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importONNXNetwork

(削除予定) 事前学習済みの ONNX ネットワークのインポート

importONNXNetwork は将来のリリースで削除される予定です。代わりに importNetworkFromONNX を使用してください。 (R2023b 以降)コードの更新の詳細については、バージョン履歴を参照してください。

説明

net = importONNXNetwork(modelfile) は、ファイル modelfile から事前学習済みの ONNX™ (Open Neural Network Exchange) ネットワークをインポートします。この関数は、ネットワーク netDAGNetwork オブジェクトまたは dlnetwork オブジェクトとして返します。

importONNXNetwork には、Deep Learning Toolbox™ Converter for ONNX Model Format サポート パッケージが必要です。このサポート パッケージがインストールされていない場合、importONNXNetwork によってダウンロード用リンクが表示されます。

メモ

既定では、ソフトウェアが ONNX 演算子をそれと等価な組み込みの MATLAB® 層に変換できないときに、importONNXNetwork がカスタム層の生成を試みます。ソフトウェアによる変換がサポートされている演算子の一覧については、組み込みの MATLAB 層への変換がサポートされている ONNX 演算子を参照してください。

importONNXNetwork は、生成されたカスタム層をパッケージ +modelfile に保存します。

importONNXNetwork は、組み込みの MATLAB 層への変換がサポートされていない各 ONNX 演算子のカスタム層を自動生成しません。サポートされていない層の処理方法の詳細については、代替機能を参照してください。

net = importONNXNetwork(modelfile,Name=Value) は、1 つ以上の名前と値の引数で指定された追加オプションを使用して、事前学習済みの ONNX ネットワークをインポートします。たとえば、OutputLayerType="classification" はネットワークを DAGNetwork オブジェクトとしてインポートしますが、その際、インポートされたネットワーク アーキテクチャの最初の出力分岐の末尾に分類出力層が追加されます。

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Deep Learning Toolbox Converter for ONNX Model Format サポート パッケージをダウンロードしてインストールします。

コマンド ラインで importONNXNetwork と入力します。

importONNXNetwork

Deep Learning Toolbox Converter for ONNX Model Format がインストールされていない場合、この関数は、必要なサポート パッケージへのリンクをアドオン エクスプローラーに表示します。サポート パッケージをインストールするには、リンクをクリックして、[インストール] をクリックします。コマンド ラインでモデル ファイル "simplenet.onnx" からネットワークをインポートして、インストールが正常に終了していることを確認します。サポート パッケージがインストールされている場合、この関数は DAGNetwork オブジェクトを返します。

modelfile = "simplenet.onnx";
net = importONNXNetwork(modelfile)
net = 
  DAGNetwork with properties:

         Layers: [9×1 nnet.cnn.layer.Layer]
    Connections: [8×2 table]
     InputNames: {'imageinput'}
    OutputNames: {'ClassificationLayer_softmax1002'}

ネットワーク アーキテクチャをプロットします。

plot(net)

事前学習済みの ONNX ネットワークを DAGNetwork オブジェクトとしてインポートし、インポートしたネットワークを使用してイメージを分類します。

squeezenet畳み込みニューラル ネットワークの ONNX モデルを生成します。

squeezeNet = squeezenet;
exportONNXNetwork(squeezeNet,"squeezeNet.onnx");

クラス名を指定します。

ClassNames = squeezeNet.Layers(end).Classes;

事前学習済みの squeezeNet.onnx モデルをインポートし、クラスを指定します。既定では、importONNXNetwork はネットワークを DAGNetwork オブジェクトとしてインポートします。

net = importONNXNetwork("squeezeNet.onnx",Classes=ClassNames)
net = 
  DAGNetwork with properties:

         Layers: [70×1 nnet.cnn.layer.Layer]
    Connections: [77×2 table]
     InputNames: {'data'}
    OutputNames: {'ClassificationLayer_prob'}

インポートしたネットワークを解析します。

analyzeNetwork(net)

squeezeNet_DAGNetwork.png

分類するイメージを読み取り、そのイメージのサイズを表示します。このイメージは 384 x 512 ピクセルで 3 つのカラー チャネル (RGB) があります。

I = imread("peppers.png");
size(I)
ans = 1×3

   384   512     3

イメージのサイズをネットワークの入力サイズに変更します。イメージを表示します。

I = imresize(I,[227 227]);
imshow(I)

