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テスト マネージャーでのテスト プロパティの指定

テスト マネージャーには、テスト ケース、テスト スイート、およびテスト ファイルの実行方法を指定するプロパティ設定があります。テスト マネージャーを開くには、sltest.testmanager.view を使用します。テスト マネージャーの詳細については、Simulink テスト マネージャーを参照してください。

テスト ケース、テスト スイート、およびテスト ファイルのセクションの概要

テスト マネージャーでテスト ケース、テスト スイート、またはテスト ファイルを開くと、テスト設定がセクションにグループ化されています。テスト ケース、テスト スイート、およびテスト ファイルではセクションや設定が異なります。[テスト ブラウザー] ペインでテスト ケース、テスト スイート、またはテスト ファイルをクリックすると、その設定が表示されます。

使用可能なテスト セクションの一部を表示しないようにするには、テスト マネージャーの基本設定を使用してセクションを非表示にします。

  1. テスト マネージャーのツールストリップで [基本設定] をクリックします。

  2. [テスト ファイル] タブ、[テスト スイート] タブ、または [テスト ケース] タブを選択します。

  3. 表示するセクションを選択するか、非表示にするセクションの選択を解除します。設定を既に行っているか変更しているセクションのみを表示するには、[基本設定] ダイアログ ボックスですべての選択をクリアします。

  4. [OK] をクリックします。

既に変更しているセクションは、基本設定に関係なくテスト マネージャーに表示されます。

これらのプロパティをプログラムで設定するには、sltest.testmanager.getprefsltest.testmanager.setpref を参照してください。

テスト ケースを外部ファイルから作成

サポートされている Simulink® Test™ 形式の既存の Excel® ファイルを使用してテスト ケースを作成するには、[テスト ケースを外部ファイルから作成] を選択します。次に、ファイルのパスを入力します。対応する API プロパティは、sltest.testmanager.TestCasesetProperty メソッドで記述される IsTestDataReferencedTestDataPath です。

Excel ファイルを書式設定する方法については、Microsoft Excel のインポート、エクスポート、ログ形式Create External Data Files to Use in Test Casesを参照してください。

サポートされていない形式の既存の Excel を使用するには、テスト マネージャーでそのファイルを使用できるようにアダプター関数を記述します。次に、sltest.testmanager.registerTestAdapter 関数を使用してファイルを登録します。アダプターを登録した場合に [テスト ケースを外部ファイルから作成] を選択すると、テスト マネージャーに、Excel ファイルのパス用とアダプター関数名用の 2 つのフィールドが表示されます。詳細と例については、sltest.testmanager.registerTestAdapter を参照してください。

タグ

safetylogged-databurn-in などの分類を使用してテスト ファイル、テスト スイート、テスト ケースにタグ付けします。テストを実行する際、または結果を表示する際に、これらのタグを使用してテストにフィルターを適用します。テスト実行、結果、カバレッジのフィルター処理を参照してください。

対応する API については、sltest.testmanager.TestFilesltest.testmanager.TestSuitesltest.testmanager.TestCaseTags プロパティをそれぞれ参照してください。

説明

テスト ケース、テスト スイート、テスト ファイルに説明テキストを追加します。

対応する API については、sltest.testmanager.TestFilesltest.testmanager.TestSuitesltest.testmanager.TestCaseDescription プロパティをそれぞれ参照してください。

要件

Requirements Toolbox™ がインストールされている場合は、テスト ファイル、テスト スイート、テスト ケースを要件にリンクすることでトレーサビリティを確立できます。詳細については、テスト ケースの要件へのリンク (Requirements Toolbox)を参照してください。反復または評価を要件にリンクする方法の詳細については、Link Simulink Test Items to Requirements (Requirements Toolbox)を参照してください。

テスト ケース、テスト スイート、テスト ファイルを要件にリンクするには、次を行います。

  1. 要件エディターを開きます。Simulink ツールストリップの [アプリ] タブの [モデルの検証、妥当性確認、テスト] で、[要件エディター] をクリックします。

  2. 要件を強調表示します。

  3. テスト マネージャーの [要件] セクションで、[追加] ボタンの横にある矢印をクリックして、[選択された要件へのリンク] を選択します。

  4. [要件] リストに要件リンクが表示されます。

対応する API については、sltest.testmanager.TestFilesltest.testmanager.TestSuitesltest.testmanager.TestCaseRequirements プロパティをそれぞれ参照してください。

RoadRunner

このセクションは、RoadRunner 自動運転テスト ケースの場合にのみ表示されます。

コンソール モード — コンソール モードがオンとオフのどちらであるか。チェックボックスをオンにすると、コンソール モードがオンになり、シミュレーションの実行時に RoadRunner ユーザー インターフェイスは表示されません。非グラフィカル環境で RoadRunner テストを実行する場合、または実行中のシミュレーションを表示する必要がない場合は、コンソール モードを使用します。

ペーシングを強制オフ — ペーシングがオンとオフのどちらであるか。このチェックボックスをオフにすると、ペーシングがオンになり、RoadRunner シナリオ シミュレーションの実行速度を変更できます。チェックボックスをオンにすると、ペーシングがオフになり、RoadRunner シミュレーションの速度は制御できません。

RoadRunner Scenario — 事前構成済みの RoadRunner シナリオ ファイルの絶対パス。このファイルは通常、RoadRunner プロジェクト フォルダー内の Scenarios フォルダーに格納されます。

RoadRunner セットアップ設定のオーバーライド — RoadRunner テスト ケースでテスト実行中に優先するパス設定をオーバーライドするか、roadrunnerSetup (RoadRunner) を使用して定義された優先するパス設定を使用するか。優先するパス設定をオーバーライドする場合は、このチェック ボックスをオンにします。

RoadRunner プロジェクト フォルダー — RoadRunner プロジェクト フォルダーの絶対パス。このフィールドは、[RoadRunner セットアップ設定のオーバーライド] を選択すると表示されます。

