MATLAB と Simulink は、ハードウェア上で無線設計を実装およびテストするのに役立ちます。アルゴリズムからプロトタイピング、さらには製品実装まで、設計の詳細を指定することができます。その後、OTA テストで設計の精度を継続的に検証します。

MATLAB と Simulink を使用すると、次のことが可能になります。

  • コマンドライン関数または Wireless Waveform Generator アプリを使用してテスト波形を生成する
  • RF 機器とソフトウェア無線 (SDR) に接続して無線で波形を送信または取得し、取得した信号を解析する
  • Wireless Testbench による高速データ送信と取得を使用して、リファレンス アプリケーションをリアルタイムで実行する
  • FPGA、SoC、および ASIC 実装用に可読性に優れ論理合成可能な HDL コードを自動的に生成して、HDL Verifier とのコシミュレーションで検証する
  • 論理合成可能な IP ブロックを使用して、5G、LTE、WLAN、DVB-S2、およびその他のマルチスタンダードのアプリケーションを実装する

ハードウェア設計とテストを使用する理由

LTE Toolbox を使用した波形生成と、SDR を使用した波形の OTA 送信を表したブロック線図。

SDR を使用したアルゴリズムのテスト

送信機と受信機のアルゴリズムと波形を SDR に接続します。MATLAB および Simulink との間でライブの I/Q データを転送します。EVM、ACLR、BER などのメトリクスを計算して、エンドツーエンドの設計を解析します。

OTA テスト用に MATLAB に接続している RF 機器。

RF 機器を使用したテスト

Keysight™、Rohde & Schwarz、Tektronix®、NI™ などの RF 機器に MATLAB の波形とアルゴリズムを接続して、ライブテストと測定を実行します。

無線設計プロトタイプの実装に使用されている FPGA ボード。

FPGA および ASIC 実装

FPGA プロトタイプ ハードウェアをターゲット化およびデバッグします。ライブの OTA 信号でプロトタイピングし、同じモデルを量産展開に再利用します。5G、LTE、およびその他の無線規格用に HDL に最適化された IP ブロックを使用して、実装を高速化します。

ハードウェア対応のセル スキャン アルゴリズムを表した Simulink ブロック。

ハードウェア設計の検証

ハードウェアに実装された設計を検証します。同じ波形を使用して、ハードウェアに実装されたゴールデン リファレンス アルゴリズムとサンプル ストリームを稼働させます。その後、結果を直接比較します。