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parallel.Cluster
クラスターのプロパティおよび動作にアクセスする
コンテナー階層
親 | なし |
子 | parallel.Job、parallel.Pool |
説明
parallel.Cluster オブジェクトはジョブ キューを制御するクラスターへのアクセスを提供し、実行のためにタスクをワーカーに分散します。
タイプ
クラスターには MATLAB® ジョブ スケジューラと一般的なジョブ スケジューラ (CJS) の 2 つのカテゴリがあります。MATLAB ジョブ スケジューラは、MATLAB Parallel Server™ で使用できます。CJS クラスターにはローカル、汎用、サードパーティのスケジューラを含む、他すべてのタイプが含まれます。
MATLAB Parallel Server for Amazon EC2® クラスターと交信するには、MJSComputeCloud
オブジェクトを使用します。
以下の表では、使用可能なタイプのクラスター オブジェクトについて説明します。
クラスター タイプ | 説明 |
---|---|
parallel.cluster.MJS | 内部設置型の MATLAB ジョブ スケジューラ クラスターと交信 |
parallel.cluster.MJSComputeCloud | MATLAB Parallel Server for Amazon EC2 クラスターと交信 |
parallel.cluster.Local | クライアント マシンでローカルに実行されている CJS クラスターと交信 |
parallel.cluster.HPCServer | Windows Microsoft HPC Server を実行している CJS クラスターと交信 |
parallel.cluster.LSF | LSF を実行している CJS クラスターと交信 |
parallel.cluster.PBSPro | Altair PBS Pro または OpenPBS を実行している CJS クラスターと交信 |
parallel.cluster.Torque | TORQUE を実行している CJS クラスターと交信 |
parallel.cluster.Slurm | Slurm を実行している CJS クラスターと交信 |
parallel.cluster.Generic | 汎用インターフェイスを使用している CJS クラスターと交信 |
メソッド
全クラスター タイプ共通
batch | Run MATLAB script or function on worker |
createCommunicatingJob | Create communicating job on cluster |
createJob | Create independent job on cluster |
findJob | Find job objects stored in cluster |
isequal | True if clusters have same property values |
parpool | Create parallel pool on cluster |
saveAsProfile | Save cluster properties to specified profile |
saveProfile | Save modified cluster properties to its current profile |
MATLAB ジョブ スケジューラ
changePassword | Prompt MATLAB Job Scheduler password change |
demote | Demote job in cluster queue |
logout | Log out of MATLAB Job Scheduler cluster |
promote | Promote job in MATLAB Job Scheduler cluster queue |
resume | Resume processing queue in MATLAB Job Scheduler |
MJSComputeCloud
shutdown | Shut down cloud cluster |
start | Start cloud cluster |
wait (cluster) | Wait for cloud cluster to change state |
HPC Server、PBS Pro、LSF、TORQUE、Slurm およびローカル クラスター
getDebugLog | Read output messages from job run in CJS cluster |
Generic
getDebugLog | Read output messages from job run in CJS cluster |
getJobClusterData | Get specific user data for job on generic cluster |
getJobFolder | Folder on client where jobs are stored |
getJobFolderOnCluster | Folder on cluster where jobs are stored |
getLogLocation | Log location for job or task |
setJobClusterData | Set specific user data for job on generic cluster |
プロパティ
全クラスター タイプ共通
以下のプロパティはすべてのクラスター オブジェクト タイプに共通です。
プロパティ | 説明 |
---|---|
ClusterMatlabRoot | ワーカーが使用する MATLAB へのパスを指定 |
Host | クラスター ヘッド ノードのホスト名 |
JobStorageLocation | クラスターがジョブおよびタスク情報を格納する場所 |
