このページの翻訳は最新ではありません。ここをクリックして、英語の最新版を参照してください。
Stateflow.SimulinkBasedState
チャート、ステート、またはボックス内の Simulink ベースのステート
説明
Stateflow.SimulinkBasedState
オブジェクトは、Stateflow® ステート内に Simulink® サブシステムを作成するために使用します。Simulink ベースのステートにより、ハイブリッド動的システム、つまり周期的ダイナミクスと連続時間ダイナミクスの間で切り替わるシステムをモデル化できます。詳細については、ステートとしての Simulink サブシステムを参照してください。
作成
説明
入力引数
parent
— 新しい Simulink ベースのステートの親
Stateflow.Chart
オブジェクト | Stateflow.State
オブジェクト | Stateflow.Box
オブジェクト
新しい Simulink ベースのステートの親。次のいずれかのタイプの Stateflow API オブジェクトとして指定します。
プロパティ
Stateflow API オブジェクトには、Stateflow エディターで設定した値に対応するプロパティがあります。プロパティにアクセスするかプロパティを変更するには、ドット表記を使用します。複数の API オブジェクトの複数のプロパティにアクセスするか、それらを変更するには、関数 get
および関数 set
をそれぞれ使用します。詳細については、Stateflow オブジェクトのプロパティの変更と関数の呼び出しを参照してください。
内容
Name
— Simulink ベースのステートの名前
""
(既定値) | string スカラー | 文字ベクトル
Simulink ベースのステートの名前。string スカラーまたは文字ベクトルとして指定します。
IsExplicitlyCommented
— Simulink ベースのステートをコメントアウトするかどうか
false
または 0 (既定値) | true
または 1
Simulink ベースのステートをコメントアウトするかどうか。数値あるいは logical の 1 (true
) または 0 (false
) として指定します。このプロパティを true
に設定することは、Simulink ベースのステートを右クリックして [コメント アウト] を選択することと等価です。詳細については、Stateflow チャート内のオブジェクトのコメントアウトを参照してください。
IsImplicitlyCommented
— Simulink ベースのステートを暗黙的にコメントアウトするかどうか
true
または 1 | false
または 0
この プロパティ は読み取り専用です。
Simulink ベースのステートを暗黙的にコメントアウトするかどうか。数値あるいは logical の 1 (true
) または 0 (false
) として指定します。Simulink ベースのステートを含むオブジェクトを明示的にコメントアウトすると、そのステートは暗黙的にコメントアウトされます。Simulink ベースのステートが Atomic サブチャートに含まれている場合、明示的にコメント化されたオブジェクトもその Atomic サブチャートに含まれていない限り、このプロパティは false
になります。
IsCommented
— Simulink ベースのステートをコメントアウトするかどうか
true
または 1 | false
または 0
R2023a 以降
この プロパティ は読み取り専用です。
Simulink ベースのステートをコメントアウトするかどうか。数値あるいは logical の 1 (true
) または 0 (false
) として指定します。IsExplicitlyCommented
または IsImplicitlyCommented
が true
の場合、このプロパティは true
になります。
CommentText
— コメント テキスト
""
(既定値) | string スカラー | 文字ベクトル
Simulink ベースのステートに追加するコメント テキスト。string スカラーまたは文字ベクトルとして指定します。このプロパティは、IsExplicitlyCommented
プロパティが true
である場合にのみ適用されます。Stateflow エディターで、Simulink ベースのステート上のコメント バッジ をポイントすると、テキストがツールヒントとして表示されます。
IsExplicitlyCommented
プロパティを false
に設定すると、CommentText
の値は ""
に戻ります。
グラフィカルな外観
Position
— Simulink ベースのステートの位置とサイズ
[0 0 90 60]
(既定値) | [left top width height]
Simulink ベースのステートの位置とサイズ。[left top width height]
形式の 4 要素数値ベクトルとして指定します。
BadIntersection
— Simulink ベースのステートがボックス、ステート、または関数と交差するかどうか
true
または 1 | false
または 0
この プロパティ は読み取り専用です。
Simulink ベースのステートがボックス、ステート、または関数とグラフィカルに交差するかどうか。数値あるいは logical の 1 (true
) または 0 (false
) として指定します。
ContentPreviewEnabled
— Simulink ベースのステートの内容のプレビューを表示するかどうか
true
または 1 (既定値) | false
