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DatePicker のプロパティ
日付ピッカーの外観と動作の制御
日付ピッカーでは、対話型カレンダーから日付を選択できます。関数 uidatepicker
は日付ピッカーを作成し、必要なプロパティを設定してから表示します。日付ピッカーのプロパティ値を変更することによって、外観および動作の一部の特性を変更できます。ドット表記を使用して、特定のオブジェクトとプロパティを参照します。
fig = uifigure; d = uidatepicker(fig); d.DisplayFormat = 'M/d/yyyy';
日付ピッカー
Placeholder
— プレースホルダー テキスト
''
(既定値) | 文字ベクトル | string スカラー
プレースホルダー テキスト。文字ベクトルまたは string スカラーとして指定します。プレースホルダーは、想定される入力に関する簡単なヒントを提供します。テキストは Value
プロパティが NaT
である場合にのみ表示されます。
例: 'aaaa/mm/dd'
Limits
— 選択の範囲
1 行 2 列の datetime
配列
選択の範囲。1 行 2 列の datetime
配列として指定します。この配列の 2 番目の値は最初の値より後の値でなければなりません。既定値は [datetime(0000,1,1) datetime(9999,12,31)]
です。この既定値は、DatePicker
がサポートする、可能な限り早い日付で始まり、可能な限り遅い日付で終わります。
実行中のアプリでは、日付ピッカーを使用して、このプロパティで定義された閉区間で日付を選択できます。区間内に無効な日付または曜日がある場合、それらの日付または曜日は除外されます。
例: d = uidatepicker('Limits',[datetime('today') datetime(2050,1,1)])
データ型: datetime
DisplayFormat
— 表示形式
文字ベクトル | string スカラー
日付ピッカーのテキスト フィールドの表示形式。文字ベクトルまたは string スカラーとして指定します。既定の形式は、アプリを実行するシステムのロケールによって決まります。
指定した形式では、Unicode® ロケール データ マークアップ言語 (LDML) の日付および時刻の標準に対応する有効な文字識別子を使用しなければなりません。フィールドを区切るために、ハイフン、スペース、コロンなどの記号や ASCII 以外の文字を含めることができます。
例: d = uidatepicker('DisplayFormat','dd/MM/yy')
一般的な形式の例
次の表に一般的な表示形式を示します。ここで示す出力の例は、2014 年 4 月 9 日 (水) の日付に形式を適用したものです。
Format の値 | 例 |
---|---|
'yyyy-MM-dd' | 2014-04-09 |
'dd/MM/yyyy' | 09/04/2014 |
'dd.MM.yyyy' | 09.04.2014 |
'yyyy年 MM月 dd日' | 2014年 04月 09日 |
'MMMM d, yyyy' | 4 月 9, 2014 |
すべての日付と時刻の形式
これらの文字識別子を使用して表示形式を作成します。この表の 3 番目の列は、2014 年 4 月 9 日 (水) の日付の出力を示します。
文字識別子 | 説明 | 表示 |
---|---|---|
G | 紀元 | CE |
y | 先頭に 0 を付けない表記の年。 | 2014 |
yy | 下 2 桁表記の年。 | 14 |
yyy , yyyy ... | 'y' の個数以上の桁数を使用した年 | 2014 年の場合、'yyy' では 2014 と表示され、'yyyyy' では 02014 と表示されます。 |
u , uu , ... | 年を単一の数値で表した ISO 年。 | 2014 |
Q | 1 桁表記の四半期 | 2 |
QQ | 2 桁表記の四半期 | 02 |
QQQ | 省略形で表記した四半期 | Q2 |
QQQQ | 完全名で表記した四半期 | 第2四半期 |
M | 1 桁または 2 桁の数値で表記した月 | 4 |
MM | 2 桁の数値で表記した月 | 04 |
MMM | 短縮名で表記した月 | 4月 |
MMMM | 完全名で表記した月 | 4月 |
MMMMM | 大文字の頭文字で表記した月 | A |
W | 1 桁表記の月間通算週 | 2 |
d | 1 桁または 2 桁表記の月間通算日 | 9 |
dd | 2 桁表記の月間通算日 | 09 |
D | 1 ~ 3 桁表記の年間通算日 | 99 |