RoadRunner インストール フォルダー — RoadRunner アプリケーションの実行可能ファイルがインストールされているフォルダーの絶対パス。このフィールドは、[RoadRunner セットアップ設定のオーバーライド] を選択すると表示されます。

テスト対象システム

[テスト対象システム] セクションで、テストするモデルを指定します。現在アクティブな Simulink ウィンドウで開いているモデルを使用するには、[現在のモデルを使用] ボタン をクリックします。

メモ

モデルは、テスト ケースを実行するパス上で使用可能でなければなりません。プリロード コールバックを使用して、パスにモデルを含むフォルダーを追加できます。コールバックを参照してください。

[テスト対象システム] セクションで新しいモデルを指定すると、モデル情報が古くなる可能性があります。モデルのテスト ハーネス、Signal Editor シナリオ、および使用可能なコンフィギュレーション セットを更新するには、[リフレッシュ] ボタン をクリックします。

RoadRunner テスト ケースの場合は、[テスト対象システム] セクションで、テスト対象の RoadRunner シナリオにおけるアクターの動作として設定したモデルを指定します。

対応する API については、setProperty の名前と引数のペア Model を参照してください。

テスト ハーネス

テスト対象システムにテスト ハーネスがある場合は、テスト ケースで使用するテスト ハーネスを選択できます。モデルでテスト ハーネスを追加または削除した場合は、[リフレッシュ] ボタン をクリックして、更新されたテスト ハーネス リストを表示します。

テスト ハーネスの使用方法の詳細については、Refine, Test, and Debug a Subsystemを参照してください。

対応する API については、setProperty の名前と引数のペア HarnessName を参照してください。

シミュレーション設定とリリースのオーバーライド

モデルのシミュレーション モードをオーバーライドするには、リストからモードを選択します。モデルに SIL/PIL ブロックが含まれており、ノーマル モードで実行する必要がある場合は、[SIL/PIL モードのモデル ブロックをノーマル モードにオーバーライド] を有効にします。この設定をプログラムで変更するには、setProperty の名前と引数のペア OverrideSILPILMode を参照してください。シミュレーション モードはテスト実行時にオーバーライドすることもできます。詳細については、Override the Simulation Mode During Test Executionを参照してください。

システムにインストールされている複数の MATLAB® リリースで、モデルのシミュレーションとテストを実行できます。[シミュレーションのリリースを選択] を使用して、使用可能なリリースを選択します。R2011b 以降のリリースを使用できます。

1 つ以上のリリースを追加してテスト マネージャーで使用できるようにするには、[シミュレーションのリリースを選択][リリースの追加] をクリックして、テスト マネージャーの [基本設定] ダイアログ ボックスの [リリース] ペインを開きます。追加する MATLAB のインストール場所に移動し、[OK] をクリックします。

リリースをリストに追加したり、削除したりできます。MATLAB セッションを開始したリリースは削除できません。

詳細については、Run Tests in Multiple Releases of MATLABを参照してください。対応する API については、setProperty の名前と引数のペア Release を参照してください。

[テスト対象システム] の考慮事項

  • [テスト対象システム] は、高速リスタート モードまたはエクスターナル モードにはできません。

  • [ラピッド アクセラレータ] モードで実行されているテストを停止するには、MATLAB コマンド プロンプトで Ctrl+C を押します。

  • ラピッド アクセラレータ モードでの並列実行時には、テスト マネージャーにストリーム信号は表示されません。

  • [テスト対象システム] は、保護モデルにはできません。

[シミュレーション 1] と [シミュレーション 2]

これらのセクションは、等価性テスト ケースに表示されます。比較する 2 つのシミュレーションに関する詳細を指定するために使用します。[シミュレーション 1] に、テスト対象システム、テスト ハーネス (該当する場合)、およびシミュレーション設定のオーバーライドを入力します。その後、[シミュレーション 2][シミュレーション 1 から設定をコピー] をクリックして、2 つ目のシミュレーション設定セットの開始点を使用できます。2 つを超えるモデルを単一の等価性テスト ケースで比較することはできません。

テストにパスするには、[シミュレーション 1] と [シミュレーション 2] で同じ信号がログ記録される必要があります。

これらのセクションと [等価性基準] セクションを使用して、テスト ケースの前提を定義します。等価性テストの例については、back-to-back 等価性テストを参照してください。

対応する API については、setProperty の名前と引数のペア SimulationIndex を参照してください。

パラメーター オーバーライド

テスト ケースのパラメーター値を指定して、モデル ワークスペース、データ ディクショナリ、ベース ワークスペース、またはモデル参照階層のパラメーター値をオーバーライドします。パラメーターはセットにグループ化されています。パラメーター セットまたは個々のパラメーターの横にあるチェック ボックスを使用して、セットとパラメーターのオーバーライドをオンまたはオフにします。個々のパラメーターまたはパラメーター セットをコピーして別のパラメーター セットに貼り付けるには、パラメーターを選択して右クリックし、コンテキスト メニューの [コピー][貼り付け] を使用します。

パラメーターのオーバーライドを使用する例については、テスト ケースのモデル パラメーターのオーバーライドを参照してください。対応する API については、sltest.testmanager.ParameterOverride クラスと、setProperty メソッドの名前と引数のペア OverrideStartTimeOverrideStopTimeOverrideInitialStateOverrideModelOutputSettings、および ConfigSetOverrideSetting を参照してください。

パラメーター オーバーライドの追加

  1. [追加] をクリックします。

    パラメーターのリストを示すダイアログ ボックスが開きます。必要に応じて、ダイアログ ボックスで [リフレッシュ] をクリックしてパラメーター リストを更新します。

  2. オーバーライドするパラメーターを選択します。

  3. パラメーターをパラメーター セットに追加するには、[OK] をクリックします。

  4. パラメーター [オーバーライド値] 列にオーバーライド値を入力します。

パラメーター セットの追加

空のパラメーター セットを追加するには、[追加][パラメーター セットの追加] をクリックします。[パラメーターのオーバーライド] テーブルに新しいパラメーター セットが表示されます。