インポートしたネットワークを使用してイメージを分類します。

label = classify(net,I)
label = categorical
     bell pepper 

事前学習済みの ONNX ネットワークを dlnetwork オブジェクトとしてインポートし、インポートしたネットワークを使用してイメージを分類します。

squeezenet畳み込みニューラル ネットワークの ONNX モデルを生成します。

squeezeNet = squeezenet;
exportONNXNetwork(squeezeNet,"squeezeNet.onnx");

クラス名を指定します。

ClassNames = squeezeNet.Layers(end).Classes;

事前学習済みの squeezeNet.onnx モデルを dlnetwork オブジェクトとしてインポートします。

net = importONNXNetwork("squeezeNet.onnx",TargetNetwork="dlnetwork")
net = 
  dlnetwork with properties:

         Layers: [70×1 nnet.cnn.layer.Layer]
    Connections: [77×2 table]
     Learnables: [52×3 table]
          State: [0×3 table]
     InputNames: {'data'}
    OutputNames: {'probOutput'}
    Initialized: 1

分類するイメージを読み取り、そのイメージのサイズを表示します。このイメージは 384 x 512 ピクセルで 3 つのカラー チャネル (RGB) があります。

I = imread("peppers.png");
size(I)
ans = 1×3

   384   512     3

イメージのサイズをネットワークの入力サイズに変更します。イメージを表示します。

I = imresize(I,[227 227]);
imshow(I)

イメージを dlarray に変換します。イメージを次元 "SSCB" (spatial、spatial、channel、batch) で書式設定します。この場合、バッチ サイズは 1 であるため、バッチ サイズを省略できます ("SSC")。

I_dlarray = dlarray(single(I),"SSCB");

サンプル イメージを分類し、予測されたラベルを見つけます。

prob = predict(net,I_dlarray);
[~,label] = max(prob);

分類結果を表示します。

ClassNames(label)
ans = categorical
     bell pepper 

ソフトウェアにより組み込みの MATLAB 層に変換できない演算子が含まれている事前学習済みの ONNX ネットワークをインポートします。この層をインポートすると、カスタム層がソフトウェアによって自動生成されます。

この例では、補助関数 findCustomLayers を使用します。この関数のコードを見るには、補助関数を参照してください。

ONNX Model Zoo の演算子セット 9 と共にインポートするモデル ファイルを、shufflenet として指定します。shufflenet は、ImageNet データベースの 100 万個を超えるイメージで学習させた畳み込みニューラル ネットワークです。結果として、このネットワークは広範囲のイメージに対する豊富な特徴表現を学習しています。このネットワークは、イメージを 1000 個のオブジェクト カテゴリ (キーボード、マウス、鉛筆、多くの動物など) に分類できます。

modelfile = "shufflenet-9.onnx";

shufflenet をインポートします。既定では、importNetworkFromONNX はネットワークを dlnetwork オブジェクトとしてインポートします。importNetworkFromONNX は、生成された各カスタム層を、現在のフォルダー内にある +shufflenet_9 パッケージに個別の M ファイルとして保存します。

net = importNetworkFromONNX(modelfile,PackageName="shufflenet_9")
net = 
  dlnetwork with properties:

         Layers: [174×1 nnet.cnn.layer.Layer]
    Connections: [189×2 table]
     Learnables: [198×3 table]
          State: [98×3 table]
     InputNames: {'gpu_0_data_0'}
    OutputNames: {'gpu_0_softmax_1Output'}
    Initialized: 1

  View summary with summary.

補助関数 findCustomLayers を使用して、自動生成されたカスタム層のインデックスを見つけ、このカスタム層を表示します。

ind = findCustomLayers(net.Layers,'+shufflenet_9');
net.Layers(ind)
ans = 
  16×1 Layer array with layers:

