モデル エクスプローラー
Simulink モデル、Stateflow チャートおよびワークスペース変数の要素の表示、変更および追加
説明
モデル エクスプローラーを使用して、Simulink® モデル、Stateflow® チャートおよびワークスペース変数の要素を表示、変更および追加します。
モデル エクスプローラーを使うと、モデルやチャート内を移動することなく、特定の要素 (ブロック、信号、プロパティなど) に注目できます。
モデル エクスプローラーを使用して、以下を検索します。
ワークスペースおよびデータ ディクショナリの変数
モデル内における変数の使用
ブロック タイプのインスタンス
ブロック パラメーターとパラメーターの値
検索条件を組み合わせて、反復的に結果を絞り込むことができます。モデル エクスプローラーでのモデル要素の検索を、モデルの階層構造内で選択したノードから開始します。モデル全体、特定のシステム内、または 1 つのシステムと階層内でそのシステムの下にあるすべてのシステム内を検索できます。検索結果を使用して、複数の要素に対して変更を一度に適用できます。
モデルのデータ (ブロック パラメーター、信号、状態) を検索と並べ替えが可能なテーブルで操作するには、モデル データ エディターの使用を検討してください。パラメーターの値、信号の名前、状態の初期値などのデータ属性を指定できます。
データ ディクショナリでエントリを作成、変更、表示するには、モデル エクスプローラーを使用します。モデル エクスプローラーを使用したワークスペース変数の編集と管理およびディクショナリ データの変更表示と変更取り消しを参照してください。
モデル エクスプローラー を開く
Simulink ツールストリップの [モデル化] タブで [モデル エクスプローラー] をクリックします。
Simulink エディターで開かれているモデル内で、ブロックを右クリックし、[探索] を選択します。
開いている Stateflow チャート内の描画領域を右クリックし、[探索] を選択します。
パラメーター
検索バー検索
— 検索に含めるオブジェクトまたはプロパティのタイプの指定
名前
| プロパティ名
| プロパティ値
| ブロック タイプ
| ...
検索バーを開くには、[ビュー] 、 [ツール バー] 、 [検索バー] を選択します。
[検索] 設定を使用して、検索に含めるオブジェクトまたはプロパティのタイプを指定します。
検索タイプのオプション | 説明 |
---|---|
名前 | 指定された文字列をオブジェクトの名前に含んでいるすべてのオブジェクトのモデルまたはチャートを検索します。 |
プロパティ名 | 指定されたプロパティをもつオブジェクトを検索します。検索ドメイン内のオブジェクトに対して設定可能なプロパティのリストからターゲット プロパティ名を指定します。 |
プロパティ値 | 指定した値に一致するプロパティ値をもつオブジェクトを検索します。プロパティの名前、一致させる値、および一致タイプ (equals、less than、greater than など) を指定します。 |
ブロック タイプ | 指定されたブロック タイプのブロックを検索します。現在選択されているモデルに含まれているタイプのリストからターゲットのブロック タイプを選択します。 |
Stateflow タイプ | 指定されたタイプの Stateflow オブジェクトを検索します。 |
変数の使用 | ワークスペースに定義されている変数を使用するブロックを検索します。ベース ワークスペースまたはモデル ワークスペース (モデル名) を選択し、必要に応じて変数名を指定します。 |
参照された変数 | モデルまたはブロックが使用する変数を検索します。[システム別] フィールドでそのモデルまたはブロックの名前を指定します。指定するモデルまたはブロックは [モデルの階層構造] ペイン内に存在しなければなりません。 |
使用されない変数 | ワークスペースに定義されているが、モデルやブロックでは使用されていない変数を検索します。[ワークスペース内] フィールドのドロップダウン リストからワークスペースの名前を選択します。 |
ライブラリ リンク | 現在のモデルのライブラリ リンクを検索します。 |
クラス | 指定されたクラスの Simulink オブジェクトを検索します。 |
固定小数点機能 | 固定小数点の計算をサポートしているすべてのブロックのモデルを検索します。 |
モデル参照 | モデルで他のモデルに対する参照を検索します。 |
ダイアログのプロンプト | 指定したプロンプトをダイアログに含んでいるすべてのオブジェクトのモデルを検索します。 |
文字列 | モデル内で、指定した文字列が含まれているすべてのオブジェクトを検索します。 |
検索オプション
— 検索文字列の指定
名前 | プロパティ | 以下のように入力します。 | 変数 | ...
