カスタム データ ヒントの作成
データ点にカーソルを合わせると、データ ヒントが表示されます。既定の設定では、個々のデータ点に対応するチャートの作成中に指定されたデータがデータ ヒントに含まれます。ただし、一部のタイプのチャートでは、ラベルの変更、新しい行の追加など、データ ヒントに表示される情報をカスタマイズすることができます。
これらのカスタマイズをサポートするチャートには DataTipTemplate
プロパティがあります。たとえば、関数 plot
で作成された Line
オブジェクトなどです。
ラベルの変更と行の追加
散布図でデータ ヒントの内容を変更します。まず、サンプルの事故データを読み込んで散布図を作成します。次に、対話的に、または関数 datatip
を使用してデータ ヒントを作成します。既定では、データ点の座標がデータ ヒントに表示されます。
load("accidents.mat","hwydata","statelabel","hwyidx") s = scatter(hwydata(:,5),hwydata(:,4)); dt = datatip(s,11246.7,1493);
プロットされたオブジェクトの DataTipTemplate
プロパティにアクセスして各行の Label
プロパティを設定することにより、データ ヒントのラベルを X
と Y
から Drivers (in thousands)
と Fatalities
に変更します。
s.DataTipTemplate.DataTipRows(1).Label = "Drivers (in thousands)"; s.DataTipTemplate.DataTipRows(2).Label = "Fatalities";
データ ヒントに新しい行を追加します。ラベルには、State
および Highway Index
を使用します。値には、ワークスペースの変数 statelabel
および hwyidx
に含まれている州名とハイウェイ インデックスを使用します。
dtRows = [dataTipTextRow("State",statelabel),... dataTipTextRow("Highway Index",hwyidx)]; s.DataTipTemplate.DataTipRows(end+1:end+2) = dtRows;
データ ヒントでの table 値の表示
散布図のデータ ヒントの内容を、table の追加の値を含めるよう変更します。最初に、患者データのサンプル スプレッドシートから table を作成します。データをプロットします。次に、対話的に、または関数 datatip
を使用してデータ ヒントを作成します。
tbl = readtable("patients.xls"); s = scatter(tbl,"Height","Weight"); dt = datatip(s,64,142);
ラベル Age
を使用し、table の Age 列の値を表示する新しい行をデータ ヒントに追加します。
row = dataTipTextRow("Age",tbl.Age);
s.DataTipTemplate.DataTipRows(end+1) = row;
参考
dataTipTextRow
| DataTipTemplate のプロパティ | datatip