     1   'Reshape_To_ReshapeLayer1285'   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1285   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1285
     2   'Reshape_To_ReshapeLayer1290'   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1290   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1290
     3   'Reshape_To_ReshapeLayer1295'   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1295   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1295
     4   'Reshape_To_ReshapeLayer1300'   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1300   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1300
     5   'Reshape_To_ReshapeLayer1305'   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1305   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1305
     6   'Reshape_To_ReshapeLayer1310'   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1310   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1310
     7   'Reshape_To_ReshapeLayer1315'   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1315   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1315
     8   'Reshape_To_ReshapeLayer1320'   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1320   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1320
     9   'Reshape_To_ReshapeLayer1325'   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1325   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1325
    10   'Reshape_To_ReshapeLayer1330'   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1330   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1330
    11   'Reshape_To_ReshapeLayer1335'   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1335   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1335
    12   'Reshape_To_ReshapeLayer1340'   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1340   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1340
    13   'Reshape_To_ReshapeLayer1345'   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1345   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1345
    14   'Reshape_To_ReshapeLayer1350'   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1350   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1350
    15   'Reshape_To_ReshapeLayer1355'   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1355   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1355
    16   'Reshape_To_ReshapeLayer1360'   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1360   shufflenet_9.Reshape_To_ReshapeLayer1360

補助関数

このセクションでは、補助関数 findCustomLayers を定義します。findCustomLayers は、importNetworkFromONNX によって自動生成されたカスタム層のインデックスを返します。

function indices = findCustomLayers(layers,PackageName)

s = what(['.\' PackageName]);

indices = zeros(1,length(s.m));
for i = 1:length(layers)
    for j = 1:length(s.m)
        if strcmpi(class(layers(i)),[PackageName(2:end) '.' s.m{j}(1:end-2)])
            indices(j) = i;
        end
    end
end

end

複数の出力をもつ ONNX ネットワークを DAGNetwork オブジェクトとしてインポートします。

ONNX モデル ファイルを指定し、事前学習済みの ONNX モデルをインポートします。既定では、importONNXNetwork はネットワークを DAGNetwork オブジェクトとしてインポートします。

modelfile = "digitsMIMO.onnx";
net = importONNXNetwork(modelfile)
net = 
  DAGNetwork with properties:

         Layers: [19×1 nnet.cnn.layer.Layer]
    Connections: [19×2 table]
     InputNames: {'input'}
    OutputNames: {'ClassificationLayer_sm_1'  'RegressionLayer_fc_1_Flatten'}

このネットワークには 2 つの出力層があります。1 つは数字を分類する分類層 (ClassificationLayer_sm_1)、1 つは数字の予測角度の平均二乗誤差を計算する回帰層 (RegressionLayer_fc_1_Flatten) です。ネットワーク アーキテクチャをプロットします。

plot(net)
title('digitsMIMO Network Architecture')

インポートしたネットワークを使用して予測を行うには、関数predictを使用し、ReturnCategorical オプションを true に設定します。

入力引数

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ネットワークを含む ONNX モデル ファイルの名前。文字ベクトルまたは string スカラーとして指定します。ファイルは、現在のフォルダーまたは MATLAB パス上のフォルダーに含まれていなければならず、そうでなければこのファイルの絶対パスまたは相対パスを含めなければなりません。

例: "cifarResNet.onnx"

名前と値の引数

オプションの引数のペアを Name1=Value1,...,NameN=ValueN として指定します。ここで、Name は引数名で、Value は対応する値です。名前と値の引数は他の引数の後に指定しなければなりませんが、ペアの順序は重要ではありません。

例: importONNXNetwork(modelfile,TargetNetwork="dagnetwork",GenerateCustomLayers=true,PackageName="CustomLayers") は、modelfile 内のネットワークを DAGNetwork オブジェクトとしてインポートし、自動生成したカスタム層を現在のフォルダー内のパッケージ +CustomLayers に保存します。

カスタム層の生成オプション。数値または logical 1 (true) または logical 0 (false) として指定します。GenerateCustomLayerstrue に設定した場合、ソフトウェアが ONNX 演算子をそれと等価な組み込みの MATLAB 層に変換できないときに、importONNXNetwork がカスタム層の生成を試みます。importONNXNetwork は、生成した各カスタム層を、+PackageName で個別の .m ファイルとして保存します。カスタム層を表示または編集するには、関連する .m ファイルを開きます。カスタム層の詳細については、カスタム層を参照してください。

例: GenerateCustomLayers=false

importONNXNetwork がカスタム層を保存するカスタム層パッケージの名前。文字ベクトルまたは string スカラーとして指定します。importONNXNetwork は、カスタム層のパッケージ +PackageName を現在のフォルダーに保存します。PackageName を指定しない場合、importONNXNetwork は、カスタム層を現在のフォルダー内の +modelfile という名前のパッケージに保存します。パッケージの詳細については、パッケージによる名前空間の作成を参照してください。

