研究機関は、MATLAB と Simulink を使用して、ディープラーニング、予測モデリング、統計解析の技術を適用しています。研究員とチームは、共通の製品群を共有し、作業やアイデアを交換することができます。また、専門分野に特化したツールボックス、アプリ、アドオン製品を追加して、特定の領域に展開しつつ、MATLAB と Simulink の機能についてチーム全体でトレーニングを行うこともできます。これらの製品を使用することで、科学の複数分野にわたるプロジェクトを高速化できます。
MATLAB と Simulink を使用すると、次のことが可能になります。
- ヘルス アナリティクスのための分類モデルおよび予測モデルの作成
- 顔認識などの画像解析タスクを自動化
- 広範な統計機能によって研究の有意性を判断
- 物理現象をモデル化およびシミュレーションして、システムの実装を開発
- 類似の問題を解決した開発者のコミュニティへの参加
- 個々の機器やカード、センサー、IoT (Internet of Things) の手法からライブデータを取得
政府系研究機関向け MATLAB および Simulink の使用
ディープラーニングおよび画像処理
わずか数行の MATLAB コードで、測定データを使用してオブジェクトの特定や異常状態の予測を行うディープラーニング モデルを構築できます。Image Processing Toolbox アプリを使用すると、画像データのセグメント化や大規模な画像データセットのバッチ処理など、一般的なプロセスを自動化できます。MATLAB は、装置のサーマルイメージング、ヘルスアナリティクスのための生体分類、製造業の品質検査などの画像処理アプリケーションに使用することができます。MATLAB によるディープラーニングでは、画像、ビデオ、信号データから直接特徴表現を学習できます。
データ収集
データ収集用の MATLAB および Simulink 製品では、ファイル、アプリケーション、Web サービス、デバイスからデータを取得、解析、可視化することができます。以下のデータにアクセスできます。
- データ収集ボード、テストと計測用機器、CAN バス インターフェイス デバイス、イメージングデバイスなどのハードウェア
- ODBC 準拠または JDBC 準拠のデータベース、OPC サーバー、および複数の金融データサーバー
GPU コンピューティング
MATLAB を使用すると、CUDA® プログラマーでなくても、NVIDIA® GPU を使用して、AI、ディープラーニングなどの計算量の多い解析を高速化することができます。MATLAB と Parallel Computing Toolbox を使用すると、以下のことができます。
- 500 以上の組み込み関数により MATLAB から直接 NVIDIA GPU を使用。
- MATLAB ワーカーや MATLAB Parallel Server を使用して、デスクトップ、計算クラスター、クラウド上の複数の GPU にアクセス。
- GPU Coder を使用して MATLAB から直接 CUDA コードを生成し、データセンター、クラウド、および組み込みデバイスに展開。
- GPU Coder を使用して MATLAB から NVIDIA TensorRT™ コードを生成し、低レイテンシかつ高スループットの推論を実行。
- MATLAB Production Server を使用して、MATLAB の AI アプリケーションを NVIDIA 対応のデータセンターに展開し、エンタープライズ システムと統合。
データ アナリティクス モデルのエンタープライズ アプリケーションへの展開と統合
MATLAB には、高度なデータ解析や機械学習アルゴリズムを開発するための環境が備わっていますが、多くの場合、これらのモデルやシステムを現実世界に展開する必要があります。これは、ビッグデータから有意な情報を抽出する場合に特に当てはまります。MATLAB アルゴリズムの展開には、移植可能な C/C++ コードの生成、コンパイル済み実行ファイル、Web ベース アプリケーション、さらにはモバイルアプリへの統合など、さまざまなオプションがあります。
クラウド コンピューティング
MATLAB は、MathWorks Cloud をはじめ、AWS®やAzure® などのパブリッククラウドまで、クラウド環境での実行が可能です。
MathWorks Cloud では、以下の環境で MATLAB と Simulink を使用できます。
- Web ブラウザー
- パブリッククラウド
- Docker コンテナ