DD | 2 桁表記の年間通算日 | 99 |
DDD | 3 桁表記の年間通算日 | 099 |
e | 1 桁または 2 桁の数値で表記した曜日 | 4 (週の始まりは日曜日) |
ee | 2 桁の数値で表記した曜日 | 04 |
eee | 短縮名で表記した曜日 | 水 |
eeee | 完全名で表記した曜日 | 水曜日 |
eeeee | 先頭文字で表記した曜日 | 水 |
メモ
実行中のアプリの編集フィールドは、
DisplayFormat
に単語が含まれている場合でも、区切られた数値を受け入れます。たとえば、月の形式が'MMMM'
のように指定されている場合、アプリは04
のような数値の月を受け入れますが、月の名前を'4 月'
のように表示します。ユーザーが実行中のアプリで年間通算日番号を指定し、形式に年間通算日 (
D
) とグレゴリオ年 (y
) の両方の識別子が含まれる場合、datetime
は年間通算日番号を正しく読み取れない場合があります。y
の代わりに ISO 年 (u
) を使用してください。ゼロに近い年番号を扱うときは、文字
y
の代わりに文字u
を 1 文字以上使用します。
DisabledDates
— 無効な日付
空の datetime
配列 (既定値) | m 行 1 列の datetime
配列
無効な日付。m 行 1 列の datetime
配列として指定します。このプロパティは、実行中のアプリで選択不可の日付を指定します。
例: d = uidatepicker('DisabledDates',datetime(2018,1,1))
は 2018 年 1 月 1 日を無効にします。
datetime
配列は NaT
値を含むことができず、日付は昇順に並べ替えられていなければなりません。
以前に無効にした日付をすべて再び有効にするには、NaT(0)
を呼び出して空の datetime
配列を作成します。
d.DisabledDates = NaT(0);
データ型: datetime
DisabledDaysOfWeek
— 無効な曜日
[]
(既定値) | 範囲 [1,7] の整数のベクトル | 文字ベクトルの cell 配列 | string ベクトル
無効な曜日。次のいずれかとして指定します。
空の配列
[]
。すべての曜日を有効にします。範囲 [1,7] の正の整数のベクトル。数値は曜日に対応します。たとえば、
[1 3]
は日曜日と火曜日を無効にします。文字ベクトルの 1 次元 cell 配列。配列要素はローカライズされた曜日名を含みます。部分的な曜日名は明確でなければなりません。たとえば、
{'金','土'}
は金曜日と土曜日を無効にします。ローカライズされた完全または部分的な曜日名を含む string ベクトル。
cell 配列または string ベクトルを使用して曜日名を指定した場合、コードはその作成されたロケールでのみ動作します。どのロケールでもコードが動作するようにするには、このプロパティを数値ベクトルとして指定します。
データ型: double
| cell
| string
フォントと色
FontName
— フォント名
システムでサポートされているフォントの名前
フォント名。システムでサポートされているフォント名として指定します。既定のフォントは、特定のオペレーティング システムとロケールによって異なります。
指定したフォントが利用できない場合、MATLAB® は、アプリが実行中のシステムで利用可能なフォントから最もよく一致するフォントを使用します。
例: 'Arial'
FontSize
— フォント サイズ
正の数値
フォント サイズ。正の数値として指定します。測定単位はピクセルです。既定のフォント サイズは、特定のオペレーティング システムとロケールによって異なります。
例: 14
FontWeight
— フォントの太さ
'normal'
(既定値) | 'bold'
フォントの太さ。次のいずれかの値として指定します。
'normal'
— 各フォントで定義されている既定の太さ'bold'
—'normal'
よりも太い文字
すべてのフォントに太字フォントがあるとは限りません。太字がないフォントの場合、'bold'
を指定すると標準フォントの太さになります。
FontAngle
— フォントの角度
'normal'
(既定値) | 'italic'
フォントの角度。'normal'
または 'italic'
として指定します。すべてのフォントにイタリックのフォントの角度があるわけではありません。イタリックがないフォントの場合、'italic'
を指定すると標準フォントの角度になります。
FontColor
— フォントの色
[0 0 0]
(既定値) | RGB 3 成分 | 16 進数カラー コード | 'r'
| 'g'
| 'b'
| ...