例: PackageName="shufflenet_9"

例: PackageName="CustomLayers"

Deep Learning Toolbox ネットワークのターゲット タイプ。"dagnetwork" または "dlnetwork" として指定します。関数 importONNXNetwork は、ネットワーク netDAGNetwork オブジェクトまたは dlnetwork オブジェクトとしてインポートします。

  • ネットワークを DAGNetwork オブジェクトとしてインポートする場合、ONNX モデルによって指定された入力層と出力層か、名前と値の引数 InputDataFormatsOutputDataFormats、または OutputLayerType を使用して指定した入力層と出力層を net に含めなければなりません。

  • ネットワークを dlnetwork オブジェクトとしてインポートする場合、importONNXNetwork によって net の各出力分岐の末尾に CustomOutputLayer が追加され、場合によっては入力分岐の先頭に CustomInputLayer が追加されます。入力のデータ形式または入力のイメージ サイズが不明の場合は、この関数により CustomInputLayer が追加されます。これらの層のデータ形式に関するネットワーク固有の情報については、CustomInputLayer オブジェクトおよび CustomOutputLayer オブジェクトのプロパティを参照してください。Deep Learning Toolbox の入出力データ形式を解釈する方法の詳細については、ONNX 入出力テンソルから組み込みの MATLAB 層への変換を参照してください。

例: TargetNetwork="dlnetwork"

ネットワーク入力のデータ形式。文字ベクトル、string スカラー、または string 配列として指定します。importONNXNetwork は、入力データ形式を ONNX ファイルから解釈しようと試みます。importONNXNetwork が入力データ形式を導出できない場合、名前と値の引数 InputDataFormats が役に立ちます。

InputDataFomats には、ONNX 入力テンソルの順にデータ形式を設定します。たとえば、InputDataFormats"BSSC" として指定した場合、インポートされたネットワークは 1 つの imageInputLayer 入力をもちます。importONNXNetwork が ONNX 入力テンソルのデータ形式を解釈する方法、およびさまざまな Deep Learning Toolbox 入力層について InputDataFormats を指定する方法の詳細については、ONNX 入出力テンソルから組み込みの MATLAB 層への変換を参照してください。

空のデータ形式 ([] または "") を指定した場合、importONNXNetwork は入力データ形式を自動的に解釈します。

例: InputDataFormats='BSSC'

例: InputDataFormats="BSSC"

例: InputDataFormats=["BCSS","","BC"]

例: InputDataFormats={'BCSS',[],'BC'}

データ型: char | string | cell

ネットワーク出力のデータ形式。文字ベクトル、string スカラー、または string 配列として指定します。importONNXNetwork は、出力データ形式を ONNX ファイルから解釈しようと試みます。importONNXNetwork が出力データ形式を導出できない場合、名前と値の引数 OutputDataFormats が役に立ちます。

OutputDataFormats には、ONNX 出力テンソルの順にデータ形式を設定します。たとえば、OutputDataFormats"BC" として指定した場合、インポートされたネットワークは 1 つの classificationLayer 出力をもちます。importONNXNetwork が ONNX 出力テンソルのデータ形式を解釈する方法、およびさまざまな Deep Learning Toolbox 出力層について OutputDataFormats を指定する方法の詳細については、ONNX 入出力テンソルから組み込みの MATLAB 層への変換を参照してください。

空のデータ形式 ([] または "") を指定した場合、importONNXNetwork は出力データ形式を自動的に解釈します。

例: OutputDataFormats='BC'

例: OutputDataFormats="BC"

例: OutputDataFormats=["BCSS","","BC"]

例: OutputDataFormats={'BCSS',[],'BC'}

データ型: char | string | cell

最初のネットワーク入力の入力イメージのサイズ。2 次元イメージの [height,width,channels] または 3 次元イメージの [height,width,depth,channels] にそれぞれ対応する、3 個または 4 個の数値のベクトルとして指定します。modelfile の ONNX モデルで入力サイズが指定されていない場合にのみ、ネットワークはこの情報を使用します。

例: ImageInputSize=[28 28 1] (2 次元グレースケール入力イメージの場合)

例: ImageInputSize=[224 224 3] (2 次元カラー入力イメージの場合)

