape_To_ReshapeLayer1069'   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1069   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1069
    15   'Reshape_To_ReshapeLayer1074'   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1074   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1074
    16   'Reshape_To_ReshapeLayer1079'   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1079   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1079

分類層にはクラスが含まれていないため、ネットワークを組み立てる前にそれを指定しなければなりません。クラスを指定しない場合、クラスは 12、...、N に自動的に設定されます。ここで、N はクラスの数です。

同じく ImageNet データベースのイメージで学習させたsqueezenetから、クラス名をインポートします。

SqueezeNet = squeezenet;
classNames = SqueezeNet.Layers(end).ClassNames;

分類層 cLayer は、lgraph の最後の層です。クラスを classNames に設定してから、インポートした分類層を新しい層に置き換えます。

cLayer = lgraph.Layers(end)
cLayer = 
  ClassificationOutputLayer with properties:

            Name: 'ClassificationLayer_gpu_0_softmax_1'
         Classes: 'auto'
    ClassWeights: 'none'
      OutputSize: 'auto'

   Hyperparameters
    LossFunction: 'crossentropyex'

cLayer.Classes = classNames;
lgraph = replaceLayer(lgraph,lgraph.Layers(end).Name,cLayer);

assembleNetwork を使用して層グラフを組み立てます。この関数は、予測に使用する準備が整った DAGNetwork オブジェクトを返します。

net = assembleNetwork(lgraph)
net = 
  DAGNetwork with properties:

         Layers: [173×1 nnet.cnn.layer.Layer]
    Connections: [188×2 table]
     InputNames: {'gpu_0_data_0'}
    OutputNames: {'ClassificationLayer_gpu_0_softmax_1'}

分類するイメージを読み取り、そのイメージのサイズを表示します。このイメージは 792 x 1056 ピクセルで、3 つのカラー チャネル (RGB) があります。

I = imread("peacock.jpg");
size(I)
ans = 1×3

         792        1056           3

イメージのサイズをネットワークの入力サイズに変更します。イメージを表示します。

I = imresize(I,[224 224]);
imshow(I)

shufflenet への入力をさらに前処理する必要があります (詳細については、ONNX Model Zoo の ShuffleNet を参照してください)。イメージを再スケーリングします。学習イメージの平均を減算し、学習イメージの標準偏差で除算して、イメージを正規化します。

I = rescale(I,0,1);

meanIm = [0.485 0.456 0.406];
stdIm = [0.229 0.224 0.225];
I = (I - reshape(meanIm,[1 1 3]))./reshape(stdIm,[1 1 3]);

インポートしたネットワークを使用してイメージを分類します。

label = classify(net,I)
label = categorical
     peacock 

補助関数

この節では、この例で使用されている補助関数 findCustomLayers のコードを示します。findCustomLayers は、importONNXLayers によって自動生成されたカスタム層の indices を返します。

function indices = findCustomLayers(layers,PackageName)

s = what(['.\' PackageName]);

indices = zeros(1,length(s.m));
for i = 1:length(layers)
    for j = 1:length(s.m)
        if strcmpi(class(layers(i)),[PackageName(2:end) '.' s.m{j}(1:end-2)])
            indices(j) = i;
        end
    end
end

end

ONNX 長短期記憶 (LSTM) ネットワークを層グラフとしてインポートし、プレースホルダー層を検索して置換します。LSTM ネットワークでは、シーケンス データをネットワークに入力し、シーケンス データの個々のタイム ステップに基づいて予測を行うことができます。

lstmNet は、深層学習を使用したシーケンスの分類で作成した LSTM ネットワークと同様のアーキテクチャとなっています。lstmNet は、続けて発音された 2 つの日本語の母音を表す時系列データに対してその話者を認識するように学習が行われています。

lstmNet をモデル ファイルとして指定します。

modelfile = "lstmNet.onnx";

ONNX ネットワークの層と重みをインポートします。既定では、importONNXLayersDAGNetwork オブジェクトと互換性のある LayerGraph オブジェクトとしてネットワークをインポートします。

lgraph = importONNXLayers("lstmNet.onnx")
Warning: Unable to import some ONNX operators, because they are not supported. They have been replaced by placeholder layers. To find these layers, call the function findPlaceholderLayers on the returned object.

1 operators(s)	:	Unable to create an output layer for the ONNX network output 'softmax1001' because its data format is unknown or unsupported by MATLAB output layers.
                        If you know its format, pass it using the 'OutputDataFormats' argument.

