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addSpecification

クラス: fxpOptimizationOptions

システムでの既知のデータ型の指定

R2020a 以降

説明

addSpecification(options,Name,Value) は、名前と値のペアを使用してモデル内の既知のデータ型を指定します。それらの既知のパラメーターを指定した後にシステムのデータ型を最適化した場合、指定したブロック パラメーターのデータ型については最適化プロセスで変更されません。指定内容はモデルの評価時と最終モデルに適用されます。範囲の収集時に指定内容は考慮されません。

このメソッドは、システムの一部が常に特定のデータ型になることがわかっている場合に使用できます。たとえば、システムへの入力が 8 ビットのセンサーからである場合などです。

入力引数

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システムに対して既知のデータ型を指定する fxpOptimizationOptions オブジェクト。

例: opt = fxpOptimizationOptions;

名前と値の引数

引数のオプションのペアを Name1=Value1,...,NameN=ValueN として指定します。Name は引数名、Value は対応する値です。名前と値の引数は他の引数の後に表示されなければなりませんが、ペアの順序は重要ではありません。

R2021a より前は、名前と値をそれぞれコンマを使って区切り、Name を引用符で囲みます。

例: addSpecification(opt,'BlockParameter',bp,'Variable',var)

最適化で変更しないブロック パラメーターのデータ型を指定する Simulink.Simulation.BlockParameter オブジェクトの要素または配列。措定する値はブロックの有効なデータ型でなければなりません。

最適化で変更しない変数のデータ型を指定する Simulink.Simulation.Variable オブジェクトの要素または配列。変数 Simulink.Parameter または Simulink.NumericType の値を指定できます。

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この例では、システム内のブロック パラメーターに対して既知のデータ型を指定する方法を示します。

データ型を最適化するシステムを読み込みます。

load_system('ex_auto_gain_controller');

変換するシステムへの入力が常に 8 ビットの整数になることを指定するには、ブロック パラメーターとデータ型を指定する BlockParameter オブジェクトを作成します。

bp = Simulink.Simulation.BlockParameter(...
'ex_auto_gain_controller/input_signal','OutDataTypeStr','int8');

データ型最適化で使用するオプションを fxpOptimizationOptions オブジェクト opt で指定します。システムへの入力のデータ型を指定するには、addSpecification メソッドを使用します。

opt = fxpOptimizationOptions;
addSpecification(opt,'BlockParameter',bp)

showSpecifications メソッドを使用して、fxpOptimizationOptions オブジェクトに追加したすべての指定を確認できます。

showSpecifications(opt)
    Index         Name                      BlockPath                  Value 
    _____    ______________    ____________________________________    ______

      1      OutDataTypeStr    ex_auto_gain_controller/input_signal    'int8'

    varSpecs
    ________

この例では、システム内の変数に対して既知のデータ型を指定する方法を示します。

Simulink.Parameter オブジェクトを作成し、モデル内のパラメーターの値を設定します。

myParam = Simulink.Parameter(2);
myParamCopy = copy(myParam);

パラメーターのコピーを作成し、データ型を目的の既知の値に設定します。

myParamCopy = copy(myParam);
myParamCopy.DataType = 'single';

Simulink.Simulation.Variable オブジェクトを使用して変数を指定します。

var = Simulink.Simulation.Variable('myParam',myParamCopy);

データ型最適化で使用するオプションを fxpOptimizationOptions オブジェクト opt で指定します。変数のデータ型を指定するには、addSpecification メソッドを使用します。

opt = fxpOptimizationOptions();
addSpecification(opt,'Variable',var);

showSpecifications メソッドを使用して、fxpOptimizationOptions オブジェクトに追加したすべての指定を確認できます。

showSpecifications(opt)

バージョン履歴

R2020a で導入

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