ファイルからのパラメーター オーバーライドの追加

MAT ファイル (Simulink Design Verifier™ で生成されたものを含む)、MATLAB スクリプト (.m ファイル)、または Excel ファイルからパラメーター オーバーライドのセットを追加するには、[追加][ファイルの追加] をクリックします。ファイルからインポートされたオーバーライド値を変更するには、MATLAB の外部でファイルを編集して保存し、オーバーライド ファイルを再度追加する必要があります。

外部ファイルは、テスト マネージャーが読み取れる形式でなければなりません。Create External Data Files to Use in Test Casesを参照してください。許容される形式は次のとおりです。

  • Excel ファイル — Excel ファイルを書式設定する方法の詳細については、Microsoft Excel のインポート、エクスポート、ログ形式も参照

  • MAT ファイル — MAT ファイルを作成するには、matfilesave を参照してください。

  • MATLAB スクリプト (.m ファイル) — MATLAB スクリプトで、MATLAB 構文を使用して変数と値を割り当てます。

バリアント構成

テスト対象のモデルでバリアントが使用されており、バリアント コンフィギュレーションが定義されている場合は、[バリアント コンフィギュレーション] フィールドから、このテスト ケースで使用するバリアント コンフィギュレーションを選択します。詳細については、Variant Configurationsを参照してください。バリアント コンフィギュレーションを使用する例については、Run Tests for Variant Models Using Variant Configurationsを参照してください。

対応する API については、sltest.testmanager.testcase setProperty メソッドを使用して VariantConfiguration プロパティを設定します。

既定のパラメーター値に戻す

オーバーライドを削除して既定のパラメーター値に戻すには、パラメーターを右クリックし、コンテキスト メニューで [削除] をクリックします。

[パラメーターのオーバーライド] の考慮事項

  • テスト マネージャーには、テスト対象システムの最上位システム パラメーターのみが表示されます。

  • パラメーター オーバーライドはテストの実行時にのみ評価されます。

  • パラメーターは MATLAB スクリプト ファイルまたは MAT ファイルにのみエクスポートできます。

コールバック

テストファイル レベルのコールバック

各テスト ファイルで、テスト中の異なるタイミングで実行される 2 つのコールバック スクリプトを使用できます。

  • セットアップはテスト ファイルの実行前に実行されます。

  • クリーンアップはテスト ファイルの実行後に実行されます。

対応するテスト ケース API については、TestCase setProperty メソッドの名前と引数のペア PreloadCallbackPostloadCallbackCleanupCallback、および PreStartRealTimeApplicationCallback を参照してください。

対応するテスト ファイル API については、テスト ファイルの TestFile setProperty メソッドの名前と引数のペア SetupCallback および CleanupCallback を参照してください。

テストスイート レベルのコールバック

各テスト スイートで、テスト中の異なるタイミングで実行される 2 つのコールバック スクリプトを使用できます。

  • セットアップはテスト スイートの実行前に実行されます。

  • クリーンアップはテスト スイートの実行後に実行されます。

テスト スイートにテスト ケースがない場合、テスト スイートのコールバックは実行されません。

対応する API については、TestSuite setProperty メソッドの名前と引数のペア SetupCallback および CleanupCallback を参照してください。

テストケース レベルのコールバック

各テスト ケースで、テスト中の異なるタイミングで実行される 3 つのコールバック スクリプトを使用できます。

  • Pre-load は、モデルの読み込み前とモデル コールバックの前に実行されます。

  • Post-load は、モデルの読み込みと PostLoadFcn モデル コールバックの後に実行されます。

  • Cleanup は、シミュレーションとモデル コールバックの後に実行されます。

コールバックの実行とモデルの読み込みおよびシミュレーションの順序については、テストの実行順序を参照してください。

単一のコールバック スクリプトを実行するには、対応するスクリプトの上にある [実行] ボタン をクリックします。

テスト ケースのコールバックでは、事前定義された変数を使用できます。

  • [ポストロード] で使用可能な sltest_bdroot: テスト ケースでシミュレートされるモデル。このモデルはハーネス モデルの場合もあります。

  • [ポストロード] で使用可能な sltest_sut: テスト対象システム。ハーネスでは、これはテスト対象コンポーネントです。

  • [ポストロード] で使用可能な sltest_isharness: sltest_bdroot がハーネス モデルの場合、true を返します。

  • [クリーンアップ] で使用可能な sltest_simout: シミュレーションで生成されたシミュレーション出力。

  • [プリロード][ポストロード]、および [クリーンアップ] で使用可能な sltest_iterationName: 現在実行中のテスト反復の名前。

  • [プリロード][ポストロード]、および [クリーンアップ] で使用可能な sltest_testIteration: 現在のテスト反復オブジェクト。

  • [プリロード][ポストロード]、および [クリーンアップ] で使用可能な sltest_testCase: 現在のテスト ケース オブジェクト。

  • [プリロード][ポストロード]、および [クリーンアップ] で使用可能な sltest_roadRunnerApp: RoadRunner アプリケーション オブジェクト。この変数は、RoadRunner のテスト ケースまたは反復でのみ使用できます。

  • [プリロード][ポストロード]、および [クリーンアップ] で使用可能な sltest_roadRunnerSim: RoadRunner シミュレーション オブジェクト。この変数は、RoadRunner のテスト ケースまたは反復でのみ使用できます。

dispfprintf はコールバックでは機能しません。コールバックが実行されることを確認するには、コールバックのブレークポイントを含む MATLAB スクリプトを使用します。

テスト ケースのコールバック スクリプトはモデルと共に格納されず、Simulink モデル コールバックをオーバーライドしません。コールバックの使用時には、以下を考慮してください。

  • sltest_testIteration または sltest_testCase は変更しないでください。これらのコールバックを使用して、それぞれ現在の反復またはテスト ケースの要素をクエリします。

