genmat
調整可能なパラメーターのある一般化行列
説明
一般化行列 (genmat
) は、調整可能なパラメーターに依存する行列です (realp
を参照)。パラメーターの調査には一般化行列を使用できます。また、一般化行列は、固定および調整可能なコンポーネントが混在している制御システムを表す一般化 LTI モデルを作成する (genss
を参照) ためにも使用できます。
一般化行列は、数値を realp
オブジェクトなどの静的ブロックと組み合わせるときに生じます。このような組み合わせは、任意の算術演算子 +
、-
、*
、/
、\
、および ^
を使用して作成します。たとえば、a
と b
が調整可能なパラメーターである場合、式 M = a + b
は一般化行列で表されます。
genmat
オブジェクト M
の内部データ構造は、M
がパラメーター a
および b
に依存するしくみを記録します。M
の Blocks
プロパティは、パラメーター a
および b
の一覧を表示します。
プロパティ
例
調整可能なパラメーターの代数的組み合わせを使用した一般化行列の作成
この例は、調整可能なパラメーターの代数的組み合わせを使用して一般化行列を作成する方法を示します。
ここで、a と b はそれぞれ初期値が –1 と 3 である調整可能なパラメーターです。
realp
を使用して調整可能なパラメーターを作成します。a = realp('a',-1); b = realp('b',3);
a
とb
の代数式を使って一般化行列を定義します。M = [1 a+b;0 a*b]
M
は、Blocks
プロパティにa
とb
を含む一般化行列です。a
とb
の初期値から、M
の初期値はM = [1 2;0 -3]
です。(オプション) パラメーター
a
の初期値を変更します。M.Blocks.a.Value = -3;
(オプション)
double
を使用してM
の新しい値を表示します。double(M)
M
の新しい値はM = [1 0;0 -9]
です。
バージョン履歴
R2011a で導入