または 0
Simulink ベースのステートの内容のプレビューを表示するかどうか。数値あるいは logical の 1 (true
) または 0 (false
) として指定します。
ArrowSize
— 入力遷移の矢印のサイズ
8
(既定値) | スカラー
入力遷移の矢印のサイズ。スカラーとして指定します。
FontSize
— Simulink ベースのステートのラベルのフォント サイズ
スカラー
Simulink ベースのステートのラベルのフォント サイズ。スカラーとして指定します。Simulink ベースのステートを含むチャートの StateFont.Size
プロパティが、このプロパティの初期値を設定します。
ステート構造
Type
— 兄弟ステートの構造
'AND'
| 'OR'
この プロパティ は読み取り専用です。
兄弟ステートの構造。'AND'
または 'OR'
として指定します。Simulink ベースのステートは、親であるステートまたはチャートの Decomposition
プロパティからこのプロパティを継承します。
ExecutionOrder
— パラレル (AND) 構造内の実行順序
スカラー
パラレル (AND) 構造内の Simulink ベースのステートの実行順序。整数スカラーとして指定します。このプロパティは、次の両方の条件が満たされている場合にのみ適用されます。
Simulink ベースのステートの
Type
プロパティが"AND"
である。Simulink ベースのステートを含むチャートの
UserSpecifiedStateTransitionExecutionOrder
プロパティがtrue
である。
アクティブ ステートの出力
HasOutputData
— アクティブ ステート データの出力を作成するかどうか
false
または 0 (既定値) | true
または 1
Simulink ベースのステートのアクティブ ステート データの出力端子を作成するかどうか。数値あるいは logical の 1 (true
) または 0 (false
) として指定します。詳細については、アクティブ ステート データによるステート アクティビティの監視を参照してください。
OutputData
— アクティブ ステート データ オブジェクト
Stateflow.Data
オブジェクト
この プロパティ は読み取り専用です。
Simulink ベースのステートのアクティブ ステート データ オブジェクト。Stateflow.Data
オブジェクトとして指定します。このプロパティは、Simulink ベースのステートの HasOutputData
プロパティが true
である場合にのみ適用されます。
OutputPortName
— アクティブ ステート データ オブジェクトの名前
string スカラー | 文字ベクトル
Simulink ベースのステートのアクティブ ステート データ オブジェクトの名前。string スカラーまたは文字ベクトルとして指定します。このプロパティは、Simulink ベースのステートの HasOutputData
プロパティが true
である場合にのみ適用されます。
OutputMonitoringMode
— アクティブ ステートの出力に対する監視モード
"SelfActivity"
アクティブ ステートの出力データに対する監視モード。string スカラーまたは文字ベクトルとして指定します。Simulink ベースのステートの場合、"SelfActivity"
が唯一のオプションです。
信号ログとテスト ポイントの監視
LoggingInfo
— 信号のログのプロパティ
Stateflow.SigLoggingInfo
オブジェクト
Simulink ベースのステートに対する信号のログのプロパティ。次のプロパティをもつ Stateflow.SigLoggingInfo
オブジェクトとして指定します。
DataLogging
— 信号のログを有効にするかどうか。数値あるいは logical の 1 (true
) または 0 (false
) として指定します。DecimateData
— ログ データの量を制限するかどうか。数値あるいは logical の 1 (true
) または 0 (false
) として指定します。Decimation
— 間引き間隔。整数スカラーとして指定します。このプロパティは、DecimateData
プロパティがtrue
である場合にのみ適用されます。LimitDataPoints
— ログに記録するデータ点の数を制限するかどうか。数値あるいは logical の 1 (true
) または 0 (false
) として指定します。MaxPoints
— ログに記録するデータ点の最大数。整数スカラーとして指定します。このプロパティは、LimitDataPoints
プロパティがtrue
である場合にのみ適用されます。NameMode
— 信号名のソース。"SignalName"
または"Custom"
として指定します。LoggingName
— カスタム信号名。string スカラーまたは文字ベクトルとして指定します。このプロパティは、NameMode
プロパティが"Custom"
である場合にのみ適用されます。
信号のログでは、シミュレーション中に Simulink ベースのステートの自己アクティビティが MATLAB® ワークスペースに保存されます。詳細については、ステートとデータのシミュレーション出力のログを参照してください。
例: state.LoggingInfo.DataLogging = true;
TestPoint
— Simulink ベースのステートをテスト ポイントとして設定するかどうか
false
または 0 (既定値) | true
