ドキュメンテーション

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ワイブル分布

定義

ワイブル確率密度関数 (pdf) は x が値が正である場合にのみ正となり、それ以外の場合は0 です。形状パラメーター b とスケール パラメーター a が厳密に正の値の場合、次の密度になります。

f(x|a,b)=ba(xa)b1e(x/a)b.

背景

Waloddi Weibull は、材料の破壊強度をモデル化する解析ツールとして、彼自身の名をつけた分布を提供しました。現在は、信頼性や寿命のモデル化に適用されています。ワイブル分布は、これらの目的において、指数分布よりも柔軟性があります。

その理由を知るために、ハザード率関数 (瞬間故障率) について考えます。 f (t) と F (t) が分布の確率密度関数と累積分布関数の場合、ハザード率は次の式で表されます。

h(t)=f(t)1F(t)

上記の f (t) と F (t) の代わりに指数分布の確率密度関数と累積分布関数で置き換えると定数となります。以下の例から、ワイブル分布のハザード率は変化していることがわかります。

ワイブル分布のハザード関数のプロット

指数分布では定数のハザード関数ですが、ワイブル分布ではこれは一般的ではありません。次は、同じ平均寿命の指数分布によるハザード関数 (破線) と、ワイブル分布によるハザード関数 (実線) を示しています。ワイブル ハザード率は、年と共に増加しています (これは妥当な想定です)。

t = 0:0.1:4.5;
h1 = exppdf(t,0.8862)./(1-expcdf(t,0.8862));
h2 = wblpdf(t,1,2)./(1-wblcdf(t,1,2));
plot(t,h1,'--',t,h2,'-')

ワイブル分布のパラメーターの推定

細いフィラメントの張力強度を、ワイブル分布を使ってモデル化します。関数 wblfit は、ワイブル パラメーターの最尤推定と信頼区間を求めます。

rng('default');  % For reproducibility
strength = wblrnd(0.5,2,100,1);  % Simulated strengths
[p,ci] = wblfit(strength)
p = 1×2

    0.4768    1.9622

ci = 2×2

    0.4291    1.6821
    0.5298    2.2890

それぞれのパラメーターの既定の 95% 信頼区間は、真の値を含んでいることがわかります。

3 パラメーターのワイブル分布のパラメーターの推定

この例では、カスタムな確率密度関数を使用して 3 パラメーターのワイブル分布のパラメーターを推定する方法を示します。

Statistics and Machine Learning Toolbox™ は、形状パラメーター およびスケール パラメーター をもつ 2 パラメーターのワイブル分布を使用します。ワイブル分布では、もう 1 つのパラメーターである位置パラメーター を使用できます。確率密度関数は次のようになります。

ここで、 は正の値、 は実数値です。

形状パラメーター 1、スケール パラメーター 1、位置パラメーター 10 をもつ 3 パラメーターのワイブル分布から、サイズが 1000 の標本データを生成します。

rng('default') % For reproducibility
data = wblrnd(1,1,[1000,1])+10;

3 パラメーターのワイブル分布の確率密度関数を定義します。

custpdf = @(x,a,b,c) (x>c).*(b/a).*(((x-c)/a).^(b-1)).*exp(-((x-c)/a).^b);

ワイブル分布の確率密度関数は、 のみについて正になります。この制約は、位置パラメーター が標本データの最小値より小さいということも意味します。名前と値のペアの引数 'LowerBound''UpperBound' を使用して、パラメーターの下限と上限をそれぞれ含めます。

opt = statset('MaxIter',1e5,'MaxFunEvals',1e5,'FunValCheck','off');
phat = mle(data,'pdf',custpdf,'start',[5 5 5],'Options',opt,...
    'LowerBound',[0 0 -Inf],'UpperBound',[Inf Inf min(data)])
phat = 1×3

    1.0258    1.0618   10.0004

既定の統計オプションでは mle が収束しない場合、名前と値のペアの引数 'Options' を使用して統計オプションを変更できます。関数 statset を使用して、統計オプションの構造体 opt を作成します。その後、'Options' の値として opt を使用します。

オプション opt には、以下が含まれています。

  • 'MaxIter',1e5 — 反復の最大回数を 1e5 に増やします。

  • 'MaxFunEvals',1e5 — 目的関数評価の最大回数を 1e5 に増やします。

  • 'FunValCheck','off' — 無効な目的関数値のチェックを行いません。

確率密度がゼロになる領域がある分布の場合、mle は密度がゼロになるパラメーターを試す可能性があり、パラメーターの推定に失敗します。この問題を回避するには、'FunValCheck','off' を使用して、無効な関数値をチェックしないように設定できます。

スケール パラメーター が 1 より小さい場合、 に近づくと、ワイブル分布の確率密度は無限大に近づきます。 は位置パラメーターです。尤度関数の最大値は無限大です。mle は満足できる推定値を求める場合もありますが、 では大域的最大値が退化します。

参考

関連する例

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