FunctionContour のプロパティ
関数の等高線図の外観と動作
FunctionContour
プロパティは FunctionContour
オブジェクトの外観と動作を制御します。プロパティの値を変更することによって、チャートの特定の要素を変更できます。
レベル
LevelList
— 等高線のレベル
z 値のベクトル
等高線のレベル。z 値のベクトルとして指定します。既定では、関数 fcontour
は ZData
プロパティの値の範囲に対応する値を選択します。
このプロパティを設定すると、対応するモード プロパティが manual に設定されます。
データ型: single
| double
| int8
| int16
| int32
| int64
| uint8
| uint16
| uint32
| uint64
LevelListMode
— LevelList
の選択モード
'auto'
(既定値) | 'manual'
LevelList
の選択モード。次の値のいずれかとして指定します。
'auto'
—ZData
の値に基づいて値を決定します。'manual'
— 手動で指定した値を使用します。値を指定するには、LevelList
プロパティを設定します。モードが'manual'
の場合は、Function
プロパティまたは範囲を変更しても、LevelList
の値は変わりません。
LevelStep
— 等高線の間隔
0
(既定値) | スカラー数値
等高線の間隔。スカラー数値として指定します。たとえば、2 ずつインクリメントする等高線を描画するには、2
の値を指定します。既定では、ZData
値を使用して LevelStep
が決定されます。
このプロパティを設定すると、対応するモード プロパティが 'manual'
に設定されます。
例: 3.4
データ型: single
| double
| int8
| int16
| int32
| int64
| uint8
| uint16
| uint32
| uint64
LevelStepMode
— LevelStep
の選択モード
'auto'
(既定値) | 'manual'
LevelStep
の選択モード。次の値のいずれかとして指定します。
'auto'
—ZData
の値に基づいて値を決定します。'manual'
— 手動で指定した値を使用します。値を指定するには、LevelStep
プロパティを設定します。モードが'manual'
の場合は、Function
プロパティまたは範囲が変わっても、LevelStepMode
の値は変わりません。
色とスタイル
Fill
— 等高線間の塗りつぶし
'off'
(既定値) | on/off logical 値
等高線間の塗りつぶし。'on'
または 'off'
、もしくは数値または logical 1
(true
) または 0
(false
) として指定します。'on'
の値は true と等価であり、'off'
は false
と等価です。したがって、このプロパティの値を logical 値として使用できます。値は matlab.lang.OnOffSwitchState
型の on/off logical 値として格納されます。
'on'
の値は、等高線の間を色で塗りつぶします。'off'
の値は、等高線の間を塗りつぶしません。
LineColor
— 等高線の色
'flat'
(既定値) | RGB 3 成分 | 16 進数カラー コード | 'r'
| 'g'
| 'b'
| ...
等高線の色。'flat'
、RGB 3 成分、16 進数カラー コード、色名、または省略名として指定します。等高線ごとに異なる色を使用するには、'flat'
を指定します。色はラインの等高線値、カラーマップ、カラーマップへのデータ値のスケーリングによって決定されます。色のスケーリングの詳細については、カラーマップの範囲の制御を参照してください。
すべての等高線に同じ色を使用するには、RGB 3 成分、16 進数カラー コード、色名、または省略名を指定します。
カスタム色を使用する場合は、RGB 3 成分または 16 進数カラー コードを指定します。
RGB 3 成分は、色の赤、緑、青成分の強度を指定する 3 成分の行ベクトルです。強度値は
[0,1]
の範囲でなければなりません。たとえば[0.4 0.6 0.7]
のようになります。16 進数カラー コードは、ハッシュ記号 (
#
) で始まり、3 桁または 6 桁の0
からF
までの範囲の 16 進数が続く string スカラーまたは文字ベクトルです。この値は大文字と小文字を区別しません。したがって、カラー コード"#FF8800"
、"#ff8800"
、"#F80"
、および"#f80"
は等価です。
あるいは、名前を使用して一部の一般的な色を指定できます。次の表に、名前の付いた色オプション、等価の RGB 3 成分、および 16 進数カラー コードを示します。