検索オプションの設定を使用して検索範囲を指定します。
検索オプション | 説明 |
---|---|
文字列の完全一致 | 文字列の部分一致を認めません (たとえば、 |
大文字小文字の区別 | 文字列を比較する際に大文字/小文字を区別します (たとえば、 |
正規表現 | 一致させる文字列を正規表現として比較します。 |
検索中にプロパティ値を評価 | このオプションは、プロパティ値による検索にのみ適用されます。このオプションが有効の場合、モデル エクスプローラーは、各プロパティの値を MATLAB 式として評価し、結果を検索値と比較します。このオプションが無効の場合、モデル エクスプローラーは未評価のプロパティ値を検索値と比較します。 |
絞り込み検索 | 初期の検索結果を検索できます。2 回目の検索処理では、元の検索条件と新しい検索条件の両方を満たすオブジェクトが検索されます。 |
既定の設定では、検索文字列の大文字と小文字は区別されず、正規表現として取り扱われます。検索文字列の部分一致が認められます。検索文字列にワイルドカード文字を使用することはできません。たとえば、名前の検索文字列として「*1
」と入力した場合、名前が文字 *1
で始まる項目がない限り、一致する検索結果は得られません。out1
の項目が存在しても、検索結果にはその項目は含まれません。
Simulink ルート
— MATLAB ワークスペース、Simulink モデル、および Stateflow チャートを表すノードの表示
ノードの構造体
[Simulink ルート] を展開すると、MATLAB ワークスペース、Simulink モデル、および現在のセッションにある Stateflow チャートを表すノードが表示されます。
ベース ワークスペース
— MATLAB ワークスペース
ノードの構造体
[ベース ワークスペース] は MATLAB ワークスペースを表します。MATLAB ワークスペースは、Simulink モデルと Stateflow チャートのベース ワークスペースです。このワークスペースで定義される変数は、開いているすべてのモデルとチャートに表示されます。
[モデルの階層構造] ペインでモデル ノードまたはチャート ノードを展開すると、開いているモデルやチャートで該当する、次の要素を表すノードが表示されます。
ノード | 説明 |
---|---|
コンフィギュレーション | [コンフィギュレーション] ノードを選択して、モデルのコンフィギュレーション セットとコンフィギュレーション参照を [コンテンツ] ペインで表示します。コンフィギュレーション セットの追加、削除、保存、移動は、モデルのコンフィギュレーション セットの管理を参照してください。 |
モデル ワークスペース | モデル ワークスペース変数の操作にモデル エクスプローラーを使用する方法は、次のトピックを参照してください。 |
外部データ | [外部データ] ノードを展開し、ベース ワークスペース (アクセスが有効な場合)、データ ディクショナリを含めたモデルの外部データ ソースを表示します。 |
最上位のサブシステム | サブシステムを示すノードを展開すると、その下にあるサブシステムが表示されます。 |
Model ブロック | Model ブロックを展開して参照モデルのコンテンツを表示します。 |
Stateflow チャート |
|
[コンテンツ] ペイン
— ノードのコンテンツの説明
table
[コンテンツ] ペインには、選択したタブに応じて、モデルとチャートに関する情報を含む 2 つの表のどちらかが表示されます。
[コンテンツ] タブには、[モデルの階層構造] ペインで選択したノードのオブジェクト プロパティ表が表示されます。
[検索結果] タブには、検索結果の表が表示されます。
[詳細を表示] をクリックして、表に表示される列を追加および変更することもできます。
[コンテンツ] ペインには、モデルとチャートのオブジェクト データの表が表示されます。
[コンテンツ] タブと [検索結果] タブでは、次のように表示されます。
表の列はオブジェクトのプロパティ (
Name
やBlockType
など) に対応しています。表には、最初の 2 つの列 (オブジェクト アイコンと
Name
プロパティ) が持続的に表示され、右にどれだけスクロールしてもこれらの列は表示され続けます。表の行はオブジェクト (ブロックや状態など) に対応しています。
[コンテンツ] ペインに表示されるオブジェクトとプロパティは、次の項目に依存します。
[列ビュー] メニューで選択した列ビュー
[モデルの階層構造] ペインで選択するノード