  • コールバック スクリプトからの無限ループの実行を停止するには、MATLAB コマンド プロンプトで Ctrl+C を押します。

  • sltest.testmanager 関数はサポートされません。

  • 想定外の結果を回避するために、コールバックで clear all などの "clear" API は使用しないでください。

対応する API については、TestCase setProperty メソッドの名前と引数のペア PreloadCallbackPostloadCallbackCleanupCallback、および PreStartRealTimeApplicationCallback を参照してください。

評価コールバック

[評価コールバック] セクションを使用して、論理的評価と時間的評価でのみ使用する変数と条件を定義するコールバックを入力できます。詳細については、「論理的評価と時間的評価」セクションの評価コールバックを参照してください。

対応する API については、setAssessmentsCallback を参照してください。

入力

テスト ケースでは次の入力データを使用できます。

  • テスト対象システムの Signal Editor ブロック。[信号エディター シナリオ] を選択し、シナリオを選択します。テスト対象システムでは、最上位に Signal Editor ブロックを 1 つのみ配置できます。シナリオの使用と信号エディターでの信号の挿入を参照してください。

  • 外部データ ファイル。[外部入力] テーブルで [追加] をクリックします。MAT ファイルまたは Microsoft® Excel ファイルを選択します。

    外部ファイルを入力として使用する方法の詳細については、Use External File Data in Test Casesを参照してください。テスト マネージャーで Microsoft Excel ファイルを使用するためのファイル形式の詳細については、Create External Data Files to Use in Test Casesを参照してください。

  • Test Sequence ブロックのシナリオ。まず、[Test Sequence ブロック] フィールドの横にあるリフレッシュ矢印 をクリックしてから、シナリオを含むモデル内の Test Sequence ブロックを選択します。同時に [シナリオでオーバーライド] からシナリオを選択しておらず、反復を使用しない場合、テストでは、選択した Test Sequence ブロックのアクティブなシナリオが実行されます。同時にシナリオを選択していないが、反復を使用する場合、Test Sequence ブロックのアクティブなシナリオがすべての反復の既定となります。

    選択した Test Sequence ブロックのアクティブなシナリオをオーバーライドするには、[シナリオでオーバーライド] を使用します。[シナリオでオーバーライド] フィールドの横にあるリフレッシュ矢印をクリックします。次に、アクティブなシナリオの代わりに使用するシナリオ、または反復の既定として使用するシナリオを選択します。[反復] セクションで、各反復に割り当てられたシナリオを変更できます。詳細については、Test Sequence エディターおよびテスト マネージャーでのテスト シーケンス シナリオの使用を参照してください。

入力データをテスト結果のセットに含めるには、[入力データをテスト結果に含める] を選択します。

入力データの時間間隔がモデルのシミュレーション時間よりも短い場合は、[最後の時間ポイントでシミュレーションを停止] を選択すると、入力データで指定された時間にシミュレーションを制限できます。

テスト入力の詳細については、テスト作成: 入力ページを参照してください。

テスト マネージャーでの入力データ ファイルの編集

テスト マネージャーから入力データ ファイルを編集できます。

ファイルを編集するには、ファイルを選択して [編集] をクリックします。その後、MAT ファイルの場合は信号エディター、Excel ファイルの場合は Microsoft Excel でデータを編集できます。

信号エディターの詳細については、信号データの作成と編集を参照してください。

Excel ファイルの形式の詳細については、Input, Baseline, and Parameter Override Test Case Data Formats in Excelを参照してください。

対応する API については、sltest.testmanager.TestInput を参照してください。

シミュレーション出力

[シミュレーション出力] セクションを使用して、テスト結果に信号出力を追加します。モデルまたはテスト ハーネスでログ記録された信号は、シミュレーション出力として追加すると結果に表示されます。その後、プロットできます。ログ記録してプロットする個々の信号を追加するか、信号セットを追加します。

ログ記録された信号[ログ記録された信号] サブセクションで、[追加] をクリックします。ユーザー インターフェイスに従います。

ログ記録された信号セットを同じテスト ファイル内の別のテスト ケース、または別のテスト ファイル内のテスト ケースにコピーするには、[ログ記録された信号] で信号セットを選択し、右クリックしてコンテキスト メニューを表示し、[コピー] をクリックします。次に、コピー先のテスト ケースの [ログ記録された信号] で信号セットを選択し、信号を右クリックして [貼り付け] をクリックします。一度に複数のログ記録された信号セットをコピーして貼り付けることができます。

テスト ケースで、[SDI ビュー ファイル] 設定を使用して、シミュレーション データ インスペクター (SDI) ビュー ファイルのパスを指定できます。各テスト ケースに異なるビュー ファイルを割り当てることができます。ビュー ファイルでは、テスト ケースの結果にプロットする信号とそのレイアウトを構成します。テスト マネージャーでは、時間プロット以外の座標軸のプロット レイアウトや、NM 列のグリッド以外の座標軸のレイアウトなど、SDI ビュー ファイルの一部の構成がサポートされません。ただし、可能な場合は、テスト マネージャーで同様の構成が適用されます。テスト マネージャーから SDI ビュー ファイルを保存することはできませんが、テストと結果を MLDATX テスト ファイルに保存すると、そのテストの現在のレイアウトがファイルに保存されます。SDI ビュー ファイルを作成して保存するには、Simulink.sdi.saveView を使用します。詳細については、シミュレーション データ インスペクターのデータと表示の保存および共有を参照してください。

その他の出力[その他の出力] サブセクションのオプションを使用して、テスト結果に状態、最終状態、モデル出力値、データ ストア変数、および信号のログ値を追加します。次のオプションを 1 つ以上選択できるようにするには、[モデル設定のオーバーライド] をクリックします。

  • 状態 — シミュレーション中のブロック間の状態値を含めます。

  • 最終状態 — 最終状態値を含めます。

  • 出力 — モデル出力値を含めます。

  • データ ストア — モデル内の Data Store Memory ブロックのログ記録されたデータ ストア変数を含めます。既定ではこのオプションが選択されています。