または 1
Simulink ベースのステートをテスト ポイントとして設定するかどうか。数値あるいは logical の 1 (true
) または 0 (false
) として指定します。シミュレーション時にテストポイントをフローティング スコープで監視できます。テスト ポイントの値を MATLAB ワークスペースにログ記録することも可能です。詳細については、Stateflow チャートのテスト ポイントの監視を参照してください。
デバッグ
Debug
— デバッガーのプロパティ
Stateflow.StateDebug
オブジェクト
Simulink ベースのステートに対するデバッガーのプロパティ。次のプロパティをもつ Stateflow.StateDebug
オブジェクトとして指定します。
OnEntry
—On State Entry
ブレークポイントを設定するかどうか。数値あるいは logical の 1 (true
) または 0 (false
) として指定します。OnDuring
—During State
ブレークポイントを設定するかどうか。数値あるいは logical の 1 (true
) または 0 (false
) として指定します。OnExit
—On State Exit
ブレークポイントを設定するかどうか。数値あるいは logical の 1 (true
) または 0 (false
) として指定します。
詳細については、チャートのデバッグのためのブレークポイントの設定を参照してください。
例: simulinkBasedState.Debug.Breakpoints.OnEntry = true;
例: simulinkBasedState.Debug.Breakpoints.OnDuring = true;
例: simulinkBasedState.Debug.Breakpoints.OnExit = true;
階層
Chart
— Simulink ベースのステートを含むチャート
Stateflow.Chart
オブジェクト
この プロパティ は読み取り専用です。
Simulink ベースのステートを含むチャート。Stateflow.Chart
オブジェクトとして指定します。
Subviewer
— Simulink ベースのステートのサブビューアー
Stateflow.Chart
オブジェクト | Stateflow.State
オブジェクト | Stateflow.Box
オブジェクト
この プロパティ は読み取り専用です。
Simulink ベースのステートのサブビューアー。Stateflow.Chart
、Stateflow.State
、Stateflow.Box
のいずれかのオブジェクトとして指定します。サブビューアーは、Simulink ベースのステートをグラフィカルに表示できるチャートまたはサブチャートです。
Machine
— Simulink ベースのステートを含むマシン
Stateflow.Machine
オブジェクト
この プロパティ は読み取り専用です。
Simulink ベースのステートを含むマシン。Stateflow.Machine
オブジェクトとして指定します。
Path
— モデルの階層構造における親の場所
文字ベクトル
この プロパティ は読み取り専用です。
モデルの階層構造における Simulink ベースのステートの親の場所。文字ベクトルとして指定します。
識別
Description
— 説明
""
(既定値) | string スカラー | 文字ベクトル
Simulink ベースのステートの説明。string スカラーまたは文字ベクトルとして指定します。
Document
— ドキュメント リンク
""
(既定値) | string スカラー | 文字ベクトル
Simulink ベースのステートのドキュメント リンク。string スカラーまたは文字ベクトルとして指定します。
Tag
— ユーザー定義のタグ
[]
(既定値) | 任意のデータ型
Simulink ベースのステートのユーザー定義のタグ。任意の型のデータとして指定します。
SSIdNumber
— セッションに依存しない識別子
スカラー
この プロパティ は読み取り専用です。
セッションに依存しない識別子。整数スカラーとして指定します。このプロパティを使用して、Simulink ベースのステートをモデル内の他のオブジェクトと区別します。
Id
— 一意の識別子
スカラー
この プロパティ は読み取り専用です。
一意の識別子。整数スカラーとして指定します。SSIdNumber
とは異なり、このプロパティの値は新しい MATLAB セッションを開始するたびに再割り当てされ、オブジェクトが削除されるとリサイクルされる場合があります。
オブジェクト関数
getParent | オブジェクトの親の特定 |
getReferences | シンボル名への参照の特定 |
renameReferences | シンボル名の変更とそのシンボル名への参照の更新 |
commentedBy | グラフィカル オブジェクトを暗黙的にコメントアウトするオブジェクトの特定 |
getMappingForSymbol | Atomic サブチャート、Atomic ボックス、または Simulink ベースのステート内のシンボルに対するマッピングを取得 |
setMappingForSymbol | Atomic サブチャート、Atomic ボックス、または Simulink ベースのステート内のシンボルに対するマッピングを設定 |
clearMappingForSymbol | Atomic サブチャート、Atomic ボックス、または Simulink ベースのステート内のシンボルに対するマッピングをクリア |
dialog | プロパティ ダイアログ ボックスを開く |