To import the ONNX network as a function, use importONNXFunction.
lgraph = 
  LayerGraph with properties:

         Layers: [6×1 nnet.cnn.layer.Layer]
    Connections: [5×2 table]
     InputNames: {'sequenceinput'}
    OutputNames: {1×0 cell}

importONNXLayers は、警告を表示して出力層のプレースホルダー層を挿入します。

プレースホルダー層を確認するには、lgraphLayers プロパティを表示するか、関数findPlaceholderLayersを使用します。

lgraph.Layers
ans = 
  6×1 Layer array with layers:

     1   'sequenceinput'                 Sequence Input                        Sequence input with 12 dimensions
     2   'lstm1000'                      LSTM                                  LSTM with 100 hidden units
     3   'fc_MatMul'                     Fully Connected                       9 fully connected layer
     4   'fc_Add'                        Elementwise Affine                    Applies an elementwise scaling followed by an addition to the input.
     5   'Flatten_To_SoftmaxLayer1005'   lstmNet.Flatten_To_SoftmaxLayer1005   lstmNet.Flatten_To_SoftmaxLayer1005
     6   'OutputLayer_softmax1001'       PLACEHOLDER LAYER                     Placeholder for 'added_outputLayer' ONNX operator
placeholderLayers = findPlaceholderLayers(lgraph)
placeholderLayers = 
  PlaceholderLayer with properties:

        Name: 'OutputLayer_softmax1001'
    ONNXNode: [1×1 struct]
     Weights: []

   Learnable Parameters
    No properties.

   State Parameters
    No properties.

  Show all properties

プレースホルダー層と置き換える出力層を作成します。まず、OutputLayer_softmax1001 という名前の分類層を作成します。クラスを指定しない場合、クラスは 12、...、N に自動的に設定されます。ここで、N はクラスの数です。今回の場合、クラス データは、9 人の話者に対応するラベル "1"、"2"、...、"9" から成る categorical ベクトルです。

outputLayer = classificationLayer('Name','OutputLayer_softmax1001');

関数replaceLayerを使用して、プレースホルダー層を outputLayer に置き換えます。

lgraph = replaceLayer(lgraph,'OutputLayer_softmax1001',outputLayer);

層グラフの Layers プロパティを表示して置き換えを確認します。

lgraph.Layers
ans = 
  6×1 Layer array with layers:

     1   'sequenceinput'                 Sequence Input                        Sequence input with 12 dimensions
     2   'lstm1000'                      LSTM                                  LSTM with 100 hidden units
     3   'fc_MatMul'                     Fully Connected                       9 fully connected layer
     4   'fc_Add'                        Elementwise Affine                    Applies an elementwise scaling followed by an addition to the input.
     5   'Flatten_To_SoftmaxLayer1005'   lstmNet.Flatten_To_SoftmaxLayer1005   lstmNet.Flatten_To_SoftmaxLayer1005
     6   'OutputLayer_softmax1001'       Classification Output                 crossentropyex

または、OutputLayerType オプションか OutputDataFormats オプションを使用して層グラフをインポートするときに出力層を定義します。findPlaceholderLayers を使用して、インポートした層グラフにプレースホルダー層が含まれているかどうかを確認します。

lgraph1 = importONNXLayers("lstmNet.onnx",OutputLayerType="classification");
findPlaceholderLayers(lgraph1)
ans = 
  0×1 Layer array with properties:

lgraph2 = importONNXLayers("lstmNet.onnx",OutputDataFormats="BC");
findPlaceholderLayers(lgraph2)
ans = 
  0×1 Layer array with properties:

インポートした層グラフ lgraph1 および lgraph2 には、プレースホルダー層が含まれていません。

importONNXLayers を使用して複数の出力をもつ ONNX ネットワークをインポートし、インポートした層グラフを組み立てて DAGNetwork オブジェクトを作成します。

層と重みのインポート元となるネットワーク ファイルを指定します。

modelfile = "digitsMIMO.onnx";

modelfile から層と重みをインポートします。digitsMIMO.onnx 内のネットワークには 2 つの出力層があります。1 つは数字を分類する分類層 (ClassificationLayer_sm_1)、1 つは数字の予測角度の平均二乗誤差を計算する回帰層 (RegressionLayer_fc_1_Flatten) です。

lgraph = importONNXLayers(modelfile)
lgraph = 
  LayerGraph with properties:

