ホワイトペーパー

トップダウン手法の連携

プロセスの早い段階で複数のスキルセットを結びつける

無線規格および無線インフラの発展に伴い、新しいシステムやハードウェアを、短期間で開発しなければならなくなりました。責任を分担し、仕様書に頼る従来のワークフローでは、新しい製品をスケジュールどおりに納品するために必要な多分野の連携を実現することができません。

まとめ

  • 複数分野の専門家による連携が可能
  • システムレベルの動作をシミュレーションして、コストのかかる問題を早期に検出し、排除
  • 広範なアーキテクチャの探索による品質向上

モデルベースデザインの詳細

  • FPGA、ASIC、および SoC 開発向けモデルベースデザインの採用
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VHDL/Verilog の専門知識が不要な FPGA プロトタイピング

MATLAB および Simulink から直接 FPGA プロトタイプ ハードウェアをターゲット化およびデバッグ

FPGA またはソフトウェア無線 (SDR) ハードウェア プラットフォーム上で無線通信アルゴリズムのプロトタイピングを行うと、現実的な操作条件でのパフォーマンスを早期に把握し、量産開発に向けてプロジェクトを進める際に重要な実証のチェックポイントとなることがよくあります。従来のプロトタイピング ワークフローは、少人数のハードウェア設計エンジニアにとって大きな負担になっていましたが、MATLAB® および Simulink® の使用により、通信エンジニアや デジタル信号処理エンジニアが自ら FPGAを利用した プロトタイプの作成とデバッグを行うことができるようになります。このアプローチは、より迅速なトライ&エラーを可能にし、より少ない時間と労力で動作するプロトタイプを完成させることができます。

システムレベルのアルゴリズムをモデル化しシミュレーションを行った後、実際にプロトタイプのハードウェア要素を段階的に追加することができます。MATLAB および Simulink をプロトタイプのトランシーバーに接続して、無線通信による入出力を使用したシミュレーションを開始します。プロトタイプデバイスに展開する場合でも、フィールド試験前の分析とデバッグのために MATLAB と Simulink に接続したままにしておくことができます。Communications Toolbox™ Support Package for Xilinx® Zynq®-Based Radio を使用するか、カスタムボード用に自分でこの機能を構築することで、すぐに使用を始めることができます。

FPGA ハードウェアをターゲット化する近道はありませんが、ガイダンスや自動化により実現可能性が高まります。Fixed-Point Designer™ は、量子化プロセスを自動化し、効率と精度のバランスを取るのに役立ちます。HDL Coder ワークフロー・アドバイザーは、ターゲティングに向けた設計準備の支援から FPGA 実装に至るまでのプロセスを管理します。

プロトタイピングでは、設計の誤作動や想定したレベルに達しないパフォーマンスの原因となる干渉など、予期せぬ実際の影響を取り込みます。MATLAB と Simulink を使用して、デバイスを直接接続したり、無線波形をキャプチャしてシミュレーションに使用したりすることで、これらの問題を分析し、デバッグを行うことができます。

 H D L Verifier で生成された I P をプログラミングファイルに組み込むことで,F P G A のエンジニアがハードウェアテストから信号を取得して MATLAB で表示したり,MATLAB でレジスタやメモリへの書き込みや読み出しを行う方法を説明した図

まとめ

  • トライ&エラーでより迅速に動作するプロトタイプを完成
  • デジタルハードウェアでプロトタイプ性能を向上
  • MATLAB および Simulink を使用して分析およびデバッグ

デモ版または無料評価版のリクエスト

  • 今後のプロジェクトで、FPGA ベースの開発キットでのプロトタイピングに HDL Coder をお試しください。
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ハードウェア実証済みの IP

規格ベースのアルゴリズムのハードウェア実装を設定可能にすることで、プロジェクトのスケジュールを短縮

無線通信は、規格信号プロトコル、変調/復調スキーム、および誤り訂正符号化に強く依存することで、システムとデバイスの相互運用性を確保しています。ほとんどの場合、この標準機能はアプリケーションを区別するものではありませんが、それでも FPGA や ASIC に統合する必要があります。実証済みの知的財産 (IP) を使用することで、エンジニアは時間と労力を節約し、独自の機能の開発と実装に集中することができます。

MATLABの動作モデルを含むブロックの出力を、そのモデルのハードウェア実装からの出力と比較する方法を描写

まとめ

  • 実証済みの IP を使用することで、ハードウェアの設計、検証の時間と労力を削減
  • ハードウェア エンジニアリングの リソースを独自機能の開発に集約
  • 抽象度の高い無線設計 IP からのコードの検証、調整、および生成

IP の詳細

  • Wireless HDL Toolbox でリファレンス アプリケーションと IP ブロックを調べます。
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ハードウェア設計および検証に向けたコード生成

ハードウェア アーキテクチャの探索とシミュレーションを行い、プロジェクト固有の RTL および検証コンポーネントを自動的に生成

仕様書に頼って機能上の意図を伝達することは見落としや仮定によるリスクがあり、変更への対応が困難になります。トップダウン手法のワークフローでは、ハードウェア実装アーキテクチャを含む高抽象度のアルゴリズムを改良し、より多くのオプションを簡単に探索し、高いレベルの検証を行うことが可能です。そこから直接コードとモデルを生成し、量産ハードウェアの設計と検証を開始することができます。

アルゴリズムとハードウェアのエンジニアによる連携

ハードウェア エンジニアは、通信エンジニアや デジタル信号処理 エンジニアとビジュアル環境で連携し、並列処理、タイミング、および固定小数点量子化を使用してアルゴリズムを適用し、十分に正確な結果を出しながら効率的にハードウェアへのマッピングを行うことができます。その結果、下流の設計および検証用のコードを生成可能な、分かりやすいシミュレーション モデルが完成しました。

ターゲットに依存しない HDL コード生成

アルゴリズムから固定小数点ハードウェア アーキテクチャへの継続的な改良を行った後、可読性に優れ論理合成が可能な VHDL® または Verilog® RTL を自動的に生成することができます。プロジェクトの要件やターゲットデバイスに合わせて RTL をカスタマイズし、変化に俊敏に適応します。

SystemVerilog 検証コンポーネントの生成

MATLAB または Simulink のアルゴリズムやテストから SystemVerilog の DPI や UVM の検証コンポーネントを生成することで、アルゴリズムとハードウェア開発の連携を開始することができます。検証モデルの自動生成により、デジタルアルゴリズムの変更をアナログ実装でのシミュレーション用に迅速に更新することができ、またその逆も可能です。

「設計プロセスの早い段階でシステムのパフォーマンスを評価することで、チーム間のコミュニケーションの向上、開発期間の短縮、およびリスクの低減を実現しました。」

Hitachi

まとめ

  • 幅広いハードウェア アーキテクチャ オプションの探索により品質を向上
  • 変化にすばやく適応し、新しい要件に合わせたコードを再生成
  • モデルを生成して検証環境の構築をスピードアップ

コード生成の詳細

  • MathWorks の業界の専門家とつながり、今すぐ開始する方法を確認します。