信号ラベラー アプリの使用
アプリのワークフロー
信号ラベラー アプリを使用した信号のラベル付けの標準的なワークフローは以下のとおりです。
信号ラベラーへのデータのインポート — MATLAB® ワークスペースで利用可能な実信号または複素信号を選択します。アプリは数値配列、MATLAB timetable、
labeledSignalSet
オブジェクトを受け入れます。ファイルからデータを読み取るか、入力としてsignalDatastore
オブジェクトを使用します。Audio Toolbox™ ライセンスがある場合は、Import and Play Audio File Data in Signal Labelerと、audioDatastore
(Audio Toolbox) オブジェクトからのラベル付き信号セットの読み取りができます。信号ラベル定義の作成またはインポート — logical、categorical、numerical、または string の値を使用して、信号属性、領域、または関心点にすばやく一貫して注釈を付けるためのラベルを定義します。MAT ファイルに保存された信号ラベル定義をインポートすることもできます。
対話形式または自動での信号のラベル付け — 対話形式で信号にラベル付けします。信号ピークを自動ラベル付けするか、独自のカスタム ラベル付け関数を使用します。複数の信号に一度にラベル付けするか、アプリの自動ラベル付けモードを使用して、確定する前にラベル付けの結果を検査します。
ラベル付けビューのカスタマイズ — スペクトルとスペクトログラムを使用したラベル付けの支援、ラベル ビューアーの表示/非表示を行います。
Feature Extraction Using Signal Labeler — ラベル付き信号セットのメンバーから時間領域または周波数領域の特徴を抽出し、これらの特徴からラベルを生成します。特徴を MATLAB ワークスペースまたは分類学習器アプリにエクスポートします。
Dashboard — ラベル付けの進行状況を監視し、ラベル値の分布を検証します。
ラベル付き信号セットおよび信号ラベル定義のエクスポート — ラベル付き信号セットをエクスポートし、信号定義を MATLAB ワークスペースまたは MAT ファイルにラベル付けします。
例:信号の関心点と関心領域のラベル付け
2 つの鋭いピークと 1 つの平坦なピークをもつベクトルを定義します。信号ラベラーを使用してピークにラベル付けし、平坦なピークを他のピークとは異なるものとしてマークします。
data = [25 8 15 5 6 10 10 3 1 20 7];
信号ラベラーを開きます。データ ベクトルをインポートします。[ラベラー] タブで、[インポート] をクリックし、[メンバー] リストの From Workspace
を選択します。表示されるダイアログ ボックスで data
信号を選択し、[インポートして閉じる] をクリックします。[ラベル付き信号セット ブラウザー] の信号名の横にあるチェック ボックスを選択して、時間プロットに信号を表示します。
信号のピークにラベル付けします。まず、信号ラベル定義を作成します。[定義の追加] をクリックします。ダイアログ ボックスで、[ラベル名] を Peak
として、[ラベル タイプ] を Point
として、[データ型] を numeric
として指定します。
[ラベルの定義] ブラウザーで強調表示された Peak
定義を使用し、[値の自動処理] ギャラリーで [ピーク ラベラー] を選択します。[自動ラベル付け] をクリックし、Auto-Label All Signals
を選択します。表示されるダイアログ ボックスで [OK] をクリックします。信号ラベラーは 3 つのピークにラベル付けし、それらの位置に注釈を付けます。
Peak
のサブラベルを作成して、3 つの中で 2 番目の平坦なピークに注釈を付けます。[ラベルの定義] ブラウザーで Peak
が選択された状態で、[定義の追加] をクリックして Add sublabel definition
を選択します。[ラベル名] を Flat
、[ラベルのタイプ] を ROI
、[データ型] を logical
として指定します。
平坦なピークの点ラベルを選択します。時間プロットまたはラベル ビューアーの [ラベル付き信号セット ブラウザー] でラベルをクリックして選択できます。ラベルを選択すると、3 つの場所すべてで強調表示されます。[ラベルの定義] ブラウザーで Flat
を選択します。信号のプロット上に影付き領域が表示されます。平坦なピークを囲むまで、領域を移動してサイズを変更します。ラベルを確定するには、ツールストリップの [オプション] セクションの [確定] チェック マークをクリックして、"Enter" を押すか、影付き領域をダブルクリックします。
ラベル付き信号をエクスポートします。[エクスポート] をクリックし、Labeled Signal Set To File
を選択します。ファイル peaks.mat
の名前を指定します。[エクスポート] をクリックします。
作成したラベル付き信号セットを検証します。MATLAB® ワークスペースに peaks.mat
を読み込みます。labeledSignalSet
オブジェクトの名前は ls
になります。データ ソースが最初に作成したベクトルであることを確認します。信号のラベル定義を検証します。
load peaks
src = getSignal(ls,1)'
src = 1×11
25 8 15 5 6 10 10 3 1 20 7
lbl = getLabelDefinitions(ls)
lbl = signalLabelDefinition with properties: Name: "Peak" LabelType: "point" LabelDataType: "numeric" ValidationFunction: [] PointLocationsDataType: "double" DefaultValue: [] Sublabels: [1x1 signalLabelDefinition] Tag: "" Description: "" Use labeledSignalSet to create a labeled signal set.