例: ImageInputSize=[28 28 36 3] (3 次元カラー入力イメージの場合)

最初のネットワーク出力の層のタイプ。"classification""regression"、または "pixelclassification" として指定します。関数 importONNXNetwork は、ClassificationOutputLayer オブジェクト、RegressionOutputLayer オブジェクト、または pixelClassificationLayer (Computer Vision Toolbox) オブジェクトを、インポートされたネットワーク アーキテクチャの最初の出力分岐の末尾に追加します。pixelClassificationLayer (Computer Vision Toolbox) オブジェクトを追加するには、Computer Vision Toolbox™ が必要です。modelfile の ONNX モデルによって出力層のタイプが指定されている場合、または TargetNetwork"dlnetwork" として指定した場合、importONNXNetwork は名前と値の引数 OutputLayerType を無視します。

例: OutputLayerType="regression"

最初のネットワーク出力の出力層のクラス。categorical ベクトル、string 配列、文字ベクトルの cell 配列、または "auto" として指定します。Classes"auto" の場合、importONNXNetwork によってクラスが categorical(1:N) に設定されます。ここで、N はクラスの数です。string 配列または文字ベクトルの cell 配列 str を指定した場合、importONNXNetwork によって出力層のクラスが categorical(str,str) に設定されます。TargetNetwork"dlnetwork" として指定した場合、importONNXNetwork は名前と値の引数 Classes を無視します。

例: Classes={'0','1','3'}

例: Classes=categorical({'dog','cat'})

データ型: char | categorical | string | cell

定数畳み込みによる最適化。"deep""shallow" または "none" として指定します。定数畳み込みは、ONNX 演算子からそれと等価な組み込みの MATLAB 層への変換の際に、ONNX 初期化子 (初期定数値) に対して演算を実行することで、インポートされたネットワーク アーキテクチャを最適化します。

ソフトウェアにより等価な組み込みの MATLAB 層に変換できない演算子が ONNX ネットワークに含まれている場合 (組み込みの MATLAB 層への変換がサポートされている ONNX 演算子を参照してください)、定数畳み込みによる最適化によって、サポートされていない層の数を減らすことができます。FoldConstants"deep" に設定した場合、ネットワークに含まれるサポートされていない層の数は、この引数を "shallow" に設定した場合と同じか、それより少なくなります。ただし、ネットワークをインポートする時間が長くなる可能性があります。ネットワーク アーキテクチャの最適化を無効にするには、FoldConstants"none" に設定します。

定数畳み込みによる最適化を実行しても、サポートされていない層がネットワークに残っている場合、importONNXNetwork はエラーを返します。この場合、importONNXLayers または importONNXFunction を使用してネットワークをインポートできます。詳細については、代替機能を参照してください。

例: FoldConstants="shallow"

出力引数

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事前学習済みの ONNX ネットワーク。DAGNetwork オブジェクトまたは dlnetwork オブジェクトとして返されます。

  • ネットワークを DAGNetwork オブジェクトとしてインポートするには、TargetNetwork"dagnetwork" として指定します。その後、DAGNetwork オブジェクト上で、関数 classify を使用してクラス ラベルを予測します。

  • ネットワークを dlnetwork オブジェクトとしてインポートするには、TargetNetwork"dlnetwork" として指定します。その後、dlnetwork オブジェクト上で、関数 predict を使用してクラス ラベルを予測します。正しいデータ形式を使用して、入力データを dlarray として指定します (詳細については、dlarray の引数 fmt を参照してください)。

制限

  • importONNXNetwork でサポートされる ONNX のバージョンは、次のとおりです。

    • この関数は、ONNX 中間表現 version 7 をサポートしています。

    • この関数は、ONNX 演算子セット 6 ~ 14 をサポートしています。

メモ

エクスポートしたネットワークをインポートする場合、元のネットワークとは異なるネットワークの層が再インポートされ、サポート対象外となる可能性があります。

詳細

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組み込みの MATLAB 層への変換がサポートされている ONNX 演算子

importONNXNetwork は、組み込みの MATLAB 層への変換を行う次の ONNX 演算子をサポートします (いくつかの制限があります)。

ONNX 演算子Deep Learning Toolbox の層

Add

additionLayer または nnet.onnx.layer.ElementwiseAffineLayer

AveragePool

averagePooling1dLayer または averagePooling2dLayer

BatchNormalization

batchNormalizationLayer

Concat

concatenationLayer

Constant

なし (重みとしてインポート)

