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importKerasNetwork

(削除予定) 事前学習済みの Keras ネットワークおよび重みのインポート

importKerasNetwork は将来のリリースで削除される予定です。代わりに importNetworkFromTensorFlow を使用してください。 (R2023b 以降)コードの更新の詳細については、バージョン履歴を参照してください。

説明

net = importKerasNetwork(modelfile) は、事前学習済みの TensorFlow™ -Keras ネットワークとその重みを modelfile からインポートします。

この関数には、Deep Learning Toolbox™ Converter for TensorFlow Models サポート パッケージが必要です。このサポート パッケージがインストールされていない場合、関数によってダウンロード用リンクが表示されます。

net = importKerasNetwork(modelfile,Name,Value) は、1 つ以上の名前と値のペアの引数で指定された追加オプションを使用して、事前学習済みの TensorFlow -Keras ネットワークとその重みをインポートします。

たとえば、importKerasNetwork(modelfile,'WeightFile',weights) は、モデル ファイル modelfile からネットワークを、重みファイル weights から重みをインポートします。この場合、modelfile は HDF5 または JSON 形式にできます。重みファイルは HDF5 形式でなければなりません。

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Deep Learning Toolbox Converter for TensorFlow Models サポート パッケージをダウンロードしてインストールします。

コマンド ラインで importKerasNetwork と入力します。

importKerasNetwork

Deep Learning Toolbox Converter for TensorFlow Models サポート パッケージがインストールされていない場合、この関数は、必要なサポート パッケージへのリンクをアドオン エクスプローラーに表示します。サポート パッケージをインストールするには、リンクをクリックして、[インストール] をクリックします。コマンド ラインでモデル ファイル 'digitsDAGnet.h5' からネットワークをインポートして、インストールが正常に終了していることを確認します。必要なサポート パッケージがインストールされている場合、関数によって DAGNetwork オブジェクトが返されます。

modelfile = 'digitsDAGnet.h5';
net = importKerasNetwork(modelfile)
Warning: Saved Keras networks do not include classes. Classes will be set to categorical(1:N), where N is the number of classes in the classification output layer of the network.  To specify classes, use the 'Classes' argument.
net = 
  DAGNetwork with properties:

         Layers: [13×1 nnet.cnn.layer.Layer]
    Connections: [13×2 table]
     InputNames: {'input_1'}
    OutputNames: {'ClassificationLayer_activation_1'}

インポートするファイルを指定します。ファイル digitsDAGnet.h5 には、数字のイメージを分類する有向非循環グラフ畳み込みニューラル ネットワークが含まれています。

modelfile = 'digitsDAGnet.h5';

ネットワークをインポートします。

net = importKerasNetwork(modelfile)
Warning: Saved Keras networks do not include classes. Classes will be set to categorical(1:N), where N is the number of classes in the classification output layer of the network.  To specify classes, use the 'Classes' argument.
net = 
  DAGNetwork with properties:

         Layers: [13×1 nnet.cnn.layer.Layer]
    Connections: [13×2 table]
     InputNames: {'input_1'}
    OutputNames: {'ClassificationLayer_activation_1'}

ネットワーク アーキテクチャをプロットします。

plot(net)
title('DAG Network Architecture')

インポートするネットワーク ファイルと重みファイルを指定します。

modelfile = 'digitsDAGnet.json';
weights = 'digitsDAGnet.weights.h5';

これは、数字データで学習させた有向非循環グラフ畳み込みニューラル ネットワークです。

ネットワーク アーキテクチャと重みを別々のファイルからインポートします。.json ファイルには、出力層、つまりコスト関数の情報がありません。ファイルをインポートするときに、出力層のタイプを指定します。

net = importKerasNetwork(modelfile,'WeightFile',weights, ...
      'OutputLayerType','classification')
Warning: Saved Keras networks do not include classes. Classes will be set to categorical(1:N), where N is the number of classes in the classification output layer of the network.  To specify classes, use the 'Classes' argument.
net = 
  DAGNetwork with properties:

