大手通信企業の無線通信エンジニアは、開発期間短縮のため最新の MATLAB を使用しています。 無線通信システム設計において各工程で異なるツールを使用すると、問題発見が遅れ、設計全体が長期化してしまいます。MATLAB & Simulink 製品を使用すると、アルゴリズム開発からシミュレーション、ハードウェア実装にいたる設計環境が統一され、スムーズに設計を進めることができます。 以下の方法で、設計フローを効率化します。

  • シミュレーションと実信号を使用してアルゴリズムの妥当性を検証
  • デジタル、アナログ、RF、アンテナを組み込んだモデルによりシステム動作の検討と最適化
  • 実装前に設計上の問題を解決
  • テストハーネスを使用してテストと検証を効率化
  • プロトタイピングと実装のために HDL または C コードを自動生成
  • 作成したモデルを現行のプロジェクトにかぎらず次期プロジェクトでも再利用

ある企業の事例では、設計の手戻りが減り、最初の試行で不具合のない FPGA 実装を作成できたことで、開発期間全体が30%、機能検証期間が85%短縮できたと報告されています。

MATLAB を使用した無線通信システム設計の詳細:

MATLABで次世代の無線設計が変わる

開発期間の30%短縮を可能にするワークフローや機能について実践的なガイドでわかりやすく解説しています。


5G (第5世代移動通信) の先端技術開発

5G (第5世代移動通信) 開発には、高いデータレート、低遅延、大規模な接続性とカバレッジが必要とされており、そのためにはベースバンド通信や RF (高周波) システム、ハードウェア設計など多岐にわたる設計アプローチが不可欠です。MATLAB と Simulink を以下の方法で使用することにより、新しい無線通信技術開発を迅速に行い、その技術が実現可能であることを証明できます。

  • シミュレーション、テスト、解析を行うための、アルゴリズムのライブラリ、参照モデルおよび測定ツール。変調方式、Massive MIMO アンテナ設計およびミリ波送信などが含まれます。
  • ビームフォーミングと空間信号処理アルゴリズムを開発・評価するための柔軟なアレーアンテナ設計ツール。
  • 市販のソフトウェア無線 (SDR) プラットフォームまたはカスタム FPGA ハードウェアを使用して、現実的なシナリオにより評価するための新しいアルゴリズムのラピッドプロトタイピングとテスト。

MATLAB と Simulink を使用すると、システム性能を最適化して、ハードウェア実装の前に問題を解決できます。検証済みのモデルがハードウェアプロトタイプのゴールデンリファレンスとなり、実際に機能する概念実証を提供するまでの手順や工数を削減します。

ハードウェア テストベッドを利用した 5G (第5世代移動通信) 無線通信システム開発の高速化


LTE (第4世代移動通信) および無線LANのシミュレーションとテスト

MATLAB を使用すると、規格に準拠した物理層 (PHY) 開発の高速化、リファレンスモデルによる検証コンフォーマンステスト、およびテスト波形の生成・解析が可能です。カスタム設計と独自波形を簡単に生成でき、シミュレーションと実信号を評価するためのテストベンチを自動生成できます。

MATLAB を使用した LTE (第4世代移動通信) および無線 LAN 開発:

  • LTE、LTE-Advanced、802.11 a/b/g/n/j/p/ac のシミュレーション、信号生成および設計検証
  • ソフトウェア無線 (SDR) ハードウェアと RF (高周波) 測定器を使用した実波形の送受信
  • MIMO システム用のキャリア アグリゲーション、ビームフォーミングおよびアレーアンテナのモデル化
  • 信号解析およびコントロールパラメーターの回復

LTE (第4世代移動通信) のシミュレーションとテストを高速化する方法


RF (高周波) 特性とアレーアンテナのモデル化

デジタル技術を用いて制御された RF (高周波) フロントエンドおよびアレーアンテナは、現在と未来の無線通信システムにとって欠かせない技術です。MATLAB と Simulink を使用すると、ベースバンドアルゴリズム、アナログ/ミックスドシグナル要素、アレーアンテナと合わせて、 RF トランシーバーのモデル化とシミュレーションが可能です。これにより RF (高周波) またはアンテナの設計者ではない方も、さまざまなシナリオを迅速に検討して、信号チェーン全体のパフォーマンスを最適化することができます。