フォントの色。RGB 3 成分、16 進数カラー コードまたは表にリストされたオプションのいずれかとして指定します。
RGB 3 成分および 16 進数カラー コードは、カスタム色を指定するのに役立ちます。
RGB 3 成分は、色の赤、緑、青成分の強度を指定する 3 成分の行ベクトルです。強度値は
[0,1]
の範囲でなければなりません。たとえば[0.4 0.6 0.7]
のようになります。16 進数カラー コードは、ハッシュ記号 (
#
) で始まり、3 桁または 6 桁の0
からF
までの範囲の 16 進数が続く文字ベクトルまたは string スカラーです。この値は大文字と小文字を区別しません。したがって、カラー コード"#FF8800"
、"#ff8800"
、"#F80"
、および"#f80"
は等価です。
あるいは、名前を使用して一部の一般的な色を指定できます。次の表に、名前の付いた色オプション、等価の RGB 3 成分、および 16 進数カラー コードを示します。
色名 | 省略名 | RGB 3 成分 | 16 進数カラー コード | 外観 |
---|---|---|---|---|
"red" | "r" | [1 0 0] | "#FF0000" | |
"green" | "g" | [0 1 0] | "#00FF00" | |
"blue" | "b" | [0 0 1] | "#0000FF" | |
"cyan" | "c" | [0 1 1] | "#00FFFF" | |
"magenta" | "m" | [1 0 1] | "#FF00FF" | |
"yellow" | "y" | [1 1 0] | "#FFFF00" | |
"black" | "k" | [0 0 0] | "#000000" | |
"white" | "w" | [1 1 1] | "#FFFFFF" |
MATLAB の多くのタイプのプロットで使用されている既定の色の RGB 3 成分および 16 進数カラー コードを次に示します。
RGB 3 成分 | 16 進数カラー コード | 外観 |
---|---|---|
[0 0.4470 0.7410] | "#0072BD" | |
[0.8500 0.3250 0.0980] | "#D95319" | |
[0.9290 0.6940 0.1250] | "#EDB120" | |
[0.4940 0.1840 0.5560] | "#7E2F8E" | |
[0.4660 0.6740 0.1880] | "#77AC30" | |
[0.3010 0.7450 0.9330] | "#4DBEEE" | |
[0.6350 0.0780 0.1840] | "#A2142F" |
BackgroundColor
— 背景色
[0.96 0.96 0.96]
(既定値) | RGB 3 成分 | 16 進数カラー コード | 'r'
| 'g'
| 'b'
| ...
背景色。RGB 3 成分、16 進数カラー コード、または表にリストされた色オプションのいずれかとして指定します。
RGB 3 成分および 16 進数カラー コードは、カスタム色を指定するのに役立ちます。
RGB 3 成分は、色の赤、緑、青成分の強度を指定する 3 成分の行ベクトルです。強度値は
[0,1]
の範囲でなければなりません。たとえば[0.4 0.6 0.7]
のようになります。16 進数カラー コードは、ハッシュ記号 (
#
) で始まり、3 桁または 6 桁の0
からF
までの範囲の 16 進数が続く文字ベクトルまたは string スカラーです。この値は大文字と小文字を区別しません。したがって、カラー コード"#FF8800"
、"#ff8800"
、"#F80"
、および"#f80"
は等価です。
あるいは、名前を使用して一部の一般的な色を指定できます。次の表に、名前の付いた色オプション、等価の RGB 3 成分、および 16 進数カラー コードを示します。
色名 | 省略名 | RGB 3 成分 | 16 進数カラー コード | 外観 |
---|---|---|---|---|
"red" | "r" | [1 0 0] | "#FF0000" | |
"green" | "g" | [0 1 0] | "#00FF00" | |
"blue" | "b" | [0 0 1] | "#0000FF" | |
"cyan" | "c" | [0 1 1] | "#00FFFF" | |
"magenta" | "m" | [1 0 1] | "#FF00FF" | |
"yellow" | "y" | [1 1 0] | "#FFFF00" | |
"black" | "k" | [0 0 0] | "#000000" | |
"white" | "w" | [1 1 1] | "#FFFFFF" |
MATLAB の多くのタイプのプロットで使用されている既定の色の RGB 3 成分および 16 進数カラー コードを次に示します。
RGB 3 成分 | 16 進数カラー コード | 外観 |
---|---|---|
[0 0.4470 0.7410] | "#0072BD" | |
[0.8500 0.3250 0.0980] | "#D95319" | |
[0.9290 0.6940 0.1250] | "#EDB120" | |
