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geoaxes

説明

地理座標軸は、緯度と経度の座標を含むデータをマップ上に表示します。マップは "ライブ" です。つまり、パンして近くの地域を表示したり、ズームして地域をより詳細に表示したりできます。

地理座標軸の作成

geoaxes は、現在の Figure に既定の地理座標軸を作成します。通常、地理座標軸が存在しない場合は地理プロット関数によって自動的に作成されるため、プロットする前に地理座標軸を作成する必要はありません。

geoaxes(Name=Value) は、1 つ以上の名前と値の引数を使用して地理座標軸のオプションを指定します。たとえば、FontSize=14 は地理座標軸のフォント サイズを 14 ポイントに設定します。プロパティの一覧については、GeographicAxes のプロパティ を参照してください。

geoaxes(parent,___) は、前の構文の入力の任意の組み合わせを指定するのに加え、現在の Figure ではなく、parent で指定されたオブジェクトに地理座標軸を作成します。

gx = geoaxes(___) は、GeographicAxes オブジェクトを返します。GeographicAxes オブジェクトを作成した後でそのプロパティのクエリや変更を行うには、gx を使用します。プロパティの一覧については、GeographicAxes のプロパティ を参照してください。

現在の座標軸の指定

geoaxes(cgx) は、GeographicAxes オブジェクト cgx を現在の座標軸にします。

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Figure 内に 2 つの GeographicAxes オブジェクトを配置して、はめ込みマップを含むマップを作成します。

2 つの GeographicAxes オブジェクトを作成します。最初の GeographicAxes オブジェクトには既定の位置を使用します。左下隅が点 (0.65, 0.65) にあり、幅が 0.245、高さが 0.265 になるように、2 番目の GeographicAxes オブジェクトの位置を指定します。既定では、geoaxes は Figure に合わせて値を正規化します。GeographicAxes オブジェクトを gx1 および gx2 として返します。

figure
gx1 = geoaxes;
gx2 = geoaxes(Position=[0.65 0.65 0.245 0.265]);

Figure contains 2 axes objects. Geoaxes object 1 is empty. Geoaxes object 2 is empty.

カリフォルニアの携帯電話基地局データを含む table を読み取ります。table 行は個別の携帯電話基地局を表しています。table 変数には、緯度と経度の座標など、携帯電話基地局に関するデータが含まれます。

load cellularTowers.mat

最初の地理座標軸に携帯電話基地局の位置を表示します。ベースマップを変更して、データの地理的コンテキストを提供します。

geoscatter(gx1,cellularTowers,"Latitude","Longitude",Marker=".")
geobasemap(gx1,"colorterrain")

2 番目の地理座標軸の外観をカスタマイズします。

  • 最初の地理座標軸の範囲と一致する範囲を指定します。

  • ベースマップを変更し、グリッド ラインを削除します。

  • AxisColor プロパティを設定して、軸のライン、目盛り、およびラベルを非表示にします。

  • テキストを追加します。

[latlim,lonlim] = geolimits(gx1);
geolimits(gx2,latlim,lonlim)

geobasemap(gx2,"darkwater")
grid(gx2,"off")

gx2.AxisColor = "none";

text(gx2,38,-121,"*California")

Figure contains 2 axes objects. Geoaxes object 1 contains an object of type scatter. Geoaxes object 2 contains an object of type text.

2 つの GeographicAxes オブジェクトを作成し、位置を指定します。GeographicAxes オブジェクトを gx1 および gx2 として返します。

figure
gx1 = geoaxes(Position=[0.13 0.11 0.35 0.37]);
gx2 = geoaxes(Position=[0.52 0.50 0.35 0.37]);

gx1 を現在の座標軸にします。この操作により、この座標軸が後続のグラフィックス関数のターゲットになります。

geoaxes(gx1)

隣接する米国の境界の座標を含む MAT ファイルを読み込みます。ファイルには 2 つの変数が含まれています。uslat 変数は緯度座標を度単位で指定し、uslon 変数は経度座標を度単位で指定します。

load usapolygon.mat

現在の座標軸にデータを表示します。次に、現在の座標軸のベースマップを変更します。変更は gx1 に適用されることに注意してください。

geoplot(uslat,uslon)
geobasemap topographic

2 つのタブを含む Figure を作成します。各座標軸に親コンテナーを指定することで、各タブに地理座標軸を追加します。

figure
tab1 = uitab(Title="Tab1");
gx1 = geoaxes(tab1);

tab2 = uitab(Title="Tab2");
gx2 = geoaxes(tab2);

最初のタブで、グレーと白のベースマップ上に米国北東部の郡の位置をプロットします。2 番目のタブで、地形ベースマップ上に同じ地域を表示します。

tbl = readtable("counties.xlsx");
geoscatter(gx1,tbl,"Latitude","Longitude")
geobasemap(gx1,"grayland")

[latlim,lonlim] = geolimits(gx1);
geolimits(gx2,latlim,lonlim)
geobasemap(gx2,"topographic")

Figure contains 2 axes objects and another object of type uitabgroup. Geoaxes object 1 is empty. Geoaxes object 2 contains an object of type scatter.

