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信号の調査

信号アナライザー アプリを使用すると、時間領域、周波数領域、時間-周波数領域で信号を可視化できます。パナーとズームの操作により信号をすばやく移動し、座標軸の単位を変更したり、スケーリングしたりするオプションにより表示設定をカスタマイズできます。時間領域で表示をリンクし、信号の関心領域を抽出することができます。

信号のプロット

ワークスペース ブラウザーまたは信号テーブル内で信号の名前をクリックして選択します。次に、選択した信号をディスプレイにドラッグし、プロットします。また、この操作を行うと、信号テーブルの信号の [名前] の左側にあるチェック ボックスが選択されます。このチェック ボックスを選択して信号をプロットすることもできます。アプリには、時間領域の波形を含む座標軸のセット、およびビューを制御するオプションを含む [時間] タブが表示されます。非有限信号の周波数領域および時間-周波数領域内のプロットはサポートされません。

ワークスペース ブラウザーからディスプレイに行列をドラッグした場合は、アプリによって自動的に最大 10 列までの各列が個別の信号としてプロットされます。アプリは信号テーブルに残りの列に対する信号を作成しますが、追加の信号をディスプレイにドラッグしなければなりません。

メモ

時間情報のない信号は、"x" 軸上のサンプル単位でプロットされます。時間情報のある信号は、"x" 軸上の時間単位でプロットされます。同一のディスプレイ上に複数の信号をプロットするには、すべての信号が時間情報をもっているか、あるいはすべての信号がサンプル単位であることを確認してください。そうでない場合、警告が表示されます。

複数のプロットでの信号の表示

[グリッドの表示] をクリックして、ディスプレイを作成または削除します。

ヒント

同じ信号の時間プロットと、スペクトル、持続スペクトル、スペクトログラム、またはスカログラム プロットを並べて表示するには、異なるディスプレイを使用します。[表示] タブで、[グリッドの表示] をクリックし、左右に並べたペアのディスプレイを作成して、両方のディスプレイに信号をドラッグ アンド ドロップします。[表示] タブで [時間] または [時間-周波数] をクリックして、各ディスプレイに何をプロットするかを制御します。

ディスプレイ間の信号の移動

あるディスプレイから別のディスプレイに信号を移動させるには、プロットされたラインをクリックするか、[凡例] の信号名 (例: ) を選択します。表示が太く変わったラインをクリックして目的のディスプレイにドラッグします。

メモ

複素数値信号の実数部または虚数部をあるディスプレイから別のディスプレイに移動すると、アプリは信号の両方の部分を移動します。

信号スペクトルの可視化

信号アナライザー アプリを使用して、周波数領域内の信号を解析します。信号スペクトルを計算する際、漏れ、分解能帯域幅、またはウィンドウの長さを制御することでスペクトル分解能を調整できます。

  • 漏れの制御が選択された場合、アプリは関数 pspectrum を使用してスペクトルを計算します。

  • 分解能帯域幅またはウィンドウの長さの制御が選択された場合、アプリは関数 pwelch を使用してスペクトルを計算します。 (R2023b 以降)

信号アナライザーがスペクトルを計算する方法の詳細については、信号アナライザーでのスペクトル計算を参照してください。

ビューのアクティブ化

周波数領域ビューをアクティブにするには、[表示] タブの [スペクトル] をクリックし、[スペクトル] を選択します。アプリには、信号スペクトルを含む座標軸セットと、ビューを制御するオプションを含む [スペクトル] タブが表示されます。非有限信号のスペクトルをプロットすることはできません。

座標軸とスケール

既定では、アプリはスペクトルをデシベル単位で表示します。線形スケールでスペクトルを表示するには、[スペクトル] タブの [スペクトル (dB)] チェック ボックスをオフにします。

メモ

スペクトルを表示する際、信号アナライザー10 log10(Power) を使用してパワーを dB に変換します。

周波数スケールを変更するには、[周波数スケール] リストで [線形] または [対数] を選択します。

パンとズーム

  • パナーをアクティブにして特定の関心領域をズームインする場合、または [表示] タブのいずれかのズーム操作を使用して時間プロット内の領域をズームインする場合、ディスプレイ内のスペクトルは、信号全体ではなく関心領域に対応します。

  • ナイキスト範囲を超えて周波数をズームアウトすることはできません。

不等間隔のサンプリング

信号が不等間隔サンプルの場合、信号アナライザーは信号を等間隔グリッドに内挿して、スペクトル推定を計算します。アプリは線形内挿を使用し、サンプル時間が隣接する時間点の差の中央値に等しいと仮定します。アプリが不等間隔サンプル信号をサポートするには、時間間隔の中央値と時間間隔の平均値が以下に従わなければなりません。

1100<Median time intervalMean time interval<100.