         Layers: [19×1 nnet.cnn.layer.Layer]
    Connections: [19×2 table]
     InputNames: {'input'}
    OutputNames: {'ClassificationLayer_sm_1'  'RegressionLayer_fc_1_Flatten'}

plot を使用して層グラフをプロットし、lgraph の層を表示します。

plot(lgraph)

lgraph.Layers
ans = 
  19×1 Layer array with layers:

     1   'input'                          Image Input             28×28×1 images
     2   'conv_1'                         Convolution             16 5×5×1 convolutions with stride [1  1] and padding [2  2  2  2]
     3   'BN_1'                           Batch Normalization     Batch normalization with 16 channels
     4   'relu_1'                         ReLU                    ReLU
     5   'conv_2'                         Convolution             32 1×1×16 convolutions with stride [2  2] and padding [0  0  0  0]
     6   'conv_3'                         Convolution             32 3×3×16 convolutions with stride [2  2] and padding [1  1  1  1]
     7   'BN_2'                           Batch Normalization     Batch normalization with 32 channels
     8   'relu_2'                         ReLU                    ReLU
     9   'conv_4'                         Convolution             32 3×3×32 convolutions with stride [1  1] and padding [1  1  1  1]
    10   'BN_3'                           Batch Normalization     Batch normalization with 32 channels
    11   'relu_3'                         ReLU                    ReLU
    12   'plus_1'                         Addition                Element-wise addition of 2 inputs
    13   'fc_1'                           Convolution             1 14×14×32 convolutions with stride [1  1] and padding [0  0  0  0]
    14   'fc_2'                           Convolution             10 14×14×32 convolutions with stride [1  1] and padding [0  0  0  0]
    15   'sm_1_Flatten'                   ONNX Flatten            Flatten activations into 1-D assuming C-style (row-major) order
    16   'sm_1'                           Softmax                 softmax
    17   'fc_1_Flatten'                   ONNX Flatten            Flatten activations into 1-D assuming C-style (row-major) order
    18   'ClassificationLayer_sm_1'       Classification Output   crossentropyex
    19   'RegressionLayer_fc_1_Flatten'   Regression Output       mean-squared-error

分類層にはクラスが含まれていないため、ネットワークを組み立てる前にそれを指定しなければなりません。クラスを指定しない場合、クラスは 12、...、N に自動的に設定されます。ここで、N はクラスの数です。cLayer のクラスを、01、...、9 として指定します。その後、インポートした分類層を新しい層に置き換えます。

ClassNames = string(0:9);
cLayer = lgraph.Layers(18);
cLayer.Classes = ClassNames;
lgraph = replaceLayer(lgraph,"ClassificationLayer_sm_1",cLayer);

assembleNetwork を使用して層グラフを組み立てます。この関数は、予測に使用する準備が整った DAGNetwork オブジェクトを返します。

assembledNet = assembleNetwork(lgraph)
assembledNet = 
  DAGNetwork with properties:

         Layers: [19×1 nnet.cnn.layer.Layer]
    Connections: [19×2 table]
     InputNames: {'input'}
    OutputNames: {'ClassificationLayer_sm_1'  'RegressionLayer_fc_1_Flatten'}

入力引数

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ネットワークを含む ONNX モデル ファイルの名前。文字ベクトルまたは string スカラーとして指定します。ファイルは、現在のフォルダーまたは MATLAB パス上のフォルダーに含まれていなければならず、そうでなければこのファイルの絶対パスまたは相対パスを含めなければなりません。

例: "cifarResNet.onnx"

名前と値の引数

オプションの引数のペアを Name1=Value1,...,NameN=ValueN として指定します。ここで、Name は引数名で、Value は対応する値です。名前と値の引数は他の引数の後に指定しなければなりませんが、ペアの順序は重要ではありません。

例: importONNXLayers(modelfile,TargetNetwork="dagnetwork",GenerateCustomLayers=true,PackageName="CustomLayers") は、modelfile 内のネットワーク層を DAGNetwork オブジェクトと互換性のある層グラフとしてインポートし、自動生成したカスタム層を現在のフォルダー内のパッケージ +CustomLayers に保存します。

