このページの内容は最新ではありません。最新版の英語を参照するには、ここをクリックします。
comm.EVM
受信信号のエラー ベクトル振幅 (EVM) の測定
説明
comm.EVM
System object™ は、受信信号の平方根平均二乗 (RMS) EVM、最大 EVM、および百分位 EVM を測定します。
受信信号の EVM を測定するには、次のようにします。
comm.EVM
オブジェクトを作成し、そのプロパティを設定します。関数と同様に、引数を指定してオブジェクトを呼び出します。
System object の機能の詳細については、System object とはを参照してください。
作成
プロパティ
使用法
構文
説明
は、rmsEVM
= evm(refSym
,rxSym
)MeasurementIntervalSource
プロパティおよび MeasurementInterval
プロパティで指定した測定間隔で、基準信号 refSym
に対する受信信号 rxSym
のパーセンテージ RMS EVM を測定します。
[
は、構成された測定間隔で最大パーセンテージ EVM も測定します。rmsEVM
,maxEVM
] = evm(refSym
,rxSym
)
この構文を使用するには、MaximumEVMOutputPort
プロパティを true
に設定します。
[___,
はまた、測定間隔の構成に関係なく、最後のリセット以降の入力フレームをすべて使用して、EVM 測定値の下位 X% の値を測定します。xEVM
] = evm(refSym
,rxSym
)XPercentileValue
プロパティで X の値を設定します。たとえば、XPercentileValue
を 95
に設定すると、xEVM
は最後のリセット以降のすべての EVM 測定値の下位 95% の値になります。この構文は、前述のいずれかの出力引数を組み合わせて使用できます。
この構文を使用するには、XPercentileEVMOutputPort
プロパティを true
に設定します。
[___,
はまた、第 X 百分位の EVM 測定に使用されるシンボル数を返します。この構文を使用するには、numSym
] = evm(refSym
,rxSym
)XPercentileEVMOutputPort
プロパティおよび SymbolCountOutputPort
プロパティを true
に設定します。
[___] = evm(
は、rxSym
)ReferenceConstellation
プロパティで指定した基準信号に対する受信信号の EVM を測定します。この構文は、前述のいずれかの出力引数を組み合わせて使用できます。
この構文を使用するには、ReferenceSignalSource
プロパティを 'Estimated from reference constellation'
に設定し、ReferenceConstellation
プロパティを rxSym
入力と同じ長さのベクトルに設定します。
入力引数
出力引数
オブジェクト関数
オブジェクト関数を使用するには、System object を最初の入力引数として指定します。たとえば、obj
という名前の System object のシステム リソースを解放するには、次の構文を使用します。
release(obj)
例
アルゴリズム
実装では、3 つの正規化方式をサポートしています。測定値の正規化を基準信号の平均電力、平均コンスタレーション電力、またはピーク コンスタレーション電力に従って行うことができます。さまざまな業界標準が、これらの正規化方式のいずれかに準拠しています。
アルゴリズムは、それぞれの正規化方式に応じて各様に RMS EVM 値を計算します。
EVM 正規化方式 | アルゴリズム |
---|---|
基準信号 |
|
平均電力 |
|
ピーク電力 |
|
上の式において、
ek =
Ik は、バーストにおける k 番目のシンボルの同相での測定値です。
Qk は、バーストにおける k 番目のシンボルの直交位相での測定値です。
N は入力ベクトルの長さです。
Pavg は平均コンスタレーション電力です。
Pmax はピーク コンスタレーション電力です。
Ik および Qk は理想 (基準) 値を表します。 および は測定された (受信した) シンボルを表します。
最大 EVM は、フレームまたは の最大 EVM 値です。ここで、k は長さ N のバーストにおける k 番目のシンボルです。
EVMk の定義は、測定値の計算のために選択する正規化方式に応じて異なります。実装では、以下のアルゴリズムをサポートしています。
EVM 正規化方式 | アルゴリズム |
---|---|
基準信号 |
|
平均電力 |
|
ピーク電力 |
|
実装では、受信 EVMk 値のヒストグラムの作成により、第 X 百分位の EVM が計算されます。この出力は、EVM 値の下位 X% に該当する EVM 値を提供します。
拡張機能
バージョン履歴
R2012a で導入