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saveas

特定のファイル形式への Figure の保存

説明

saveas(fig,filename) は、fig で指定された Figure または Simulink® ブロック線図をファイル filename に保存します。ファイル名は、たとえば 'myplot.jpg' のように、ファイル拡張子を含む文字ベクトルまたは string として指定します。ファイル拡張子はファイル形式を定義します。拡張子を指定しない場合、saveas は Figure を FIG ファイルに保存します。現在の Figure を保存するには、figgcf を指定します。

saveas(fig,filename,formattype) は、formattype で指定されたファイル形式でファイルを作成します。たとえば 'myplot' のように、ファイル名で拡張子を指定しない場合、ファイル名には指定された形式に対応する標準の拡張子が自動的に追加されます。ファイル拡張子を指定する場合、この拡張子をファイル形式に一致させる必要はありません。saveas は形式に formattype を使用しますが、指定された拡張子が付いた名前でファイルを保存します。したがって、ファイル拡張子が実際に使用されるファイル形式と一致しないこともあります。

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棒グラフを作成して PNG ファイルとして保存します。

x = [2 4 7 2 4 5 2 5 1 4];
bar(x);
saveas(gcf,'Barchart.png')

棒グラフを作成して EPS ファイルとして保存します。カラーで保存するには 'epsc' ドライバーを指定します。

x = [2 4 7 2 4 5 2 5 1 4];
bar(x);
saveas(gcf,'Barchart','epsc')

saveas は、棒グラフを Barchart.eps として保存します。

'sldemo_tank' という名前の Simulink ブロック線図を JPEG ファイルとして保存します。get_param を使用して線図のハンドルを取得します。このコードを実行するには Simulink がインストールされていなければなりません。

openExample('sldemo_tank')
fig = get_param('sldemo_tank','Handle');
saveas(fig,'MySimulinkDiagram.jpg');

入力引数

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保存する Figure。figure オブジェクトまたは Simulink ブロック線図として指定します。座標軸などの他のタイプのグラフィックス オブジェクトを指定すると、saveas はそのオブジェクトの親 Figure を保存します。

例: saveas(gcf,'MyFigure.png')

Simulink ブロック線図を保存するには、get_param を使用してブロック線図のハンドルを取得します。たとえば、'sldemo_tank' という名前のブロック線図を保存します。

openExample('sldemo_tank')
saveas(get_param('sldemo_tank','Handle'),'MySimulinkDiagram.png');

ファイル名。文字ベクトルまたは string として指定します。ファイル拡張子の指定はオプションです。

例: 'Bar Chart'

例: 'Bar Chart.png'

ファイル拡張子を指定した場合、saveas はこれに関連付けられた形式を使用します。ファイル拡張子に加えて formattype 入力引数も指定した場合、saveas はファイル形式として formattype を使用しますが、指定されたファイル名でファイルを保存します。したがって、ファイル拡張子が実際に使用されるファイル形式と一致しないこともあります。

ファイル形式に対応する任意の拡張子を指定できます。次の表に、一般的なファイル拡張子を示します。

拡張子使用される形式
.fig

MATLAB® FIG ファイル (Simulink ブロック線図では無効)

.m

MATLAB FIG ファイルおよび Figure を開く MATLAB コード (Simulink ブロック線図では無効)

.jpg

JPEG イメージ

.png

Portable Network Graphics

.eps

EPS レベル 3 モノクロ

.pdf

Portable Document Format

.tif

TIFF イメージ、圧縮データ

データ型: char | string

ファイル形式。次のオプションのいずれかとして指定します。

  • 'fig' — Figure を MATLAB Figure ファイルとして .fig 拡張子を付けて保存します。.fig 拡張子で保存された Figure を開くには、関数 openfig を使用します。この形式は Simulink ブロック線図では無効です。

