ある点での "相補感度関数" とは、その点での加法的な外乱から同じ点での測定への伝達関数のことです。感度関数とは対照的に、測定の "後に" 外乱が追加されます。
解析ポイント x
での相補感度関数を計算するために、ソフトウェアは x
で線形化出力を追加し、その後に線形化入力 dx
を追加します。相補感度関数は、dx
から x
への伝達関数です。
Simulink モデルでの解析ポイント | getCompSensitivity による解析ポイントの解釈 | 相補感度関数 |
---|
|
| dx から x への伝達関数
|
たとえば、y
での相補感度関数を計算する次のモデルについて考えます。
ここで、ソフトウェアは y
で線形化出力を追加し、その後に線形化入力 dy
を追加します。y
での相補感度関数 T は、dy
から y
への伝達関数です。T は、以下のように計算されます。
ここで、I は GK と同じサイズの単位行列です。y
での相補感度達関数は、r
から y
への閉ループ伝達関数に -1
を掛け合わせたものと同じです。
一般的には、基準信号からプラント出力まで計算される相補感度関数 T は、I–S と同じです。ここで、S はこの点での感度関数で、I は同じサイズの単位行列です。ただし、getCompSensitivity
は、線形化の出力と入力を "同じ点" で追加するため、getCompSensitivity
が返す T は、S–I と等しくなります。
ソフトウェアは、相補感度関数を計算する際に Simulink モデルを変更しません。