[モデルの階層構造] ペインで選択するオブジェクトの種類 (たとえば、サブシステムやチャート)
選択する [ビュー] 、 [行フィルター] のオプション
[コンテンツ] ペインの上に表示される [コンテンツ] の横にあるリンクは、[モデルの階層構造] ペインで現在選択されているノードにリンクされています。[コンテンツ] ペインに表示されるモデル データには、[現在のシステム以下] オプションの設定が反映されます。
列ビュー
— 名前を付けたプロパティの集合
プロパティ
モデル エクスプローラーでは、ビューを使用して、[コンテンツ] ペインに表示するプロパティ列の集合を指定します。
[モデルの階層構造] ペインのノードの種類に応じて、[コンテンツ] ペインに特定のプロパティが表示されます。たとえば、Simulink モデルまたはサブシステム ノードには、次のようなプロパティが表示されます。
BlockType
(ブロック タイプ)OutDataTypeStr
(出力データ型)OutMin
(ブロック出力の最小値)
通常、列ビューにはノード内の全オブジェクトに対するすべてのプロパティは含まれません。表示するプロパティのサブセットを指定することで、モデルやチャートのオブジェクトのプロパティを検索および編集する作業を効率化し、[コンテンツ] ペインに表示されるデータの密度を濃くできます。
モデル エクスプローラーでは、モデル情報の次の側面をキャプチャするためにビューを使用できます。
[コンテンツ] ペインに表示するプロパティ
[コンテンツ] ペインのレイアウト (たとえば、プロパティに基づくグループ化、プロパティ列の順序、並べ替え)
ビューは次のようにして使用できます。
モデル エクスプローラーに用意されている標準のビューを使用する
標準のビューをカスタマイズする
ユーザー独自のビューを作成する
モデル エクスプローラーをはじめて開くと、Simulink では、[モデルの階層構造] ペインで選択したノードに標準ビューのいずれかが自動的に適用されます。モデル エクスプローラーでは、選択されているノードの種類に基づいてビューを適用します。
モデル エクスプローラーは、[モデルの階層構造] ペインの 4 つのノードのカテゴリのいずれかを割り当てます。最初は、各ノードのカテゴリに既定のビューが関連付けられます。4 つのノードのカテゴリは次のとおりです。
ノードのカテゴリ | 含まれる階層ノードの種類 | 初期の関連ビュー |
---|---|---|
Simulink | モード、サブシステム、およびルート レベル モデル | Block Data Types |
ワークスペース | ベースおよびモデル ワークスペース オブジェクト | Data Objects |
Stateflow | Stateflow チャートおよびステート | Stateflow |
コンフィギュレーション | [コンフィギュレーション] セクションのノード | Configurations |
その他 | コンフィギュレーション セットなど、最初の 3 つのカテゴリのいずれにも該当しないオブジェクト | Default |
[コンテンツ] ペインの上部にある [列ビュー] フィールドには、モデル エクスプローラーが現在使用しているビューが表示されます。
[コンテンツ] ペインの [列ビュー] リストから、別のビューを選択できます。別のビューを選択した場合、モデル エクスプローラーでは現在のノードのカテゴリにそのビューを関連付けます。たとえば、[モデルの階層構造] ペインで選択されているノードが Simulink モデルで、現在のビューが Data Objects
であるとします。ビューを Signals
に変更した場合、別の Simulink モデル ノードを選択すると、モード エクスプローラーによって Signals
ビューが使用されます。
既定の設定では、選択されたノードのカテゴリに応じて、さらにそのノードに最後に使用されたビューに基づいて、モデル エクスプローラーで自動的にビューが適用されます。現在の作業にさらに適したビューを [列ビュー] リストから手動で選択することもできます。
モデル エクスプローラーにビューを自動的に適用させる既定のモードから、ビューを手動で選択して変更するモードに切り替えることができます。
手動のビュー選択モードを有効にするには、次の手順を実行します。
[ビュー] 、 [列ビュー] 、 [ビュー管理] を選択します。
[ビュー マネージャー] ダイアログ ボックスが開きます。
[ビュー マネージャー] ダイアログ ボックスで、[オプション] ボタンをクリックし、[ビューを自動的に変更] をオフにします。