Jobs | このクラスターに含まれるジョブのリスト |
LicenseNumber | このクラスターでのジョブの実行時に使用するライセンス番号 |
Modified | このクラスターのいずれかのプロパティが変更されている場合は true |
NumThreads | ワーカーの計算スレッド数 |
NumWorkers | このクラスターで使用可能なワーカーの数 |
OperatingSystem | クラスターで使用されるノードのオペレーティング システム |
Profile | このクラスターの構築に使用するプロファイル |
RequiresOnlineLicensing | クラスターがオンライン ライセンスを使用している場合は true |
Type | このクラスターのタイプ |
UserData | クライアント セッション内でクラスター オブジェクトに関連付けられている情報 |
次のいずれかとして JobStorageLocation
プロパティを指定します。
汎用スケジューラ インターフェイスをリモート モードで使用してサードパーティ製スケジューラと交信し、かつクライアントとワーカーが異なるオペレーティング システムを使用している場合は、構造体を指定します。構造体には
'windows'
と'unix'
のフィールドが必要です。これらのフィールドは、クラスターがジョブとタスクの情報を保存するフォルダーに対応する Windows と Unix のパスです。次の構造体は、Windows UNC パス ('\\organization\some\path'
) と Unix パス ('/organization/some/path'
) を使用して同じフォルダーを指定します。struct('windows', '\\organization\some\path', 'unix', '/organization/some/path')
それ以外の場合は、文字ベクトルまたは string を使用して、クラスターがジョブとタスクの情報を保存するフォルダーを指定します。
MATLAB ジョブ スケジューラ
MJS
クラスター オブジェクトには、共通のプロパティに加えて以下のプロパティがあります。
プロパティ | 説明 |
---|---|
AllHostAddresses | クラスター ホストの IP アドレス |
BusyWorkers | タスクを現在実行しているワーカー |
IdleWorkers | 現時点でタスクの実行に使用可能なワーカー |
HasSecureCommunication | クラスターがセキュリティで保護された通信を使用している場合は True |
MaxNumWorkers | このクラスターがもつことのできるワーカーの最大数。
|
Name | このクラスターの名前 |
NumBusyWorkers | タスクを現在実行しているワーカーの数 |
NumIdleWorkers | タスクの実行に使用可能なワーカーの数 |
PreferredPoolNumWorkers | 並列プールで開始する、推奨されるワーカーの数 |
PromptForPassword | ユーザーを認証するときにパスワードを要求する場合は True |
SecurityLevel | クラスターとそのジョブに適用されるセキュリティ レベル。セキュリティ レベルについては、MATLAB ジョブ スケジューラ クラスターのセキュリティの設定 (MATLAB Parallel Server)を参照してください。 |
State | クラスターの現在の状態 |
Username | クラスターにアクセスしているユーザー |
MJSComputeCloud
MJSComputeCloud
クラスター オブジェクトには、共通のプロパティに加えて以下のプロパティがあります。
プロパティ | 説明 |
---|---|
BusyWorkers | タスクを現在実行しているワーカー |
Certificate | クラスターの SSL 証明書 |
HasSecureCommunication | クラスターがセキュリティで保護された通信を使用している場合は True |
Identifier | 一意のクラスター識別子 |
IdleWorkers | 現時点でタスクの実行に使用可能なワーカー |
MatlabVersion | ワーカー上で実行されている MATLAB のバージョン |
MaxNumWorkers | このクラスターがもつことのできるワーカーの最大数。
|
Name | このクラスターの名前 |
NumBusyWorkers | タスクを現在実行しているワーカーの数 |
NumIdleWorkers | タスクの実行に使用可能なワーカーの数 |
NumWorkersRequested | このクラスターに対して要求されたワーカー数。この数に達するように、クラスターは可能な限り速やかにワーカーの追加または削除を行います。 |
PreferredPoolNumWorkers | 並列プールで開始する、推奨されるワーカーの数 |
SharedState | クラスターの共有状態。次のいずれかになります。
|
ShutdownAt | シャットダウンの時刻またはイベント |
State | クラスターの現在の状態 |
Username | クラスターにアクセスしているユーザー |
ローカル
Local
クラスター オブジェクトには、すべてのクラスターに共通のプロパティ以外に編集可能なプロパティはありません。
HPC Server
HPCServer
クラスター オブジェクトは、Windows を実行するクライアントでサポートされます。
HPCServer
クラスター オブジェクトには、共通のプロパティに加えて以下のプロパティがあります。
プロパティ | 説明 |
---|---|
ClusterVersion | クラスター上で実行されている Microsoft Windows HPC Server のバージョン |
HasSharedFilesystem | クライアントとクラスターのノードが JobStorageLocation を共有するかどうかを指定 |