色名 | 省略名 | RGB 3 成分 | 16 進数カラー コード | 外観 |
---|---|---|---|---|
"red" | "r" | [1 0 0] | "#FF0000" | |
"green" | "g" | [0 1 0] | "#00FF00" | |
"blue" | "b" | [0 0 1] | "#0000FF" | |
"cyan" | "c" | [0 1 1] | "#00FFFF" | |
"magenta" | "m" | [1 0 1] | "#FF00FF" | |
"yellow" | "y" | [1 1 0] | "#FFFF00" | |
"black" | "k" | [0 0 0] | "#000000" | |
"white" | "w" | [1 1 1] | "#FFFFFF" | |
"none" | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 色なし |
MATLAB® の多くのタイプのプロットで使用されている既定の色の RGB 3 成分および 16 進数カラー コードを次に示します。
RGB 3 成分 | 16 進数カラー コード | 外観 |
---|---|---|
[0 0.4470 0.7410] | "#0072BD" | |
[0.8500 0.3250 0.0980] | "#D95319" | |
[0.9290 0.6940 0.1250] | "#EDB120" | |
[0.4940 0.1840 0.5560] | "#7E2F8E" | |
[0.4660 0.6740 0.1880] | "#77AC30" | |
[0.3010 0.7450 0.9330] | "#4DBEEE" | |
[0.6350 0.0780 0.1840] | "#A2142F" |
LineStyle
— ライン スタイル
"-"
(既定値) | "--"
| ":"
| "-."
| "none"
ライン スタイル。次の表にリストされたオプションのいずれかとして指定します。
ライン スタイル | 説明 | 結果として得られる線 |
---|---|---|
"-" | 実線 |
|
"--" | 破線 |
|
":" | 点線 |
|
"-." | 一点鎖線 |
|
"none" | ラインなし | ラインなし |
LineWidth
— ライン幅
0.5
(既定値) | 正の値
ライン幅。ポイント単位の正の値として指定します。1 ポイントは 1/72 インチです。ラインがマーカーをもつ場合、ライン幅はマーカー エッジにも影響します。
ライン幅をピクセルの幅より細くすることはできません。システムでライン幅をピクセルの幅より細い値に設定すると、ラインは 1 ピクセル幅で表示されます。
関数
Function
— プロット対象の関数
関数ハンドル | 無名関数 | シンボリック式 | シンボリック関数
プロット対象の関数。関数ハンドル、無名関数、シンボリック式またはシンボリック関数として指定します。
XRange
— x 値のプロット区間
[–5 5]
(既定値) | [xmin xmax]
の形式の 2 要素ベクトル
x 値のプロット区間。[xmin xmax]
の形式の 2 要素ベクトルとして指定します。
XRangeMode
— XRange
の選択モード
'auto'
(既定値) | 'manual'
XRange
の選択モード。次の値のいずれかとして指定します。
'auto'
— 既定値[-5 5]
を使用します。座標軸の範囲が指定されている場合は、代わりに指定の範囲に従います。'manual'
— 手動で指定した値を使用します。値を指定するには、XRange
プロパティを設定します。
YRange
— y 値のプロット区間
[–5 5]
(既定値) | [ymin ymax]
の形式の 2 要素ベクトル
y 値のプロット区間。[ymin ymax]
の形式の 2 要素ベクトルとして指定します。
YRangeMode
— YRange
の選択モード
'auto'
(既定値) | 'manual'
YRange
の選択モード。次の値のいずれかとして指定します。
'auto'
— 既定値[-5 5]
を使用します。座標軸の範囲が指定されている場合は、代わりに指定の範囲に従います。'manual'
— 手動で指定した値を使用します。値を指定するには、YRange
プロパティを設定します。
MeshDensity
— 方向ごとの評価点の数
71 (既定値) | 数値
方向ごとの評価点の数。数値として指定します。既定値は 71
です。fcontour
では適応評価を使用するため、評価点の実際の数はそれより多くなります。
例: 30
データ
ContourMatrix
— 等高線の定義
[]
(既定値) | 2 行の行列
この プロパティ は読み取り専用です。
等高線の定義。2 行の行列として返されます。プロット内の等高線には、それぞれ関連付けられた定義があります。プロットに合計 N
