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ylabel
y 軸のラベル付け
説明
ylabel(___,
は、名前と値のペアの引数を 1 つ以上使用してラベルの外観を変更します。たとえば、Name,Value
)'FontSize',12
はフォント サイズを 12 ポイントに設定します。名前と値のペアの引数は、その他すべての入力引数の後に指定します。ラベルの外観の変更はすべてのタイプのチャートでサポートされているわけではありません。
は、y 軸ラベルとして使用される text オブジェクトを返します。作成後にラベルに変更を加えるには、t
= ylabel(___)t
を使用します。
例
y 軸のラベル付け
数値入力による y 軸のラベル付け
複数行ラベルの作成
複数行の cell 配列を使用して、複数行のラベルを作成します。
figure plot((1:10).^2) ylabel({2010;'Population';'in Years'})
軸ラベルに上付き文字と下付き文字を含める
軸ラベルに上付き文字と下付き文字を含めるには、文字 '^'
と '_'
を使用します。複数の文字を修飾するには中かっこ {}
を使用します。
t = linspace(0,1); y = exp(t); plot(t,y) xlabel('t_{seconds}') ylabel('e^t')
y 軸ラベルの作成とフォント プロパティの設定
Name,Value
ペアを使用して、y 軸ラベルのフォント サイズ、フォントの太さ、テキストの色のプロパティを設定します。
figure plot((1:10).^2) ylabel('Population','FontSize',12,... 'FontWeight','bold','Color','r')
'FontSize',12
はラベル テキストを 12 ポイントのフォントで表示します。'FontWeight','bold'
はテキストを太字にします。'Color','r'
はテキストの色を赤に設定します。
特定の軸の y 軸にラベルを付ける
R2019b 以降、関数 tiledlayout
および nexttile
を使用して、プロットをタイル表示できます。関数 tiledlayout
を呼び出して、2 行 1 列のタイル表示チャート レイアウトを作成します。関数 nexttile
を呼び出して、axes オブジェクト ax1
および ax2
を作成します。各座標軸にデータをプロットし、上のプロットの y 軸ラベルを作成します。
tiledlayout(2,1)
ax1 = nexttile;
plot((1:10).^2)
ylabel(ax1,'Population')
ax2 = nexttile;
plot((1:10).^3)
y 軸にラベルを付けてオブジェクト ハンドルを返す
y 軸にラベルを付けて、ラベルとして使用される text オブジェクトのハンドルを返します。
plot((1:10).^2)
t = ylabel('Population');
ラベルの色を赤に設定します。プロパティの設定にはドット表記を使用します。
t.Color = 'red';
y 軸ラベルの回転
R2023a 以降
ラベルの Rotation
プロパティを 0
度に設定することで、"y" 軸ラベルを回転して、左から右に表示されるようにすることができます。既定では、"y" 軸ラベルでは Rotation
の値が 90
度に設定されています。ラベルを回転した場合、座標軸とオーバーラップしないように HorizontalAlignment
プロパティおよび VerticalAlignment
プロパティが自動的に変更されます。
プロットを作成します。次に、回転角を 0
度に指定した "y" 軸ラベルを追加します。
plot((1:10)) mylabel = ylabel("Population","Rotation",0);
入力引数
txt
— 軸のラベル
string スカラー | 文字ベクトル | string 配列 | 文字配列 | cell 配列 | categorical 配列 | 数値
軸のラベル。string スカラー、文字ベクトル、string 配列、文字配列、cell 配列、categorical 配列、または数値として指定します。
例: 'my label'
例: {'first line','second line'}
例: 123
ラベルに数値変数とテキストを含めるには、関数 num2str
を使用します。以下に例を示します。
x = 42;
txt = ['The value is ',num2str(x)];
上付き文字、下付き文字、ギリシャ文字、数学記号などの特殊文字を含めるには、TeX マークアップを使用します。サポートされるマークアップの一覧については、Interpreter
プロパティを参照してください。
複数行ラベルを作成するには、次の手順に従います。
string 配列を使用して、
["first line","second line"]