Conv*

convolution1dLayer または convolution2dLayer

ConvTranspose

transposedConv2dLayer

Dropout

dropoutLayer

Elu

eluLayer

Gemm

fullyConnectedLayer (ONNX ネットワークが再帰型の場合)、または nnet.onnx.layer.FlattenLayer とそれに続く convolution2dLayer (それ以外の場合)

GlobalAveragePool

globalAveragePooling1dLayer または globalAveragePooling2dLayer

GlobalMaxPool

globalMaxPooling1dLayer または globalMaxPooling2dLayer

GRU

gruLayer

InstanceNormalization

"channel-wise" として指定された numGroups をもつ groupNormalizationLayer

LeakyRelu

leakyReluLayer

LRN

CrossChannelNormalizationLayer

LSTM

lstmLayer または bilstmLayer

MatMul

fullyConnectedLayer (ONNX ネットワークが再帰型の場合)、convolution2dLayer (それ以外の場合)

MaxPool

maxPooling1dLayer または maxPooling2dLayer

Mul

multiplicationLayer

Relu

reluLayer または clippedReluLayer

Sigmoid

sigmoidLayer

Softmax

softmaxLayer

Sum

additionLayer

Tanh

tanhLayer

* importONNXNetworkConv ONNX 演算子を convolution2dLayer オブジェクトとしてインポートし、Conv 演算子が 2 つの要素 [p1 p2] のみをもつベクトルである場合、importONNXNetworkconvolution2dLayerPadding オプションを [p1 p2 p1 p2] に設定します。

ONNX 演算子ONNX インポーター カスタム層

Clip

nnet.onnx.layer.ClipLayer

Div

nnet.onnx.layer.ElementwiseAffineLayer

Flatten

nnet.onnx.layer.FlattenLayer または nnet.onnx.layer.Flatten3dLayer

Identity

nnet.onnx.layer.IdentityLayer

ImageScaler

nnet.onnx.layer.ElementwiseAffineLayer

PRelu

nnet.onnx.layer.PReluLayer

Reshape

nnet.onnx.layer.FlattenLayer

Sub

nnet.onnx.layer.ElementwiseAffineLayer
ONNX 演算子対応する Image Processing Toolbox™ の層
DepthToSpacedepthToSpace2dLayer (Image Processing Toolbox)
Resizeresize2dLayer (Image Processing Toolbox) または resize3dLayer (Image Processing Toolbox)
SpaceToDepthspaceToDepthLayer (Image Processing Toolbox)
Upsampleresize2dLayer (Image Processing Toolbox) または resize3dLayer (Image Processing Toolbox)

ONNX 入出力テンソルから組み込みの MATLAB 層への変換

importONNXNetwork は、ONNX ネットワークの入出力テンソルのデータ形式を解釈し、それらを組み込みの MATLAB 入出力層に変換しようと試みます。解釈の詳細については、ONNX 入力テンソルから Deep Learning Toolbox 層への変換およびONNX 出力テンソルから MATLAB 層への変換の表を参照してください。

Deep Learning Toolbox では、各データ形式の文字は次のラベルのいずれかでなければなりません。

  • S — 空間

  • C — チャネル

  • B — バッチ観測値

  • T — 時間またはシーケンス

  • U — 指定なし

ONNX 入力テンソルから Deep Learning Toolbox 層への変換

データ形式データの解釈Deep Learning Toolbox の層
ONNX 入力テンソル MATLAB 入力形式形状種類
BCCBc 行 n 列の配列。ここで、c は特徴の数、n は観測値の数です。特徴featureInputLayer
BCSS, BSSC, CSS, SSCSSCB

h x w x c x n の数値配列。ここで、h、w、c、および n は、それぞれイメージの高さ、幅、チャネル数、および観測値の数です。

2 次元イメージimageInputLayer
BCSSS, BSSSC, CSSS, SSSCSSSCB

h×w×d×c×n の数値配列。ここで、h、w、d、c、および n は、それぞれイメージの高さ、幅、深さ、チャネル数、およびイメージの観測値の数です。

3 次元イメージimage3dInputLayer
TBCCBT

c x s x n の行列。ここで、c はシーケンスの特徴の数、s はシーケンス長、n はシーケンスの観測値の数です。

ベクトル シーケンスsequenceInputLayer
TBCSSSSCBT

h x w x c x s x n の配列。ここで、h、w、c、および n は、それぞれイメージの高さ、幅、およびチャネル数に対応し、s はシーケンス長、n はイメージ シーケンスの観測値の数です。

