地理座標軸とチャートのベースマップへのアクセス
MathWorks® では、地理座標軸およびチャートで使用するために、いくつかのベースマップが提供されています。ベースマップは、2 トーン表示、カラー地形表示、高ズームレベル表示などのさまざまなマップ オプションを備えています。6 つのベースマップは、Natural Earth を使用して作成されたタイル表示のデータ セットです。5 つのベースマップは、Esri® によってホストされる高ズームレベルのマップです。ベースマップ オプションの詳細については、geobasemap
を参照してください。
地理座標軸またはチャートにベースマップを指定するには、次のいずれかを行うことができます。
関数
geobasemap
を使用する。GeographicAxes
またはGeographicBubbleChart
オブジェクトのBasemap
プロパティを設定する。
Mapping Toolbox™ 関数 addToolbarMapButton
(Mapping Toolbox) を使用して、座標軸ツール バーにベースマップ ピッカーを追加することもできます。
MATLAB® には 1 つのベースマップがインストールされており、これは 'darkwater'
という 2 トーン マップです。このベースマップの使用にインターネット アクセスは必要ありません。既定のベースマップ 'streets-light'
を含めて、他のベースマップの使用にはインターネット アクセスが必要です。
インターネット経由でベースマップにアクセスできない場合は、プロキシ サーバー設定を確認します。プロキシ サーバー設定の指定の詳細については、プロキシ サーバー設定に対する MATLAB Web 基本設定の使用を参照してください。
信頼性の高いインターネットへのアクセスがない場合、またはマップの応答性向上が求められる場合は、'darkwater'
ベースマップを使用してプロットするか、選択したベースマップをローカル システムにダウンロードできます。
地理プロットでの "darkwater"
の表示
geoplot
や geoscatter
などの関数を使ってプロットする際に "darkwater"
ベースマップを表示するには、geobasemap
を呼び出します。
lat1 = [33.448 29.424 32.716 32.777 37.338]; lon1 = [-112.074 -98.494 -117.161 -96.797 -121.886]; geoscatter(lat1,lon1,"*") geobasemap darkwater
あるいは、地理座標軸のセットを作成して、名前と値のペア Basemap
を指定することができます。
figure lat2 = [40.713 34.052 41.878 29.760 39.952]; lon2 = [-74.006 -118.244 -87.630 -95.370 -75.165]; geoaxes("Basemap","darkwater") geoscatter(lat2,lon2,"*")
また、MATLAB セッション中に、geoplot
、geoscatter
、および geodensityplot
で作成されたすべてのプロットの既定のベースマップを変更することもできます。
set(groot,"defaultGeoaxesBasemap","darkwater")
地理バブル チャートでの "darkwater"
の表示
地理バブル チャートに "darkwater"
を表示するには、名前と値の引数 Basemap
を使用して geobubble
を呼び出します。
tsunamis = readtable("tsunamis.xlsx"); geobubble(tsunamis,"Latitude","Longitude","Basemap","darkwater")
あるいは、geobasemap
を使用してベースマップを指定することができます。
counties = readtable("counties.xlsx"); geobubble(counties,"Latitude","Longitude") geobasemap darkwater
ベースマップのダウンロード
アドオン エクスプローラーを使用してベースマップをローカル システムにダウンロードします。Esri の提供する 5 つの高ズームレベルのベースマップは、ダウンロードできません。
MATLAB [ホーム] タブの [環境] セクションで、[アドオン]、[アドオンの入手] をクリックします。
アドオン エクスプローラーで [MathWorks オプション機能] セクションまでスクロールし、[すべて表示] をクリックして、ベースマップ パッケージを探します。また、(次の表に示される) 名前でベースマップ アドオンを検索するか、または [タイプでフィルター] の [オプション機能] をクリックすることもできます。
ダウンロードするベースマップ データ パッケージを選択します。
ベースマップの名前 ベースマップ データ パッケージ名 'bluegreen'
MATLAB Basemap Data - bluegreen 'grayland'
MATLAB Basemap Data - grayland 'colorterrain'
MATLAB Basemap Data - colorterrain 'grayterrain'
MATLAB Basemap Data - grayterrain 'landcover'
MATLAB Basemap Data - landcover
ベースマップのキャッシュ動作
ベースマップにインターネット経由でアクセスする際、MATLAB ではベースマップ タイルを一時的にキャッシュすることでパフォーマンスを向上させます。このキャッシュ動作により、マップ内でパンやズームを行っても、プログラムはそれぞれのタイルを 1 回ダウンロードするだけで済みます。インターネットへの接続が失われても、マップ タイルがローカルに保存されているため、既に表示したマップの各部は引き続き表示できます。
インターネットに接続していない状態で、以前に表示したことがないマップの一部を表示しようとした場合、それら領域のタイルはキャッシュ内にありません。Natural Earth を使用して作成されたベースマップの場合、プログラムは欠落しているタイルを 'darkwater'
ベースマップからのタイルに置き換えます。
Esri で提供される高ズームレベルのベースマップの場合、プログラムは限られた数のタイルをキャッシュし、キャッシュされたタイルは一定時間の後に期限切れとなります。キャッシュされていない高ズームレベルのベースマップの領域を表示しようとすると、空白のマップ タイルが表示されます。地理チャートは、これらの欠落したタイルに対し 'darkwater'
からのタイルを使用しません。
参考
関数
geobubble
|geoaxes
|geoplot
|geobasemap
|geoscatter
プロパティ
関連するトピック
- 地理バブル チャートの概要
- Use Basemaps in Offline Environments (Mapping Toolbox)