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findobj

固有のプロパティをもつグラフィックス オブジェクトの検索

説明

h = findobj は、グラフィックス ルート オブジェクトおよびそのすべての子孫を返します。

h = findobj(prop,value) は、プロパティ propvalue に設定された階層内のすべてのオブジェクトを返します。

h = findobj('-not',prop,value) は、指定したプロパティが指定した値に設定されていないすべてのオブジェクトを返します。

h = findobj(prop1,value1,oper,prop2,value2) は、論理演算子 operprop,value のペアに適用します。たとえば、h = findobj('LineStyle','--','-and','Marker','o') は破線スタイルをもつすべてのオブジェクトと円マーカーを返します。

h = findobj('-regexp',prop,expr) は、正規表現を使用して特定のプロパティ値をもつオブジェクトを検索します。正規表現を満たすプロパティ値をもつオブジェクトが返されます。

h = findobj('-property',prop) は、指定したプロパティをもつすべてのオブジェクトを返します。

h = findobj(prop1,value1,...,propN,valueN) は、指定したプロパティが指定した値に設定されている階層内のすべてのオブジェクトを返します。prop,value のペアを、前述の構文からの他の入力引数の組み合わせで置き換えることができます。たとえば、h = findobj(prop1,value1,'-not',prop2,value2,'-property',prop3) は次の 3 つの条件を満たすオブジェクトをすべて返します。

  • オブジェクトに value1 に設定されたプロパティ prop1 がある。

  • オブジェクトに値が value2 に設定されていないプロパティ prop2 がある。

  • オブジェクトにプロパティ prop3 がある。

h = findobj(objhandles,___) は、objhandles にリストされているオブジェクトと、そのすべての子孫に検索を制限します。前述の任意の構文に対して検索を制限できます。

h = findobj(objhandles,'-depth',d,___) は、objhandles にリストされているオブジェクトと、グラフィックス オブジェクト階層内で d レベル下までのその子孫に検索を制限します。

h = findobj(objhandles,'flat',___) objhandles のみにリストされているオブジェクトに検索を制限します。子孫オブジェクトは検索されません。'flat' オプションの使用は d = 0 を指定した '-depth' オプションを使用するのと同じです。

すべて折りたたむ

既存の Figure をすべて削除してから、乱数値のプロットを作成します。

close all
plot(rand(5))

Figure contains an axes object. The axes object contains 5 objects of type line.

グラフィックス ルート オブジェクトおよびそのすべての子孫を返します。

h = findobj
h = 
  8x1 graphics array:

  Root
  Figure    (1)
  Axes
  Line
  Line
  Line
  Line
  Line

既存のすべての Figure を削除してから、複数のプロットを作成します。

close all
plot(magic(4))

Figure contains an axes object. The axes object contains 4 objects of type line.

すべての Line オブジェクトを返します。

h = findobj('Type','line')
h = 
  4x1 Line array:

  Line
  Line
  Line
  Line

カスタムの色とライン スタイルを使用して 9 つの正弦波をプロットします。

x = linspace(0,7);
y = ones(length(x),9);
for i = 1:9
    y(:,i) = sin(x-i/5)';
end
plot(x,y)

colororder({'red','green','blue'})
ax = gca;
ax.LineStyleOrder = {'-','--',':'};

Figure contains an axes object. The axes object contains 9 objects of type line.

赤い実線を返します。次に、ラインの太さを変更します。

h = findobj('Color','red','LineStyle','-')
h = 
  Line with properties:

              Color: [1 0 0]
          LineStyle: '-'
          LineWidth: 0.5000
             Marker: 'none'
         MarkerSize: 6
    MarkerFaceColor: 'none'
              XData: [0 0.0707 0.1414 0.2121 0.2828 0.3535 0.4242 0.4949 0.5657 0.6364 0.7071 0.7778 0.8485 0.9192 0.9899 1.0606 1.1313 1.2020 1.2727 1.3434 1.4141 1.4848 1.5556 1.6263 1.6970 1.7677 1.8384 1.9091 1.9798 2.0505 2.1212 ... ] (1x100 double)
              YData: [-0.1987 -0.1289 -0.0586 0.0121 0.0827 0.1529 0.2224 0.2907 0.3576 0.4226 0.4856 0.5462 0.6040 0.6588 0.7103 0.7582 0.8024 0.8426 0.8785 0.9101 0.9371 0.9594 0.9769 0.9896 0.9973 1.0000 0.9977 0.9905 0.9782 0.9611 ... ] (1x100 double)

  Use GET to show all properties

h.LineWidth = 2;

Figure contains an axes object. The axes object contains 9 objects of type line.

