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エラー ベクトル振幅の測定
comm.EVM
(エラー ベクトル振幅) System object™ は、劣化した信号の変調器または復調器の性能を測定します。
エラー ベクトル振幅を測定するには、以下の手順に従います。
メモ
R2016b 以降では、step
メソッドを使用して、System object によって定義された演算を実行する代わりに、引数を関数であるかのように使ってオブジェクトを呼び出すことができます。たとえば、y= step(obj,x)
と y = obj(x)
は同等の演算を実行します。
EVM = comm.EVM
は、エラー ベクトル振幅オブジェクト EVM
を作成します。このオブジェクトは、1 変調信号における障害量を計測します。
EVM = comm.EVM(
は、指定された各プロパティを指定値に設定して、Name
,Value
)EVM
オブジェクトを作成します。(Name1
,Value1
,...,NameN
,ValueN
) のように、追加の名前と値のペアの引数を任意の順番で指定できます。
例: EVM = comm.EVM('ReferenceSignalSource','Estimatedfrom reference constellation')
は、基準コンスタレーションを使用して受信信号の RMS EVM を測定する EVM
オブジェクトを作成します。
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正規化方式 EVM の計算で使用される正規化方式。 |
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平均コンスタレーション電力 平均コンスタレーション電力。ワット単位で、正の実数スカラーとして指定します。このプロパティは、 |
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ピーク コンスタレーション電力 ピーク コンスタレーション電力。ワット単位で、正の実数スカラーとして指定します。このプロパティは、 |
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基準信号のソース 基準信号のソース。 |
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基準コンスタレーション 基準コンスタレーション。ベクトルで指定します。このプロパティは、 既定の設定は |
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測定間隔のソース 測定間隔のソース。
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測定間隔 EVM を計算する測定間隔。サンプル単位で、実数の正の整数として指定します。このプロパティは、 |
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平均化次元 平均化次元。正の整数または正の整数の行ベクトルで指定します。このプロパティは、平均化を実行する次元を決定します。たとえば、行全体の平均を求めるには、このプロパティを このオブジェクトは、平均化を実行する次元に対する可変サイズ入力をサポートします。ただし、平均化を行わない次元に対する入力サイズは、 |
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最大 EVM 測定値出力端子 最大 EVM 測定値出力端子。論理スカラーで指定します。最大 EVM 測定値の出力端子を作成するには、このプロパティを |
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X 百分位 EVM 測定値出力端子 X 百分位 MER 測定値出力端子。論理スカラーで指定します。X 百分位 MER 測定値の出力端子を作成するには、このプロパティを |
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X 百分位値 EVM 測定値の X% がその値を下回る X 百分位値。 |
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シンボル数出力端子 シンボル数出力端子。論理スカラーで指定します。X 百分位 EVM 測定値の計算に使用された累積シンボル数を出力するには、このプロパティを |
reset | EVM 測定オブジェクトの状態のリセット |
step | エラー ベクトル振幅の測定 |
すべての System object に共通 | |
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release | System object のプロパティ値の変更の許可 |
EVM ブロックおよび EVM オブジェクトのいずれにも 3 種類の正規化方式が用意されています。測定値の正規化を基準信号の平均電力、平均コンスタレーション電力、またはピーク コンスタレーション電力に従って行うことができます。さまざまな業界標準が、これらの正規化方式のいずれかに準拠しています。
ブロックまたはオブジェクトは、それぞれの正規化方式に応じて各様に RMS EVM を計算します。
EVM 正規化方式 | アルゴリズム |
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基準信号 |
|
平均電力 |
|
ピーク電力 |
|
ここで、次のようになります。
ek =
Ik = バーストにおける k 番目のシンボルの同相での計測
Qk = バーストにおける k 番目のシンボルの直交位相での計測
N = 入力ベクトル長
Pavg = [Average constellation power] の値
Pmax = [Peak constellation power] の値
Ik および Qk は理想 (基準) 値を表します。 および は測定された (受信した) シンボルを表します。
最大 EVM は、フレームまたは の最大 EVM 値です。ここで、k は長さ N のバーストにおける k 番目のシンボルです。
EVMk の定義は、測定値の計算に選択された正規化方式に応じて異なります。ブロックまたはオブジェクトは次のアルゴリズムをサポートします。
EVM 正規化 | アルゴリズム |
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基準信号 |
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平均電力 |
|
ピーク電力 |
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ブロックまたはオブジェクトは、すべての受信 EVMk 値のヒストグラムを作成して、X 百分位 EVM を計算します。出力で EVM 値が得られます。EVM 値の X% がこの値を下回ります。