Communications Toolbox
通信システムの物理層の設計とシミュレーション
Communications Toolbox™ は、通信システムの解析、設計、エンドツーエンドのシミュレーション、および検証のためのアルゴリズムおよびアプリを提供します。チャネル符号化、変調、MIMO、OFDM などのツールボックス アルゴリズムを使用すると、標準規格に基づく、またはカスタム設計の無線通信システムの物理層モデルの構成およびシミュレーションが可能です。
このツールボックスには、波形生成アプリ、コンスタレーション ダイアグラムおよびアイ ダイアグラム、ビット誤り率など、設計の検証に使用する解析ツールおよびスコープが用意されています。これらのツールを使用すると、信号の生成および解析、チャネル特性の可視化、エラーベクトル振幅 (EVM) などのパフォーマンス指標の取得が可能です。ツールボックスには、SISO および MIMO の統計モデルおよび空間チャネルモデルが含まれています。チャネル プロファイル オプションにはレイリー、ライス、WINNER II などのモデルが含まれています。また、RF 損失 (RF の非線形性、キャリアオフセットなど) や補正アルゴリズム (キャリア同期装置、シンボルタイミング同期装置など) も含まれています。これらのアルゴリズムを使用すると、リンクレベルの仕様を現実に即してモデル化し、チャネルでの劣化の影響を補正することができます。
Communications Toolbox と RF 機器またはハードウェア サポート パッケージを組み合わせて、送信機モデルおよび受信機モデルを無線デバイスに接続し、無線実信号によるテストで設計を検証します。
詳細を見る:
変調とチャネル符号化
チャネル符号化 (畳み込み、ターボ、LDPC、TPC など)、変調 (OFDM、QAM、APSK など)、スクランブル、インターリーブ、およびフィルター処理のシステム コンポーネントを指定します。
受信機の設計と同期
フロントエンド受信機、および AGC、I/Q 不均衡の補正、DC ブロック、タイミング同期、キャリア同期などの同期コンポーネントのモデル化およびシミュレーションを行います。
リンクレベルのパフォーマンス指標
BER、BLER、PER、およびスループットの各測定値を使用してリンクレベルのパフォーマンスの特性を評価します。
ノイズおよびフェージング チャネル
AWGN、マルチパス レイリー フェージング、ライスフェージング、WINNER II 空間チャネル モデルなどのチャネルノイズおよびフェージングモデルをシミュレーションします。
RF 損失
非線形性、位相ノイズ、I/Q 不均衡、熱雑音、位相および周波数のオフセットなどの RF 損失の影響をモデル化します。
Wireless Waveform Generator アプリ
変調波形 (OFDM、QAM、PSK、WLAN 802.11 など) の生成、損失、可視化、およびエクスポートが可能です。
標準規格に基づく波形
DVB、MIL-STD 188、テレビ放送および FM 放送、ZigBee®、NFC、WPAN 802.15.4、cdma2000、1xEV-DO などを含むさまざまな信号の標準規格に準拠した波形を生成できます。
分類
可能性の有限集合に属する信号特性を特定します。シグナル インテリジェンス (SIGINT) と無線セキュリティに適用可能なタスクを実行します。
回帰
連続する値を持つ解で無線の問題を求解します。従来設計と同等の性能を発揮しながらも、複雑度は低いトランシーバーを設計します。
MIMO 技術
Massive MIMO ハイブリッド ビームフォーミングの影響をシミュレーションします。また、送信ダイバーシティおよび受信ダイバーシティの実行、システムのパフォーマンスに対する時空間ブロック符号化および空間多重化の影響のシミュレーションを行います。
MIMO チャネルと受信機
MIMO マルチパス フェージングおよび WINNER II 空間チャネルモデリングを適用し、MIMO チャネルの推定およびイコライズなどの MIMO 受信機コンポーネントをモデル化します。
信号の可視化
コンスタレーション ダイアグラムおよびアイ ダイアグラムのスコープを使用して、さまざまな損失や補正の影響を可視化します。
信号測定
標準的な測定値 (EVM、ACPR、ACLR、MER、CCDF、アイ開口率、ジッター、立ち上がり時間、立ち下がり時間など) を計算し、システムのパフォーマンスの特性評価を定量的に行います。
サポート対象の無線
ADALM® Pluto®、RTL-SDR、USRP®、Xilinx® Zynq® に基づく無線など、サポート対象のさまざまなソフトウェア無線 (SDR) に波形を接続します。
送信機および受信機
ADS-B 信号による飛行機追跡、メーターの自動読み取り、RBDS による FM 放送、FRS/GMRS 受信機など、取得した無線実信号または通信中の無線実信号を処理します。