[0.4940 0.1840 0.5560] | "#7E2F8E" | |
[0.4660 0.6740 0.1880] | "#77AC30" | |
[0.3010 0.7450 0.9330] | "#4DBEEE" | |
[0.6350 0.0780 0.1840] | "#A2142F" |
対話機能
Visible
— 可視性の状態
'on'
(既定値) | on/off logical 値
可視性の状態。'on'
または 'off'
、もしくは数値または logical 1
(true
) または 0
(false
) として指定します。'on'
の値は true
と等価であり、'off'
は false
と等価です。したがって、このプロパティの値を logical 値として使用できます。値は matlab.lang.OnOffSwitchState
型の on/off logical 値として格納されます。
'on'
— オブジェクトを表示します。'off'
— オブジェクトを削除せずに非表示にします。非表示の UI コンポーネントのプロパティには引き続きアクセスできます。
アプリの起動を高速化するには、起動時に表示する必要のないすべての UI コンポーネントの Visible
プロパティを 'off'
に設定します。
Editable
— 編集フィールドでの変更の許可
'on'
(既定値) | on/off logical 値
編集フィールドでの変更の許可。'on'
または 'off'
もしくは数値または logical 1
(true
) または 0
(false
) として指定します。'on'
の値は true
と等価であり、'off'
は false
と等価です。したがって、このプロパティの値を logical 値として使用できます。値は matlab.lang.OnOffSwitchState
型の on/off logical 値として格納されます。
このプロパティを 'on'
に設定すると、実行時に編集フィールドで日付を変更できます。編集フィールドでの変更を許可するには、Enable
プロパティも 'on'
に設定されていなければなりません。
Enable
— 操作可能状態
'on'
(既定値) | on/off logical 値
操作可能状態。'on'
または 'off'
、もしくは数値または logical 1
(true
) または 0
(false
) として指定します。'on'
の値は true
と等価であり、'off'
は false
と等価です。したがって、このプロパティの値を logical 値として使用できます。値は matlab.lang.OnOffSwitchState
型の on/off logical 値として格納されます。
このプロパティを
'on'
に設定した場合、アプリ ユーザーはコンポーネントを操作できます。このプロパティを
'off'
に設定した場合、コンポーネントはグレー表示されます。これは、アプリ ユーザーがコンポーネントを操作することができず、コンポーネントはコールバックをトリガーしないことを示します。
Tooltip
— ツールヒント
''
(既定値) | 文字ベクトル | 文字ベクトルの cell 配列 | string 配列 | 1 次元の categorical 配列
ツールヒント。文字ベクトル、文字ベクトルの cell 配列、string 配列、または 1 次元の categorical 配列として指定します。このプロパティを使用して、実行時にユーザーがポインターをコンポーネントに合わせるとメッセージが表示されるようにします。コンポーネントが無効になっている場合でも、ツールヒントは表示されます。複数行のテキストを表示するには、文字ベクトルの cell 配列または string 配列を指定します。配列の各要素は、テキストの各行になります。このプロパティを categorical 配列として指定した場合、MATLAB はカテゴリの完全なセットではなく、配列内の値を使用します。
ContextMenu
— コンテキスト メニュー
空の GraphicsPlaceholder
配列 (既定値) | ContextMenu
オブジェクト
コンテキスト メニュー。関数 uicontextmenu
を使用して作成された ContextMenu
オブジェクトとして指定します。このプロパティは、コンポーネントを右クリックしたときにコンテキスト メニューを表示するために使用します。
位置
Position
— 位置とサイズ
[100 100 150 22]
(既定値) | [left bottom width height]
親コンテナーを基準にした、折りたたまれた日付ピッカーの位置とサイズ。[left bottom width height]
の形式のベクトルとして指定します。次の表で、ベクトルの各要素について説明します。
要素 | 説明 |
---|---|
left | 親コンテナーの内側左端から日付ピッカーの外側左端までの距離 |
bottom | 親コンテナーの内側下端から日付ピッカーの外側下端までの距離 |
width | 日付ピッカーの外側の右端から左端までの距離 |
height | 日付ピッカーの外側の上端から下端までの距離 |
すべての測定単位はピクセルです。
InnerPosition
— 位置とサイズ
[100 100 150 22]