2 次元イメージ シーケンスsequenceInputLayer
TBCSSSSSSCBT

h x w x d x c x s x n の配列。ここで、h、w、d、および c は、それぞれイメージの高さ、幅、深さ、およびチャネル数に対応し、s はシーケンス長、n はイメージ シーケンスの観測値の数です。

3 次元イメージ シーケンスsequenceInputLayer

ONNX 出力テンソルから MATLAB 層への変換

データ形式MATLAB 層
ONNX 出力テンソルMATLAB 出力形式
BC, TBCCB, CBTclassificationLayer
BCSS, BSSC, CSS, SSC, BCSSS, BSSSC, CSSS, SSSCSSCB, SSSCBpixelClassificationLayer (Computer Vision Toolbox)
TBCSS, TBCSSSSSCBT, SSSCBTregressionLayer

インポートされたネットワーク用のコードの生成

MATLAB Coder™ または GPU Coder™ を Deep Learning Toolbox と共に使用して、インポートされたネットワーク用の MEX コード、スタンドアロン CPU コード、CUDA® MEX コード、またはスタンドアロン CUDA コードを生成できます。詳細については、コード生成を参照してください。

  • MATLAB Coder を Deep Learning Toolbox と共に使用して、デスクトップまたは組み込みターゲットで実行される MEX コードまたはスタンドアロン CPU コードを生成します。Intel® MKL-DNN ライブラリまたは ARM® Compute ライブラリを使用する生成済みのスタンドアロン コードを展開できます。あるいは、サードパーティ ライブラリの関数を呼び出さない汎用の C/C++ コードを生成することもできます。詳細については、MATLAB Coder を使用した深層学習 (MATLAB Coder)を参照してください。

  • GPU Coder を Deep Learning Toolbox と共に使用して、デスクトップまたは組み込みターゲットで実行される CUDA MEX コードまたはスタンドアロン CUDA コードを生成します。CUDA 深層ニューラル ネットワーク ライブラリ (cuDNN)、TensorRT™ 高性能推論ライブラリ、または Mali GPU 向け ARM Compute ライブラリを使用する生成済みのスタンドアロン CUDA コードを展開できます。詳細については、GPU Coder を使用した深層学習 (GPU Coder)を参照してください。

importONNXNetwork は、ネットワーク netDAGNetwork オブジェクトまたは dlnetwork オブジェクトとして返します。これらのオブジェクトは両方ともコード生成をサポートします。MATLAB Coder オブジェクトおよび Deep Learning Toolbox オブジェクト用の GPU Coder サポートの詳細については、サポートされているクラス (MATLAB Coder)およびサポートされているクラス (GPU Coder)をそれぞれ参照してください。

コード生成をサポートする層をもつあらゆるインポート済みネットワーク用にコードを生成できます。MATLAB Coder および GPU Coder を使用したコード生成をサポートする層のリストについては、サポートされている層 (MATLAB Coder)およびサポートされている層 (GPU Coder)をそれぞれ参照してください。各組み込み MATLAB 層のコード生成機能と制限の詳細については、各層の拡張機能の節を参照してください。例については、imageInputLayerコード生成GPU コード生成を参照してください。

GPU におけるインポートしたネットワークの使用

GPU 上では importONNXNetwork は実行されません。ただし、importONNXNetwork は、深層学習用の事前学習済みニューラル ネットワークを、GPU で使用可能な DAGNetwork オブジェクトまたは dlnetwork オブジェクトとしてインポートします。

  • ネットワークを DAGNetwork オブジェクトとしてインポートした場合、classify を使用して、インポートしたネットワークによる予測を CPU または GPU で実行できます。名前と値の引数 ExecutionEnvironment を使用して、ハードウェア要件を指定します。複数の出力があるネットワークの場合、DAGNetwork オブジェクト用の関数 predict を使用します。