  • 信号のログ — モデル内で指定されたログ信号を含めます。既定ではこのオプションが選択されています。ハーネスの作成時に [Log Signal Outputs] を選択した場合は、[シミュレーション出力] セクションにリストされていなくても、テスト対象コンポーネントのすべての出力信号がログに記録され、テスト結果に返されます。いずれかの信号のログをオフにするには、信号を右クリックして [選択した信号のログを停止] を選択します。

詳細については、Capture Simulation Data in a Test Caseを参照してください。対応する API については、setProperty の名前と引数のペア OverrideModelOutputSettings を参照してください。

出力トリガー[出力トリガー] サブセクションを使用して、信号のログを開始および停止するタイミングを条件または所要時間に基づいて指定します。トリガー時間外にテストに失敗した場合でも、トリガー中にパスすればテストにパスすることに注意してください。

[ログの開始] には次のオプションがあります。

  • シミュレーション開始時 — シミュレーションの開始時にデータのログを開始します。

  • 条件が true のとき — 指定した条件式が true のときにログを開始します。[条件] の横にある編集シンボルをクリックすると、条件を入力するエディット ボックスが表示されます。

  • 所要時間の後 — シミュレーションの開始から指定した秒数が経過した後にログを開始します。[所要時間 (秒)] の横にある値をクリックすると、所要時間を秒単位で入力するエディット ボックスが表示されます。

[ログの停止] には次のオプションがあります。

  • シミュレーション停止時 — シミュレーションの終了時にデータのログを停止します。

  • 条件が true のとき — 指定した条件式が true のときにログを停止します。[条件] の横にある編集シンボルをクリックすると、条件を入力するエディット ボックスが表示されます。[シンボル] エディターに条件内の変数が表示され、その変数をモデル要素または式にマッピングしたり、その名前を変更したりできます。

  • 所要時間の後 — ログの開始から指定した秒数が経過した後にログを停止します。[所要時間 (秒)] の横にある値をクリックすると、所要時間を秒単位で入力するエディット ボックスが表示されます。

時間をゼロにシフト — ログの開始時間をゼロにシフトします。たとえば、ログが時間 2 に開始される場合、このオプションを選択すると、すべての時間が 2 秒前にシフトされます。

シンボル[追加] をクリックして、モデルの信号をシンボル名にマッピングします。そのシンボルをトリガー条件で使用できます。シンボルの使用とマッピングの詳細については、Assess Temporal Logic by Using Temporal Assessmentsを参照してください。

コンフィギュレーション設定のオーバーライド

テスト ケースで、モデルの設定とは異なるコンフィギュレーション設定を指定できます。テスト ケースでコンフィギュレーションを設定すると、モデルを変更せずにテスト ケースのさまざまなコンフィギュレーションを試すことができます。[コンフィギュレーション設定のオーバーライド] には次のオプションがあります。

  • モデル設定をオーバーライドしない — 現在のモデル コンフィギュレーション設定を使用する

  • 名前 — アクティブなコンフィギュレーション セットの名前。モデルで使用できるアクティブなコンフィギュレーション セットは 1 つだけです。リストを更新して使用可能なすべてのコンフィギュレーション セットを表示し、アクティブにする目的のセットを選択します。既定の [Model Settings] を名前としてそのまま使用すると、シミュレーションでは、モデルの既定のアクティブなコンフィギュレーション セットが使用されます。

  • ファイル内にコンフィギュレーション セットを添付 — コンフィギュレーション セット変数を含む外部ファイルのパス ([ファイルの場所])。[変数名] で指定した変数は、ファイル内のコンフィギュレーション セットの名前を参照します。コンフィギュレーション セットの作成の詳細については、Simulink.ConfigSet およびコンフィギュレーション セットを保存するを参照してください。コンフィギュレーション セットの参照の詳細については、コンフィギュレーションの複数のモデル間での共有を参照してください。

対応する API については、setProperty の名前と引数のペア ConfigSetOverrideSettingConfigSetNameConfigSetVarNameConfigSetFileLocation、および ConfigSetOverrideSetting を参照してください。

故障設定

Simulink Fault Analyzer™ がある場合は、このセクションを使用して、テスト ケースに故障を追加してモデルに挿入します。また、故障セットの作成、テスト対象モデルからの故障の取得、シミュレーション用のアクティブな故障の指定を行います。詳細については、Write and Run Tests that Inject Faults by Using the Simulink Test Managerを参照してください。Simulink Fault Analyzer を使用してモデルに故障を追加する方法の詳細については、Define and Model Faults (Simulink Fault Analyzer)を参照してください。

対応する API については、sltest.testmanager.FaultSet クラスと sltest.testmanager.SpecifiedFault クラス、sltest.testmanager.TestCase クラスの addFaultSet メソッドと getFaultSets メソッド、sltest.testmanager.refreshFaults 関数、および sltest.testmanager.TestIterationResult クラスの FaultSet プロパティを参照してください。

シーケンス図の評価

R2025a 以降

このセクションを使用して、シミュレーション テストまたはベースライン テストにシーケンス図を追加します。テストにシーケンス図を追加すると、テスト実行中にシーケンス図のシミュレーションが実行されます。テスト ケースにシーケンス図を追加するには、[シーケンス図の評価] セクションでシーケンス図を選択します。シーケンス図の詳細については、シーケンス図を使用したシステムの動作の記述 (System Composer)を参照してください。

テスト マネージャーの [テスト対象システム] セクションを使用して、シーケンス図が定義されたアーキテクチャ モデルまたはテスト ハーネスを選択できます。テスト対象システムを参照してください。

テスト ケースにシーケンス図をプログラムで追加するには、sltest.testmanager.TestCasesetProperty メソッドを使用して、SequenceDiagram プロパティをシーケンス図に設定します。