(既定値) | [left bottom width height]
親コンテナーを基準にした、折りたたまれた日付ピッカーの位置とサイズ。[left bottom width height]
の形式のベクトルとして指定します。このプロパティ値は、Position
プロパティと同一です。
OuterPosition
— 位置とサイズ
[100 100 150 22]
(既定値) | [left bottom width height]
親コンテナーを基準にした、折りたたまれた日付ピッカーの位置とサイズ。[left bottom width height]
の形式のベクトルとして指定します。このプロパティ値は、Position
プロパティと同一です。
Layout
— レイアウト オプション
空の LayoutOptions
配列 (既定値) | GridLayoutOptions
オブジェクト
レイアウト オプション。GridLayoutOptions
オブジェクトとして指定します。このプロパティは、グリッド レイアウト コンテナーの子であるコンポーネントのオプションを指定します。コンポーネントがグリッド レイアウト コンテナーの子ではない場合 (たとえば、Figure またはパネルの子である場合) は、このプロパティは空で、効果はありません。しかし、コンポーネントがグリッド レイアウト コンテナーの子である場合は、GridLayoutOptions
オブジェクトの Row
プロパティおよび Column
プロパティを設定して、グリッドの目的の行と列にコンポーネントを配置することができます。
たとえば、以下のコードは、日付ピッカーをその親グリッドの 3 行目の 2 列目に配置します。
g = uigridlayout([4 3]); d = uidatepicker(g); d.Layout.Row = 3; d.Layout.Column = 2;
日付ピッカーが複数の行または列にまたがるようにするには、Row
プロパティまたは Column
プロパティを 2 要素ベクトルとして指定します。たとえば、次の日付ピッカーは 2
列目から 3
列目にまたがります。
d.Layout.Column = [2 3];
コールバック
ValueChangedFcn
— 値変更済み関数
''
(既定値) | 関数ハンドル | cell 配列 | 文字ベクトル
値変更済み関数。次のいずれかとして指定します。
関数ハンドル。
最初の要素が関数ハンドルである cell 配列。cell 配列内のその後の要素はコールバック関数に渡される引数です。
有効な MATLAB 式を含む文字ベクトル (非推奨)。MATLAB は、この式をベース ワークスペースで評価します。
ユーザーがテキスト フィールドに日付を入力して変更するか、日付ピッカーを展開して日付を選択すると、ValueChangedFcn
コールバックが実行されます。
このコールバック関数は、ユーザーの日付ピッカー操作に関する特定の情報にアクセスできます。MATLAB は、この情報を ValueChangedData
オブジェクトに格納し、2 番目の引数としてコールバック関数に渡します。App Designer では、引数は event
と呼ばれます。ドット表記を使用して、オブジェクトのプロパティを取得できます。たとえば、event.PreviousValue
は前に選択した日付を取得します。ValueChangedData
オブジェクトは、文字ベクトルとして指定されているコールバック関数では使用できません。
次の表に、ValueChangedData
オブジェクトのプロパティを示します。
プロパティ | 値 |
---|---|
Value | 新たに選択された日付 |
PreviousValue | 前に選択された日付 |
Source | コールバックを実行するコンポーネント |
EventName | 'ValueChanged' |
ユーザーが現在選択している日付を選択し直したり、入力し直したりしても ValueChangedFcn
コールバックは実行されません。Value
プロパティがプログラムにより変更された場合も、コールバックは実行されません。
App Designer でのコールバックの作成の詳細については、App Designer のコールバックを参照してください。
CreateFcn
— 作成関数
''
(既定値) | 関数ハンドル | cell 配列 | 文字ベクトル
オブジェクト作成関数。次の値のいずれかとして指定します。
関数ハンドル。
最初の要素が関数ハンドルである cell 配列。cell 配列内のその後の要素はコールバック関数に渡される引数です。
有効な MATLAB 式を含む文字ベクトル (非推奨)。MATLAB は、この式をベース ワークスペースで評価します。
コールバックを関数ハンドル、cell 配列、または文字ベクトルとして指定する方法の詳細については、App Designer のコールバックを参照してください。
このプロパティは、MATLAB がオブジェクトを作成するときに実行されるコールバック関数を指定します。MATLAB は CreateFcn
コールバックを実行する前に、すべてのプロパティ値を初期化します。CreateFcn
プロパティを指定しない場合、MATLAB は既定の作成関数を実行します。
既存のコンポーネントに CreateFcn