本の等高線がある場合、等高線行列は N
個の定義で構成されます。
C = [C(1) C(2)...C(k)...C(N)]
C(k) = [level x(1) x(2)... numxy y(1) y(2)... ]
level
は、等高線が描画される等高線レベルを示します。等高線レベルの下のエントリは、等高線を定義する頂点 (x,y) の数です。残りの列には、それぞれの頂点のデータが格納されます。最初と最後の頂点が同じ場合、等高線は閉ループです。グラフ内の特定の等高線レベルに複数の等高線がある場合、行列には各等高線の定義が個別に格納されます。
例
x^2 + y^2
の等高線図を作成します。デモンストレーション用に、プロットが作成される最も低い MeshDensity
(3
) を使用します。
h = fcontour(@(x,y) x.^2+y.^2, 'MeshDensity', 3); grid on
contour オブジェクトの ContourMatrix
プロパティ (h.ContourMatrix
) を使用して等高線行列にアクセスします。この等高線行列には、7 個の等高線それぞれの定義が格納されています。次の行列の丸で囲まれた部分が、それぞれの等高線の定義の先頭になります。
この行列の最初の定義は、レベル 5
に、(1,0)
、(0,-1)
、(-1,0)
、(0,1)
および (1,0)
の 5 つの頂点で構成される等高線が描画されることを示しています。最初と最後の頂点が同じため、等高線は閉ループです。最後の定義は、レベル 50
に 1 つの点があるのは、線の開始と終わりが同じ点であり、間に点が入らないことを示しています。
XData
— x 値
行列
この プロパティ は読み取り専用です。
x 値。行列として指定します。XData
は、少なくとも 2 行 2 列の行列です。size(XData)
、size(YData)
および size(ZData)
は等価です。
YData
— y 値
行列
この プロパティ は読み取り専用です。
y 値。行列として指定します。YData
は、少なくとも 2 行 2 列の行列です。size(XData)
、size(YData)
および size(ZData)
は等価です。
ZData
— 等高線の表面を定義するデータ
行列
この プロパティ は読み取り専用です。
等高線の表面を定義するデータ。行列として指定します。ZData
は少なくとも 2 行 2 列の行列です。size(XData)
、size(YData)
および size(ZData)
は等価です。
凡例
DisplayName
— 凡例ラベルのテキスト
自動生成されたラベル (既定値) | 文字ベクトル | string
凡例ラベルのテキスト。カスタム文字ベクトルまたは string として指定します。既定のラベルは Function
プロパティと関数 texlabel
から自動生成されます。関数 legend
を呼び出すまで凡例は表示されません。
データ型: char
| string
Annotation
— 凡例にオブジェクトを含める
Annotation
オブジェクト
凡例にオブジェクトを含めるかどうか。Annotation
オブジェクトとして指定します。Annotation
オブジェクトの基となる IconDisplayStyle
プロパティを次のいずれかの値に設定します。
"on"
— 凡例にオブジェクトを含めます (既定)。"off"
— 凡例にオブジェクトを含めません。
たとえば、obj
という FunctionContour
オブジェクトを凡例から除外するには、IconDisplayStyle
プロパティを "off"
に設定します。
obj.Annotation.LegendInformation.IconDisplayStyle = "off";
あるいは、関数 legend
を使用して、凡例内の項目を制御することもできます。最初の入力引数を、含めるグラフィックス オブジェクトのベクトルとして指定します。最初の入力引数に既存のグラフィックス オブジェクトを指定しない場合、それは凡例に表示されません。ただし、凡例が作成された後に座標軸に追加されたグラフィックス オブジェクトは凡例には表示されません。追加の項目を避けるには、すべてのプロットを作成した後に凡例を作成することを考慮してください。
対話機能
Visible
— 可視性の状態
"on"
(既定値) | on/off logical 値
可視性の状態。"on"
または "off"
、もしくは数値または logical 1
(true
) または 0
(false
) として指定します。"on"
の値は true
と等価であり、"off"
は false
と等価です。したがって、このプロパティの値を logical 値として使用できます。値は matlab.lang.OnOffSwitchState
