協働ロボット (コボット・Cobot)

協働ロボット (コボット)|人間とロボットとの安全で直接的な相互作用の活用

協働ロボット (コボット) とは、従来の安全柵なしで、人間との直接的な相互作用を通して共同作業を行うことができるロボットのことです。協働ロボット (コボット) と人間が直接相互作用することで、以下のことが可能になるメリットがあります。

  • 複雑なタスクの安全な実行
  • 高い生産品質
  • 直感的で使いやすいコボットのティーチング (教示) およびプログラミング

コボット (インテリジェント アシスト デバイス) という概念は、1990 年代半ばに自動車業界の研究プロジェクトや企業から生まれました。その当時、コボットは直接的なインターフェイスを通して、人間による制御下で重量物を動かす動力を提供していました。このシステムにより、コボットの支援機能を安全に使用することができました。長年にわたり、コボットには、以下のようなタスク実行のための開発がなされてきました。

産業用ロボットのトレンド

協働ロボット (コボット) を選ぶ理由

従来の産業オートメーションでは、人間の作業者に危害を加えることなくロボットの機能を確実に発揮させるために、人間との物理的な接触を避ける必要がありました。このようなシステムでは、ロボットは完全に無人の場所やケージの中で運用します。

柔軟性の高いオートメーション

ロボットをケージに入れてしまうと、その能力が制限されてしまいます。現在の市場では、リードタイムの短縮やマス カスタマイゼーションが必要とされています。このような需要により、人とロボットが共同作業を行い、作業者を危険にさらすことのない柔軟で多目的な生産システムへの関心が高まっています。柔軟かつ協調的なオートメーションでは、コボットがエンドユーザーである人間の能力を、強度、精度、データ解析機能の面で補強および強化し、付加価値を提供します。コボットの開発は、以下の目的で行われます。

  • 共存 - 人間の作業者とのワークスペースの共有によるプロセスの最適化
  • 共同作業 - 人間が関与するさまざまなタスクに向けた柔軟性の高い自動化

安全システム

安全柵は、ロボットの幅広い導入を妨げる技術的な障壁となっています。コボットは、コボットとそのワークスペース内のオブジェクトとの間で安全な相互作用を可能にする本質的な安全設計により、安全要件を満たすように設計されています (ISO 規格 10218-1)。コボットは、衝突の危険性がある場合には慣性を低減し、不意の衝撃によるエネルギーを吸収するために、関節トルクセンサーなどの規格に準拠したコンポーネントを搭載しています。さらに、コボット開発者は、カメラ、レーザー、深度センサーなど多岐にわたる外部センサーを採用し、取得したデータを融合することで、人間とロボットの接近やジェスチャーを確実に認識できるようにしています。

自律性に向けた高度なアルゴリズム

少量多品種の実稼働環境での製造において、コボットが持つ大きな可能性を発揮するためには、高度なアルゴリズムが必要です。コボットは、不慣れな状況下でも、明示的な指示なしで作業ができなければなりません。コボットのモーションプランナー アルゴリズムは、既知の環境においてコボットが目標位置に到達できるようにし、衝突回避アルゴリズムは、コボットが移動する場合にセンサーから提供される局所的な知識に基づいて、動的環境における反応動作を実現します。

MATLAB® および Simulink® を使用したロボット マニピュレーター自律移動ロボット (AMR) 用コボット アプリケーションの開発では、次のことが可能です。

  • 物理ベースのマルチドメイン モデリング ツールを使用したコボットシステムの設計および検証
  • カメラ、LiDAR、IMU などのセンサーモデルを使用した、コボットによる環境感知のプロトタイピング
  • MATLAB を使用した Kinova および Universal Robots 製コボットの接続および制御
  • コボット アプリケーション向け逆運動学のソルバー、構成、およびウェイポイントの設計
  • コボットのモーション プランニングとコントローラーの設計、反復作業、および最適化
  • コボット アプリケーション向けシステムロジックのモデル化と自律アルゴリズムの評価
  • コボット コントローラーやオンボード コンピューター (マイコン、産業用 PC、PLC) への展開のための量産向けコードの自動生成
  • 設計要件の妥当性確認、モデルカバレッジ用のテストケースの自動生成、および開発プロセス全体を通した設計品質の向上
  • IEC 61508ISO 26262DO-178 などの業界標準に準拠した認証に必要なレポートおよび作業成果物の生成

参考: ロボティクス向け MATLAB および Simulink, ロボット マニピュレーター向け MATLAB および Simulink, Robotics System Toolbox™, Navigation Toolbox, ROS Toolbox, Lidar Toolbox, Simscape Multibody, ロボット プログラミング