複素数値信号

複素数値の信号をプロットしている場合、信号アナライザーは中央揃えの両側スペクトルを表示します。複素数値信号のスペクトルをプロットする場合、アプリは対数周波数スケールをサポートしません。

パーシステンス スペクトルの可視化

信号アナライザー アプリを使用して、信号のパーシステンス スペクトルを可視化します。パーシステンス スペクトルには、特定の周波数の位置と強度レベルにおける時間依存の信号の発生確率が含まれています。このようなスペクトルは、瞬間的なイベントを検出する場合に役に立ちます。

信号アナライザーがパーシステンス スペクトルを計算する方法の詳細については、信号アナライザーのパーシステンス スペクトルを参照してください。

ビューのアクティブ化

パーシステンス スペクトルをアクティブにするには、[表示] タブで [スペクトル] をクリックし、[パーシステンス スペクトル] を選択します。アプリには、パーシステンス スペクトルを含む座標軸のセット、およびビューを制御するオプションを含む [パーシステンス スペクトル] タブが表示されます。パーシステンス スペクトルをプロットできるのは、ディスプレイごとに 1 つの信号のみです。

座標軸とスケール

既定では、デシベル単位でパーシステンス スペクトルが表示されます。線形スケールでパーシステンス スペクトルを表示するには、[パーシステンス スペクトル] タブの [スペクトル (dB)] チェック ボックスをオフにします。

パンとズーム

ナイキスト範囲を超えて周波数をズームアウトすることはできません。

不等間隔のサンプリング

信号が不等間隔サンプルの場合、信号アナライザーは信号を等間隔グリッドに内挿して、スペクトル推定を計算します。アプリは線形内挿を使用し、サンプル時間が隣接する時間点の差の中央値に等しいと仮定します。アプリが不等間隔サンプル信号をサポートするには、時間間隔の中央値と時間間隔の平均値が以下に従わなければなりません。

1100<Median time intervalMean time interval<100.

複素数値信号

複素数値の入力信号の場合、信号アナライザーは中央揃えの両側パーシステンス スペクトルを表示します。

信号スペクトログラムの可視化

信号アナライザー アプリを使用して、信号の時間の経過に伴って信号の周波数成分がどのように変化するかを解析します。信号のスペクトログラム時間-周波数表現は、短時間フーリエ変換の振幅の 2 乗です。

信号アナライザーがスペクトログラムを計算する方法の詳細については、信号アナライザーでのスペクトログラム計算を参照してください。

ヒント

再割り当て手法では、各パワー スペクトル推定をエネルギー中心の位置に再割り当てすることで、スペクトログラムの時間と周波数の局所化を鮮明にします。十分に局所化された時相成分またはスペクトル成分が信号に含まれる場合、この再割り当てオプションにより、読み取りと解釈の容易なスペクトログラムが生成されます。スペクトログラムに再割り当てを適用するには、[スペクトログラム] タブで [再割り当て] をオンにします。

ビューのアクティブ化

信号のスペクトログラム ビューをアクティブにするには、[表示] タブで [時間-周波数] をクリックし、[スペクトログラム] を選択します。アプリには、信号スペクトログラムを含む座標軸のセット、およびビューを制御するオプションを含む [スペクトログラム] タブが表示されます。スペクトログラムをプロットできるのは、ディスプレイごとに 1 つの信号のみです。非有限信号のスペクトログラムをプロットすることはできません。

座標軸とスケール

既定では、デシベル単位でスペクトログラムが表示されます。線形スケールでスペクトログラムを表示するには、[スペクトログラム] タブの [スペクトル (dB)] チェック ボックスをオフにします。