型の on/off logical 値として格納されます。
"on"
— オブジェクトを表示します。"off"
— オブジェクトを削除せずに非表示にします。非表示のオブジェクトのプロパティには引き続きアクセスできます。
DataTipTemplate
— データ ヒントの内容
DataTipTemplate
オブジェクト
データ ヒントの内容。DataTipTemplate
オブジェクトとして指定します。基となる DataTipTemplate
オブジェクトのプロパティを変更することにより、データ ヒントに表示される内容を制御できます。プロパティの一覧については、DataTipTemplate のプロパティ を参照してください。
データ ヒントの変更の例については、カスタム データ ヒントの作成を参照してください。
メモ
DataTipTemplate
オブジェクトは findobj
または findall
によって返されず、copyobj
によってコピーされません。
ContextMenu
— コンテキスト メニュー
空の GraphicsPlaceholder
配列 (既定値) | ContextMenu
オブジェクト
コンテキスト メニュー。ContextMenu
オブジェクトとして指定します。このプロパティは、オブジェクトを右クリックしたときにコンテキスト メニューを表示するために使用します。関数 uicontextmenu
を使用して、コンテキスト メニューを作成します。
メモ
PickableParts
プロパティが 'none'
に設定されている場合または HitTest
プロパティが 'off'
に設定されている場合には、このコンテキスト メニューは表示されません。
Selected
— 選択状態
'off'
(既定値) | on/off logical 値
選択状態。'on'
または 'off'
、もしくは数値または logical 1
(true
) または 0
(false
) として指定します。'on'
の値は true と等価であり、'off'
は false
と等価です。したがって、このプロパティの値を logical 値として使用できます。値は matlab.lang.OnOffSwitchState
型の on/off logical 値として格納されます。
'on'
— 選択されています。プロット編集モードでオブジェクトをクリックした場合、MATLAB はSelected
プロパティを'on'
に設定します。SelectionHighlight
プロパティも'on'
に設定されている場合、MATLAB はオブジェクトの周囲に選択ハンドルを表示します。'off'
— 選択されていません。
SelectionHighlight
— 選択ハンドルの表示
'on'
(既定値) | on/off logical 値
選択時の選択ハンドルの表示。'on'
または 'off'
、もしくは数値または logical 1
(true
) または 0
(false
) として指定します。'on'
の値は true と等価であり、'off'
は false
と等価です。したがって、このプロパティの値を logical 値として使用できます。値は matlab.lang.OnOffSwitchState
型の on/off logical 値として格納されます。
'on'
—Selected
プロパティが'on'
に設定されているときに選択ハンドルを表示します。'off'
—Selected
プロパティが'on'
に設定されている場合でも選択ハンドルを表示しません。
コールバック
ButtonDownFcn
— マウスクリック コールバック
''
(既定値) | 関数ハンドル | cell 配列 | 文字ベクトル
マウスクリック コールバック。次の値のいずれかとして指定します。
関数ハンドル
関数ハンドルと追加の引数を含む cell 配列
ベース ワークスペース内で評価される有効な MATLAB コマンドまたは MATLAB 関数の文字ベクトル (非推奨)
このプロパティは、オブジェクトをクリックしたときにコードを実行するために使用します。関数ハンドルを使用してこのプロパティを指定した場合、MATLAB はコールバックを実行するときに次の 2 つの引数をコールバック関数に渡します。
クリックしたオブジェクト — コールバック関数内から、クリックしたオブジェクトのプロパティにアクセスします。
イベント データ — 空の引数です。この引数が使用されないことを示すために、関数定義の中でこの引数をチルダ文字 (
~
) に置換します。
関数ハンドルを使用してコールバック関数を定義する方法についての詳細は、グラフィックス オブジェクトのコールバックの作成を参照してください。
メモ
PickableParts
プロパティが 'none'
に設定されている場合または HitTest
プロパティが 'off'
に設定されている場合には、このコールバックは実行されません。