カスタム層の生成オプション。数値または logical 1 (true) または logical 0 (false) として指定します。GenerateCustomLayerstrue に設定した場合、ソフトウェアが ONNX 演算子をそれと等価な組み込みの MATLAB 層に変換できないときに、importONNXLayers がカスタム層の生成を試みます。importONNXLayers は、生成した各カスタム層を、+PackageName で個別の .m ファイルとして保存します。カスタム層を表示または編集するには、関連する .m ファイルを開きます。カスタム層の詳細については、カスタム層を参照してください。

例: GenerateCustomLayers=false

importONNXLayers がカスタム層を保存するカスタム層パッケージの名前。文字ベクトルまたは string スカラーとして指定します。importONNXLayers は、カスタム層のパッケージ +PackageName を現在のフォルダーに保存します。PackageName を指定しない場合、importONNXLayers は、カスタム層を現在のフォルダー内の +modelfile という名前のパッケージに保存します。パッケージの詳細については、パッケージによる名前空間の作成を参照してください。

例: PackageName="shufflenet_9"

例: PackageName="CustomLayers"

インポートしたネットワーク アーキテクチャの Deep Learning Toolbox ネットワークのターゲット タイプ。"dagnetwork" または "dlnetwork" として指定します。関数 importONNXLayers は、DAGNetwork オブジェクトまたは dlnetwork オブジェクトと互換性のある LayerGraph オブジェクトとしてネットワーク アーキテクチャをインポートします。

  • TargetNetwork"dagnetwork" として指定した場合、インポートされる lgraph には、ONNX モデルで指定されるか、名前と値の引数 InputDataFormatsOutputDataFormats または OutputLayerType で指定した入力層と出力層を含めなければなりません。

  • TargetNetwork"dlnetwork" として指定した場合、importONNXLayers によって lgraph の各出力分岐の末尾に CustomOutputLayer が追加され、場合によっては入力分岐の先頭に CustomInputLayer が追加されます。入力のデータ形式または入力のイメージ サイズが不明の場合は、この関数により CustomInputLayer が追加されます。これらの層のデータ形式に関するネットワーク固有の情報については、CustomInputLayer オブジェクトおよび CustomOutputLayer オブジェクトのプロパティを参照してください。Deep Learning Toolbox の入出力データ形式を解釈する方法の詳細については、ONNX 入出力テンソルから組み込みの MATLAB 層への変換を参照してください。

例: TargetNetwork="dlnetwork" は、dlnetwork オブジェクトと互換性のある LayerGraph オブジェクトをインポートします。

ネットワーク入力のデータ形式。文字ベクトル、string スカラー、または string 配列として指定します。importONNXLayers は、入力データ形式を ONNX ファイルから解釈しようと試みます。importONNXLayers が入力データ形式を導出できない場合、名前と値の引数 InputDataFormats が役に立ちます。

InputDataFomats には、ONNX 入力テンソルの順にデータ形式を設定します。たとえば、InputDataFormats"BSSC" として指定した場合、インポートされたネットワークは 1 つの imageInputLayer 入力をもちます。importONNXLayers が ONNX 入力テンソルのデータ形式を解釈する方法、およびさまざまな Deep Learning Toolbox 入力層について InputDataFormats を指定する方法の詳細については、ONNX 入出力テンソルから組み込みの MATLAB 層への変換を参照してください。

空のデータ形式 ([] または "") を指定した場合、importONNXLayers は入力データ形式を自動的に解釈します。

例: InputDataFormats='BSSC'

例: InputDataFormats="BSSC"

例: InputDataFormats=["BCSS","","BC"]

例: InputDataFormats={'BCSS',[],'BC'}

データ型: char | string | cell

ネットワーク出力のデータ形式。文字ベクトル、string スカラー、または string 配列として指定します。importONNXLayers は、出力データ形式を ONNX ファイルから解釈しようと試みます。importONNXLayers が出力データ形式を導出できない場合、名前と値の引数 OutputDataFormats が役に立ちます。

OutputDataFormats には、ONNX 出力テンソルの順にデータ形式を設定します。たとえば、OutputDataFormats"BC" として指定した場合、インポートされたネットワークは 1 つの classificationLayer 出力をもちます。importONNXLayers が ONNX 出力テンソルのデータ形式を解釈する方法、およびさまざまな Deep Learning Toolbox 出力層について OutputDataFormats を指定する方法の詳細については、ONNX 入出力テンソルから組み込みの MATLAB 層への変換を参照してください。

空のデータ形式 ([] または "") を指定した場合、importONNXLayers は出力データ形式を自動的に解釈します。

例: OutputDataFormats='BC'