JobDescriptionFile | ジョブの作成時に使用する XML ジョブ記述ファイルの名前 |
JobTemplate | HPC Server に投入するジョブに使用するジョブ テンプレートの名前 |
Name | このクラスターの名前 |
PreferredPoolNumWorkers | 並列プールで開始する、推奨されるワーカーの数 |
UseSOAJobSubmission | HPC Server でのサービス指向アーキテクチャ (SOA) の送信を許可 |
PBS Pro と TORQUE
PBSPro
クラスター オブジェクトは、Windows または Linux を実行するクライアントでサポートされます。Torque
クラスター オブジェクトは、Linux を実行するクライアントでサポートされます。
PBSPro
および Torque
クラスター オブジェクトには、共通のプロパティに加えて以下のプロパティがあります。
プロパティ | 説明 |
---|---|
CommunicatingJobWrapper | ワーカーを起動するためにクラスターが実行するスクリプト |
RcpCommand | クライアントから、またクライアントにファイルをコピーするコマンド |
ResourceTemplate | ジョブ投入時にリソースを要求する場合は、qsub のオプションを指定 |
RshCommand | 通信ジョブ中にワーカー ノードで使用するリモート実行コマンド |
HasSharedFilesystem | クライアントとクラスターのノードが JobStorageLocation を共有するかどうかを指定 |
ProcsPerNode | ノードあたりのプロセッサ数。有限の正の整数スカラーとして指定します。 ジョブをクラスターに投入する場合、MATLAB が要求するノードあたりのコア数は必ず MATLAB はジョブの実行に必要な、ノードあたりの最小数のコアを要求します。
|
PreferredPoolNumWorkers | 並列プールで開始する、推奨されるワーカーの数 |
SubmitArguments | ジョブの投入時に使用する追加の引数を指定 |
LSF
LSF
クラスター オブジェクトは、Windows、macOS、または Linux を実行するクライアントでサポートされます。
LSF
クラスター オブジェクトには、共通のプロパティに加えて以下のプロパティがあります。
プロパティ | 説明 |
---|---|
ClusterName | LSF クラスターの名前 |
CommunicatingJobWrapper | ワーカーを起動するためにクラスターが実行するスクリプト |
HasSharedFilesystem | クライアントとクラスターのノードが JobStorageLocation を共有するかどうかを指定 |
PreferredPoolNumWorkers | 並列プールで開始する、推奨されるワーカーの数 |
ResourceTemplate | ジョブ投入時にリソースを要求する場合は、bsub のオプションを指定 |
SubmitArguments | ジョブの投入時に使用する追加の引数を指定 |
Slurm
Slurm
クラスター オブジェクトは、Linux を実行するクライアントでサポートされます。
Slurm
クラスター オブジェクトには、共通のプロパティに加えて以下のプロパティがあります。
プロパティ | 説明 |
---|---|
ClusterName | Slurm クラスターの名前 |
CommunicatingJobWrapper | ワーカーを起動するためにクラスターが実行するスクリプト |
PreferredPoolNumWorkers | 並列プールで開始する、推奨されるワーカーの数 |
ResourceTemplate | ジョブ投入時にリソースを要求する場合は、sbatch のオプションを指定 |
SubmitArguments | ジョブの投入時に使用する追加の引数を指定 |
Generic
Generic
クラスター オブジェクトは、Windows、macOS、または Linux を実行するクライアントでサポートされます。
R2017a 以降のプロファイルから汎用クラスター オブジェクトを作成する場合、共通のプロパティに加えて以下のプロパティがあります。
プロパティ | 説明 |
---|---|
AdditionalProperties | プラグイン スクリプト用の追加プロパティ |
HasSharedFilesystem | クライアントとクラスターのノードが JobStorageLocation を共有するかどうかを指定 |
PreferredPoolNumWorkers | 並列プールで開始する、推奨されるワーカーの数 |
PluginScriptsLocation | スケジューラのプラグイン スクリプトを格納するフォルダー |
R2016b 以前のプロファイルから汎用クラスター オブジェクトを作成する場合、共通のプロパティに加えて以下のプロパティがあります。
プロパティ | 説明 |
---|---|
CancelJobFcn | ジョブをキャンセルするときに実行する関数 |
CancelTaskFcn | タスクをキャンセルするときに実行する関数 |
CommunicatingSubmitFcn | 通信ジョブを投入するときに実行する関数 |
DeleteJobFcn | ジョブを削除するときに実行する関数 |
DeleteTaskFcn | タスクを削除するときに実行する関数 |
GetJobStateFcn | ジョブの状態をクエリするときに実行する関数 |
HasSharedFilesystem | クライアントとクラスターのノードが JobStorageLocation を共有するかどうかを指定 |
IndependentSubmitFcn | 独立ジョブを投入するときに実行する関数 |
ヘルプ
クラスター オブジェクトのヘルプ (特定のクラスター型やオブジェクトのプロパティのヘルプへのリンクなど) を参照するには、以下のように入力します。
help parallel.Cluster
バージョン履歴
R2012a で導入