レーダーのエンジニアは、MATLAB や Simulink を使用して、アンテナアレイからレーダー信号処理アルゴリズム、データの処理および制御にいたるまで、レーダーシステム設計の速度を向上させています。

MATLAB および Simulink により、レーダーのエンジニアは以下を行うことができます。

  • 実現可能性の研究、システム性能の予測、3D 地形上でのカバレッジ解析
  • レーダーシステムのアーキテクチャの対話的な設計および解析
  • アンテナ素子やアレイ、および RF コンポーネントの設計、解析、統合、可視化
  • 伝播チャネル、ターゲット、ジャマー、クラッターのモデル化
  • 多機能、多センサーのフェーズドアレイ追跡およびポジショニング システムの設計とテスト
  • MCU、GPU、SoC、FPGA デバイス用の、浮動小数点または固定小数点でのプロトタイピングまたは量産用のコードの生成
  • ターゲット分類や変調識別などの用途向けに、データを合成してディープラーニング モデルを学習

レーダーシステム

エンジニアは、MATLAB および Simulink を使用して、多機能レーダーシステムの設計、シミュレーション、テストをエンドツーエンドで行っています。レーダーシステムのエンジニアは、実現可能性解析、メトリクスによるパラメーター化された性能の予測、リソース管理、3D 地形を使用したカバレッジ解析を行うことができます。エンジニアは、センサーアレイや波形の特性を調べて、リンクバジェット解析を行うことができます。また、システムやソフトウェアのアーキテクチャを定義し、解析することもできます。サブシステムのエンジニアは、MATLAB か Simulink、または C/C++ で開発した動作モデルをアーキテクチャモデルに追加できます。

レーダーシステム

システムレベル シミュレーションにおけるアンテナ統合

アンテナおよび RF

アンテナおよび RF のエンジニアは、MATLAB や Simulink を共通の設計環境として使用し、RF、アンテナ、およびデジタル要素などの信号チェーン要素のプロトタイプを作成します。これにより、複数のチームの作業をシステムレベルの実行可能なモデルとして組み合わせることができます。

エンジニアは、高抽象度と高忠実度のモデルを組み合わせて、コンポーネントの相互作用のシミュレーションや、設計上のトレードオフの評価、設計上の選択による性能への影響の解析を行うことができます。また、S パラメーターやその他の RF 測定値をシステム シミュレーションに含めることもできます。


信号処理

レーダー信号処理のエンジニアは、MATLAB、Simulink、アプリを使用して、周波数、PRF、波形、およびビーム パターン アジリティを必要とするフェーズドアレイ多機能システムの設計および解析を行います。エンジニアは、レーダーおよび EW システムのダイナミクスや、地上、空中、船上のターゲットをモデル化できます。また、ビームフォーミング、整合フィルター処理、到来方向 (DOA) 推定、ターゲット検出などの信号処理アルゴリズムの組み込みライブラリを活用することもできます。

従来のビームフォーマーと適応型ビームフォーマー

ルート上の航空機を追跡するレーダーシステム。

データ処理

レーダーデータ処理のエンジニアは、MATLAB および Simulink を使用して、複数のセンサーからのデータを融合して状況認識と位置推定を維持するシステムの設計、シミュレーション、テストを行います。また、レーダー、EO/IR、IMU、および GPS センサーを MATLAB でモデル化することで、実際のデータまたは合成データを使用して、アルゴリズムをテストできます。マルチオブジェクト トラッカーと推定フィルターの組み込みライブラリで、グラウンドトゥルースに対する性能を検証するためのメトリクスを使用して、グリッドレベルおよび検出レベルと、オブジェクトレベルまたはトラックレベルの融合を組み合わせたアーキテクチャを評価できます。


ターゲットと環境

レーダーや EW のエンジニアは、MATLAB や Simulink を使用して、波動伝播、クラッターおよびジャマーと干渉、速度と加速度が一定のターゲットの動き、ターゲットの断面積をモデル化しています。また、エンジニアは LOS (Line-of-Sight) 伝播モデルを使用して、大気減衰をモデル化することもできます。このようなモデルでは、大気中のガス、雨、霧や雲を通過する信号の伝播を計算します。


FPGA と SoC の自動プロトタイピング

ハードウェア展開

レーダーのエンジニアは、MATLAB または Simulink のモデルを運用環境の多くのターゲットに展開します。エンジニアは、モデルを C、C++、HDL、および CUDA® に変換して、組み込みデバイスやエッジデバイスに展開します。また、社内で開発したエンタープライズ デスクトップ アプリケーションやサーバー アプリケーションとモデルを統合することもできます。エンジニアは、生成済みの C/C++ コードや MEX コード、または GPU やノードのプールを使用することで、シミュレーションやアプリケーションを高速化できます。


レーダー用 AI

レーダーのエンジニアは、MATLAB を使用して、コグニティブ レーダー、ソフトウェア無線、インテリジェント レシーバーなどの AI (人工知能) ベースのアプリケーションの開発を行っています。また、変調識別やターゲット分類などのさまざまな用途向けに、MATLAB モデルでデータを合成し、ディープラーニングおよび機械学習ネットワークの学習に使用できます。

レーダー用 AI