ドループ制御とは?
ドループ制御は、電力網における同期発電機やインバーターベースの電源を制御する技術です。複数の発電ユニットを並列に接続し、電力定格に応じて負荷を分散できます。ドループ制御では、電力網内の各発電ユニットに周波数と電圧の “ドループ” 値が割り当てられます。このドループ値は、電力需要の変動を考慮し、周波数と電圧をノミナル値からどれだけ逸脱させるかを表しています。
その代表的なものが、従来型のドループ制御です。従来型のドループ制御では、周波数と電圧は、それぞれ有効電力と無効電力に対して線形に変化します。たとえば、周波数ドループ率が 1% のコンバーターの場合、有効電力が 1.0 pu 単位で変化すると、周波数が 0.01 pu 逸脱するということです。逆ドループ制御は、低電圧のマイクログリッドで有用な代替技術です。
Simulink®、Simulink Control Design™、および Simscape Electrical™ を使用して以下を行うことにより、ドループ制御設計を加速できます。
- Simulink を使用してコントローラーを開発する。
- Simscape Electrical を使用して、グリッド プラント モデルを作成する。
- PID 調整器アプリを使用して、d 軸と q 軸の電圧トラッキングのために PI コントローラーを調整する。
- コントローラーと電力網の閉ループのシミュレーションを実行し、システム性能の妥当性を確認する。
- Simulink Coder、Embedded Coder®、および HDL Coder™ を使用して、コントローラーをハードウェアに展開する C、C++、または HDL コードを生成する。
製品使用例および使い方
ソフトウェア リファレンス
参考: 電動化向け Simulink, グリッド・タイ・インバーター, Simulink を使用した電力変換制御設計の高速化