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txsite

RF 送信機サイトの作成

説明

txsite オブジェクトを使用して、無線周波数送信機サイトを作成します。

送信機は、RF 回路とアンテナで構成されます。RF 回路は信号とパワーでアンテナを励起します。送信機の主な特性には、出力パワー、動作周波数、およびアンテナの放射パターンが含まれます。

作成

説明

tx = txsite は地理座標で無線周波数送信機サイトを作成します。

tx = txsite(coordsys) は、CoordinateSystem プロパティを設定します。既定では、送信機サイトは地理座標系を使用します。直交座標系を使用する送信機サイトを作成するには、coordsys"cartesian" として指定します。

tx = txsite(___,Name=Value) は、名前と値の引数を 1 つ以上使用してプロパティを設定します。

  • 地理座標系を使用する送信機サイトの場合、LatitudeLongitude、および AntennaHeight のプロパティを設定することで位置を指定できます。

  • 直交座標系を使用する送信機サイトの場合、AntennaPosition プロパティを設定することで位置を指定できます。

プロパティ

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サイト名。文字ベクトル、string スカラー、または N 要素の行ベクトルまたは列ベクトルとして指定します。ここで、N はサイトの数です。複数のサイトを作成するには、行ベクトルまたは列ベクトルを指定します。

例: tx.Name = "Fenway Park";

例: tx.Name = ["Fenway Park","Faneuil Hall","Bunker Hill Monument"];

データ型: char | string

サイトの位置を参照するのに使用される座標系。'geographic' または 'cartesian' として指定します。

  • 'geographic' — 地理座標系。LatitudeLongitude、および AntennaHeight のプロパティを使用して送信機サイトの位置を指定します。

  • 'cartesian' — 直交座標系。AntennaPosition プロパティを使用して送信機サイトの位置を指定します。

例: tx.CoordinateSystem = "cartesian"

サイトの緯度座標 (度単位)。範囲 [–90, 90] の数値スカラーとして指定するか、範囲 [–90, 90] の N 個の要素をもつ行ベクトルまたは列ベクトルとして指定します。複数のサイトを作成するには、行ベクトルまたは列ベクトルを指定します。

座標は 1984 (WGS 84) 準拠楕円体の世界測地系を使用して参照されます。

例: tx.Latitude = 45.098

例: tx.Latitude = [42.3467 42.3598 42.3763];

依存関係

このプロパティを有効にするには、CoordinateSystem の値が 'geographic' でなければなりません。

サイトの経度座標 (度単位)。範囲 [–180, 180] の数値スカラーとして指定するか、範囲 [–180, 180] の N 個の要素をもつ行ベクトルまたは列ベクトルとして指定します。複数のサイトを作成するには、行ベクトルまたは列ベクトルを指定します。

座標は WGS 84 準拠楕円体を使用して参照されます。

例: tx.Longitude = -71.0972

例: tx.Longitude = [-71.0972 -71.0545 -71.0611];

依存関係

このプロパティを有効にするには、CoordinateSystem の値が 'geographic' でなければなりません。

アンテナ素子またはアンテナ アレイ。次のいずれかのオプションとして指定します。

  • 'isotropic'。これは、全方向に対して均一に放射を行うアンテナをモデル化します。

  • Antenna Catalog (Antenna Toolbox)のアンテナ素子、またはArray Catalog (Antenna Toolbox)のアレイ素子。アンテナ素子を指定するには、関数 design (Antenna Toolbox) を使用して、必要な受信周波数のアンテナ素子を設計します。その後、送信機サイトにアンテナ素子を追加します。このオプションを使用するには Antenna Toolbox™ が必要です。

  • arrayConfig オブジェクト。このオプションを使用するには Communications Toolbox™ が必要です。

  • Antennas, Microphones, and Sonar Transducers (Phased Array System Toolbox)のアンテナ オブジェクト、またはArray Geometries and Analysis (Phased Array System Toolbox)のアレイ オブジェクト。このオプションを使用するには Phased Array System Toolbox™ が必要です。

例: tx.Antenna = arrayConfig('Size',[8 1]);z 軸に沿った 8 個の素子をもつ ULA を指定

ローカル直交座標系を基準にして定義されたアンテナの x 軸の角度 (度単位)。方位角を表す数値スカラーとして指定するか、方位角および仰角の両方を表す 2 行 1 列のベクトルまたは 2 行 N 列の行列として指定します。

