Simulink.SimulationMetadata クラス
名前空間: Simulink
スーパークラス:
シミュレーション実行のメタデータへのアクセス
説明
SimulationMetadata
クラスには、シミュレーションの実行に関する次の情報が格納されます。
モデル情報
タイミング情報
実行と診断情報
シミュレーションのタグ付けに使用するカスタム文字ベクトル
シミュレーションの記述に使用するカスタム データ
SimulationMetadata
は、これらの情報を SimulationOutput
オブジェクトでパッケージ化します。SimulationMetadata
を使用するには、次のいずれかの方法を使用します。
[コンフィギュレーション パラメーター] 、 [データのインポート/エクスポート] の [保存オプション] で、[単一のシミュレーション出力] を選択します。
set_param
を使用してReturnWorkspaceOutputs
をon
に設定します。set_param(model_name,'ReturnWorkspaceOutputs','on');
SimulationMetadata
オブジェクトを取得するには、SimulationOutput
オブジェクトに対して getSimulationMetadata
メソッドを使用します。
プロパティ
ModelInfo
— モデルおよびシミュレーションの動作環境に関する情報
構造体
ModelInfo
構造体のフィールドを次に示します。
フィールド名 | 型 | 説明 |
---|---|---|
ModelName | char | モデルの名前 |
ModelVersion | char | モデルのバージョン |
ModelFilePath | char | .mdl /.slx ファイルの絶対位置 |
UserID | char | シミュレーションに使用されたマシンのシステム ユーザー ID |
MachineName | char | シミュレーションに使用されたマシンのホスト名 |
Platform | char | シミュレーションに使用されたマシンのオペレーティング システム |
ModelStructuralChecksum | 4 行 1 列の uint32 | ブロック線図の更新後に計算されたモデルの構造的なチェックサム |
SimulationMode | char | シミュレーション モード |
StartTime | double | シミュレーションの開始時間 |
StopTime | double | シミュレーションの終了時間 |
SolverInfo | 構造体 | ソルバーの情報:
|
SimulinkVersion | 構造体 | Simulink® のバージョン |
LoggingInfo | 構造体 | 永続ストレージへのログ記録に関するメタデータ:
|
ExecutionInfo
— シミュレーションの実行に関する情報を格納する構造体
構造体
シミュレーションが停止した理由、シミュレーション中に報告された診断など、シミュレーションの実行に関する情報を格納する構造体です。この構造体のフィールドを次に示します。
フィールド名 | 型 | 説明 |
---|---|---|
StopEvent | 未変換の文字ベクトル | シミュレーションが停止した理由。次のいずれかで表されます。
|
StopEventSource | Simulink.SimulationData.BlockPath | 停止イベントのソース。有効な Simulink オブジェクトの場合。 |
StopEventDescription | 変換済みの文字ベクトル | StopEvent および StopEventSource に格納されている情報の上位集合。 |
ErrorDiagnostic | struct | シミュレーション中に報告されたエラー。次のフィールドで表されます。
名前と値のペア |
WarningDiagnostics | 構造体の配列 | シミュレーション中に報告されたすべての警告の配列。各配列項目は次のフィールドで表されます。
|
TimingInfo
— シミュレーションに関するプロファイル情報を格納する構造体
構造体
シミュレーションに関するプロファイル情報を格納する構造体。シミュレーションの開始時間や終了時間のタイム スタンプなどが格納されます。この構造体のフィールドを次に示します。
フィールド名 | 型 | 説明 |
---|---|---|
WallClockTimestampStart | 文字ベクトル | シミュレーションが開始された YYYY-MM-DD HH:MI:SS の形式の実時間 (分解能はマイクロ秒) |
WallClockTimestampStop | 文字ベクトル | シミュレーションが停止された YYYY-MM-DD HH:MI:SS の形式の実時間 (分解能はマイクロ秒) |
InitializationElapsedWallTime | double | 実行前の所要時間 (秒) |
ExecutionElapsedWallTime | double | 実行時の所要時間 (秒) |
TerminationElapsedWallTime | double | 実行後の所要時間 (秒) |
TotalElapsedWallTime | double | 初期化、実行、終了に費やした時間の合計 (秒) |
ProfilerData | Simulink.profiler.Data | モデルのプロファイリング結果。 メモ
|
ExecutionElapsedWallTime