         Layers: [13×1 nnet.cnn.layer.Layer]
    Connections: [13×2 table]
     InputNames: {'input_1'}
    OutputNames: {'ClassificationLayer_activation_1'}

モデル ファイルを指定します。

modelfile = 'digitsDAGnet.h5';

クラス名を指定します。

classNames = {'0','1','2','3','4','5','6','7','8','9'};

クラス名を使用して Keras ネットワークをインポートします。

net = importKerasNetwork(modelfile,'Classes',classNames);

分類するイメージを読み取ります。

digitDatasetPath = fullfile(toolboxdir('nnet'),'nndemos','nndatasets','DigitDataset');
I = imread(fullfile(digitDatasetPath,'5','image4009.png'));

事前学習済みのネットワークを使用してイメージを分類します。

label = classify(net,I);

イメージと分類結果を表示します。

imshow(I)
title(['Classification result: ' char(label)])

入力引数

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ネットワーク アーキテクチャと重み (場合による) が含まれるモデル ファイルの名前。文字ベクトルまたは string スカラーとして指定します。ファイルは、MATLAB® パス上のフォルダー内の現在のフォルダーに含まれていなければならず、そうでなければこのファイルの絶対パスまたは相対パスを含めなければなりません。

modelfile に含まれているものが以下の場合

  • ネットワーク アーキテクチャと重みの場合、HDF5 (.h5) 形式でなければなりません。

  • ネットワーク アーキテクチャのみの場合、HDF5 または JSON (.json) 形式にできます。

modelfile にネットワーク アーキテクチャのみが含まれる場合、名前と値のペアの引数 'WeightFile' を使用して、重みを HDF5 ファイルで指定しなければなりません。

例: 'digitsnet.h5'

データ型: char | string

名前と値の引数

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オプションの引数のペアを Name1=Value1,...,NameN=ValueN として指定します。ここで、Name は引数名で、Value は対応する値です。名前と値の引数は他の引数の後に指定しなければなりませんが、ペアの順序は重要ではありません。

R2021a より前では、コンマを使用して名前と値をそれぞれ区切り、Name を引用符で囲みます。

例: importKerasNetwork(modelfile,'OutputLayerType','classification','Classes',classes) は、モデル ファイル modelfile からネットワークをインポートし、Keras 層の最後に分類問題用の出力層を追加して、classes を出力層のクラスに指定します。

重みが含まれるファイルの名前。文字ベクトルまたは string スカラーとして指定します。WeightFile は、MATLAB パス上のフォルダー内の現在のフォルダーに含まれていなければならず、そうでなければこのファイルの絶対パスまたは相対パスを含めなければなりません。

例: 'WeightFile','weights.h5'

modelfile で損失関数が指定されていない場合に、インポートされたネットワーク アーキテクチャの最後にこの関数によって追加される出力層のタイプ。'classification''regression'、または 'pixelclassification' として指定します。pixelClassificationLayer (Computer Vision Toolbox) オブジェクトを追加するには、Computer Vision Toolbox™ が必要です。

modelfile 内のネットワークに複数の出力がある場合、この引数を使用して出力層のタイプを指定することはできません。代わりに importKerasLayers を使用してください。importKerasLayers は、出力のプレースホルダー層を挿入します。インポートした後に、findPlaceholderLayersreplaceLayer を使用して、プレースホルダー層の検索と置換をそれぞれ行えます。

例: 'OutputLayerType','regression'

ネットワークの入力イメージのサイズ。グレースケール イメージの [height,width] またはカラー イメージの [height,width,channels] にそれぞれ対応する、2 個または 3 個の数値のベクトルとして指定します。modelfile で入力サイズが指定されていない場合、ネットワークはこの情報を使用します。

modelfile 内のネットワークに複数の入力がある場合、この引数を使用して入力サイズを指定することはできません。代わりに importKerasLayers を使用してください。importKerasLayers によって、入力のプレースホルダー層が挿入されます。インポートした後に、findPlaceholderLayersreplaceLayer を使用して、プレースホルダー層の検索と置換をそれぞれ行えます。