のように、各要素にテキストを 1 行ずつ含めます。cell 配列を使用して、
{'first line','second line'}
のように、各セルにテキストを 1 行ずつ含めます。文字配列を使用して、
['abc'; 'ab ']
のように、各行に同じ数の文字を含めます。sprintf
を使用して、sprintf('first line \n second line')
のように、改行文字を含むテキストを作成します。
数値ラベルは sprintf('%g',value)
を使用してテキストに変換されます。たとえば、12345678
は 1.23457e+07
として表示されます。
メモ
ラベルを categorical 配列として指定した場合、MATLAB® はカテゴリではなく、配列内の値を使用します。
default
、factory
およびremove
という語は予約語で、通常の文字として引用符で囲まれている場合はラベルに表示されません。これらの語を個別に表示するには、'\default'
または'\remove'
のように、その語の前にバックスラッシュを付けます。
target
— ラベルのターゲット
Axes
オブジェクト | TiledChartLayout
オブジェクト | スタンドアロンの可視化 | オブジェクトの配列
ラベルのターゲット。次のいずれかとして指定します。
ターゲットを指定しない場合、関数 ylabel
は、gca
コマンドによって返されるグラフィックス オブジェクトにラベルを追加します。
メモ
スタンドアロンの可視化では、色などのラベルの外観の変更、または text オブジェクトを出力引数として返すことはサポートされていません。
名前と値の引数
引数のオプションのペアを Name1=Value1,...,NameN=ValueN
として指定します。ここで Name
は引数名で、Value
は対応する値です。名前と値の引数は他の引数の後になければなりませんが、ペアの順序は重要ではありません。
R2021a より前では、コンマを使用してそれぞれの名前と値を区切り、Name
を引用符で囲みます。
例: 'Color','red','FontSize',12
は赤色、12 ポイントのフォントを指定します。
以下に加え、Name,Value
のペア引数を使用してその他の text オブジェクト プロパティを指定できます。Text のプロパティ を参照してください。
FontSize
— フォント サイズ
11
(既定値) | 0
より大きいスカラー値
フォント サイズ。ポイント単位の 0
より大きいスカラー値として指定します。1 ポイントは 1/72 インチです。フォントの単位を変更するには、FontUnits
プロパティを使用します。
関連付けられた座標軸のフォント サイズ プロパティを設定すると、ラベルのフォント サイズにも影響します。ラベルのフォント サイズは、座標軸のフォント サイズにラベルのスケール係数を乗じたものと等しくなるように更新されます。座標軸の FontSize
プロパティには座標軸のフォント サイズが含まれています。座標軸の LabelFontSizeMultiplier
プロパティにはラベルのスケール係数が含まれています。既定では、座標軸のフォント サイズは 10 ポイントでスケール係数は 1.1 であるため、y 軸ラベルのフォント サイズは 11 ポイントになります。
データ型: single
| double
| int8
| int16
| int32
| int64
| uint8
| uint16
| uint32
| uint64
FontWeight
— 文字の太さ
'normal'
(既定値) | 'bold'
文字の太さ。'normal'
または 'bold'
として指定します。
MATLAB ではフォントは、FontWeight
プロパティを使用して、ユーザーのシステムで使用可能なフォントから選択します。すべてのフォントに太字があるとは限りません。そのため、太字フォントを指定しても標準フォントの太さと変わらない場合があります。
FontName
— フォント名
サポートされているフォント名 | "FixedWidth"
フォント名。サポートされているフォント名または "FixedWidth"
として指定します。テキストを正しく表示し印刷するには、システムでサポートされているフォントを選択しなければなりません。既定のフォントは、オペレーティング システムとロケールによって異なります。
どのロケールでもテキストが整って見える固定幅のフォントを使用するには、"FixedWidth"
を使用します。固定幅フォントは、ルートの FixedWidthFontName
プロパティによって決まります。ルートの FixedWidthFontName
プロパティを設定すると、表示内容が新しいフォントを使用して直ちに更新されます。
Color
— テキストの色
[0.15 0.15 0.15]
(既定値) | RGB 3 成分 | 16 進数カラー コード | 'r'
| 'g'
| 'b'
| ...