入力引数

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親コンテナー。Figure オブジェクト、Panel オブジェクト、Tab オブジェクト、TiledChartLayout オブジェクト、または GridLayout オブジェクトとして指定します。

現在の座標軸にする地理座標軸。GeographicAxes オブジェクトとして指定します。

名前と値の引数

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オプションの引数のペアを Name1=Value1,...,NameN=ValueN として指定します。ここで、Name は引数名で、Value は対応する値です。名前と値の引数は他の引数の後に指定しなければなりませんが、ペアの順序は重要ではありません。

例: geoaxes(Position=[0.3 0.3 0.5 0.5]) は、左下隅が点 (0.3, 0.3) にあり、幅と高さが 0.5 になるように地理座標軸の位置を指定します。既定では、geoaxes は Figure に合わせて値を正規化します。

R2021a より前では、コンマを使用して名前と値をそれぞれ区切り、Name を引用符で囲みます。

例: geoaxes("Position",[0.3 0.3 0.5 0.5]) は、左下隅が点 (0.3, 0.3) にあり、幅と高さが 0.5 になるように地理座標軸の位置を指定します。既定では、geoaxes は Figure に合わせて値を正規化します。

メモ

名前と値の引数を使用して、この関数で作成された GeographicAxes オブジェクトのプロパティの値を指定します。ここには一部のプロパティのみを示します。完全な一覧については、GeographicAxes のプロパティ を参照してください。

データがプロットされるマップ。表にリストされている値のいずれかとして指定します。6 つのベースマップは、Natural Earth を使用して作成されたタイル表示のデータ セットです。5 つのベースマップは、Esri® によってホストされる高ズームレベルのマップです。

'streets-light' basemap

'streets-light' (既定)

地理コンテキストを提供し、明るい背景にユーザー データを強調表示するように設計されたマップ。

Esri によりホストされています。

'streets-dark' basemap

'streets-dark'

地理コンテキストを提供し、暗い背景にユーザー データを強調表示するように設計されたマップ。

Esri によりホストされています。

'streets' basemap

'streets'

道路と輸送網を正確で見やすいスタイルで強調した汎用道路マップ。

Esri によりホストされています。

'satellite' basemap

'satellite'

高解像度の衛星写真で構成される地球全体のベースマップ。

Esri によりホストされています。

'topographic' basemap

'topographic'

地形的な特徴を示すスタイルを備えた汎用マップ。

Esri によりホストされています。

'landcover' basemap

'landcover'

衛星から得られた土地被覆データ、影付きの起伏および海底起伏を組み合わせたマップ。主題マップと参照マップには、明るくナチュラルなパレットが適しています。

Natural Earth を使用して作成されています。

'colorterrain' basemap

'colorterrain'

土地被覆パレットとブレンドされた影付き起伏マップ。高湿度の低地は緑、乾燥した低地は茶。

Natural Earth を使用して作成されています。

'grayterrain' basemap

'grayterrain'

グレー階調の地形マップ。影付きの起伏により、高山と、低地で検出された微小地形の両方が強調されます。

Natural Earth を使用して作成されています。

'bluegreen' basemap

'bluegreen'

2 トーンの陸海マップ。陸地部分は薄い緑、水域は薄い青。

Natural Earth を使用して作成されています。

'grayland' basemap

'grayland'

2 トーンの陸海マップ。陸地部分はグレー、水域は白。

Natural Earth を使用して作成されています。

'darkwater' basemap

'darkwater'

2 トーンの陸海マップ。陸地部分はライト グレー、水域はダーク グレー。このベースマップは MATLAB® と共にインストールされています。

Natural Earth を使用して作成されています。

 

'none'

空白の背景。緯度経度グリッド、目盛り、ラベルを使用してデータをプロットします。

'darkwater' 以外のすべてのベースマップで、インターネット アクセスが必要です。'darkwater' ベースマップは、MATLAB に含まれています。

インターネットへの安定したアクセスがない場合、アドオン エクスプローラーを使用して、Natural Earth を使用して作成されたベースマップをローカル システムにダウンロードできます。5 つの高ズームレベル マップはダウンロードできません。ローカル システムでのベースマップのダウンロードと、既定のベースマップの変更の詳細については、地理座標軸とチャートのベースマップへのアクセスを参照してください。

