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Analog Filter Design

アナログ フィルターの設計と実装

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ライブラリ:
DSP System Toolbox / Filtering / Filter Designs

説明

Analog Filter Design ブロックは、バタワース、チェビシェフ I 型、チェビシェフ II 型、楕円またはベッセル フィルターをハイパス、ローパス、バンドパスまたはバンドストップの構成で設計、実装します。

フィルターの設計と帯域構成は、ダイアログ ボックスの Design method ドロップダウン リストと Filter type ドロップダウン リストから選択できます。設計法と帯域構成の組み合わせごとに、適切な 2 次パラメーターのセットが表示されます。詳細については、設計と帯域の組み合わせ表を参照してください。

Analog Filter Design ブロックは状態空間形式のフィルター表現を使用し、Simulink^® Continuous ライブラリの State-Space (Simulink) ブロックを使用してフィルターを適用します。すべての設計法は Signal Processing Toolbox™ 関数を使用してフィルターを設計します。

Analog Filter Design ブロックは、Signal Processing Toolbox ソフトウェアのフィルター設計機能の上に構築されます。

メモ

Analog Filter Design ブロックは Simulink 離散ソルバーと併用できません。このソルバーは、[モデル コンフィギュレーション パラメーター] ダイアログ ボックスの [ソルバー] ペインにおいて、[ソルバー] リストを [離散 (連続状態なし)] に設定すると有効になります。代わりに、ode4 など連続ソルバーのいずれかを選択します。

例

Butterworth フィルターを使用した Simulink での入力のフィルター処理

この例では、Analog Filter Designブロックの使用方法を示します。

Simulink モデルを開きます。

model = "ex_analog_filter_design";
open_system(model);

Analog Filter Design ブロックは、フィルター処理された入力をスカラーとして返します。モデルを実行します。

sim(model);

拡張例

シグマデルタ A/D 変換

この例では、シグマデルタ アルゴリズムを実装して、アナログからデジタルへの変換をモデル化する方法を示します。

• スクリプトを開く

端子

入力

Port_1 — 入力信号

スカラー

フィルター処理する入力信号。サンプルベース、連続時間、実数のスカラー値として指定します。

データ型: double

出力

Port_1 — 出力信号

スカラー

フィルター処理された信号。double の実数スカラー値として返されます。

データ型: double

パラメーター

設計法 — フィルターの設計

バタワース (既定値) | チェビシェフ I | チェビシェフ II | 楕円 | ベッセル

フィルターの設計法は次のとおりです。

• バタワース — バタワース フィルターの振幅応答は、通過帯域で可能な限り平坦となり、全般的に単調です。バタワース設計はツールボックスの関数 butter を使用。

• チェビシェフ I — チェビシェフ I フィルターの振幅応答は、通過帯域では等リップルで、阻止帯域では単調です。チェビシェフ I 設計はツールボックスの関数 cheby1 を使用します。

• チェビシェフ II — チェビシェフ II フィルターの振幅応答は、通過帯域では単調で、阻止帯域では等リップルになります。チェビシェフ II 設計はツールボックスの関数 cheby2 を使用します。

• 楕円 — 楕円フィルターの振幅応答は、通過帯域と阻止帯域の両方で等リップルになります。楕円設計はツールボックスの関数 ellip を使用。

• ベッセル — ベッセル フィルターの振幅応答は、通過帯域で可能な限り平坦となり、全般的に単調です。フィルターには最大フラットの線形位相応答をもちます。ベッセル設計は関数 besself を使用。

調整可能: Yes

フィルター タイプ — フィルター タイプ

ローパス (既定値) | ハイパス | バンドパス | バンドストップ

設計するフィルターのタイプは次のとおりです。

• ローパス

• ハイパス

• バンドパス

• バンドストップ

調整可能: Yes

フィルター次数 — フィルター次数

8 (既定値) | スカラー値

Filter type が以下に設定されている場合のフィルターの次数です。

• ローパス

• ハイパス

[フィルター タイプ] が以下の場合は、最終フィルターの次数は [フィルター次数] の値の "2 倍" となります。

• バンドパス

• バンドストップ

.

通過帯域エッジ周波数 (rad/s) — 通過帯域エッジ周波数

30 (既定値) | スカラー値

通過帯域エッジ周波数 (rad/s 単位)。

調整可能: Yes

依存関係

このパラメーターが表示されるのは、次の場合に限ります。Design method が以下に設定されている。

• バタワース

• チェビシェフ I

• 楕円

• ベッセル

かつ Filter type が以下に設定されている。

• ローパス

• ハイパス

低域側通過帯域エッジ周波数 (rad/s) — 低域側通過帯域エッジ周波数

30 (既定値) | スカラー値

低域側通過帯域エッジ周波数。rad/s 単位で指定します。

調整可能: Yes

依存関係

このパラメーターが表示されるのは、次の場合に限ります。Design method が以下に設定されている。

• バタワース

• チェビシェフ I

• 楕円

• ベッセル

かつ Filter type が以下に設定されている。

• バンドパス

• バンドストップ

高域側通過帯域エッジ周波数 (rad/s) — 高域側通過帯域エッジ周波数 (rad/s)

