2 次元および 3 次元のイメージを表示する方法の選択

Image Processing Toolbox™ は、2 次元イメージ、イメージ シーケンスのフレーム、3 次元 (ボリューム) イメージの 2 次元スライス、ボリューム イメージの 3 次元レンダリングを表示するさまざまな関数を提供します。プログラムで関数を使用してイメージを表示したり、アプリを使用して対話的にイメージを表示したりできます。

2 次元イメージの表示

JPEG などの標準ファイル形式でデジタル カメラによってキャプチャされた 2 次元イメージを表示したり、イメージ処理パイプラインから生成されたイメージを表示したりできます。同じ Figure 内に複数の 2 次元イメージを表示することもできます。

imshow などの 2 次元イメージ表示関数は、RGB、グレースケール、およびバイナリのイメージをサポートします。非標準形式には、RAW データ、医療用 DICOM イメージ、ハイ ダイナミック レンジ (HDR) イメージ、ハイパースペクトル イメージなどがあります。非標準形式の 2 次元イメージの場合は、選択する表示方法に応じて、データを標準形式に変換することが必要な場合があります。

使用する状況	方法	サンプル表示
単一の 2 次元イメージを表示したい。	小さなイメージの基本的な表示には、imshow 関数を使用します。この関数は、MATLAB® グラフィックス関数を使用して表示軸をカスタマイズできるようにします。 MATLAB Online™ でイメージを表示する場合、または 12 メガピクセル スマートフォンや DSLR カメラ イメージなどの大きなイメージを表示する場合は、imageshow の使用を検討してください (R2024b 以降)。この関数は、高速なパフォーマンス、レンダリング品質の向上、滑らかなパンおよびズーム操作を実現するように設計されています。 イメージを Figure ウィンドウに表示を参照してください。
単一の 2 次元イメージを表示し、いくつかの一般的なイメージ処理タスクを対話的に実行したい。	イメージ ビューアー アプリを使用します。 イメージ ビューアー アプリ入門を参照してください。
複数の 2 次元イメージを並べて表示したい。たとえば、元のイメージとそのイメージの処理済みバージョンを比較したい場合があります。	関数 montage を使用します。 複数イメージの表示を参照してください。
2 つの 2 次元イメージを重ねて表示したい。たとえば、フォールスカラーまたはアルファ ブレンディングを使用して 2 つのイメージの位置関係をチェックしたいとします。	関数 imshowpair を使用します。 複数イメージの表示を参照してください。
イメージ データストアまたはフォルダー内のイメージのサムネイルを表示したい。	イメージ ブラウザー アプリを使用します。 フォルダーまたはデータストア内のイメージ コレクションの表示と編集を参照してください。
次を表示したい。 大きすぎてメモリに収まらない単一の 2 次元イメージ 多重解像度 (マルチレベル) の 2 次元イメージ	イメージを blockedImage オブジェクトとして読み取り、imageshow を使用してイメージを表示します (R2024b 以降)。 R2024b より前の場合、または MATLAB グラフィックス関数を使用してカスタマイズできる座標軸にイメージを表示する場合は、bigimageshow を使用します。
ハイパースペクトル イメージのカラー表現またはフォールスカラー表現を含む、ハイパースペクトル データを表示したい。	ハイパースペクトル ビューアー アプリを使用します (Hyperspectral Imaging Library for Image Processing Toolbox が必要。) Explore Hyperspectral and Multispectral Data in the Hyperspectral Viewerを参照してください。

2 次元スライスおよびフレームの表示

3 次元ボリュームとイメージ シーケンスはどちらも、関連する 2 次元イメージの集合です。3 次元ボリューム内の 2 次元イメージ ("スライス") は、3 番目の空間次元である奥行きに沿って関連付けられます。イメージ シーケンス内の 2 次元イメージ ("フレーム") は、時間などの非空間次元によって関連付けられます。

3 次元ボリュームの個々のスライスまたはイメージ シーケンスのフレームを表示することができます。連続するスライスまたはフレームの変化を確認するには、スライスまたはフレームをモンタージュ内で順番に表示するか、並べて表示します。3 次元ボリュームでは、3 つの直交する空間平面に沿った断面を表示することもできます。

使用する状況	方法	サンプル表示
次を表示したい。 イメージ シーケンスの単一フレーム 3 次元ボリューム イメージの単一スライス	イメージ シーケンスまたは 3 次元ボリューム イメージを表す数値配列にインデックスを付けてから、関数 imshow を使用してインデックス付きのフレームまたはスライスを表示します。 イメージのシーケンスでの演算の実行を参照してください。
次を表示したい。 イメージ シーケンスの隣り合った複数のフレーム 3 次元ボリューム イメージの隣り合った複数の平行スライス	関数 montage を使用します。
3 次元ボリュームのスライスを表示し、選択するスライスをスライダーを使用して対話的に変更したい。	関数 sliceViewer を使用します。
イメージ シーケンスまたは 3 次元ボリュームの連続したスライスをビデオとしてアニメーション化したい。	ビデオ ビューアー アプリを使用します。 ビデオ ビューアーでのイメージ シーケンスの表示を参照してください。
3 次元ボリュームの直交スライスを x、y、z の次元に沿って表示したい。	関数 orthosliceViewer を使用します。各断面の平面を示す黄色のラインをドラッグすることで、スライスを対話的に調整できます。
ボリューム イメージまたはラベル付きボリューム イメージの直交スライスを表示し、表示プロパティを対話的に調整したい。	ボリューム ビューアー アプリを使用します。 ボリューム ビューアー アプリを使用した 3 次元ボリューム データの調査およびボリューム ビューアーを使用した 3 次元ラベル付きボリューム データの調査を参照してください。

3 次元ボリュームの 3 次元レンダリングの表示

3 次元空間に 3 次元ボリューム イメージを表示できます。ボリューム内の特徴の可視性を向上させるために、シーン内でカメラの位置を移動したり、データの透明度を調整したり、レンダリング スタイルを変更したりできます。

使用する状況	方法	サンプル表示
ボリューム イメージまたはラベル付きボリューム イメージを表示し、表示プロパティを対話的に調整したい。	ボリューム ビューアー アプリを使用します。 ボリューム ビューアー アプリを使用した 3 次元ボリューム データの調査およびボリューム ビューアーを使用した 3 次元ラベル付きボリューム データの調査を参照してください。
3 次元レンダリングを使用してボリューム イメージを表示したい。オプションで次を行います。 ピクセル ラベルを含める。 データとオーバーレイのレンダリング スタイルを指定する。 ボリュームを対話的にトリミングするか、3-D ハサミを使用して背景オブジェクトを削除する。	関数 volshow を使用します。関数 viewer3d を使用して、カメラ コントロール、シーンのライティング、およびシーンの色を調整します。 Display Interior Labels by Adjusting Volume Overlay PropertiesおよびDisplay Interior Labels by Clipping Volume Planesを参照してください。
次を表示したい。 大きすぎてメモリに収まらない単一の 3 次元イメージ。 多重解像度 (マルチレベル) の 3 次元イメージ。	イメージを blockedImage オブジェクトとして読み取り、volshow を使用してイメージを表示します。 Display Large 3-D Images Using Blocked Volume Visualizationを参照してください。

参考

トピック

• Display Volume Using Cinematic Rendering
• 異方性があるボクセル間隔の 3 次元イメージ ボリュームのスライスの調査
• さまざまなイメージ タイプの表示
• Choose Approach for Medical Image Visualization (Medical Imaging Toolbox)