Esri によってホストされるベースマップは定期的に更新されます。そのため、可視化で表示される内容は時間が経過すると変わることがあります。

境界の配置と地域ラベルはデータ ベンダーが提供する機能による表現であり、MathWorks® の承認を意味するものではありません。

データ型: char | string

ラベルの余白を除いたサイズと位置。[left bottom width height] の形式の 4 要素ベクトルとして指定します。既定では、MATLAB はコンテナーを基準に正規化された単位で値を測定します。単位を変更するには、Units プロパティを設定します。

  • left 要素と bottom 要素は、コンテナー (通常は Figure、パネルまたはタブ) の左下隅から位置境界の左下隅までの距離を定義します。

  • width 要素と height 要素は、位置境界の寸法です。

座標軸の周りのテキストを考慮して位置を指定する場合は、代わりに OuterPosition プロパティを設定します。以下の図に、OuterPosition 値 (青) と Position 値 (赤) で定義された領域を示します。

Geographic axes with a title. The inner position is outlined in red. The outer position is outlined in blue.

メモ

親コンテナーが TiledChartLayout オブジェクトの場合、このプロパティを設定しても効果はありません。

ラベルと余白を含むサイズと位置。[left bottom width height] の形式の 4 要素ベクトルとして指定します。既定では、MATLAB はコンテナーを基準に正規化された単位で値を測定します。単位を変更するには、Units プロパティを設定します。既定値 [0 0 1 1] は、コンテナーの内側全体になります。

  • left 要素と bottom 要素は、コンテナー (通常は Figure、パネルまたはタブ) の左下隅から外側の位置境界の左下隅までの距離を定義します。

  • width 要素と height 要素は、外側の位置境界の寸法です。

以下の図に、OuterPosition 値 (青) と Position 値 (赤) で定義された領域を示します。

Geographic axes with a title. The inner position is outlined in red. The outer position is outlined in blue.

メモ

親コンテナーが TiledChartLayout オブジェクトの場合、このプロパティを設定しても効果はありません。

位置の単位。次の値のいずれかとして指定します。

Units説明
"normalized" (既定)コンテナー (通常は Figure またはパネル) を基準に正規化されます。コンテナーの左下隅が (0,0) で、右上隅が (1,1) になります。
"inches"インチ。
"centimeters"センチメートル。
"characters"

グラフィックス ルート オブジェクトの既定の UIControl フォントに基づき、次のとおりです。

  • 文字の幅 = 文字 x の幅。

  • 文字の高さ = 2 行のテキストのベースライン間の距離。

"points"タイポグラフィのポイント。1 ポイントは 1/72 インチです。
"pixels"

ピクセル。

R2015b 以降、Windows® および Macintosh システムにおいて、ピクセル単位の距離はシステム解像度に依存しません。

  • Windows システムの 1 ピクセルは 1/96 インチです。

  • Macintosh システムの 1 ピクセルは 1/72 インチです。

  • Linux® システムでは、ピクセルのサイズは使用しているシステムの解像度によって決まります。

オブジェクトの作成中に名前と値の引数を使用して単位を指定する場合、それらの単位を使用するプロパティ (Position など) を指定する前に Units プロパティを設定しなければなりません。

出力引数

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地理座標軸。GeographicAxes オブジェクトとして返されます。GeographicAxes オブジェクトを作成した後でそのプロパティのクエリや変更を行うには、gx を使用します。プロパティの一覧については、GeographicAxes のプロパティ を参照してください。

ヒント

  • Mapping Toolbox™ により、次のように追加のプロット機能が有効になります。

    • newmap (Mapping Toolbox) 関数や、geoplotgeoscatterbubblechart などのプロット関数を使用して、サポートされている任意の投影法で 2 次元地理データをプロットする。

    • geoglobe (Mapping Toolbox) および geoplot3 (Mapping Toolbox) 関数を使用して 3 次元地理データをプロットする。

    • addCustomBasemap (Mapping Toolbox) 関数を使用してカスタム ベースマップを追加する。

    • 座標軸ツール バーにベースマップ ピッカーを追加するには、関数 addToolbarMapButton (Mapping Toolbox) を使用します。

  • 一部のグラフィックス関数はプロット時に座標軸のプロパティをリセットします。追加のデータを地理座標軸にプロットするには、プロット関数を呼び出す前に hold on コマンドを使用します。

  • 直交座標軸を必要とするデータを地理座標軸にプロットすることはサポートされていません。

  • 地理座標軸上でプロットする場合、関数 geoaxes では、座標は WGS84 座標参照系を基準とすると仮定します。別の座標参照系を基準とする座標を使用してプロットすると、座標がずれて表示される可能性があります。

バージョン履歴

R2018b で導入