view | 編集環境でオブジェクトを表示 |
highlight | グラフィカル オブジェクトの強調表示 |
fitToView | グラフィカル オブジェクトの拡大表示 |
例
チャートへの Simulink ベースのステートの追加
チャート ch
に Simulink ベースのステートを追加します。名前は A
に設定します。
simulinkBasedState = Stateflow.SimulinkBasedState(ch);
simulinkBasedState.Name = "A";
Simulink ベースのステートでの変数のマッピング
R2023a 以降
Locked
という Simulink ベースのステート内で、出力 we
のマッピングを変更します。
モデル sf_clutch.slx
を開きます。
open_system("sf_clutch.slx")
Simulink ベースのステート Locked の Stateflow.SimulinkBasedState
オブジェクトにアクセスします。
subsystem = find(sfroot,"-isa","Stateflow.SimulinkBasedState", ... Name="Locked");
Simulink ベースのステートの出力 we
のマッピングをチェックします。
getMappingForSymbol(subsystem,"we").Name
ans = 'we'
Simulink ベースのステートの出力 we
をチャートの出力 wv
にマッピングします。
setMappingForSymbol(subsystem,"we","wv") getMappingForSymbol(subsystem,"we").Name
ans = 'wv'
Simulink ベースのステートの出力 we
のマッピングをクリアします。
clearMappingForSymbol(subsystem,"we") getMappingForSymbol(subsystem,"we").Name
ans = 'we'
バージョン履歴
R2017b で導入R2023a: 新しいオブジェクト関数とプロパティ
Stateflow.SimulinkBasedState
オブジェクトに、次の新しいオブジェクト関数とプロパティが追加されました。
オブジェクト関数
setMappingForSymbol
は、Simulink ベースのステートのシンボルをメイン チャート シンボルにマッピングします。オブジェクト関数
clearMappingForSymbol
は、Simulink ベースのステートのシンボルに対するマッピングをクリアします。オブジェクト関数
getMappingForSymbol
は、Simulink ベースのステートのシンボルのマッピング先であるメイン チャート シンボルを返します。オブジェクト関数
getReferences
は、チャートが Simulink ベースのステートの名前を参照している場所を返します。オブジェクト関数
renameReferences
は、Simulink ベースのステートの名前を変更し、チャート内のその Simulink ベースのステートの名前への参照をすべて更新します。オブジェクト関数
commentedBy
は、Simulink ベースのステートをコメントアウトさせる明示的にコメント化されたオブジェクトを特定します。プロパティ
IsCommented
は、Simulink ベースのステートをコメントアウトするかどうかを示します。このプロパティは、オブジェクト関数isCommented
を置き換えるものです。
MATLAB コマンド
次の MATLAB コマンドに対応するリンクがクリックされました。
コマンドを MATLAB コマンド ウィンドウに入力して実行してください。Web ブラウザーは MATLAB コマンドをサポートしていません。
Select a Web Site
Choose a web site to get translated content where available and see local events and offers. Based on your location, we recommend that you select: .
You can also select a web site from the following list:
How to Get Best Site Performance
Select the China site (in Chinese or English) for best site performance. Other MathWorks country sites are not optimized for visits from your location.
Americas
- América Latina (Español)
- Canada (English)
- United States (English)
Europe
- Belgium (English)
- Denmark (English)
- Deutschland (Deutsch)
- España (Español)
- Finland (English)
- France (Français)
- Ireland (English)
- Italia (Italiano)
- Luxembourg (English)
- Netherlands (English)
- Norway (English)
- Österreich (Deutsch)
- Portugal (English)
- Sweden (English)
- Switzerland
- United Kingdom (English)