MATLAB ヘルプ センター
slTuner インターフェイスにおける調整された変数の現在の値の設定
slTuner
setTunedValue(st,var,value)
setTunedValue(st,varValues)
setTunedValue(st,model)
setTunedValue を使うと、slTuner インターフェイス内で調整された変数の現在の値を初期化あるいは変更できるようになります。
setTunedValue
slTuner インターフェイスは、各調整ブロックを制御設計ブロックとして、または genmat タイプか genss タイプの一般化されたパラメトリック モデルとしてパラメーター化します。このパラメーター化では、systune などのコマンドに対し、調整された変数が指定されます。
genmat
genss
systune
setTunedValue(st,var,value) は、slTuner インターフェイス st における調整された変数 var の現在の値を設定します。
st
var
value
例
setTunedValue(st,varValues) は、st における複数の調整された変数の値を、構造体 varValues を使用して設定します。
varValues
setTunedValue(st,model) は st における調整された変数の値を更新し、一般化モデル model にある値と一致させます。調整された値を 1 つのモデルから別のモデルに伝播するには、この構文を使用します。
model
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scdcascade モデルの slTuner インターフェイスを作成します。
scdcascade
open_system('scdcascade') st = slTuner('scdcascade',{'C1','C2'});
調整可能なブロックの 1 つについて、カスタム パラメーター化を設定します。
C1CustParam = realp('Kp',1) + tf(1,[1 0]) * realp('Ki',1); setBlockParam(st,'C1',C1CustParam);
これらのコマンドにより、C1 コントローラー ブロックのパラメーター化が、2 つの調整可能なパラメーター Ki および Kp を含む一般化状態空間 (genss) モデルに設定されます。
C1
Ki
Kp
Kp の値は変更せず、Ki の値を 10 に初期化します。
10
setTunedValue(st,'Ki',10);
調整可能な要素の値の構造体を作成し、Kp を 5 に、Ki を 10 に設定します。
5
S = struct('Kp',5,'Ki',10);
st における調整可能な要素の値を設定します。
setTunedValue(st,S);
この例では次を使用します。
Simulink® モデル rct_diskdrive の slTuner インターフェイスを genss モデルに変換し、モデル ブロックを hinfstruct を使用して調整します。調整の後、調整パラメーターを用いて slTuner インターフェイスを更新し、パラメーター値を Simulink モデルに書き込んで検証します。
rct_diskdrive
hinfstruct
hinfstruct の使用には、Robust Control Toolbox™ のライセンスが必要です。
rct_diskdrive に対して slTuner インターフェイスを作成します。C および F をインターフェイスの調整ブロックとして追加します。
C
F
open_system('rct_diskdrive'); st = slTuner('rct_diskdrive',{'C','F'});
伝達関数ブロック F の既定のパラメーター化は、2 つの自由パラメーターをもつ伝達関数です。F はローパス フィルターであるため、その係数を制約しなければなりません。そのためには、F のカスタム パラメーター化をフィルター係数 a を使って指定します。
a
a = realp('a',1); setBlockParam(st,'F',tf(a,[1 a]));
st を genss モデルに変換します。
m = getIOTransfer(st,{'r','n'},{'y','e'});
通常、hinfstruct での調整には、設計要件に依存する重み付け関数を genss モデルに追加します。続いて、拡張されたモデルを調整します。詳細については、Fixed-Structure H-infinity Synthesis with hinfstruct (Robust Control Toolbox)を参照してください。
この例では、モデルを調整する代わりに、変数の調整値を手動で調整します。
m.Blocks.C.Kp.Value = 0.00085; m.Blocks.C.Ki.Value = 0.01; m.Blocks.a.Value = 5500;
調整の後、st におけるブロック パラメーター化の値を更新します。
setTunedValue(st,m);
これは、setBlockValue(st,m.Blocks) と等価です。
setBlockValue(st,m.Blocks)
調整結果を Simulink で検証するには、まず調整した値で Simulink モデルを更新します。
writeBlockValue(st);
Simulink でモデル化された制御システムを調整するためのインターフェイス。slTuner インターフェイスとして指定します。