テキストの色。RGB 3 成分、16 進数カラー コード、色名、または省略名として指定します。
カスタム色を使用する場合は、RGB 3 成分または 16 進数カラー コードを指定します。
RGB 3 成分は、色の赤、緑、青成分の強度を指定する 3 成分の行ベクトルです。強度値は
[0,1]
の範囲でなければなりません。たとえば[0.4 0.6 0.7]
のようになります。16 進数カラー コードは、ハッシュ記号 (
#
) で始まり、3 桁または 6 桁の0
からF
までの範囲の 16 進数が続く string スカラーまたは文字ベクトルです。この値は大文字と小文字を区別しません。したがって、カラー コード"#FF8800"
、"#ff8800"
、"#F80"
、および"#f80"
は等価です。
あるいは、名前を使用して一部の一般的な色を指定できます。次の表に、名前の付いた色オプション、等価の RGB 3 成分、および 16 進数カラー コードを示します。
色名 | 省略名 | RGB 3 成分 | 16 進数カラー コード | 外観 |
---|---|---|---|---|
"red" | "r" | [1 0 0] | "#FF0000" | |
"green" | "g" | [0 1 0] | "#00FF00" | |
"blue" | "b" | [0 0 1] | "#0000FF" | |
"cyan" | "c" | [0 1 1] | "#00FFFF" | |
"magenta" | "m" | [1 0 1] | "#FF00FF" | |
"yellow" | "y" | [1 1 0] | "#FFFF00" | |
"black" | "k" | [0 0 0] | "#000000" | |
"white" | "w" | [1 1 1] | "#FFFFFF" | |
"none" | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 色なし |
MATLAB の多くのタイプのプロットで使用されている既定の色の RGB 3 成分および 16 進数カラー コードを次に示します。
RGB 3 成分 | 16 進数カラー コード | 外観 |
---|---|---|
[0 0.4470 0.7410] | "#0072BD" | |
[0.8500 0.3250 0.0980] | "#D95319" | |
[0.9290 0.6940 0.1250] | "#EDB120" | |
[0.4940 0.1840 0.5560] | "#7E2F8E" | |
[0.4660 0.6740 0.1880] | "#77AC30" | |
[0.3010 0.7450 0.9330] | "#4DBEEE" | |
[0.6350 0.0780 0.1840] | "#A2142F" |
例: 'blue'
例: [0 0 1]
例: '#0000FF'
Rotation
— テキストの方向
度単位のスカラー値
テキストの方向。度単位のスカラー値として指定します。回転値 0 度は、テキストを水平にします。垂直テキストの場合、このプロパティを 90
または -90
に設定します。正の角度はテキストを反時計回りに回転させます。負の角度はテキストを時計回りに回転させます。
データ型: single
| double
| int8
| int16
| int32
| int64
| uint8
| uint16
| uint32
| uint64
Interpreter
— テキスト インタープリター
'tex'
(既定値) | 'latex'
| 'none'
テキスト インタープリター。次の値のいずれかとして指定します。
'tex'
— TeX マークアップのサブセットを使用して文字を解釈します。'latex'
— LaTeX マークアップを使用して文字を解釈します。'none'
— リテラル文字を表示します。
TeX マークアップ
MATLAB では、既定で TeX マークアップのサブセットをサポートしています。TeX マークアップを使用して、上付き文字や下付き文字の追加、フォントのタイプや色の変更、テキストへの特殊文字の挿入を行うことができます。
修飾子の効果はテキストの末尾まで適用されます。上付き文字と下付き文字は例外であり、次の 1 文字または中かっこで囲まれた文字にのみ適用されます。インタープリターを 'tex'
に設定した場合にサポートされる修飾子は次のとおりです。
修飾子 | 説明 | 例 |
---|---|---|
^{ } | 上付き文字 | 'text^{superscript}' |
_{ } | 下付き文字 | 'text_{subscript}' |
\bf | 太字フォント | '\bf text' |