例: 'ImageInputSize',[28 28]

出力層のクラス。categorical ベクトル、string 配列、文字ベクトルの cell 配列、または 'auto' として指定します。string 配列または文字ベクトルの cell 配列 str を指定すると、出力層のクラスが categorical(str,str) に設定されます。Classes'auto' の場合、クラスは categorical(1:N) に設定されます。ここで、N はクラスの数です。

データ型: char | categorical | string | cell

出力引数

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事前学習済みの Keras ネットワーク。次のいずれかとして返されます。

  • Keras ネットワークのタイプが Sequential の場合、netSeriesNetwork オブジェクトです。

  • Keras ネットワークのタイプが Model の場合、netDAGNetwork オブジェクトです。

制限

  • importKerasNetwork は、次のように TensorFlow-Keras の各バージョンをサポートします。

    • この関数は、バージョン 2.2.4 までの TensorFlow-Keras を完全にサポートします。

    • この関数は、バージョン 2.2.5 ~ 2.4.0 の TensorFlow-Keras を制限付きでサポートします。

詳細

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ヒント

  • ネットワークに、Deep Learning Toolbox Converter for TensorFlow Models がサポートしない層 (サポートされている Keras 層を参照) が含まれる場合、importKerasNetwork はエラー メッセージを返します。この場合でも、importKerasLayers を使用してネットワーク アーキテクチャと重みをインポートできます。

  • 多入力多出力 (MIMO) の Keras ネットワークをインポートできます。ネットワークに、入力の入力サイズ情報および出力の損失情報が含まれている場合は、importKerasNetwork を使用します。それ以外の場合は importKerasLayers を使用します。関数 importKerasLayers は、入力と出力のプレースホルダー層を挿入します。インポートした後に、findPlaceholderLayersreplaceLayer を使用して、プレースホルダー層の検索と置換をそれぞれ行えます。多入力多出力の深層学習ネットワークの詳細については、多入力および多出力ネットワークを参照してください。

  • 事前学習済みのネットワークを新しいイメージの予測または転移学習に使用するには、インポートしたモデルの学習に使用したイメージと同じようにイメージを前処理しなければなりません。最も一般的な前処理ステップは、イメージのサイズ変更、イメージの平均値の減算、イメージの BGR 形式から RGB 形式への変換です。

    • イメージのサイズを変更するには、imresize を使用します。たとえば、imresize(image,[227 227 3]) のようにします。

    • RGB 形式から BGR 形式にイメージを変換するには、flip を使用します。たとえば、flip(image,3) のようにします。

    学習および予測用のイメージの前処理の詳細については、イメージの深層学習向け前処理を参照してください。

  • MATLAB は 1 ベースのインデックスを使用しますが、Python® は 0 ベースのインデックスを使用します。つまり、配列の最初の要素のインデックスは、MATLAB と Python でそれぞれ 1 と 0 になります。MATLAB のインデックスの詳細については、配列インデックス付けを参照してください。MATLAB で、Python で作成されたインデックス (ind) の配列を使用するには、配列を ind+1 に変換します。

  • その他のヒントについては、Tips on Importing Models from TensorFlow, PyTorch, and ONNXを参照してください。

代替機能

  • HDF5 形式または JSON 形式で TensorFlow-Keras ネットワークをインポートするには、importKerasNetwork または importKerasLayers を使用します。TensorFlow ネットワークが SavedModel 形式の場合は、importTensorFlowNetwork または importTensorFlowLayers を使用します。

  • カスタム TensorFlow-Keras 層をインポートする場合、またはソフトウェアが TensorFlow-Keras 層を同等の組み込み MATLAB 層に変換できない場合、importTensorFlowNetwork または importTensorFlowLayers を使用して、カスタム層の生成を試みることができます。たとえば、importTensorFlowNetworkimportTensorFlowLayers は、TensorFlow-Keras Lambda 層をインポートするときにカスタム層を生成します。

参照

[1] Keras: The Python Deep Learning library. https://keras.io.

バージョン履歴

R2017b で導入

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