[シーケンス図の評価] の考慮事項

  • 選択できるシーケンス図はテスト ケースごとに 1 つだけです。テスト実行中に複数のシーケンス図をシミュレートするには、[反復] セクションを使用して、テーブルによる反復またはスクリプトによる反復を作成します。反復Test Iterationsを参照してください。

  • 高速リスタートとマルチリリース テストはサポートされません。

  • シーケンス図が定義されたアーキテクチャ モデルまたはコンポーネントを参照するテスト ハーネスを作成した場合、シーケンス図のシミュレーションは、テスト マネージャーを使用したテストの一環としてテスト ハーネスをシミュレートするときにのみ行われます。

ベースライン基準

[ベースライン基準] セクションは、ベースライン テスト ケースに表示されます。ベースライン テスト ケースの実行時に、テスト マネージャーは、ログ記録用にマークされたモデル内の信号から信号データを取得し、ベースライン データと比較します。複数のモデルのテスト結果を比較するために、各モデルのテスト結果を同じベースライン データと比較できます。

ベースライン データを結果とレポートに含める

ベースライン データをテスト結果のプロットとテスト レポートに含めるには、[ベースライン データをテスト結果に含める] をクリックします。

ベースライン基準の取得

テスト対象システムからログ記録された信号データを取得してベースライン基準として使用するには、[キャプチャ] をクリックします。その後、[ベースラインのキャプチャ] ダイアログ ボックスの指示に従います。データを取得すると、テスト対象システムのコンパイルとシミュレーションが行われ、ログ記録された信号からの出力がベースラインに保存されます。ベースライン テストの例については、ベースライン テストを参照してください。

メモ

モデルに複数のバリアント サブシステムがある場合は、1 つのベースラインを再利用するのではなく、バリアント サブシステムごとに独立したベースラインを取得します。

対応する API については、captureBaselineCriteria メソッドを参照してください。

信号データは MAT ファイルまたは Microsoft Excel ファイルに保存できます。Excel ファイルの形式については、Input, Baseline, and Parameter Override Test Case Data Formats in Excelを参照してください。

ベースライン基準の取得には、現在のシミュレーション用のリリース、またはシステムにインストールされている別のリリースを使用できます。テスト マネージャーの基本設定で、使用するリリースを追加します。次に、テスト ケースの [シミュレーションのリリースを選択] オプションを使用して、テスト ケースで使用できるようにするリリースを選択します。テストの実行時に、ベースラインを作成したリリースまたは別のリリースとベースラインを比較できます。詳細については、Run Tests in Multiple Releases of MATLABを参照してください。

出力形式として Excel を選択した場合は、データの保存先のシート名を指定できます。入力データと出力データに同じ Excel ファイルを使用する場合、既定では、両方のデータ セットが同じシートに表示されます。

既に出力が含まれているファイルにデータを取得する場合は、シート名を指定して、ファイルのそのシートの出力データのみが上書きされるようにします。

テスト ケースの各反復のベースラインを同じファイル内の個別のシートに保存するには、[反復用ベースラインのキャプチャ] を選択します。このチェック ボックスは、テスト ケースに既に反復が含まれている場合にのみ表示されます。反復の詳細については、Test Iterationsを参照してください。

許容誤差の指定

許容誤差を指定して、テスト ケースのパス/失敗の基準を決定できます。個々の信号またはベースライン基準セット全体の絶対許容誤差、相対許容誤差、リード許容誤差、およびラグ許容誤差を指定できます。

ベースラインを取得すると、ベースライン ファイルとその信号がテーブルに表示されます。そのテーブルで、信号の許容誤差を設定できます。ベースライン テストの例で使用されている許容誤差を確認するには、Compare Simulation to Baseline Dataを参照してください。

対応する API については、sltest.testmanager.BaselineCriteriaAbsTolRelTolLeadingTol、および LaggingTol プロパティを参照してください。

ベースラインとしてのファイルの追加

[追加] をクリックして、既存のファイルをベースラインとして選択できます。MAT ファイルおよび Microsoft Excel ファイルをベースラインとして追加できます。Microsoft Excel ファイルはInput, Baseline, and Parameter Override Test Case Data Formats in Excelの説明に従って書式設定します。

対応する API については、addInput メソッドを参照してください。

ベースラインの信号データの更新

たとえば、モデルが変更されて異なる値が必要となった場合などに、ベースラインの信号データを編集できます。信号エディターまたは Microsoft Excel ファイルを編集用に開くには、リストからベースライン ファイルを選択し、[編集] をクリックします。Manually Update Signal Data in a Baselineを参照してください。

データ インスペクター ビューでテストの失敗を調べるときにベースラインを更新することもできます。Examine Test Failures and Modify Baselinesを参照してください。

等価性基準

このセクションは、等価性テスト ケースに表示されます。等価性基準は、[シミュレーション 1] と [シミュレーション 2] で比較する信号データのセットです。許容誤差を指定して、テストのパス/失敗の基準を調整します。信号の絶対許容誤差、相対許容誤差、リード許容誤差、およびラグ許容誤差を指定できます。

許容誤差を指定するには、まず、[キャプチャ] をクリックして [シミュレーション 1] のテスト対象システムを実行し、ログ記録用にマークされた信号をテーブルに追加します。そのテーブルで許容誤差を指定します。

信号を取得したら、テーブルから信号を選択して結果を絞り込むことができます。[等価性基準] で信号を選択しない場合、テスト ケースを実行すると、[シミュレーション 1] と [シミュレーション 2] ですべてのログ信号が比較されます。

等価性テスト ケースの例については、back-to-back 等価性テストを参照してください。

対応する API については、captureEquivalenceCriteria メソッドを参照してください。

反復

反復を使用して、さまざまなパラメーターの値、コンフィギュレーション セット、バリアント コンフィギュレーション、または入力データでテストを繰り返します。

  • テスト ケースでさまざまなパラメーターの値をスイープすることで、同じ入力、出力、および基準を使用して複数のシミュレーションを実行できます。

  • モデル、外部データ ファイル、および Test Sequence ブロックに複数のテスト入力シナリオを含めることができます。テスト ファイルのアーキテクチャを簡略化するには、異なる入力シナリオを異なるテスト ケースとしてではなく反復として実行します。異なるベースライン データを各反復に適用するか、反復セットから新しいベースライン データを取得できます。