手動のビュー選択モードでは、[モデルの階層構造] ペインで、別のビューが関連付けられている別の種類のノードに切り替えた場合、使用するビューを推奨する黄色の情報バーが [コンテンツ] ペインに表示されます。
ビューは、[ビュー マネージャー] ダイアログ ボックスを使用して管理できます (新しいビューの作成やビューのエクスポートなど)。[ビュー マネージャー] ダイアログ ボックスを開くには、[ビュー管理] オプションを次のどちらかから選択します。
[ビュー] 、 [列ビュー] メニュー
列ビューの詳細セクションで [オプション] ボタンをクリックしたときに表示されるオプション
[ビュー マネージャー] ダイアログ ボックスには、定義されているビューのリストが表示され、ビューを管理するためのツールが提供されます。
ビューの作成、削除、並べ替え、エクスポート、インポート、リセットなど、ビューはいくつかの方法で管理できます。
ヒント インターフェイス
— ヒントの表示または非表示
ヒント フィールド
ヒント インターフェイスは、[コンテンツ] ペインの表のすぐ上に表示されます。表示されない場合、[ビュー マネージャー] ダイアログ ボックスで、[オプション] 、 [ビューを自動的に変更] をオフにします。ヒント インターフェイスには、現在のビューを推奨されるビューに変更するためのリンクが表示されます。ヒント バーに表示されている推奨ビューを選択するには、リンクをクリックします。現在表示されているヒントを非表示にするには、ヒント バーの右側にあるメニュー ボタンから [このヒントを隠す] を選択します。
推奨されるビューは、最初はノードに関連付けられている既定のビューになります。別のビューをノードのカテゴリに関連付けると、同じようなノードを選択したときに、最近選択したビューが推奨されます。
ビューの手動指定から自動指定に切り替えるには、ヒント インターフェイスから下向き矢印を選択して [ビューを自動的に変更] を選択します。
ヒント インターフェイスを有効にするには、[ビュー] メニューで、[列ビュー] 、 [ビュー管理] を選択します。[ビュー マネージャー] で、[オプション] 、 [ビューを自動的に変更] を有効にします。
[ダイアログ] ペイン
— オブジェクトのプロパティの表示
[ダイアログ] ペイン
[ダイアログ] ペインを使用して、[モデルの階層構造] ペインまたは [コンテンツ] ペインで選択したオブジェクトのプロパティを表示または変更します。
既定の設定では、[ダイアログ] ペインは [コンテンツ] ペインの右側に表示されます。[ダイアログ] ペインの表示と非表示を切り替えるには、次の方法のどちらかを使用します。
[表示] メニューから、[ダイアログ ペインを表示] を選択します。
メイン ツール バーの [ダイアログの表示] ボタン
をクリックします。
[ダイアログ] ペインを使用してプロパティ値を編集するには、次の手順を実行します。
[コンテンツ] ペインで、オブジェクト (ブロックや信号など) を選択します。[ダイアログ] ペインに、選択したオブジェクトのプロパティが表示されます。
プロパティ (Outport ブロックの端子番号など) を変更します。
[適用] をクリックして変更を承認するか、[元に戻す] をクリックして元の値に戻します。
既定の設定では、フィールドに変更が適用されていない場合に [ダイアログ] ペインの外側をクリックすると、[変更の適用] ダイアログ ボックスが表示されます。[適用] をクリックして変更を承認するか、[無視] をクリックして元の設定に戻ります。
[変更の適用] ダイアログ ボックスを非表示にするには、次の手順を実行します。
ダイアログ ボックスで、[今後、尋ねることなく適用されるか無視されます (いずれか選択した方)] チェック ボックスをオンにします。
警告なしに Simulink に変更を適用させるには、[適用] をクリックします。警告なしに Simulink に変更を無視させるには、[無視] をクリックします。
[変更の適用] ダイアログ ボックスを再表示するには、[ツール] メニューから [変更が適用されていない場合にダイアログを表示] を選択します。
モデル ワークスペースで MATLAB の数値変数または Simulink.Parameter
オブジェクトを選択すると、[ダイアログ] ペインに [引数] チェック ボックスが表示されます。このチェック ボックスをオンにすると、その変数またはオブジェクトがモデル引数として設定されます。再利用可能な参照モデルのインスタンスのパラメーター化を参照してください。