CreateFcn
— 作成関数
''
(既定値) | 関数ハンドル | cell 配列 | 文字ベクトル
オブジェクト作成関数。次の値のいずれかとして指定します。
関数ハンドル。
最初の要素が関数ハンドルである cell 配列。cell 配列内のその後の要素はコールバック関数に渡される引数です。
有効な MATLAB 式を含む文字ベクトル (非推奨)。MATLAB は、この式をベース ワークスペースで評価します。
コールバックを関数ハンドル、cell 配列、または文字ベクトルとして指定する方法の詳細については、グラフィックス オブジェクトのコールバックの作成を参照してください。
このプロパティは、MATLAB がオブジェクトを作成するときに実行されるコールバック関数を指定します。MATLAB は CreateFcn
コールバックを実行する前に、すべてのプロパティ値を初期化します。CreateFcn
プロパティを指定しない場合、MATLAB は既定の作成関数を実行します。
既存のコンポーネントに CreateFcn
プロパティを設定しても効果はありません。
このプロパティを関数ハンドルまたは cell 配列として指定した場合、コールバック関数の最初の引数を使用して、作成中のオブジェクトにアクセスできます。それ以外の場合は、関数 gcbo
を使用してオブジェクトにアクセスします。
DeleteFcn
— 削除関数
''
(既定値) | 関数ハンドル | cell 配列 | 文字ベクトル
オブジェクト削除関数。次の値のいずれかとして指定します。
関数ハンドル。
最初の要素が関数ハンドルである cell 配列。cell 配列内のその後の要素はコールバック関数に渡される引数です。
有効な MATLAB 式を含む文字ベクトル (非推奨)。MATLAB は、この式をベース ワークスペースで評価します。
コールバックを関数ハンドル、cell 配列、または文字ベクトルとして指定する方法の詳細については、グラフィックス オブジェクトのコールバックの作成を参照してください。
このプロパティは、MATLAB がオブジェクトを削除するときに実行されるコールバック関数を指定します。MATLAB は、オブジェクトのプロパティを破棄する前に DeleteFcn
コールバックを実行します。DeleteFcn
プロパティを指定しない場合、MATLAB は既定の削除関数を実行します。
このプロパティを関数ハンドルまたは cell 配列として指定した場合、コールバック関数の最初の引数を使用して、削除されるオブジェクトにアクセスできます。それ以外の場合は、関数 gcbo
を使用してオブジェクトにアクセスします。
コールバック実行制御
Interruptible
— コールバックの割り込み
'on'
(既定値) | on/off logical 値
コールバックの割り込み。'on'
または 'off'
、もしくは数値または logical 1
(true
) または 0
(false
) として指定します。'on'
の値は true
と等価であり、'off'
は false
と等価です。したがって、このプロパティの値を logical 値として使用できます。値は matlab.lang.OnOffSwitchState
型の on/off logical 値として格納されます。
このプロパティは実行中のコールバックが割り込み可能かどうかを決定します。次の 2 つのコールバックの状態について考慮する必要があります。
"実行中" コールバックは、現在実行しているコールバックです。
"割り込み" コールバックは、実行中のコールバックに割り込もうとするコールバックです。
MATLAB は、コールバック キューを処理するコマンドを実行するたびにコールバックの割り込み動作を判別します。これらのコマンドには、drawnow
、figure
、uifigure
、getframe
、waitfor
、pause
があります。
実行中コールバックにこれらのコマンドが含まれていない場合、割り込みは発生しません。MATLAB は、実行中コールバックの実行を先に終了させ、その後に割り込みコールバックを実行します。
実行中コールバックにこれらのいずれかのコマンドが含まれている場合、実行中コールバックを所有するオブジェクトの Interruptible
プロパティに応じて割り込みが発生するかどうかが決まります。
Interruptible
の値が'off'
の場合、割り込みは発生しません。代わりに、割り込みコールバックを所有するオブジェクトのBusyAction
プロパティに応じて、割り込みコールバックが破棄されるかコールバック キューに追加されるかが決まります。Interruptible
の値が'on'
の場合、割り込みが発生します。MATLAB は、コールバック キューの次回処理時に、実行中コールバックの実行を停止し、割り込みコールバックを実行します。割り込みコールバックが完了した後、MATLAB は実行中だったコールバックの実行を再開します。