  • 異なるコンフィギュレーション セットを反復して、ソルバーまたはデータ型間での結果の比較などを実行できます。Test Sequence ブロックの異なるシナリオを反復し、バリアント コンフィギュレーションを使用してバリアントを反復することもできます。

定義されたパラメーター セット、信号エディター シナリオ、テスト シーケンス シナリオ、外部データ ファイルから反復を作成する場合や、コンフィギュレーション セットまたはバリアント コンフィギュレーションを使用する反復を作成する場合は、テーブルによる反復を使用します。各反復に使用するコンフィギュレーションをテーブルの列で選択できます。

使用可能なテスト ケース要素からカスタムの反復セットを作成するには、MATLAB のスクリプトによる反復をテスト ケースに追加します。

反復ごとにモデルを再コンパイルすることなく反復を実行するには、[高速リスタートでテスト反復を実行] を有効にします。このオプションを選択すると、シミュレーション時間が短縮されます。

スクリプトによる反復での事前定義された変数の使用を含む、テスト反復の詳細については、Test Iterationsを参照してください。高速リスタートの詳細については、高速リスタートによる反復的なシミュレーションの改善を参照してください。

対応する API については、sltest.testmanager.TestIteration を参照してください。

論理的評価と時間的評価

条件、イベント、信号値、遅延、および応答の入力を求めるフォームベースのエディターを使用して時間的評価を作成します。個々の要素を折りたたむと、エディターには評価をまとめたわかりやすい文が表示されます。詳細については、Assess Temporal Logic by Using Temporal AssessmentsおよびLogical and Temporal Assessment Syntaxを参照してください。

評価またはシンボルをコピーして貼り付けるには、評価またはシンボルを選択して右クリックし、コンテキスト メニューを表示します。単一の評価またはシンボルを選択するか、複数の評価またはシンボルを選択できます。あるいは、選択した評価またはシンボルをコピーするか貼り付けるには、Ctrl+C または Ctrl+V を使用します。評価を貼り付けると、その評価は、現在のテスト ケース内の評価リストの末尾に追加されます。別のテスト ケースに貼り付けることもできます。評価とそのシンボル名は、貼り付けられた評価で既定の名前に変更されます。コンテキスト メニューを使用して評価を削除することもできます。シンボルを削除するには、[削除] ボタンを使用します。評価またはシンボルを削除すると、削除前にコピーしていた場合でも、その評価またはシンボルを貼り付けることはできません。

評価コールバック

[評価コールバック] セクションでは、変数を定義して、論理的評価と時間的評価の条件と式で使用できます。

[評価コールバック] セクションでスクリプトを記述することで、変数を定義します。[シンボル] ペインでこれらの変数をシンボルにマッピングするには、シンボルを右クリックして [式にマッピング] を選択し、[式] フィールドに変数名を入力します。変数をシンボルにマッピングする方法の詳細については、Resolve Assessment Parameter Symbols[式にマッピング] を参照してください。

[評価コールバック] セクションは、テスト、シミュレーション、およびモデル データを含む事前定義された変数にアクセスできます。変数をこのデータの関数として定義できます。詳細については、Define Variables in the Assessment Callback Sectionを参照してください。対応する API メソッドについては、setAssessmentsCallback および getAssessmentsCallback を参照してください。

評価で at leastat mostbetween、または until 構文を使用する場合は、[結果の拡張] を選択して、未テストの結果を最小限にします。場合によっては、すべてまたは一部の未テストの結果をテストできないため、結果には一部の未テストの結果が引き続き表示されます。テスト結果を拡張すると、以前パスしたテストが失敗する可能性があります。以前のテスト結果との非互換性を回避する必要がある場合を除いて、[結果の拡張] はオンのままにします。

浮動小数点データを比較する場合、演算子 == または ~= を論理的評価または時間的評価で使用すると、テストで警告が発行されたりテストに失敗したりする可能性があります。浮動小数点データを使用する場合は、評価の許容誤差を含めることを検討してください。たとえば、ステートメントで if(x == 5) を使用する代わりに、if(abs(x-5) < 0.001) を使用して x が 0.001 の許容誤差内であることを確認します。

シンボル t (時間)

シンボル t はシミュレーション時間に自動的にバインドされ、論理的評価と時間的評価の条件で使用できます。このシンボルは変数にマッピングする必要はなく、[シンボル] ペインに表示されません。たとえば、評価を 5 ~ 7 秒の時間に制限するには、[トリガー応答] 評価を作成し、トリガー条件に「t < 5 & t > 7」と入力します。予期しない動作を回避するために、[シンボル] ペインで新しいシンボル t を定義しないでください。

シンボルのデータ型

線形内挿される離散データ信号にシンボルをマッピングする場合、内挿は評価の実行中に自動的にゼロ次ホールドに変更されます。

カスタム基準

このセクションには、テストのパス/失敗のカスタム基準を定義するための MATLAB エディターが組み込まれています。[関数 customCriteria(test)] を選択して、エディターで基準スクリプトを有効にします。[テスト結果に対してカスタム基準解析を実行] を展開すると、使用可能な事前定義された変数のリストが表示されます。カスタム基準はモデルの実行時間外に動作し、スクリプトはモデルのシミュレーション後に評価されます。

カスタム基準の一般的な用途には、信号特性の検証やテスト条件の検証などがあります。MATLAB ユニット テストの検定は、検証基準のフレームワークを提供します。たとえば、次のカスタム基準スクリプトは、信号 PhiRef の最後の値を取得し、その値が 0 に等しいことを検証します。

