このページの内容は最新ではありません。最新版の英語を参照するには、ここをクリックします。
振幅位相変調
振幅位相変調は、周波数が一定である信号の振幅と位相をメッセージで変調する線形ベースバンド変調方式です。同じ周波数の 2 つの搬送波信号の位相が互いに 90°ずれています。これは、直交性または直角位相として知られる状態です。送信信号は、2 つの搬送波信号を加算することによって作成されます。2 つの信号は直交性があるため、受信機でコヒーレントに分離 (復調) できます。
Communications Toolbox™ ソフトウェアには、振幅位相偏移変調 (APSK)、デジタル ビデオ放送システム APSK (DVBS-APSK)、および MIL-188-QAM をモデル化するための、変調/復調関数および変調/復調ブロックが含まれています。
関数 | System object | ブロック |
---|---|---|
なし | M-APSK Modulator Baseband, M-APSK Demodulator Baseband DVBS-APSK Modulator Baseband, DVBS-APSK Demodulator Baseband MIL-188 QAM Modulator Baseband, MIL-188 QAM Demodulator Baseband |
APSK
純粋な M-APSK コンスタレーションは、それぞれが一定の間隔の PSK 点をもつ NC 個の同心円状のリングまたは等高線で構成されます。M-APSK コンスタレーション セットは次のようになります。
ここで、
変調次数は、l = 1, 2, ... , NC とするすべての Ml の和と等しくなります。
NC は同心円状のリングの数です。NC ≥ 2。
Ml は l 番目のリングのコンスタレーション点の数です。
Rl は l 番目のリングの半径です。
ϕl は l 番目のリングの位相オフセットです。
DVBS APSK
デジタル ビデオ放送 (DVB) 規格では、S2[1]、S2X[2]、および SH[3] 規格固有の振幅位相偏移変調 (APSK) 変調が規定されています。
DVB-S2 規格では、QPSK 変調、連接畳み込みチャネル符号化、およびリード・ソロモン チャネル符号化について規定されています。現在、この規格は、テレビ放送やデータ放送のサービスを提供する世界各地のほとんどの衛星事業者によって使用されています。
DVB-S2X 規格に基づくシステムは、非常に低い搬送波対雑音比および搬送波対干渉波比 (最小 SNR -10 dB) で運用することができ、航空機 (ビジネス ジェット)、船舶、民間機のインターネット アクセス、高周波数帯域または熱帯地域での VSAT 端末、ジャーナリストやその他のプロフェッショナル向けの小型ポータブル端末などの市場で利用されています。さらに、S2X システムは、非常に大容量かつ高効率な伝送モードを提供し、搬送波対雑音比や搬送波対干渉波比が非常に高い条件下での業務用通信で利用されています。
DVB-SH 規格は、衛星サービスやハンドヘルド デバイス向けに、3 GHz 未満の周波数を使用する効率の高い伝送システムを提供し、受信しきい値やモバイル衛星チャネル劣化要因への耐性の面で優れています。
MIL-STD-188-110
MIL-STD-188-110 は、データ信号および音声信号両方のシリアル PSK モードを使用した HF 通信のための、米国国防総省の規格です。
この規格では、戦術および長距離通信のための物理レイヤーの変調スキームが指定されています。この規格により指定されている変調スキームは、QAM と APSK の混合です。変調スキームの詳細については、MIL-STD-188-110B および C[5] を参照してください。
参照
[1] ETSI Standard EN 302 307 V1.4.1: Digital Video Broadcasting (DVB); Second generation framing structure, channel coding and modulation systems for Broadcasting, Interactive Services, News Gathering and other broadband satellite applications (DVB-S2), European Telecommunications Standards Institute, Valbonne, France, 2005-03.
[2] ETSI Standard EN 302 307-2 V1.1.1: Digital Video Broadcasting (DVB); Second generation framing structure, channel coding and modulation systems for Broadcasting, Interactive Services, News Gathering and other broadband satellite applications (DVB-S2X), European Telecommunications Standards Institute, Valbonne, France, 2015-02.
[3] ETSI Standard EN 302 583 V1.1.1: Digital Video Broadcasting (DVB); Framing structure, channel coding and modulation for Satellite Services to Handheld devices (SH), European Telecommunications Standards Institute, Valbonne, France, 2008-03.
[4] Sebesta, J. “Efficient Method for APSK Demodulation.” Selected Topics on Applied Mathematics, Circuits, Systems, and Signals (P. Pardalos, N. Mastorakis, V. Mladenov, and Z. Bojkovic, eds.). Vouliagmeni, Athens, Greece: WSEAS Press, 2009.
[5] MIL-STD-188-110B & C: "Interoperability and Performance Standards for Data Modems." Department of Defense Interface Standard, USA.
参考
関数
オブジェクト
ブロック
- Raised Cosine Transmit Filter | Raised Cosine Receive Filter | M-APSK Modulator Baseband | M-APSK Demodulator Baseband | DVBS-APSK Modulator Baseband | DVBS-APSK Demodulator Baseband | MIL-188 QAM Modulator Baseband | MIL-188 QAM Demodulator Baseband