80 (既定値) | スカラー値

高域側通過帯域エッジ周波数。rad/s 単位で指定します。

調整可能: Yes

依存関係

このパラメーターが表示されるのは、次の場合に限ります。Design method が以下に設定されている。

• バタワース

• チェビシェフ I

• 楕円

• ベッセル

かつ Filter type が以下に設定されている。

• バンドパス

• バンドストップ

阻止帯域エッジ周波数 (rad/s) — 阻止帯域エッジ周波数

30 (既定値) | スカラー値

阻止帯域エッジ周波数。rad/s 単位で指定します。

調整可能: Yes

依存関係

このパラメーターが表示されるのは、次の場合に限ります。Design method が以下に設定されている。

• チェビシェフ II

かつ Filter type が以下に設定されている。

• ローパス

• ハイパス

低域側阻止帯域エッジ周波数 (rad/s) — Lower stopband edge frequency

30 (既定値) | スカラー値

低域側阻止帯域エッジ周波数 (rad/s 単位)。

調整可能: Yes

依存関係

このパラメーターが表示されるのは、次の場合に限ります。Design method が以下に設定されている。

• チェビシェフ II

かつ Filter type が以下に設定されている。

• バンドパス

• バンドストップ

高域側阻止帯域エッジ周波数 (rad/s) — 高域側阻止帯域エッジ周波数

80 (既定値) | スカラー値

高域側阻止帯域エッジ周波数。rad/s 単位で指定します。

調整可能: Yes

依存関係

このパラメーターが表示されるのは、次の場合に限ります。Design method が以下に設定されている。

• チェビシェフ II

かつ Filter type が以下に設定されている。

• バンドパス

• バンドストップ

通過帯域リップル (dB 単位) — 通過帯域リップル

2 (既定値) | スカラー値

通過帯域リップル。dB 単位で指定します。

調整可能: Yes

依存関係

このパラメーターが表示されるのは、次の場合に限ります。Design method が以下に設定されている。

• チェビシェフ I

• 楕円

阻止帯域の減衰量 (dB 単位) — 阻止帯域の減衰量

40 (既定値) | スカラー値

阻止帯域の減衰量 (dB 単位)。

調整可能: Yes

依存関係

このパラメーターが表示されるのは、次の場合に限ります。Design method が以下に設定されている。

• チェビシェフ II

• 楕円

ブロックの特性

データ型	double
直達	なし
多次元信号	なし
可変サイズの信号	なし
ゼロクロッシング検出	なし

詳細

設計と帯域の組み合わせ表

次の表は、各設計と帯域の組み合わせで利用できるパラメーターの一覧です。ローパスとハイパスの帯域構成では、これらのパラメーターに次が含まれます。

• 通過帯域エッジ周波数 Ω_p

• 阻止帯域エッジ周波数 Ω_s

• 通過帯域リップル R_p

• 阻止帯域の減衰量 R_s

バンドパスとバンドストップの構成では、パラメーターに次が含まれます。

• 低域側と高域側の通過帯域エッジ周波数 Ω_p1 と Ω_p2

• 低域側と高域側の阻止帯域エッジ周波数 Ω_s1 と Ω_s2

• 通過帯域リップル R_p

• 阻止帯域の減衰量 R_s

周波数値の単位は rad/s、リップル値と減衰値の単位は dB です。

フィルターの設計タイプ	ローパス	ハイパス	バンドパス	バンドストップ
Butterworth	次数、Ωp	次数、Ωp	次数、Ωp1、Ωp2	次数、Ωp1、Ωp2
Chebyshev Type I	次数、Ωp、Rp	次数、Ωp、Rp	次数、Ωp1、Ωp2、Rp	次数、Ωp1、Ωp2、Rp
Chebyshev Type II	次数、Ωs、Rs	次数、Ωs、Rs	次数、Ωs1、Ωs2、Rs	次数、Ωs1、Ωs2、Rs
Elliptic	次数、Ωp、Rp、Rs	次数、Ωp、Rp、Rs	次数、Ωp1、Ωp2、Rp、Rs	次数、Ωp1、Ωp2、Rp、Rs
Bessel	次数、Ωp	次数、Ωp	次数、Ωp1、Ωp2	次数、Ωp1、Ωp2

参照

[1] Antoniou, A. Digital Filters: Analysis, Design, and Applications. 2nd ed. New York, NY: McGraw-Hill, 1993.

拡張機能

C/C++ コード生成

Simulink® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。

このブロックは量産コード生成には推奨しません。

コード生成をサポートする等価な離散ブロックにこの連続ブロックをマッピングするには、モデルの離散化 (Simulink)の使用を検討してください。モデルの離散化にアクセスするには、[アプリ] タブの、[アプリ] で、[制御システム]、[モデルの離散化] をクリックします。

バージョン履歴

R2006a より前に導入

参考

関数

• besself | butter | cheby1 | cheby2 | ellip

ブロック

• Digital Filter Design

トピック

• フィルターの設計
• フィルター解析