Wireless HDL Toolbox は、5G、LTE、WLAN、衛星 (DVB-S2、GPS、CCSDS)、およびカスタムの OFDM をベースとした無線通信アプリケーションを開発するための、検証済みかつハードウェア対応の Simulink ブロックおよびサブシステムを提供します。このツールボックスには、無線規格に対応したリファレンス アプリケーションおよび IP ブロックが含まれています。
リファレンス アプリケーションは変更して独自の設計に統合することが可能です。ツールボックスにより提供されるアルゴリズムの HDL 実装は、効率的なリソースの使用とパフォーマンスを実現できるように、FPGA、ASIC、および SoC デバイスでのプロトタイピングまたは量産展開向けに最適化されています。
ツールボックスにより提供されるアルゴリズムは、可読性に優れた、論理合成が可能な VHDL® および Verilog® コードを生成します (HDL Coder を使用)。FPGA インザループ コシミュレーションを使用して、FPGA ハードウェア上で、生成された HDL コードを Simulink から検証できます。また、SystemVerilog DPI コンポーネントを生成して、HDL 環境内の無線アプリケーションを検証することもできます (HDL Verifier を使用)。OTA (over-the-air) テスト向けに、送信機モデルおよび受信機モデルを無線デバイスに接続することができます (Communications Toolbox および SoC Blockset ハードウェア サポート パッケージを使用)。
衛星通信
FPGA または ASIC 実装に対応した DVB-S2、CCSDS、および GPS ベースの衛星通信システムを設計します。DVB-S2 受信機などのサブシステム IP を統合したり、HDL 向けに最適化された IP ブロックを使用して独自の IP を開発したりできます。
ドキュメンテーション | 例
WLAN
FPGA または ASIC ハードウェアに対応した無線 LAN 通信システムを開発します。WLAN 受信機または時間および周波数同期サブシステムから始めるか、あるいは IP ブロックを使用してカスタム機能を作成します。
ドキュメンテーション | 例
カスタム通信
ハードウェアで実証済みの基本ブロック IP を使用して、カスタム通信システムを開発します。デジタル プリディストーター (DPD) や汎用の低密度パリティチェック (LDPC) 符号化器および復号化器などの設計例を使用して、すぐに始めることができます。
ドキュメンテーション | 例
検証
ハードウェア対応モデルのシミュレーションを実行しながら、その結果を MATLAB のリファレンス アルゴリズムと比較します。HDL Verifier により、生成された HDL を使用したコシミュレーションや、RTL 検証用のモデルの生成を行います。
ドキュメンテーション | 例
FPGA、ASIC、および SoC への展開
HDL Coder を使用して、アプリケーションを FPGA ベースのソフトウェア無線 (SDR) プラットフォームに展開し、ライブの OTA 信号を使用してプロトタイプを作成します。同じアプリケーション モデルを量産展開に再利用します。
ドキュメンテーション | 例
製品リソース:
「5G New Radio セルサーチおよびマスター情報ブロックリカバリが組み込まれた MathWorks の作業例から開始して、お客様の要件に合わせて設計を変更しました。これにより作業が簡略化され、時間を大幅に節約できました」