% Get the last value of PhiRef from the dataset Signals_Req1_3
lastValue = test.sltest_simout.get('Signals_Req1_3').get('PhiRef').Values.Data(end);

% Verify that the last value equals 0
test.verifyEqual(lastValue,0);

Process Test Results with Custom Scriptsを参照してください。MATLAB ユニット テストの検定の一覧については、検証、アサーション、その他の検定の表を参照してください。

[カスタム基準] セクションでプロットを定義することもできます。Create, Store, and Open MATLAB Figuresを参照してください。

対応する API については、sltest.testmanager.CustomCriteria を参照してください。

カバレッジの設定

このセクションを使用して、テスト ファイルのカバレッジ収集を構成します。この設定は、テスト ファイルからテスト ファイル内のテスト スイートとテスト ケースに伝播されます。テストが MATLAB ベースの Simulink テストでない限り、テスト スイートまたはテスト ケースのカバレッジ収集または 1 つ以上のカバレッジ メトリクスをオフにできます。

MATLAB ベースの Simulink テストの場合、カバレッジ設定はテスト ファイル レベルでのみ変更できます。テスト マネージャーでカバレッジ設定を変更した場合、変更は MATLAB ベースの Simulink テスト スクリプト ファイルに保存されません。MATLAB ベースの Simulink テスト スクリプト (.m) ファイルで sltest.plugins.ModelCoveragePlugin を使用するか、またはコマンド ラインでもカバレッジを設定している場合、テスト マネージャーは、テスト マネージャーのカバレッジ設定ではなくテスト スクリプトのカバレッジ設定を使用します。

SIL ブロックまたは PIL ブロックではカバレッジはサポートされません。

カバレッジ収集には次のオプションがあります。

  • テスト対象システムのカバレッジを記録 — 各テスト ケースのテスト対象システムセクションで指定されたモデルまたはコンポーネント (含まれている場合) のカバレッジを収集します。テスト ハーネスを使用している場合、テスト対象システムは、ハーネスが作成されているコンポーネントです。テスト ハーネスはテスト対象システムではありません。

    • ブロック線図の場合、テスト対象システムはブロック線図全体です。

    • Model ブロックの場合、テスト対象システムは参照モデルです。

    • サブシステムの場合、テスト対象システムはサブシステムです。

  • 参照モデルのカバレッジを記録 — 指定されたテスト対象システム内から参照されるモデルのカバレッジを収集します。テスト ハーネスが別のモデルを参照している場合は、そのモデルのカバレッジ結果も含まれます。

  • 非アクティブなバリアントを除外 — テストの実行中に一度もアクティブにならない次のバリアント ブロックをカバレッジ結果から除外します。

    • [バリアントのアクティベーションのタイミング] が [起動] に設定された Simulink のバリアント ブロック

    • Stateflow® チャートのバリアント構成

    テスト結果を表示する際に、[カバレッジの結果の集計] セクションでこのオプションをオンまたはオフにすると、カバレッジの結果は自動的に更新されます。詳細については、バリアント ブロックのモデル カバレッジ (Simulink Coverage)を参照してください。

メモ

カバレッジ フィルター ファイルを含むテスト マネージャーのカバレッジ設定は、モデル コンフィギュレーションのすべてのカバレッジ設定をオーバーライドします。テスト マネージャーの [コンフィギュレーション設定] セクションの [モデル設定をオーバーライドしない] と [シミュレーション出力] セクションの [モデル設定のオーバーライド] は、カバレッジには適用されません。

既定では、テスト マネージャーのカバレッジ結果に外部 MATLAB 関数およびファイルも含まれます。外部 MATLAB 関数およびファイルを除外するには、コマンド ラインで set_param(model,'CovExternalEMLEnable','off','CovSFcnEnable','off'); を使用します。あるいは、Simulink モデル内からカバレッジ アナライザー アプリの [解析に含める] 設定を使用して、MATLAB 関数およびファイルを除外することもできます。

カバレッジの収集の詳細については、Collect Coverage in Testsを参照してください。対応する API については、sltest.testmanager.CoverageSettings を参照してください。

[カバレッジ メトリクス] のオプションの詳細については、モデル カバレッジの種類 (Simulink Coverage)を参照してください。

MATLAB ベースの Simulink テストの詳細については、Using MATLAB-Based Simulink Tests in the Test Managerを参照してください。

テスト ファイル オプション

実行終了時に開いている Figure を閉じる

テストで Figure が生成される場合、テスト実行の完了後に Figure の作業環境をクリアするには、このオプションを選択します。

対応する API については、sltest.testmanager.OptionsCloseFigures プロパティを参照してください。

MATLAB Figure の保存

テスト ファイルを使用したテスト中に生成される Figure を保存するには、このオプションを選択します。Figure とプロットを作成する MATLAB コードをコールバックとして入力するか、テスト ケースの [カスタム基準] セクションに入力できます。Create, Store, and Open MATLAB Figuresを参照してください。

対応する API については、sltest.testmanager.OptionsSaveFigures プロパティを参照してください。

実行後にレポートを生成

テストの実行後にレポートを作成するには、[実行後にレポートを生成] を選択します。このオプションを選択すると、設定できるレポート オプションが表示されます。設定はテスト ファイルと共に保存されます。

メモ

ページごとのプロット数を指定するオプションを有効にするには、[シミュレーション出力とベースラインのプロット] を選択します。

既定では、モデル名、シミュレーションの開始時間と終了時間、およびトリガー情報がレポートに含まれます。

対応する API については、sltest.testmanager.OptionsGenerateReport プロパティを参照してください。

レポートの詳細については、テスト結果のエクスポートCustomize Test Results Reportsを参照してください。

テスト ファイルの内容

MATLAB ベースの Simulink テストの場合、テストを定義する M ファイルの内容が表示されます。このセクションは、新しい MATLAB ベースの Simulink テストを開いたか作成した場合にのみ表示されます。Using MATLAB-Based Simulink Tests in the Test Managerを参照してください。

参考

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