\it | イタリック フォント | '\it text' |
\sl | 斜体フォント (通常はイタリック フォントと同じ) | '\sl text' |
\rm | 標準フォント | '\rm text' |
\fontname{ | フォント名 — をフォント ファミリの名前に置き換えます。これは他の修飾子と組み合わせて使用できます。 | '\fontname{Courier} text' |
\fontsize{ | フォント サイズ — をポイント単位の数値スカラーに置き換えます。 | '\fontsize{15} text' |
\color{ | フォントの色 — を、red 、green 、yellow 、magenta 、blue 、black 、white 、gray 、darkGreen 、orange 、lightBlue の色のいずれかに置き換えます。 | '\color{magenta} text' |
\color[rgb]{specifier} | フォントのカスタムの色 — を RGB 3 成分に置き換えます。 | '\color[rgb]{0,0.5,0.5} text' |
次の表に、'tex'
インタープリターでサポートされる特殊文字を示します。
文字列 | 記号 | 文字列 | 記号 | 文字列 | 記号 |
---|---|---|---|---|---|
| α |
| υ |
| ~ |
| ∠ |
| ϕ |
| ≤ |
|
|
| χ |
| ∞ |
| β |
| ψ |
| ♣ |
| γ |
| ω |
| ♦ |
| δ |
| Γ |
| ♥ |
| ϵ |
| Δ |
| ♠ |
| ζ |
| Θ |
| ↔ |
| η |
| Λ |
| ← |
| θ |
| Ξ |
| ⇐ |
| ϑ |
| Π |
| ↑ |
| ι |
| Σ |
| → |
| κ |
| ϒ |
| ⇒ |
| λ |
| Φ |
| ↓ |
| µ |
| Ψ |
| º |
| ν |
| Ω |
| ± |
| ξ |
| ∀ |
| ≥ |
| π |
| ∃ |
| ∝ |
| ρ |
| ∍ |
| ∂ |
| σ |
| ≅ |
| • |
| ς |
| ≈ |
| ÷ |
| τ |
| ℜ |
| ≠ |
| ≡ |
| ⊕ |
| ℵ |
| ℑ |
| ∪ |
| ℘ |
| ⊗ |
| ⊆ |
| ∅ |
| ∩ |
| ∈ |
| ⊇ |
| ⊃ |
| ⌈ |
| ⊂ |
| ∫ |
| · |
| ο |
| ⌋ |
| ¬ |
| ∇ |
| ⌊ |
| x |
| ... |
| ⊥ |
| √ |
| ´ |
| ∧ |
| ϖ |
| ∅ |
| ⌉ |
| 〉 |
| | |
| ∨ |
| 〈 |
| © |
LaTeX マークアップ
LaTeX マークアップを使用するには、インタープリターを 'latex'
に設定します。インライン モードでは、マークアップを 1 つのドル記号 ($
) で囲みます。表示モードでは、マークアップを 2 つのドル記号 ($$
) で囲みます。
LaTeX モード | 例 | 結果 |
---|---|---|
インライン |
'$\int_1^{20} x^2 dx$' |
|
表示 |
'$$\int_1^{20} x^2 dx$$' |
|
テキストは LaTeX の既定のフォント スタイルで表示され、FontName
、FontWeight
、FontAngle
のプロパティは無視されます。フォント スタイルを変更するには、LaTeX マークアップを使用します。
LaTeX インタープリターで使用できるテキストの最大サイズは 1200 文字です。複数行のテキストの場合は、さらに 1 行につき 10 文字ほど文字数が少なくなります。
TeX および LaTeX の使用例については、チャートのテキスト内のギリシャ文字と特殊文字を参照してください。LaTeX システムの詳細については、LaTeX プロジェクトの Web サイト (https://www.latex-project.org/) を参照してください。
出力引数
t
— text オブジェクト
text オブジェクト
y 軸ラベルとして使用される text オブジェクト。ラベルの作成後にラベルのプロパティにアクセスして変更するには、t
を使用します。
ヒント
既定の設定では、
Interactions
プロパティにeditInteraction
が含まれているため、テキストはクリックすることで編集できます。この操作を無効にするには、text オブジェクトのInteractions
プロパティを[]
に設定します。
バージョン履歴
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