プロパティを設定しても効果はありません。
このプロパティを関数ハンドルまたは cell 配列として指定した場合、コールバック関数の最初の引数を使用して、作成中のオブジェクトにアクセスできます。それ以外の場合は、関数 gcbo
を使用してオブジェクトにアクセスします。
DeleteFcn
— 削除関数
''
(既定値) | 関数ハンドル | cell 配列 | 文字ベクトル
オブジェクト削除関数。次の値のいずれかとして指定します。
関数ハンドル。
最初の要素が関数ハンドルである cell 配列。cell 配列内のその後の要素はコールバック関数に渡される引数です。
有効な MATLAB 式を含む文字ベクトル (非推奨)。MATLAB は、この式をベース ワークスペースで評価します。
コールバックを関数ハンドル、cell 配列、または文字ベクトルとして指定する方法の詳細については、App Designer のコールバックを参照してください。
このプロパティは、MATLAB がオブジェクトを削除するときに実行されるコールバック関数を指定します。MATLAB は、オブジェクトのプロパティを破棄する前に DeleteFcn
コールバックを実行します。DeleteFcn
プロパティを指定しない場合、MATLAB は既定の削除関数を実行します。
このプロパティを関数ハンドルまたは cell 配列として指定した場合、コールバック関数の最初の引数を使用して、削除されるオブジェクトにアクセスできます。それ以外の場合は、関数 gcbo
を使用してオブジェクトにアクセスします。
コールバック実行制御
Interruptible
— コールバックの割り込み
'on'
(既定値) | on/off logical 値
コールバックの割り込み。'on'
または 'off'
、もしくは数値または logical 1
(true
) または 0
(false
) として指定します。'on'
の値は true
と等価であり、'off'
は false
と等価です。したがって、このプロパティの値を logical 値として使用できます。値は matlab.lang.OnOffSwitchState
型の on/off logical 値として格納されます。
このプロパティは実行中のコールバックが割り込み可能かどうかを決定します。次の 2 つのコールバックの状態について考慮する必要があります。
"実行中" コールバックは、現在実行しているコールバックです。
"割り込み" コールバックは、実行中のコールバックに割り込もうとするコールバックです。
MATLAB は、コールバック キューを処理するコマンドを実行するたびにコールバックの割り込み動作を判別します。これらのコマンドには、drawnow
、figure
、uifigure
、getframe
、waitfor
、pause
があります。
実行中コールバックにこれらのコマンドが含まれていない場合、割り込みは発生しません。MATLAB は、実行中コールバックの実行を先に終了させ、その後に割り込みコールバックを実行します。
実行中コールバックにこれらのいずれかのコマンドが含まれている場合、実行中コールバックを所有するオブジェクトの Interruptible
プロパティに応じて割り込みが発生するかどうかが決まります。
Interruptible
の値が'off'
の場合、割り込みは発生しません。代わりに、割り込みコールバックを所有するオブジェクトのBusyAction
プロパティに応じて、割り込みコールバックが破棄されるかコールバック キューに追加されるかが決まります。Interruptible
の値が'on'
の場合、割り込みが発生します。MATLAB は、コールバック キューの次回処理時に、実行中コールバックの実行を停止し、割り込みコールバックを実行します。割り込みコールバックが完了した後、MATLAB は実行中だったコールバックの実行を再開します。
メモ
コールバックの割り込みと実行は、以下の状況では動作が異なります。
割り込みコールバックが
DeleteFcn
、CloseRequestFcn
またはSizeChangedFcn
コールバックの場合、Interruptible
プロパティの値にかかわらず割り込みが発生します。実行中のコールバックが関数
waitfor
を現在実行している場合、Interruptible
プロパティの値にかかわらず割り込みが発生します。割り込みコールバックが
Timer
オブジェクトで所有されている場合、Interruptible
プロパティの値にかかわらずスケジュールに従ってコールバックが実行されます。
BusyAction
— コールバック キューイング
'queue'
(既定値) | 'cancel'
コールバック キューイング。'queue'
または 'cancel'
として指定します。BusyAction
プロパティは MATLAB による割り込みコールバックの実行の処理方法を決定します。次の 2 つのコールバックの状態について考慮する必要があります。
"実行中" コールバックは、現在実行しているコールバックです。
"割り込み" コールバックは、実行中のコールバックに割り込もうとするコールバックです。
BusyAction
プロパティによってコールバック キューイングの動作が決まるのは、次の両方の条件を満たす場合のみです。
