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Simulink.ValueType

再利用のために共通の信号プロパティのセットを指定する

R2021b 以降

説明

Simulink.ValueType オブジェクトは、一度定義すると、同じ "値のタイプ" を表す各信号に再利用できる共通の信号プロパティの組み合わせです。たとえば、風速、タイヤ圧、水温について、それらの単位、最小値、最大値、次元を 1 回指定し、その仕様を再利用できます。

ベース ワークスペースまたはデータ ディクショナリで Simulink.ValueType オブジェクトを作成および変更するには、型エディターモデル エクスプローラー、または MATLAB® コマンドを使用します。Simulink.ValueType オブジェクトをモデル ワークスペースに保存することはできません。

Simulink.ValueType オブジェクトは、次のブロックとオブジェクトの信号プロパティの指定に使用します。

Simulink.ValueType オブジェクトを使用して信号のプロパティを検証し、インターフェイスにおける接続されたブロック間の一貫性を確保します。

メモ

System Composer™ の値のタイプについては、systemcomposer.ValueType (System Composer) を参照してください。

作成

Simulink.ValueType オブジェクトはいくつかの方法で作成できます。

説明

vt = Simulink.ValueType は、既定のプロパティ値をもつ Simulink.ValueType オブジェクトを返します。

プロパティ

すべて展開する

データ型。文字ベクトルまたは string スカラーとして指定します。

次のいずれかのオプションを指定できます。

  • 組み込みの Simulink® データ型 — たとえば、'single''uint8' を指定します。Simulink でサポートされているデータ型を参照してください。

  • 固定小数点データ型 — 関数 fixdt を使用します。たとえば、'fixdt(1,16,0)' を指定します。

  • 列挙データ型 — Enum: が前に付いた型名を使用します。たとえば、'Enum: myEnumType' を指定します。

  • カスタムのデータ型 — 型を指定する MATLAB 式を使用します。たとえば、DataTypeMode プロパティが 'Fixed-point: unspecified scaling' 以外の値に設定されている Simulink.NumericType オブジェクトを指定できます。

  • バス データ型 — Bus: が前に付いた Simulink.Bus オブジェクトの名前を使用します。たとえば、'Bus: myBusObject' を指定します。

Simulink.Bus オブジェクトをデータ型として指定する場合、Simulink.ValueType オブジェクトの一部のプロパティは無視されます。たとえば、Simulink.ValueType オブジェクトの MinMax、および Unit のプロパティは無視されます。代わりに、Simulink.Bus オブジェクトの Simulink.BusElement オブジェクトの対応するプロパティが使用されます。

データ型: char | string

最小値。有限で実数の double のスカラーとして指定します。

依存関係

このプロパティの値は、DataTypeSimulink.Bus オブジェクトが指定されている場合は無視されます。Simulink.Bus オブジェクトの Simulink.BusElement オブジェクトで指定されている最小値が代わりに使用されます。

データ型: double

最大値。有限で実数の double のスカラーとして指定します。

依存関係

このプロパティの値は、DataTypeSimulink.Bus オブジェクトが指定されている場合は無視されます。Simulink.Bus オブジェクトの Simulink.BusElement オブジェクトで指定されている最大値が代わりに使用されます。

データ型: double

物理単位。文字ベクトルまたは string スカラーとして指定します。

詳細については、Simulink モデルでの単位の指定を参照してください。

例: 'inches'

依存関係

このプロパティの値は、DataTypeSimulink.Bus オブジェクトが指定されている場合は無視されます。Simulink.Bus オブジェクトの Simulink.BusElement オブジェクトで指定されている単位が代わりに使用されます。

データ型: char | string

数値型。'real' または 'complex' として指定します。

依存関係

このプロパティの値は、DataTypeSimulink.Bus オブジェクトが指定されている場合は無視されます。Simulink.Bus オブジェクトの Simulink.BusElement オブジェクトで指定されている実数/複素数が代わりに使用されます。

データ型: char | string

次元。スカラーまたはベクトルとして指定します。

ヒント

バス配列を指定するには、DataTypeSimulink.Bus オブジェクトに設定し、Dimensions を配列の次元に設定します。

データ型: double

固定サイズまたは可変サイズの信号のみを許可するオプション。それぞれ 'Fixed' または 'Variable' として指定します。

依存関係

このプロパティの値は、DataTypeSimulink.Bus オブジェクトが指定されている場合は無視されます。Simulink.Bus オブジェクトの Simulink.BusElement オブジェクトで指定されている次元モードが代わりに使用されます。

データ型: char | string

説明。文字ベクトルまたは string スカラーとして指定します。この説明を使用して、Simulink.ValueType オブジェクトが適用される信号の種類など、オブジェクトに関する情報を記述します。この情報は、Simulink 処理に影響を与えません。

データ型: char | string

すべて折りたたむ

MATLAB コマンド ウィンドウで、Simulink.ValueType 関数を使用して、風速に対応する再利用可能なプロパティのセットを定義します。

ValueType オブジェクトを既定のプロパティで作成します。

windVelocity = Simulink.ValueType
windVelocity = 
  ValueType with properties:

          DataType: 'double'
               Min: []
               Max: []
              Unit: ''
        Complexity: 'real'
        Dimensions: 1
    DimensionsMode: 'Fixed'
       Description: ''


風速についての目的のプロパティ値を指定します。

windVelocity.DataType = 'single';
windVelocity.Min = 11;
windVelocity.Max = 17;
windVelocity.Unit = 'm/s';
windVelocity.Dimensions = [2 4 3];
windVelocity.Description = 'Wind velocity value type'
windVelocity = 
  ValueType with properties:

          DataType: 'single'
               Min: 11
               Max: 17
              Unit: 'm/s'
        Complexity: 'real'
        Dimensions: [2 4 3]
    DimensionsMode: 'Fixed'
       Description: 'Wind velocity value type'


バス配列としてモデル化する繰り返しの値のタイプを定義するには、Simulink.ValueType オブジェクトで Simulink.Bus オブジェクト データ型と非スカラーの次元を使用します。

赤、緑、青 (RGB) のカラー値を表す Simulink.Bus オブジェクトを作成します。RGB という名前を付けます。

r = Simulink.BusElement; 
r.Name = 'r';

g = Simulink.BusElement; 
g.Name = 'g';

b = Simulink.BusElement; 
b.Name = 'b';

RGB = Simulink.Bus;
RGB.Elements = [r g b];

イメージを表す Simulink.ValueType オブジェクトを作成します。myImage という名前を付けます。

myImage = Simulink.ValueType;

RGB という名前のバス オブジェクトを myImage のデータ型として割り当てます。

myImage.DataType = 'Bus: RGB';

myImage の次元を行列に設定して、RGB 値の行列を表す値のタイプであることを指定します。

myImage.Dimensions = [1024 1024];

値のタイプ myImage をモデルで使用すると、バス配列が定義されます。バス配列の詳細については、非バーチャル バスのバス配列へのグループ化を参照してください。

バージョン履歴

R2021b で導入