には、シミュレーションが一時停止している時間は含まれません。たとえば、シミュレーションのステップ実行で各ステップの後にシミュレーションを一時停止する場合、ステップ間でシミュレーションが一時停止している時間は ExecutionElapsedWallTime
でカウントされません。ステップを戻す機能を有効にしてシミュレーションをステップ実行する場合にシミュレーションでステップを戻すための所要時間は ExecutionElapsedWallTime
に含まれます。
UserString
— シミュレーションについて説明するカスタム文字ベクトル
文字ベクトル
SimulationOutput
オブジェクトに含まれる SimulationMetadata
オブジェクトに文字ベクトルを直接保存するには Simulink.SimulationOutput.setUserString
を使用します。
UserData
— SimulationOutput
オブジェクトに含まれる SimulationMetadata
オブジェクトに格納するカスタム データ
文字ベクトル
SimulationOutput
オブジェクトに含まれる SimulationMetadata
オブジェクトにカスタム データを格納するには Simulink.SimulationOutput.setUserData
を使用します。
コピーのセマンティクス
値。値クラスがコピー操作に与える影響については、オブジェクトのコピーを参照してください。
例
vdp シミュレーションの SimulationMetadata オブジェクトの取得
vdp
モデルのシミュレーションを実行します。シミュレーションの SimulationMetadata
オブジェクトからメタデータを取得します。
vdp
モデルのシミュレーションを実行します。Simulink.SimulationOutput
オブジェクトの結果を simout
に保存します。
open_system('vdp'); simout = sim(bdroot,'ReturnWorkspaceOutputs','on');
このシミュレーションに関するメタデータ情報を mData
を使用して取得します。これは simout
に格納した SimulationMetadata
オブジェクトです。
mData=simout.getSimulationMetadata()
mData = SimulationMetadata with properties: ModelInfo: [1x1 struct] TimingInfo: [1x1 struct] ExecutionInfo: [1x1 struct] UserString: '' UserData: []
カスタムのデータまたは文字列を simout
に格納します。
simout=simout.setUserData(struct('param1','value1','param2','value2','param3','value3')); simout=simout.setUserString('Store first simulation results');
格納したカスタム データを mData
から取得します。
mData=simout.getSimulationMetadata() disp(mData.UserData)
mData = SimulationMetadata with properties: ModelInfo: [1x1 struct] TimingInfo: [1x1 struct] ExecutionInfo: [1x1 struct] UserString: 'Store first simulation results' UserData: [1x1 struct] param1: 'value1' param2: 'value2' param3: 'value3'
格納したカスタム文字列を mData
から取得します。
mData=simout.getSimulationMetadata()
disp(mData.UserString)
% Copyright 2018-2022 The MathWorks, Inc.
mData = SimulationMetadata with properties: ModelInfo: [1x1 struct] TimingInfo: [1x1 struct] ExecutionInfo: [1x1 struct] UserString: 'Store first simulation results' UserData: [1x1 struct] Store first simulation results
バージョン履歴
R2015a で導入R2023b: 初期化時間には、Simulink.SimulationInput
オブジェクトを使用して構成されたシミュレーションを設定する時間が含まれます。
TimingInfo
プロパティの一部としてキャプチャされた初期化時間は、Simulink.SimulationInput
オブジェクトの構成に基づいてシミュレーションを設定するために必要な、次のような時間をキャプチャするようになりました。
並列ワーカーを設定する時間を含む、モデル参照のビルド時間
関数
setPreSimFcn
を使用して指定されたプリシミュレーション コールバック関数の実行時間変数、ブロック パラメーター、モデル パラメーターの値を設定する時間
MATLAB コマンド
次の MATLAB コマンドに対応するリンクがクリックされました。
コマンドを MATLAB コマンド ウィンドウに入力して実行してください。Web ブラウザーは MATLAB コマンドをサポートしていません。
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