メモ
コールバックの割り込みと実行は、以下の状況では動作が異なります。
割り込みコールバックが
DeleteFcn
、CloseRequestFcn
またはSizeChangedFcn
コールバックの場合、Interruptible
プロパティの値にかかわらず割り込みが発生します。実行中のコールバックが関数
waitfor
を現在実行している場合、Interruptible
プロパティの値にかかわらず割り込みが発生します。割り込みコールバックが
Timer
オブジェクトで所有されている場合、Interruptible
プロパティの値にかかわらずスケジュールに従ってコールバックが実行されます。
BusyAction
— コールバック キューイング
'queue'
(既定値) | 'cancel'
コールバック キューイング。'queue'
または 'cancel'
として指定します。BusyAction
プロパティは MATLAB による割り込みコールバックの実行の処理方法を決定します。次の 2 つのコールバックの状態について考慮する必要があります。
"実行中" コールバックは、現在実行しているコールバックです。
"割り込み" コールバックは、実行中のコールバックに割り込もうとするコールバックです。
BusyAction
プロパティによってコールバック キューイングの動作が決まるのは、次の両方の条件を満たす場合のみです。
これらの条件に当てはまる場合、割り込みコールバックを所有するオブジェクトの BusyAction
プロパティに応じて MATLAB による割り込みコールバックの処理方法が決まります。BusyAction
プロパティは次の値を取ることができます。
'queue'
— 割り込みコールバックをキューに入れ、実行中のコールバックが終了した後に処理されるようにします。'cancel'
— 割り込みコールバックを実行しません。
PickableParts
— マウス クリック キャプチャ機能
'visible'
(既定値) | 'none'
マウス クリック キャプチャ機能。次の値の 1 つとして指定します。
'visible'
— 表示されている場合にのみマウス クリックをキャプチャします。Visible
プロパティは、'on'
に設定しなければなりません。FunctionContour
オブジェクトがクリックに応答するか、先祖がクリックに応答するかは、HitTest
プロパティが決定します。'none'
— マウス クリックをキャプチャしません。FunctionContour
オブジェクトをクリックすると、Figure ウィンドウの現在のビュー内でその後ろにあるオブジェクトにクリックが渡されます。FunctionContour
オブジェクトのHitTest
プロパティの効果はありません。
HitTest
— キャプチャしたマウス クリックへの応答
'on'
(既定値) | on/off logical 値
キャプチャしたマウス クリックへの応答。'on'
または 'off'
、もしくは数値または logical 1
(true
) または 0
(false
) として指定します。'on'
の値は true と等価であり、'off'
は false
と等価です。したがって、このプロパティの値を logical 値として使用できます。値は matlab.lang.OnOffSwitchState
型の on/off logical 値として格納されます。
'on'
—FunctionContour
オブジェクトのButtonDownFcn
コールバックをトリガーします。ContextMenu
プロパティが定義されている場合は、コンテキスト メニューを呼び出します。'off'
—FunctionContour
オブジェクトの先祖のうち、次のいずれかの条件を満たす最も近い先祖のコールバックをトリガーします。HitTest
プロパティが'on'
に設定されているPickableParts
プロパティが、先祖によるマウス クリックのキャプチャを有効にする値に設定されている
メモ
PickableParts
プロパティは、FunctionContour
オブジェクトがマウス クリックをキャプチャできるかどうかを決定します。キャプチャできない場合、HitTest
プロパティは無効です。
BeingDeleted
— 削除状態
on/off logical 値
この プロパティ は読み取り専用です。
削除状態。matlab.lang.OnOffSwitchState
型の on/off logical 値として返されます。
MATLAB は、DeleteFcn
コールバックが実行を開始すると、BeingDeleted
プロパティを 'on'
に設定します。コンポーネント オブジェクトが存在しなくなるまで BeingDeleted
プロパティは 'on'
に設定されたままです。
クエリや変更の前にオブジェクトが削除されようとしていないか確認するために BeingDeleted