複数行プロットを作成します。各プロットの識別子を指定します。

x = linspace(-1,1);
y1 = x;
plot(x,y1,'Tag','linear')
hold on
y2 = x.^2;
plot(x,y2,'Tag','quadratic')
y3 = exp(x);
plot(x,y3,'Tag','exponential')
y4 = sin(x);
plot(x,y4,'Tag','sinusoidal')
hold off

Figure contains an axes object. The axes object contains 4 objects of type line.

Tag プロパティが 'linear' に設定されていないすべてのオブジェクトを検索します。

h1 = findobj('-not','Tag','linear')
h1 = 
  6x1 graphics array:

  Root
  Figure    (1)
  Axes
  Line      (sinusoidal)
  Line      (exponential)
  Line      (quadratic)

Tag プロパティが 'linear' または 'quadratic' に設定されていないすべてのオブジェクトを検索します。

h2 = findobj('-not',{'Tag','linear','-or','Tag','quadratic'})
h2 = 
  5x1 graphics array:

  Root
  Figure    (1)
  Axes
  Line      (sinusoidal)
  Line      (exponential)

Tag プロパティが 'linear' または 'quadratic' に設定されていないすべての Line オブジェクトを検索します。

h3 = findobj('Type','line','-not',{'Tag','linear','-or','Tag','quadratic'})
h3 = 
  2x1 Line array:

  Line    (sinusoidal)
  Line    (exponential)

'-and' と中かっこを使用して、前のステートメントの可読性を改善します。

h4 = findobj({'Type','line'},'-and',{'-not',{'Tag','linear','-or','Tag','quadratic'}})
h4 = 
  2x1 Line array:

  Line    (sinusoidal)
  Line    (exponential)

3 つのライン プロットを作成し、そのうち 2 つのプロットに識別子を割り当てます。

x = linspace(-1,1);
y1 = x;
plot(x,y1)
hold on
y2 = x.^2;
plot(x,y2,'Tag','Quadratic')
y3 = exp(x);
plot(x,y3,'Tag','Exponential')
hold off

Figure contains an axes object. The axes object contains 3 objects of type line.

空以外の Tag プロパティをもつすべてのオブジェクトを検索します。

h = findobj('-regexp','Tag','[^'']')
h = 
  2x1 Line array:

  Line    (Exponential)
  Line    (Quadratic)

4 つの値のベクトルを作成します。ライン プロット、面積プロット、および棒グラフを使用して値を表示します。

y = [1 5 6 3];
subplot(3,1,1)
plot(y)
subplot(3,1,2)
area(y)
subplot(3,1,3)
bar(y)

Figure contains 3 axes objects. Axes object 1 contains an object of type line. Axes object 2 contains an object of type area. Axes object 3 contains an object of type bar.

BaseValue プロパティをもつすべてのオブジェクトを返します。

h = findobj('-property','BaseValue')
h = 
  2x1 graphics array:

  Bar
  Area

乱数値のプロットを作成してから、現在の座標軸内の Line オブジェクトをすべて返します。

plot(rand(5))

Figure contains an axes object. The axes object contains 5 objects of type line.

h = findobj(gca,'Type','line')
h = 
  5x1 Line array:

  Line
  Line
  Line
  Line
  Line

h を使用して最初の Line オブジェクトの y 値をクエリします。

values = h(1).YData
values = 1×5

    0.6557    0.0357    0.8491    0.9340    0.6787

2 つのタブを含む Figure を作成します。各タブに親コンテナーを指定することで各タブに座標軸を追加します。1 番目のタブにライン、2 番目のタブに表面をプロットします。

figure
tab1 = uitab('Title','Tab1');
ax1 = axes(tab1);
plot(ax1,1:10)

tab2 = uitab('Title','Tab2');
ax2 = axes(tab2);
surf(ax2,peaks)

Figure contains 2 axes objects and another object of type uitabgroup. Axes object 1 contains an object of type surface. Axes object 2 contains an object of type line.