例: OutputDataFormats="BC"

例: OutputDataFormats=["BCSS","","BC"]

例: OutputDataFormats={'BCSS',[],'BC'}

データ型: char | string | cell

最初のネットワーク入力の入力イメージのサイズ。2 次元イメージの [height,width,channels] または 3 次元イメージの [height,width,depth,channels] にそれぞれ対応する、3 個または 4 個の数値のベクトルとして指定します。modelfile の ONNX モデルで入力サイズが指定されていない場合にのみ、ネットワークはこの情報を使用します。

例: ImageInputSize=[28 28 1] (2 次元グレースケール入力イメージの場合)

例: ImageInputSize=[224 224 3] (2 次元カラー入力イメージの場合)

例: ImageInputSize=[28 28 36 3] (3 次元カラー入力イメージの場合)

最初のネットワーク出力の層のタイプ。"classification""regression"、または "pixelclassification" として指定します。関数 importONNXLayers は、ClassificationOutputLayer オブジェクト、RegressionOutputLayer オブジェクト、または pixelClassificationLayer (Computer Vision Toolbox) オブジェクトを、インポートされたネットワーク アーキテクチャの最初の出力分岐の末尾に追加します。pixelClassificationLayer (Computer Vision Toolbox) オブジェクトを追加するには、Computer Vision Toolbox™ が必要です。modelfile の ONNX モデルによって出力層のタイプが指定されている場合、または TargetNetwork"dlnetwork" として指定した場合、importONNXLayers は名前と値の引数 OutputLayerType を無視します。

例: OutputLayerType="regression"

定数畳み込みによる最適化。"deep""shallow" または "none" として指定します。定数畳み込みは、ONNX 演算子からそれと等価な組み込みの MATLAB 層への変換の際に、ONNX 初期化子 (初期定数値) に対して演算を実行することで、インポートされたネットワーク アーキテクチャを最適化します。

ソフトウェアによって等価な組み込みの MATLAB 層に変換できない演算子が ONNX ネットワークに含まれている場合 (組み込みの MATLAB 層への変換がサポートされている ONNX 演算子を参照)、importONNXLayers は、サポートされない各層の代わりにプレースホルダー層を挿入します。詳細については、ヒントを参照してください。

定数畳み込みによる最適化を行うことで、プレースホルダー層の数を減らすことができます。FoldConstants"deep" に設定した場合、インポートした層に含まれるプレースホルダー層の数は、この引数を "shallow" に設定した場合と同じか、それより少なくなります。ただし、インポートする時間が長くなる可能性があります。ネットワーク アーキテクチャの最適化を無効にするには、FoldConstants"none" に設定します。

例: FoldConstants="shallow"

出力引数

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事前学習済みの ONNX モデルのネットワーク アーキテクチャ。LayerGraph オブジェクトとして返されます。

インポートした層グラフを予測に使用するには、LayerGraph オブジェクトを DAGNetwork オブジェクトまたは dlnetwork オブジェクトに変換しなければなりません。目的のワークフローに応じて、名前と値の引数 TargetNetwork"dagnetwork" または "dlnetwork" として指定します。

  • assembleNetwork を使用して、LayerGraphDAGNetwork に変換します。その後、DAGNetwork オブジェクト上で、関数 classify を使用してクラス ラベルを予測します。

  • dlnetwork を使用して、LayerGraphdlnetwork に変換します。その後、dlnetwork オブジェクト上で、関数 predict を使用してクラス ラベルを予測します。正しいデータ形式を使用して、入力データを dlarray として指定します (詳細については、dlarray の引数 fmt を参照してください)。

制限

  • importONNXLayers でサポートされる ONNX のバージョンは、次のとおりです。

    • この関数は、ONNX 中間表現 version 7 をサポートしています。

    • この関数は、ONNX 演算子セット 6 ~ 14 をサポートしています。

メモ

エクスポートしたネットワークをインポートする場合、元のネットワークとは異なるネットワークの層が再インポートされ、サポート対象外となる可能性があります。

詳細

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組み込みの MATLAB 層への変換がサポートされている ONNX 演算子

importONNXLayers は、組み込みの MATLAB 層への変換を行う次の ONNX 演算子をサポートします (いくつかの制限があります)。

ONNX 演算子Deep Learning Toolbox の層

Add

additionLayer または nnet.onnx.layer.ElementwiseAffineLayer

AveragePool

averagePooling1dLayer または averagePooling2dLayer

BatchNormalization

batchNormalizationLayer

Concat

concatenationLayer

Constant

なし (重みとしてインポート)