周波数スケールを変更するには、[周波数スケール] リストで [線形] または [対数] を選択します。

パンとズーム

  • パナーをアクティブにして特定の関心領域をズームインする場合、または [表示] タブのいずれかのズーム操作を使用して時間プロット内の信号の領域をズームインする場合、ディスプレイ内のスペクトログラムは、信号全体ではなく関心領域に対応します。

  • ナイキスト範囲を超えて周波数をズームアウトすることはできません。

不等間隔のサンプリング

信号が不等間隔サンプルの場合、信号アナライザーは信号を等間隔グリッドに内挿して、スペクトル推定を計算します。アプリは線形内挿を使用し、サンプル時間が隣接する時間点の差の中央値に等しいと仮定します。アプリが不等間隔サンプル信号をサポートするには、時間間隔の中央値と時間間隔の平均値が以下に従わなければなりません。

1100<Median time intervalMean time interval<100.

複素数値信号

複素数値の入力信号の場合、信号アナライザーは中央揃えの両側スペクトログラムを表示します。複素数値信号のスペクトログラムをプロットする場合、アプリは対数スケールをサポートしません。

信号スカログラムの可視化

信号アナライザー アプリを使用して、信号のスカログラムを可視化します。スカログラムは、低周波数成分を含む信号を識別したり、周波数成分が時間によって急激に変化する信号を解析するのに役に立ちます。スカログラム ビューを使用するには、Wavelet Toolbox™ のライセンスが必要です。1 つのディスプレイには 1 つの信号のスカログラムのみがプロットできます。

信号アナライザーがスカログラムを計算する方法の詳細については、信号アナライザーでのスカログラム計算を参照してください。

ビューのアクティブ化

信号のスカログラム ビューをアクティブにするには、[表示] タブで [時間-周波数] をクリックし、[スカログラム] を選択します。アプリには、信号スカログラムを含む座標軸のセット、およびビューを制御するオプションを含む [スカログラム] タブが表示されます。

パンとズーム

パナーをアクティブにして特定の関心領域をズームインする場合、または [表示] タブのいずれかのズーム操作を使用して時間プロット内の信号の領域をズームインする場合、ディスプレイ内のスペクトログラムは、対象領域だけでなく信号全体に対応します。信号アナライザーは、滑らかな曲線を表示する内挿を使用して光学ズームを実行します。

不等間隔のサンプリング

スカログラム ビューは不等間隔サンプル信号をサポートしていません。

複素数値信号

スカログラム ビューは複素数値信号をサポートしていません。

信号を介したズームとパン

信号アナライザー アプリはパナーを特徴としています。これは、信号が周波数と時間でどのように変化するかを確認するため、信号を介したズームインとナビゲートを可能にします。パナーをアクティブ化するには、[表示] タブで [パナー] をクリックします。

パナーは信号の持続時間全体をレンダリングします。関心領域を選択するには、パナーをクリックしてドラッグし、ズーム ウィンドウを作成します。マウスを使用して、ズーム ウィンドウを信号の長さに沿ってリサイズまたはスライドします。

  • 信号のスペクトルがプロットされた場合、これは信号全体ではなく関心領域に対応します。詳細については、信号アナライザーでのスペクトル計算を参照してください。

  • 信号のパーシステンス スペクトルがプロットされた場合、これは信号全体ではなく関心領域に対応します。詳細については、信号アナライザーのパーシステンス スペクトルを参照してください。

  • 信号のスペクトログラムがプロットされた場合、これは信号全体ではなく関心領域に対応します。詳細については、信号アナライザーでのスペクトログラム計算を参照してください。

  • 信号のスカログラムがプロットされた場合、これは関心領域ではなく信号全体に対応します。信号アナライザーは、滑らかな曲線を表示する内挿を使用して光学ズームを実行します。詳細については、信号アナライザーでのスカログラム計算を参照してください。

  • ナイキスト範囲を超えて周波数をズームアウトすることはできません。

時間情報の編集と時間を合わせたディスプレイのリンク

信号アナライザー アプリを使用して、信号に時間情報を追加します。信号テーブルで、時間情報の追加や変更を行う信号を選択します。信号に時間情報を追加するには、[アナライザー] タブの [時間値] をクリックします。