これらの条件に当てはまる場合、割り込みコールバックを所有するオブジェクトの BusyAction
プロパティに応じて MATLAB による割り込みコールバックの処理方法が決まります。BusyAction
プロパティは次の値を取ることができます。
'queue'
— 割り込みコールバックをキューに入れ、実行中のコールバックが終了した後に処理されるようにします。'cancel'
— 割り込みコールバックを実行しません。
BeingDeleted
— 削除状態
on/off logical 値
この プロパティ は読み取り専用です。
削除状態。matlab.lang.OnOffSwitchState
型の on/off logical 値として返されます。
MATLAB は、DeleteFcn
コールバックが実行を開始すると、BeingDeleted
プロパティを 'on'
に設定します。コンポーネント オブジェクトが存在しなくなるまで BeingDeleted
プロパティは 'on'
に設定されたままです。
クエリや変更の前にオブジェクトが削除されようとしていないか確認するために BeingDeleted
プロパティの値をチェックします。
親/子
Parent
— 親コンテナー
Figure
オブジェクト (既定値) | Panel
オブジェクト | Tab
オブジェクト | ButtonGroup
オブジェクト | GridLayout
オブジェクト
親コンテナー。関数 uifigure
を使用して作成された Figure
オブジェクト、またはその子コンテナー (Tab
、Panel
、ButtonGroup
または GridLayout
) のいずれかとして指定します。コンテナーが指定されていない場合、MATLAB は関数 uifigure
を呼び出し、親コンテナーとして使用される新しい Figure
オブジェクトを作成します。
HandleVisibility
— オブジェクト ハンドルの可視性
'on'
(既定値) | 'callback'
| 'off'
オブジェクト ハンドルの可視性。'on'
、'callback'
または 'off'
として指定します。
このプロパティは、オブジェクトの親がもつ子のリストにおけるそのオブジェクトの可視性を制御します。オブジェクトがその親オブジェクトのリストで、子として可視できない場合、オブジェクト階層の検索またはプロパティのクエリによってオブジェクトを取得する関数は、そのオブジェクトを返しません。これらの関数には、get
、findobj
、clf
および close
が含まれます。オブジェクトは参照できない場合も有効です。オブジェクトにアクセスできる場合は、そのプロパティを設定および取得して、それをオブジェクトに作用する任意の関数に渡すことができます。
HandleVisibility の値 | 説明 |
---|---|
'on' | オブジェクトは常に参照できます。 |
'callback' | オブジェクトはコールバック内から、あるいはコールバックにより呼び出される関数から参照できます。しかし、コマンド ラインから呼び出される関数からは参照できません。このオプションを使用すると、コマンド ラインからのオブジェクトへのアクセスがブロックされますが、コールバック関数からのアクセスは許可されます。 |
'off' | オブジェクトは常に参照できません。このオプションは、他の関数による UI の意図しない変更を防止するために役立ちます。HandleVisibility を 'off' に設定すると、その関数の実行中にオブジェクトが一時的に非表示になります。 |
識別子
Type
— グラフィックス オブジェクトのタイプ
'uidatepicker'
この プロパティ は読み取り専用です。
グラフィックス オブジェクトのタイプ。'uidatepicker'
として返されます。
Tag
— オブジェクト識別子
''
(既定値) | 文字ベクトル | string スカラー
オブジェクト識別子。文字ベクトルまたは string スカラーとして指定します。オブジェクトの識別子として機能する一意の Tag
値を指定できます。コードの他の部分からオブジェクトにアクセスする必要がある場合、関数 findobj
を使用して Tag
値に基づいてオブジェクトを検索できます。
UserData
— ユーザー データ
[]
(既定値) | 配列
ユーザー データ。任意の MATLAB 配列として指定します。たとえば、スカラー、ベクトル、行列、cell 配列、文字配列、table、または構造体を指定できます。このプロパティを使用して、任意のデータをオブジェクトに保存します。
App Designer を使用している場合は、UserData
プロパティを使用する代わりに、アプリでパブリック プロパティまたはプライベート プロパティを作成してデータを共有します。詳細については、App Designer アプリ内でのデータの共有を参照してください。
バージョン履歴
R2018a で導入R2021a: プレースホルダー テキストの指定
Placeholder
プロパティを使用して、想定される日付ピッカー入力を説明する簡単なヒントを提供します。
参考
datetime
| uidatepicker
| NaT
| App Designer
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