st 内の調整された変数。文字ベクトルまたは string として指定します。調整された変数は、調整された Simulink ブロックのパラメーター化に直接関与する、あるいは一般化されたパラメトリック モデルを通して関与する任意の制御設計ブロック (realp、tunableSS、tunableGain など) です。st 内のすべての調整された変数のリストを取得するには、getTunedValue(st) を使用します。
realp
tunableSS
tunableGain
getTunedValue(st)
var は以下を参照できます。
制御設計ブロックでパラメーター化されたブロックでは、そのブロックの名前。たとえば、ブロックのパラメーター化が次のようであるとします。
C = tunableSS('C')
この場合は、var = 'C' と設定します。
'C'
genmat または genss モデル M でパラメーター化されたブロックでは、M.Blocks にリストされている任意の制御設計ブロックの名前。たとえば、ブロックのパラメーター化が次のようであるとします。
M
M.Blocks
a = realp('a',1); C = tf(a,[1 a]);
この場合は、var = 'a' と設定します。
'a'
st における調整された変数の値。調整された変数に対応する数値スカラー、数値配列または状態空間モデルとして指定します。たとえば、var が PID ゲインなどのスカラー要素である場合、value はスカラーでなければなりません。var が 2 行 2 列の tunableGain である場合、value は 2 行 2 列のスカラー配列でなければなりません。
st における複数の調整された変数の値。数値スカラー、数値配列または状態空間モデルとして指定されたフィールドをもつ構造体として指定します。フィールド名は、st における調整された変数の名前です。st と varValues に共通のブロックのみが更新され、st における他のすべてのブロックは変更されないままとなります。
varValues を指定するには、st から調整された変数の構造体を取得して変更します。
varValues = getTunedValue(st); varValues.Ki = 10;
st と共通のパラメーターをいくつかもつ調整モデル。一般化 LTI モデルとして指定します。st と model に共通の変数のみが更新され、st における他のすべての変数は変更されないままとなります。
slTuner インターフェイスで使用される "調整ブロック" は、Simulink モデル内のブロックのうち、調整目標を満たすためにパラメーター調整を行うブロックを示します。ゲイン、伝達関数、状態空間モデルなどの線形要素を表現する Simulink ブロックは、ほとんどが調整可能です (調整がサポートされているブロックの完全なリストは、調整された Simulink ブロックをパラメーター化する方法を参照してください)。また、SubSystem ブロックや S-Function ブロックなど、より複雑なブロックも、等価の調整可能な線形モデルを指定することで調整可能です。
調整ブロックのパラメーターを調整するには、systune などの調整コマンドを使用します。
slTuner インターフェイスを作成する際に、調整ブロック (たとえば、C1 や C2) を指定しなければなりません。
C2
st = slTuner('scdcascade',{'C1','C2'})
addBlock および removeBlock により、調整ブロックのリストを変更できます。
addBlock
removeBlock
調整ブロックを対話的に操作するには、以下を使用します。
調整ブロックのパラメーター化とその現在の値にアクセスするには、getBlockParam、getBlockValue および getTunedValue。
getBlockParam
getBlockValue
getTunedValue
調整ブロックのパラメーター化とその値を変更するには、setBlockParam、setBlockValue および setTunedValue。
setBlockParam
setBlockValue
調整ブロックのパラメーター化の現在の値で Simulink モデルのブロックを更新するには、writeBlockValue。
writeBlockValue
slTuner インターフェイス内では、"調整された変数" は、調整された Simulink ブロックのパラメーター化に直接関与する、あるいは一般化されたパラメトリック モデルを通して関与する任意の制御設計ブロックです。調整された変数は、systune などの調整コマンドで操作されるパラメーターです。
一般化モデルまたは調整可能な曲面によりパラメーター化された Simulink ブロックでは、次のことが該当します。
getBlockValue により、ブロック パラメーター化の全体的な値にアクセスできます。ブロック パラメーター化内の調整された変数の値にアクセスするには、getTunedValue を使用します。
setBlockValue は、ブロック値の変更には使用できません。ブロック パラメーター化内の調整された変数の値を変更するには、setTunedValue を使用します。
制御設計ブロックによりパラメーター化された Simulink ブロックでは、ブロック自体が調整された変数です。ブロック値を変更するには、setBlockValue か setTunedValue のいずれかを使用できます。同様に、ブロック値は getBlockValue か getTunedValue のいずれかを使用して取得できます。
R2015b で導入
slTuner | getTunedValue | setBlockParam | setBlockValue | writeBlockValue | tunableSurface
tunableSurface
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