メモ

  • 固有の時間情報をもつ timetable または時系列の時間情報を編集することはできません。

  • ラベル付き信号セットの時間情報を編集することはできません。

  • マルチチャネル信号の個々のチャネルの時間情報を編集することはできません。信号全体の時間情報を編集しなければなりません。

時間情報は、サンプル レートか、またはサンプル時間と開始時間によって表現できます。また、明示的な時間値を追加するには、数値ベクトル、duration 配列または MATLAB® 式を使用します。時間値は一意で、NaN にすることはできませんが、その間隔は均一である必要はありません。アプリは時間値からサンプル レートを派生させ、信号テーブルの [時間] 列に表示します。詳細については、サンプル レートおよびその他の時間情報の編集を参照してください。

メモ

フィルター処理とスカログラム ビューは不等間隔サンプル信号をサポートしていません。

  • 信号が不等間隔サンプルの場合、信号アナライザーは信号を等間隔グリッドに内挿して、スペクトル推定を計算します。アプリは線形内挿を使用し、サンプル時間が隣接する時間点の差の中央値に等しいと仮定します。信号テーブルでは、派生されたサンプル レートに、信号が等間隔でないサンプルであることを示すアスタリスクが表示されます。不等間隔サンプル信号がサポートされるには、時間間隔の中央値と時間間隔の平均値は以下に従わなければなりません。

    1100<Median time intervalMean time interval<100.

    メモ

    内挿は、スペクトル推定を計算するためだけに使用されます。時間プロットはリサンプリングされません。

  • 水平方向に移動してズームする際に、プロットの応答が同期するようにディスプレイの時間範囲をリンクすることができます。リンクするディスプレイ内の信号に時間情報が含まれていなければなりません。ディスプレイの時間範囲を既にリンクされているディスプレイの時間範囲にリンクするには、ディスプレイを選択して、[表示] タブで [時間のリンク] を選択します。ディスプレイのリンクを解除するには、ディスプレイを選択して [時間のリンク] をオフにします。

    メモ

    [時間のリンク] を選択すると、選択したディスプレイが既にリンクされているディスプレイの完全な集合にリンクされます。

    リンクされた時間範囲を持つディスプレイでは、次の操作が同期されます。

    • プロットを選択およびドラッグすることによる移動、またはディスプレイのパナーを使用した移動。

    • ズームイン、ズームアウト、時間軸に沿ったズーム。1 つのディスプレイでのズームインまたはズームアウトは、他のリンクされたディスプレイの時間軸にのみ影響します。

    • データのビューへの適合。アプリによって、リンクされたディスプレイ内のすべての信号間で最も早い時間から最も遅い時間までが表示されるように、共通の時間軸が引き伸ばされます。

    • 2 つのディスプレイの軸が時間でリンクされている場合は、これらのディスプレイの時間カーソルもリンクされています。

    リンクされたディスプレイの時間軸は、信号を追加または削除すると更新される場合があります。

メモ

周波数軸はディスプレイ間でリンクされません。

信号の関心領域の抽出

信号アナライザー アプリでは、調査中の信号から関心領域を抽出して、後の解析のためにエクスポートすることができます。関心領域を抽出するには、関心領域を含むディスプレイを選択します。[表示] タブで [信号の抽出] をクリックするか、ディスプレイを右クリックして [信号の抽出] を選択します。

  • 選択したディスプレイの時間範囲で定義した関心領域を抽出する場合は、[時間範囲の間] を選択します。時間範囲を変更するには、パナーを使用できます。[表示] タブのいずれかのズーム操作を選択するか、[表示][時間][スペクトログラム][スカログラム] タブのいずれかで限界値を変更します。

  • 選択したディスプレイの時間領域カーソルの位置で定義した関心領域を抽出する場合は、[時間カーソルの間] を選択します。

  • 信号が時間情報を持つ場合は、[開始時間の保持] をオンにすることで関心領域の開始時間を保持できます。

抽出した関心領域は、信号テーブルの一番下に追加されます。

前のステップ

信号の前処理

次のステップ

Measure Signals

参考

関連する例

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