Conv*

convolution1dLayer または convolution2dLayer

ConvTranspose

transposedConv2dLayer

Dropout

dropoutLayer

Elu

eluLayer

Gemm

fullyConnectedLayer (ONNX ネットワークが再帰型の場合)、または nnet.onnx.layer.FlattenLayer とそれに続く convolution2dLayer (それ以外の場合)

GlobalAveragePool

globalAveragePooling1dLayer または globalAveragePooling2dLayer

GlobalMaxPool

globalMaxPooling1dLayer または globalMaxPooling2dLayer

GRU

gruLayer

InstanceNormalization

"channel-wise" として指定された numGroups をもつ groupNormalizationLayer

LeakyRelu

leakyReluLayer

LRN

CrossChannelNormalizationLayer

LSTM

lstmLayer または bilstmLayer

MatMul

fullyConnectedLayer (ONNX ネットワークが再帰型の場合)、convolution2dLayer (それ以外の場合)

MaxPool

maxPooling1dLayer または maxPooling2dLayer

Mul

multiplicationLayer

Relu

reluLayer または clippedReluLayer

Sigmoid

sigmoidLayer

Softmax

softmaxLayer

Sum

additionLayer

Tanh

tanhLayer

* importONNXLayersConv ONNX 演算子を convolution2dLayer オブジェクトとしてインポートし、Conv 演算子が 2 つの要素 [p1 p2] のみをもつベクトルである場合、importONNXLayersconvolution2dLayerPadding オプションを [p1 p2 p1 p2] に設定します。

ONNX 演算子ONNX インポーター カスタム層

Clip

nnet.onnx.layer.ClipLayer

Div

nnet.onnx.layer.ElementwiseAffineLayer

Flatten

nnet.onnx.layer.FlattenLayer または nnet.onnx.layer.Flatten3dLayer

Identity

nnet.onnx.layer.IdentityLayer

ImageScaler

nnet.onnx.layer.ElementwiseAffineLayer

PRelu

nnet.onnx.layer.PReluLayer

Reshape

nnet.onnx.layer.FlattenLayer

Sub

nnet.onnx.layer.ElementwiseAffineLayer
ONNX 演算子対応する Image Processing Toolbox™ の層
DepthToSpacedepthToSpace2dLayer (Image Processing Toolbox)
Resizeresize2dLayer (Image Processing Toolbox) または resize3dLayer (Image Processing Toolbox)
SpaceToDepthspaceToDepthLayer (Image Processing Toolbox)
Upsampleresize2dLayer (Image Processing Toolbox) または resize3dLayer (Image Processing Toolbox)

ONNX 入出力テンソルから組み込みの MATLAB 層への変換

importONNXLayers は、ONNX ネットワークの入出力テンソルのデータ形式を解釈し、それらを組み込みの MATLAB 入出力層に変換しようと試みます。解釈の詳細については、ONNX 入力テンソルから Deep Learning Toolbox 層への変換およびONNX 出力テンソルから MATLAB 層への変換の表を参照してください。

Deep Learning Toolbox では、各データ形式の文字は次のラベルのいずれかでなければなりません。

  • S — 空間

  • C — チャネル

  • B — バッチ観測値

  • T — 時間またはシーケンス

  • U — 指定なし

ONNX 入力テンソルから Deep Learning Toolbox 層への変換

データ形式データの解釈Deep Learning Toolbox の層
ONNX 入力テンソル MATLAB 入力形式形状種類
BCCBc 行 n 列の配列。ここで、c は特徴の数、n は観測値の数です。特徴featureInputLayer
BCSS, BSSC, CSS, SSCSSCB

h x w x c x n の数値配列。ここで、h、w、c、および n は、それぞれイメージの高さ、幅、チャネル数、および観測値の数です。

2 次元イメージimageInputLayer
BCSSS, BSSSC, CSSS, SSSCSSSCB

h×w×d×c×n の数値配列。ここで、h、w、d、c、および n は、それぞれイメージの高さ、幅、深さ、チャネル数、およびイメージの観測値の数です。

3 次元イメージimage3dInputLayer
TBCCBT

c x s x n の行列。ここで、c はシーケンスの特徴の数、s はシーケンス長、n はシーケンスの観測値の数です。

ベクトル シーケンスsequenceInputLayer
TBCSSSSCBT

h x w x c x s x n の配列。ここで、h、w、c、および n は、それぞれイメージの高さ、幅、およびチャネル数に対応し、s はシーケンス長、n はイメージ シーケンスの観測値の数です。