現在の Figure 内にあるすべてのオブジェクトとその子孫を返します。

h = findobj(gcf)
h = 
  8x1 graphics array:

  Figure      (1)
  TabGroup
  Tab         (Tab1)
  Tab         (Tab2)
  Axes
  Axes
  Line
  Surface

2 つのサブプロットを積み上げた Figure を作成します。

subplot(2,1,1)
x = linspace(0,10);
y1 = sin(x);
plot(x,y1)

subplot(2,1,2)
y2 = sin(5*x);
plot(x,y2)

Figure contains 2 axes objects. Axes object 1 contains an object of type line. Axes object 2 contains an object of type line.

現在の Figure 内にあるすべてのオブジェクトとその子を検索します。

h1 = findobj(gcf,'-depth',1)
h1 = 
  3x1 graphics array:

  Figure    (1)
  Axes
  Axes

現在の Figure 内にあるすべてのオブジェクトと、グラフィックス オブジェクト階層内で 2 レベル下までの子孫すべてを検索します。

h2 = findobj(gcf,'-depth',2)
h2 = 
  5x1 graphics array:

  Figure    (1)
  Axes
  Axes
  Line
  Line

'flat' オプションを使用して、検索を現在の Figure および現在の座標軸に制限します。

h3 = findobj([gcf,gca],'flat')
h3 = 
  2x1 graphics array:

  Figure    (1)
  Axes

入力引数

すべて折りたたむ

プロパティ名。文字ベクトルまたは string スカラーとして指定します。詳細については、グラフィックス オブジェクトのプロパティを参照してください。

例: 'Tag'

例: 'Type'

プロパティ値。スカラーまたは配列として指定します。

論理演算子。'-and''-or'、または '-xor' として指定します。論理演算子の優先順位は、MATLAB® の優先順位規則に従います。詳細については、演算子の優先順位を参照してください。

演算子の優先順位を制御するには、cell 配列内で prop,value のペアをグループ化します。たとえば、Tag プロパティが 'button one' に設定され、Color プロパティが 'red''blue' 以外の値に設定されているすべてのオブジェクトを検索します。

h = findobj('Tag','button one','-and', ...
    '-not',{'Color','red','-or','Color','blue'})

正規表現。string 配列、文字ベクトル、文字ベクトルの cell 配列として指定します。expr には、文字、メタ文字、演算子、トークンと、プロパティ値内で一致するパターンを指定するフラグを含めることができます。expr を使用できるのは、プロパティ値が string または文字ベクトルの場合のみです。正規表現についての詳細は、regexp を参照してください。

検索対象のオブジェクト。グラフィックス オブジェクトの配列として指定します。'-depth' オプションまたは 'flat' オプションを指定しない限り、findobj は入力配列 objhandles 内のオブジェクトと、グラフィックス オブジェクト階層内のそのすべての子孫を検索します。

検索深度。入力配列 objhandles 内の任意のオブジェクトから下のレベル数を示す非負の整数として指定します。

  • d = nobjhandles 内の各オブジェクトから n レベル下の階層を検索します。

  • d = 0objhandles 内のオブジェクトと同じレベルのみを検索します。これは、'flat' オプションを指定することと等価です。

  • d = infobjhandles 内のオブジェクトから下の全レベルを検索します。これは、'-depth' オプションまたは 'flat' オプションを指定しない既定の検索と等価です。

ヒント

  • あるオブジェクトで HandleVisibility プロパティが 'off' に設定されている場合、findobj はそのグラフィックス オブジェクトやその子孫を返しません。非表示のオブジェクトを含め、階層内のすべてのオブジェクトを返すには、関数 findall を使用します。

  • 関数 findobj は、すべての正しいプロパティ値に正確に一致するオブジェクトを検索します。たとえば、このコードは Color プロパティが redr、または [1 0 0] に設定されたすべてのオブジェクトを検索します。

    findobj('Color','r')

  • グラフィックス オブジェクトが、objhandles で識別される複数のオブジェクトの子孫である場合、関数 findobj がそのハンドルを検出するたびに MATLAB によってオブジェクトが検索されます。そのため、グラフィックス オブジェクトへの暗黙的な参照では、オブジェクトが複数回返される可能性があります。

バージョン履歴

R2006a より前に導入