プロパティの値をチェックします。
親/子
Parent
— 親
Axes
オブジェクト | Group
オブジェクト | Transform
オブジェクト
親。Axes
、Group
または Transform
オブジェクトとして指定します。
Children
— 子
空の GraphicsPlaceholder
配列 | DataTip
オブジェクト配列
子。空の GraphicsPlaceholder
配列、または DataTip
オブジェクト配列として返されます。このプロパティを使用して、チャートにプロットされるデータ ヒントのリストを表示します。
Children
プロパティを使用して子の追加や削除を行うことはできません。このリストに子を追加するには、DataTip
オブジェクトの Parent
プロパティをチャート オブジェクトに設定します。
HandleVisibility
— オブジェクト ハンドルの可視性
"on"
(既定値) | "off"
| "callback"
親の Children
プロパティ内でのオブジェクト ハンドルの可視性。次の値のいずれかとして指定します。
"on"
— オブジェクト ハンドルは常に表示されます。"off"
— オブジェクト ハンドルは常に非表示です。このオプションは、他の関数による意図しない変更を防止するために役立ちます。HandleVisibility
を"off"
に設定すると、その関数の実行中にハンドルが一時的に非表示になります。"callback"
— オブジェクト ハンドルはコールバック内から、あるいはコールバックにより呼び出される関数から参照できます。しかし、コマンド ラインから呼び出される関数からは参照できません。このオプションを使用すると、コマンド ラインからのオブジェクトへのアクセスがブロックされますが、コールバック関数からのアクセスは許可されます。
オブジェクトが親の Children
プロパティ内にリストされない場合、オブジェクト階層の検索またはハンドル プロパティのクエリによってオブジェクト ハンドルを取得する関数は、そのオブジェクト ハンドルを返しません。こうした関数の例としては、関数 get
、findobj
、gca
、gcf
、gco
、newplot
、cla
、clf
、および close
などが挙げられます。
非表示のオブジェクト ハンドルは有効なままです。ルートの ShowHiddenHandles
プロパティを "on"
に設定すると、HandleVisibility
プロパティの設定にかかわらず、すべてのオブジェクト ハンドルがリストされます。
識別子
Type
— グラフィックス オブジェクトのタイプ
'functioncontour'
この プロパティ は読み取り専用です。
グラフィックス オブジェクトのタイプ。'functioncontour'
として返されます。プロット階層内にある特定のタイプのすべてのオブジェクトを検出するためにこのプロパティを使用できます。たとえば findobj
を使用してタイプを検索します。
Tag
— オブジェクト識別子
''
(既定値) | 文字ベクトル | string スカラー
オブジェクト識別子。文字ベクトルまたは string スカラーとして指定します。オブジェクトの識別子として機能する一意の Tag
値を指定できます。コードの他の部分からオブジェクトにアクセスする必要がある場合、関数 findobj
を使用して Tag
値に基づいてオブジェクトを検索できます。
UserData
— ユーザー データ
[]
(既定値) | 配列
ユーザー データ。任意の MATLAB 配列として指定します。たとえば、スカラー、ベクトル、行列、cell 配列、文字配列、table、または構造体を指定できます。このプロパティを使用して、任意のデータをオブジェクトに保存します。
App Designer を使用している場合は、UserData
プロパティを使用する代わりに、アプリでパブリック プロパティまたはプライベート プロパティを作成してデータを共有します。詳細については、App Designer アプリ内でのデータの共有を参照してください。
バージョン履歴
R2016a で導入R2020a: UIContextMenu
プロパティは非推奨
UIContextMenu
プロパティの設定や取得は推奨されていません。代わりに、ContextMenu
プロパティを使用してください。これは、UIContextMenu
プロパティと同じタイプの入力を受け入れ、同じように動作します。
UIContextMenu
プロパティを削除する予定はありませんが、関数 set
、get
、または properties
を FunctionContour
オブジェクトで呼び出す際にリストされなくなりました。
MATLAB コマンド
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