カスタム単位データベースの取り扱い
Simulink® モデルでは、単位データベースから単位を指定します。単位データベースは、次の単位系の単位で構成されます。
SI
— 国際単位系SI (extended)
— 国際単位系 (拡張)English
— 英語単位系CGS
— センチメートル・グラム・秒単位系
既定の設定では、Simulink は Allowed Units にリストされている単位と単位系のみをサポートします。システム全体のレベルで他の単位系から追加の単位を導入し、それらの新しい単位を Allowed Units にリストされている単位と同様に使用するには、次の関数を使用して新しい単位データベースを作成し、読み込みます。
createCustomDBFromExcel
— カスタム単位データベースの定義が含まれる Excel® スプレッドシートからカスタム単位データベース ファイルを作成します。サポートされているすべてのプラットフォームで、関数createCustomDBFromExcel
は.xls
ファイルおよび.xlsx
ファイルをサポートします。rehashUnitDBs
— MATLAB® パスで単位データベース ファイルを再ハッシュすることにより、カスタム単位データベースを読み込みます。
カスタム単位スプレッドシート形式
スプレッドシートには任意の順序で以下の列が含まれていなければなりません。
name —
@
、*
、/
、^
、(,)
、+
、\
、"
、'
、{
、}
、[
、]
、<
、>
、&
、-
、::
および空白を除く任意のグラフィカル Unicode 文字を使用した単位名。symbol —
@
、*
、/
、^
、(,)
、+
、\
、"
、'
、{
、}
、[
、]
、<
、>
、&
、-
、::
および空白を除く任意のグラフィカル Unicode 文字を使用した単位の記号。asciiSymbol — ASCII での単位の記号。
displayName — LaTeX 形式でモデルに表示される単位の名前。
definitionExpression — 7 つの基本 SI 単位など、事前定義された単位に関する単位の定義。
conversionFactor — 単位とその定義間の変換係数。
conversionOffset — 単位とその定義間の変換オフセット。
physicalQuantity — 有効な物理量。
showunitslist
でテーブル「Physical Quantities」を参照してください。provenance — オプションの列。コンマで区切った来歴のリスト。
スプレッドシートを開発する際は以下のガイドラインに従います。
入力スプレッドシートに複数のワークシートが含まれる場合、接頭辞
unit
、physicalQuantity
、またはprovenance
を使用してワークシートに名前を付けなければなりません。1 つのワークシートに接頭辞の複数のインスタンスがある場合、関数はすべてのワークシートを使用してデータベースを作成します。
unit
— 単位の作成physicalQuantity
— 物理量の作成provenance
— 来歴の作成
オプションで、入力スプレッドシートの別のワークシートで物理量を定義できます。物理量を定義するワークシートには以下の列が任意の順序で含まれます。
name —
@
、*
、/
、^
、(,)
、+
、\
、"
、'
、{
、}
、[
、]
、<
、>
、&
、-
、::
および空白を除く任意のグラフィカル Unicode 文字を使用した物理量名。definitionExpression — 事前定義された物理量に関する物理量の定義。
provenance — オプション。コンマで区切った物理量来歴のリスト。
オプションで、入力スプレッドシートの別のワークシートに来歴を定義することもできます。来歴を定義するワークシートには以下の列が任意の順序で含まれます。
identifier — 来歴の識別子
title — 来歴のタイトル
subTitle — 来歴のサブタイトル
organization — 来歴の組織
fullName — 来歴の完全名
urlList — 来歴の URL リンクのリスト
edition — 来歴のエディション
year — 来歴の年
Excel スプレッドシートでのカスタム単位の定義
最初に、カスタム単位スプレッドシート形式のガイドラインに従って Excel スプレッドシートを作成します。次のように、1 行あたり 1 つの単位定義を使用します。
このスプレッドシートを unitsDB.xlsx
などのファイルに保存します。その後、データベースを作成してそれを読み込むことができます。
カスタム単位データベースの作成と読み込み
この例では、カスタム単位データベースを作成してから、それを読み込む方法を説明します。
この例に含まれるスプレッドシートを使用してデータベースを作成します。
createCustomDBFromExcel('unitsDB.xlsx')
関数は unitsDB.slunitdb.mldatx
を現在のフォルダーに作成します。
新しい単位データベースをメモリに読み込みます。
rehashUnitDBs
新しいデータベースが読み込まれたことを確認するには、slex_customunits
モデルを開き、任意の出力端子にカスタム単位を適用します。
slex_customunits