FPGA ボードのカスタマイズ
機能の説明
HDL Coder™ ソフトウェアと HDL Verifier™ ソフトウェアの両方で、ターンキーまたは FPGA インザループ (FIL) ワークフローで使用できる事前定義された FPGA ボードが使用されています。サポートされているボードの一覧は、HDL ワークフロー アドバイザーまたは FIL ウィザードで確認できます。FPGA Board Manager では、これらのワークフローのいずれかを使用するためのボードを追加できます。ボードを追加するには、ボードの仕様ドキュメンテーションにある関連情報が必要です。
FPGA Board Manager は、カスタム ボード構成を作成するために必要な手順を実行するためのウィザードやダイアログ ボックスにアクセスするためのポータルです。また、次のオプションにアクセスすることもできます。
カスタム ボードのインポート
追加の変更を加えるためのボード定義ファイルのコピー
新しいボードの検証
カスタム ボードの管理
FPGA カスタム ボードの管理は、以下のインターフェイスから行います。
FPGA Board Manager: ボード定義ファイルの追加、インポート、削除などの管理作業のポータル。
New FPGA Board Wizard:このウィザードでは、ボードの仕様ドキュメンテーションから得られた情報を使用してカスタム ボード定義を作成できます。
FPGA Board Editor: ボード情報の表示や編集を行うためのユーザー インターフェイス。
まず最初に、FPGA ボードの要件を確認し、カスタム FPGA ボード定義の作成に記載されている手順に従います。
FPGA ボードの要件
FPGA デバイス
FPGA インザループ (FIL) でサポートされている FPGA デバイス ファミリの最新のリストを表示するには、ボードのカスタマイズでサポートされている FPGA デバイス ファミリ (HDL Verifier)を参照してください。
FPGA 設計ソフトウェア
Altera® Quartus® II または Xilinx® ISE が必要です。必要なソフトウェア バージョンについては、HDL Coder または HDL Verifier の製品ドキュメンテーションを参照してください。
FIL を使用するには、以下の MathWorks® ツールが必要です。
ワークフロー | 必要なツール |
---|---|
FPGA インザループ |
|
一般的なハードウェア要件
FPGA 開発ボードを使用するには、以下の FPGA リソースがあることを確認します。
クロック: FPGA に接続されている外部クロックが必要です。クロックは差動クロックまたはシングルエンド クロックを使用できます。許容されているクロック周波数は 5 MHz ~ 300 MHz です。FIL で使用する場合、クロック周波数に関する要件が追加されます (FPGA インザループのイーサネット接続要件を参照してください)。
リセット: FPGA に接続されている外部リセット信号はオプションです。この信号を使用する場合、FPGA 設計のグローバル リセットとして機能します。
JTAG ダウンロード ケーブル: FPGA プログラミングには、ホスト コンピューターと FPGA ボードを接続する JTAG ダウンロード ケーブルが必要です。FPGA は、Xilinx iMPACT または Altera Quartus II を使用してプログラミング可能でなければなりません。
FPGA インザループのイーサネット接続要件
サポートされているイーサネット PHY デバイス. FPGA ボードでは、イーサネット MAC がFPGA に実装されます。物理メディアを FPGA の MAC (メディア アクセス) レイヤーに接続するには、FPGA ボード上にイーサネット PHY チップが必要です。
メモ
FPGA をプログラミングする場合、HDL Verifier は、ホスト コンピューターに接続されているダウンロード ケーブルは 1 本だけであることを前提としています。また、このケーブルが FPGA プログラミング ソフトウェアで自動的に認識できることを前提としています。実際にはそうでない場合は、FPGA プログラミング ソフトウェアを使用して、正しいオプションで FPGA をプログラムします。
FIL 機能は以下のイーサネット PHY チップでテストされています。他のイーサネット PHY デバイスでは動作しない可能性があります。
イーサネット PHY チップ | テスト |
---|---|
Marvell® Alaska 88E1111 | GMII、RGMII、SGMII、100 Base-T MII インターフェイスの場合 |
National Semiconductor DP83848C | 100 Base-T MII インターフェイスの場合のみ |
イーサネット PHY インターフェイス. イーサネット PHY チップは、次のいずれかのインターフェイスを使用して FPGA に接続されていなければなりません。
インターフェイス | メモ |
---|---|
GMII (Gigabit Media Independent Interface) | このインターフェイスでサポートされている速度は 1000 メガビット/秒のみです。 |
RGMII (Reduced Gigabit Media Independent Interface) | このインターフェイスでサポートされている速度は 1000 メガビット/秒のみです。 |
Serial Gigabit Media Independent Interface (SGMII) | このインターフェイスでサポートされている速度は 1000 メガビット/秒のみです。 |
MII (Media Independent Interface) | このインターフェイスでサポートされている速度は 100 メガビット/秒のみです。 |
メモ
GMII では 1000 メガビット/秒の速度しかサポートされていないため、TXCLK (10/100 メガビットの信号のクロック信号) 信号は必要ありません。
FPGA インザループでは、標準の GMII/RGMII/SGMII/MII インターフェイス信号に加え、イーサネット PHY チップ リセット信号 (ETH_RESET_n) が必要です。このアクティブ Low リセット信号は FPGA による PHY ハードウェア リセットを実行します。これはアクティブ Low です。
RGMII での特殊なタイミングに関する考慮事項. RGMII インターフェイスが使用される場合、FPGA の MAC では、元の RGMII v1.3 規格で定められているように、データは基準クロックの両端に整合しているものとみなされます。この場合、PC ボード設計によりクロック信号のトレース遅延が追加されます。
RGMII v2.0 規格では、PC ボードの遅延が不要となるように、送信機がこの遅延を統合することができます。Marvell Alaska 88E1111 には、内部遅延を RX および TX クロックに追加するための内部レジスタがあります。既定では、内部遅延は追加されません。つまり、MDIO モジュールを使用して Marvell 88E1111 を構成し、内部遅延を追加しなければなりません。MDIO モジュールの詳細については、FIL I/Oを参照してください。
GMII/RGMII/SGMII インターフェイスのクロック周波数に関する特別要件. GMII/RGMII/SGMII インターフェイスが使用されている場合、FPGA では 1000 メガビット/秒の通信を行うために、厳密に 125 MHz のクロックが必要です。このクロックは、クロック モジュールまたは PLL を使用して、ユーザーが入力した外部クロックから派生します。
どのような外部クロック周波数からでも厳密に 125 MHz であるクロック周波数を生成できるというわけではありません。許容されるクロック周波数は FPGA デバイス ファミリによって異なります。推奨されるクロック周波数は、50、100、125 および 200 MHz です。
FPGA インザループの JTAG 接続要件
ベンダー | 必要なハードウェア | 必要なソフトウェア |
---|---|---|
Intel® | USB Blaster I または USB Blaster II ダウンロード ケーブル |
|
Xilinx | Digilent® ダウンロード ケーブル
|
|
FTDI USB-JTAG ケーブル
| 次の D2XX ドライバーをインストールします。
インストール ガイドについては、FTDI Chip の Web サイトの D2XX Drivers を参照してください。 | |
Microchip | JTAG 接続はサポートされていません。 |