  • ネットワークを DAGNetwork オブジェクトとしてインポートした場合、predict を使用して、インポートしたネットワークによる予測を CPU または GPU で実行できます。名前と値の引数 ExecutionEnvironment を使用して、ハードウェア要件を指定します。ネットワークに複数の出力がある場合は、名前と値の引数 ReturnCategoricaltrue として指定します。

  • ネットワークを dlnetwork オブジェクトとしてインポートした場合、predict を使用して、インポートしたネットワークによる予測を CPU または GPU で実行できます。入力データとネットワーク パラメーターのいずれかが GPU に保存されている場合、関数 predict を GPU で実行できます。

    • minibatchqueue を使用して入力データのミニバッチの処理と管理を行う場合、GPU が使用可能であれば、出力は minibatchqueue オブジェクトによって GPU 配列に変換されます。

    • dlupdate を使用して、dlnetwork オブジェクトの学習可能パラメーターを GPU 配列に変換します。

      net = dlupdate(@gpuArray,net)

  • 関数 trainnet および trainNetwork を使用して、CPU または GPU で、インポート済みのネットワークに学習させることができます。実行環境のオプションを含む学習オプションを指定するには、関数 trainingOptions を使用します。名前と値の引数 ExecutionEnvironment を使用して、ハードウェア要件を指定します。学習を高速化する方法の詳細については、Scale Up Deep Learning in Parallel, on GPUs, and in the Cloudを参照してください。

GPU を使用するには Parallel Computing Toolbox™ ライセンスとサポートされている GPU デバイスが必要です。サポートされているデバイスについては、GPU 計算の要件 (Parallel Computing Toolbox)を参照してください。

ヒント

  • 事前学習済みのネットワークを新しいイメージの予測または転移学習に使用するには、インポートしたモデルの学習に使用したイメージと同じようにイメージを前処理しなければなりません。最も一般的な前処理ステップは、イメージのサイズ変更、イメージの平均値の減算、イメージの BGR 形式から RGB 形式への変換です。

    • イメージのサイズを変更するには、imresize を使用します。たとえば、imresize(image,[227 227 3]) のようにします。

    • RGB 形式から BGR 形式にイメージを変換するには、flip を使用します。たとえば、flip(image,3) のようにします。

    学習および予測用のイメージの前処理の詳細については、イメージの深層学習向け前処理を参照してください。

  • MATLAB は 1 ベースのインデックスを使用しますが、Python® は 0 ベースのインデックスを使用します。つまり、配列の最初の要素のインデックスは、MATLAB と Python でそれぞれ 1 と 0 になります。MATLAB のインデックスの詳細については、配列インデックス付けを参照してください。MATLAB で、Python で作成されたインデックス (ind) の配列を使用するには、配列を ind+1 に変換します。

  • その他のヒントについては、Tips on Importing Models from TensorFlow, PyTorch, and ONNXを参照してください。

代替機能

Deep Learning Toolbox Converter for ONNX Model Format には、事前学習済みの ONNX ネットワークをインポートするための 3 つの関数 (importONNXNetworkimportONNXLayers、および importONNXFunction) が用意されています。

インポートしたネットワークに、組み込みの MATLAB 層への変換がサポートされていない ONNX 演算子が含まれており (組み込みの MATLAB 層への変換がサポートされている ONNX 演算子を参照)、importONNXNetwork がカスタム層を生成しない場合、importONNXNetwork はエラーを返します。この場合でも、importONNXLayers を使用してネットワーク アーキテクチャと重みをインポートするか、importONNXFunction を使用して ONNXParameters オブジェクトおよびモデル関数としてネットワークをインポートすることができます。

各シナリオに最適なインポート関数の詳細については、事前学習済みの ONNX ネットワークをインポートする関数の選択を参照してください。

参照

[1] Open Neural Network Exchange. https://github.com/onnx/.

[2] ONNX. https://onnx.ai/.

バージョン履歴

R2018a で導入

すべて展開する

R2023b: importONNXNetwork は削除予定

R2023b 以降、関数 importONNXNetwork は警告を出力します。代わりに importNetworkFromONNX を使用してください。関数 importNetworkFromONNX は、importONNXNetwork と比べて次の利点があります。

  • ONNX モデルを 1 回の手順で dlnetwork オブジェクトにインポートできる

  • 入出力の情報が未知であるモデルをインポートするための簡素化されたワークフローが用意されている

  • 名前と値の引数が改善され、より簡単にインポート オプションを指定できる