2 次元イメージ シーケンスsequenceInputLayer
TBCSSSSSSCBT

h x w x d x c x s x n の配列。ここで、h、w、d、および c は、それぞれイメージの高さ、幅、深さ、およびチャネル数に対応し、s はシーケンス長、n はイメージ シーケンスの観測値の数です。

3 次元イメージ シーケンスsequenceInputLayer

ONNX 出力テンソルから MATLAB 層への変換

データ形式MATLAB 層
ONNX 出力テンソルMATLAB 出力形式
BC, TBCCB, CBTclassificationLayer
BCSS, BSSC, CSS, SSC, BCSSS, BSSSC, CSSS, SSSCSSCB, SSSCBpixelClassificationLayer (Computer Vision Toolbox)
TBCSS, TBCSSSSSCBT, SSSCBTregressionLayer

インポートされたネットワーク アーキテクチャ用のコードの生成

MATLAB Coder™ または GPU Coder™ を Deep Learning Toolbox と共に使用して、インポートされたネットワーク用の MEX コード、スタンドアロン CPU コード、CUDA® MEX コード、またはスタンドアロン CUDA コードを生成できます。詳細については、コード生成を参照してください。

  • MATLAB Coder を Deep Learning Toolbox と共に使用して、デスクトップまたは組み込みターゲットで実行される MEX コードまたはスタンドアロン CPU コードを生成します。Intel® MKL-DNN ライブラリまたは ARM® Compute ライブラリを使用する生成済みのスタンドアロン コードを展開できます。あるいは、サードパーティ ライブラリの関数を呼び出さない汎用の C/C++ コードを生成することもできます。詳細については、MATLAB Coder を使用した深層学習 (MATLAB Coder)を参照してください。

  • GPU Coder を Deep Learning Toolbox と共に使用して、デスクトップまたは組み込みターゲットで実行される CUDA MEX コードまたはスタンドアロン CUDA コードを生成します。CUDA 深層ニューラル ネットワーク ライブラリ (cuDNN)、TensorRT™ 高性能推論ライブラリ、または Mali GPU 向け ARM Compute ライブラリを使用する生成済みのスタンドアロン CUDA コードを展開できます。詳細については、GPU Coder を使用した深層学習 (GPU Coder)を参照してください。

importONNXLayers は、ネットワーク アーキテクチャ lgraphLayerGraph オブジェクトとして返します。コードを生成するには、まず、インポートした LayerGraph オブジェクトをネットワークに変換しなければなりません。assembleNetwork または dlnetwork を使用して、LayerGraph オブジェクトを DAGNetwork オブジェクトまたは dlnetwork オブジェクトに変換します。MATLAB Coder オブジェクトおよび Deep Learning Toolbox オブジェクト用の GPU Coder サポートの詳細については、サポートされているクラス (MATLAB Coder)およびサポートされているクラス (GPU Coder)をそれぞれ参照してください。

コード生成をサポートする層をもつあらゆるインポート済みネットワーク用にコードを生成できます。MATLAB Coder および GPU Coder を使用したコード生成をサポートする層のリストについては、サポートされている層 (MATLAB Coder)およびサポートされている層 (GPU Coder)をそれぞれ参照してください。各組み込み MATLAB 層のコード生成機能と制限の詳細については、各層の拡張機能の節を参照してください。例については、imageInputLayerコード生成GPU コード生成を参照してください。

GPU におけるインポートしたネットワーク層の使用

GPU 上では importONNXLayers は実行されません。ただし、importONNXLayers は、深層学習で使用する事前学習済みのニューラル ネットワークの層を、GPU で使用可能な LayerGraph オブジェクトとしてインポートします。

  • assembleNetwork を使用して、インポートした LayerGraph オブジェクトを DAGNetwork オブジェクトに変換します。DAGNetwork オブジェクトでは、classify を使用して、CPU または GPU でクラス ラベルを予測できます。名前と値の引数 ExecutionEnvironment を使用して、ハードウェア要件を指定します。複数の出力があるネットワークの場合、関数 predict を使用して、名前と値の引数 ReturnCategoricaltrue として指定します。