  • 測定した RF 特性を用いた RF アーキテクチャのモデル化と解析 (これにより RF フロントエンドを無線通信システムの一部として効率的に統合)
  • 一般の回路シミュレーションより高速な RF トランシーバーのシミュレーションによる迅速な設計・評価
  • DPD や AGC などのパワーアンプの性能劣化や干渉低減を実現するアルゴリズム開発
  • RF フロントエンド設計における、アンテナとアレーアンテナの影響のシミュレーション
  • デジタルおよびハイブリッドのビームフォーミング方式のモデル化とシミュレーション
Design and simulate RF systems with RF Blockset™.
Antenna Toolbox™ を使用してアンテナ素子とアンテナ アレイを設計、解析、可視化します。

MATLAB と Antenna Toolbox を使用したアンテナとアレーアンテナの設計


ソフトウェア無線機 (SDR) または RF 測定器を連携した実信号テスト

MATLAB と Simulink を無線ハードウェアに接続し、無線通信の実信号テストが可能です。作業場所がどこであっても、ソフトウェア無線機 (SDR)、シグナルジェネレーター/アナライザーを使用し、LTE、無線 LAN およびカスタム波形の送受信を行うことができます。

MATLAB と Simulink を使用した実信号テスト:

  • 市販のソフトウェア無線機 (SDR) または RF 測定器を使用し、規格に準拠した波形とカスタム波形の送受信
  • 実信号による設計の検証
  • MATLAB と Simulink のスコープと測定ツールによるキャプチャした信号の解析

サポートされているハードウェア:

  • Avnet PicoZed™ SDR
  • Xilinx Zynq SDR および FPGA SDR
  • Ettus Research USRP
  • RTL-SDR
  • Keysight™、Rohde and Schwarz、Anritsu、Tektronix などの RF シグナル ジェネレーターおよびアナライザー
MATLAB と Simulink をさまざまなハードウェアに接続し、無線通信設計の実信号テストを行います。

MATLAB と RTL-SDR で実信号をデコード


ソフトウェア無線 (SDR) 設計におけるプロトタイピングと実装

MATLAB と Simulink で作成したアルゴリズムのモデルを使用して、HDL コードと C コードを自動生成できます。これにより、手作業では時間がかかる上に間違いも多くなる実装の負荷を大きく低減することができます。ハードウェアプロトタイプが高速化して、市販のソフトウェア無線 (SDR) プラットフォームや FPGA、SoC、ASIC ターゲットへの実装が促進されます。

検証済みのアルゴリズム IP とフルチップの機能検証のためにケイデンス、メンター・グラフィックス、およびシノプシスの HDL シミュレーター、および SystemVerilog シミュレーターと連携できるテストベンチを、エクスポートできます。

MATLAB と Simulink を使用したプロトタイピングと実装:

  • アルゴリズムの固定小数点およびタイミングアキュレートなハードウェアモデルの設計とシミュレーション
  • ターゲットに依存しない HDL コードと C コード、またはターゲットに最適化した HDL コードと C コードの自動生成
  • 市販またはカスタムの SDR、SoC および FPGA 開発ボードでのアルゴリズム設計のプロトタイプ
  • ケイデンス、メンター・グラフィックスおよびシノプシス社製の HDL シミュレーターによる FPGA-in-the-Loop テストまたはコシミュレーションを使用したアルゴリズム設計の検証
  • ASIC 検証のための SystemVerilog モデルの自動生成
MATLAB と Simulink をソフトウェア無線機 (SDR) に接続して、無線アルゴリズム設計のプロトタイピングと検証を行います。

MATLAB と Simulink を使用してソフトウェア無線 (SDR) をはじめよう