地理座標をもつサイトの場合、方位角は、アンテナの x 軸に沿って東から反時計回りに測定されます。直交座標をもつサイトの場合、方位角は、グローバルの z 軸周りにグローバルの x 軸から測定されます。方位角は [–180, 180] の範囲で指定します。

仰角は、水平面 (または xy 平面) に沿ってアンテナの x 軸から測定されます。仰角は [–90, 90] の範囲で指定します。

例: tx.AntennaAngle = 25;

例: tx.AntennaAngle = [25 -80];

地面または建物面からのアンテナの高さ (メートル単位)。非負の数値スカラーとして指定します。この値は 6,371,000 m 以下でなければなりません。

サイト位置が建物の位置に一致する場合、アンテナの高さは建物の上部からアンテナの中心まで測定されます。それ以外の場合、高さは地面の標高からアンテナの中心まで測定されます。

例: tx.AntennaHeight = 15;

依存関係

このプロパティを有効にするには、CoordinateSystem の値が 'geographic' でなければなりません。

データ型:

アンテナの中心位置 (メートル単位)。x 軸、y 軸、および z 軸の直交座標を表す 3 行 1 列のベクトルとして指定します。

例: tx.AntennaPosition = [0;2;4];

依存関係

このプロパティを有効にするには、CoordinateSystem の値が 'cartesian' でなければなりません。

データ型:

システム損失 (dB 単位)。非負のスカラーとして指定します。

システム損失には、伝送線路損失とその他のシステム損失が含まれます。

例: tx.SystemLoss = 10;

データ型:

送信機の動作周波数 (Hz 単位)。正のスカラーまたは行ベクトルとして指定します。行ベクトルを指定する場合、行ベクトルの要素の数はサイトの数と一致しなければなりません。

Antenna プロパティにAntenna Catalog (Antenna Toolbox)からのアンテナ素子またはArray Catalog (Antenna Toolbox)からのアレイ素子が含まれている場合、周波数は [1e3, 200e9] の範囲になければなりません。

伝播解析で送信サイトを使用する場合、周波数は伝播モデルの周波数範囲内でなければなりません。さまざまな伝播モデルの有効な周波数範囲の詳細については、伝播モデルの選択を参照してください。

例: tx.TransmitterFrequency = 30e9;

データ型: double

送信機出力の信号強度 (W 単位)。正のスカラーとして指定します。送信機出力はアンテナに接続されます。Antenna がアンテナ アレイを指定する場合、このプロパティはアレイに対する合計信号強度を指定します。

例: tx.TransmitterPower = 30;

データ型: double

オブジェクト関数

showShow site in Site Viewer
hideサイト ビューアー上でのサイトの非表示
distanceサイト間の距離
angleサイト間の角度
elevationサイトの標高
locationサイトからの指定距離および指定角度における座標
los見通し内 (LOS) の可視性ステータスの表示または計算
coverageカバレッジ マップの表示または計算
sinrDisplay or compute signal-to-interference-plus-noise (SINR) ratio
patternアンテナ放射パターンのサイト ビューアーでの表示

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送信機サイトを作成します。既定では、送信機サイトは地理座標を使用します。緯度を 42.3001 度として指定し、経度を -71.3504 度として指定します。

tx = txsite(Name="MathWorks Apple Hill", ...
    Latitude=42.3001,Longitude=-71.3504);

サイトのアンテナ放射パターンを表示します。

pattern(tx)

Transmitter site and antenna radiation pattern displayed over satellite imagery

共振周波数が 2.5e9 Hz のダイポール アンテナを作成します。地理座標で、ダイポール アンテナを使用する送信機サイトを作成します。

fq = 2.5e9;
ant = design(dipole,fq);

tx = txsite(Name="MathWorks Apple Hill", ...
    Latitude=42.3001,Longitude=-71.3504, ...
    Antenna=ant,TransmitterFrequency=fq);

送信機サイトを表示します。

show(tx)

Transmitter site displayed over satellite imagery

3 つの場所の名前、緯度、経度を指定します。

name = ["Fenway Park","Faneuil Hall","Bunker Hill Monument"];
lat = [42.3467 42.3598 42.3763];
lon = [-71.0972 -71.0545 -71.0611];

送信機の周波数を Hz 単位で指定します。

fq = 2.5e9;

地理座標で、ダイポール アンテナを使用する送信機サイトのアレイを作成します。

txs = txsite(Name=name,Latitude=lat,Longitude=lon, ...
Antenna=dipole,TransmitterFrequency=fq);

送信機サイトを表示します。

show(txs)

Three transmitter sites displayed over satellite imagery

バージョン履歴

R2019b で導入

参考

オブジェクト