  • dlnetwork を使用して、インポートした LayerGraph オブジェクトを dlnetwork オブジェクトに変換します。dlnetwork オブジェクトでは、predict を使用して、CPU または GPU でクラス ラベルを予測できます。入力データとネットワーク パラメーターのいずれかが GPU に保存されている場合、関数 predict を GPU で実行できます。

    • minibatchqueue を使用して入力データのミニバッチの処理と管理を行う場合、GPU が使用可能であれば、出力は minibatchqueue オブジェクトによって GPU 配列に変換されます。

    • dlupdate を使用して、dlnetwork オブジェクトの学習可能パラメーターを GPU 配列に変換します。

      net = dlupdate(@gpuArray,net)

  • 関数 trainnet および trainNetwork を使用して、CPU または GPU で、インポート済みの LayerGraph オブジェクトに学習させることができます。実行環境のオプションを含む学習オプションを指定するには、関数 trainingOptions を使用します。名前と値の引数 ExecutionEnvironment を使用して、ハードウェア要件を指定します。学習を高速化する方法の詳細については、Scale Up Deep Learning in Parallel, on GPUs, and in the Cloudを参照してください。

GPU を使用するには Parallel Computing Toolbox™ ライセンスとサポートされている GPU デバイスが必要です。サポートされているデバイスについては、GPU 計算の要件 (Parallel Computing Toolbox)を参照してください。

ヒント

  • インポートしたネットワークに、組み込みの MATLAB 層への変換がサポートされていない ONNX 演算子が含まれており (組み込みの MATLAB 層への変換がサポートされている ONNX 演算子を参照)、importONNXLayers がカスタム層を生成しない場合、importONNXLayers はサポートされない層の代わりにプレースホルダー層を挿入します。ネットワークに含まれるサポート対象外の層の名前とインデックスを見つけるには、関数 findPlaceholderLayers を使用します。その後、プレースホルダー層を、ユーザーが定義した新しい層に置き換えることができます。層を置き換えるには、replaceLayer を使用します。例については、複数の出力をもつ ONNX ネットワークのインポートと組み立てを参照してください。

  • 事前学習済みのネットワークを新しいイメージの予測または転移学習に使用するには、インポートしたモデルの学習に使用したイメージと同じようにイメージを前処理しなければなりません。最も一般的な前処理ステップは、イメージのサイズ変更、イメージの平均値の減算、イメージの BGR 形式から RGB 形式への変換です。

    • イメージのサイズを変更するには、imresize を使用します。たとえば、imresize(image,[227 227 3]) のようにします。

    • RGB 形式から BGR 形式にイメージを変換するには、flip を使用します。たとえば、flip(image,3) のようにします。

    学習および予測用のイメージの前処理の詳細については、イメージの深層学習向け前処理を参照してください。

  • MATLAB は 1 ベースのインデックスを使用しますが、Python® は 0 ベースのインデックスを使用します。つまり、配列の最初の要素のインデックスは、MATLAB と Python でそれぞれ 1 と 0 になります。MATLAB のインデックスの詳細については、配列インデックス付けを参照してください。MATLAB で、Python で作成されたインデックス (ind) の配列を使用するには、配列を ind+1 に変換します。

  • その他のヒントについては、Tips on Importing Models from TensorFlow, PyTorch, and ONNXを参照してください。

代替機能

Deep Learning Toolbox Converter for ONNX Model Format には、事前学習済みの ONNX ネットワークをインポートするための 3 つの関数 (importONNXNetworkimportONNXLayers、および importONNXFunction) が用意されています。各シナリオに最適なインポート関数の詳細については、事前学習済みの ONNX ネットワークをインポートする関数の選択を参照してください。

参照

[1] Open Neural Network Exchange. https://github.com/onnx/.

[2] ONNX. https://onnx.ai/.

バージョン履歴

R2018a で導入

すべて展開する

R2023b: importONNXLayers は削除予定

R2023b 以降、関数 importONNXLayers は警告を出力します。代わりに importNetworkFromONNX を使用してください。関数 importNetworkFromONNX は、importONNXLayers と比べて次の利点があります。

  • ONNX モデルを 1 回の手順で dlnetwork オブジェクトにインポートできる

  • 入出力の情報が未知であるモデルをインポートするための簡素化されたワークフローが用意されている

  • 名前と値の引数が改善され、より簡単にインポート オプションを指定できる