  • 'm' または 'mfig' — Figure を MATLAB Figure ファイルとして保存し、さらにこの Figure を開く MATLAB ファイルを作成します。Figure を開くには、MATLAB ファイルを実行します。このオプションは、Simulink ブロック線図では無効です。

  • イメージ ファイル形式 — 形式をイメージ ファイル形式の表にあるイメージ オプションのいずれかに指定します。

  • ベクトル グラフィックス ファイル形式 — 形式をベクトル グラフィックス形式の表にあるベクトル グラフィックス オプションのいずれかに指定します。

イメージ ファイル

イメージには Figure のピクセル ベースの表現が含まれています。生成されるファイルのサイズは、使用する Figure と形式およびシステムの解像度によって異なります。イメージは、グラフィックスを表示する Web ブラウザーや他のアプリケーションで広く使用されています。ただし、透明度をサポートしていないか、あるいはスケーリングが適切に処理されません。また、他のグラフィックス アプリケーションでラインやテキストなど個々のグラフィックス オブジェクトを変更することはできません。

イメージ ファイル形式

オプション形式既定のファイル拡張子
'jpeg'JPEG 24 ビット.jpg
'png'PNG 24 ビット.png
'tiff'TIFF 24 ビット (圧縮).tif
'tiffn'TIFF 24 ビット (圧縮なし).tif
'meta'拡張メタファイル (Windows のみ).emf

ベクトル グラフィックス ファイル

ベクトル グラフィックス ファイルには、Figure を再描画するコマンドが保存されています。このタイプの形式はスケーリングに適していますが、大きなファイルが作成されることがあります。場合によっては、ベクトル グラフィックスには漂遊線などのビジュアル アーティファクトが含まれることがあります。一部のアプリケーションではベクトル グラフィックス形式の高度な編集がサポートされていますが、アプリケーションによっては、グラフィックスのサイズ変更以外の編集作業はサポートされていません。ベスト プラクティスとして、Figure が MATLAB 内にある間にすべての必要な変更を行ってください。

通常、saveas は、サイズ変更時のスケーリングに適したベクトル グラフィックス ファイルを生成します。一部の複雑な Figure の場合、代わりに埋め込みイメージがファイルに含まれることがあります。これらのイメージはスケーリングに適さず、他のアプリケーションで編集可能な範囲が制限される可能性があります。

すべての内容がベクトル グラフィックスである Figure をエクスポートするには、exportgraphics 関数を使用し、名前と値の引数 ContentType"vector" として指定します。

ベクトル グラフィックス形式

オプション形式既定のファイル拡張子
'pdf'フル ページ Portable Document Format (PDF) カラー.pdf
'eps'Encapsulated PostScript® (EPS) レベル 3 モノクロ.eps
'epsc'Encapsulated PostScript (EPS) レベル 3 カラー.eps
'eps2'Encapsulated PostScript (EPS) レベル 2 モノクロ.eps
'epsc2'Encapsulated PostScript (EPS) レベル 2 カラー.eps
'meta'拡張メタファイル (Windows® のみ).emf
'svg'SVG (Scalable Vector Graphics).svg

メモ

PDF 形式のみが、Figure の PaperOrientation プロパティと、PaperPosition プロパティの left 要素および bottom 要素を使用します。その他の形式ではこれらの値が無視されます。

ヒント

  • Figure の保存時にサイズや解像度を指定するには、代わりに関数 print を使用してください。

  • 関数 saveas[ファイル] メニューの [名前を付けて保存] ダイアログ ボックスで得られる結果は異なります。[名前を付けて保存] ダイアログ ボックスでは、画面の解像度およびサイズに一致するイメージが作成されます。関数 saveas は 150 DPI の解像度を使用し、Figure の PaperPosition プロパティと PaperPositionMode プロパティを使ってイメージのサイズを決定します。

  • 保存および印刷された Figure の詳細は、画面に表示される Figure と異なる場合があります。画面の表示とより一貫性のある出力を生成するには、他のアプリケーションで使用するための Figure のエクスポートを参照してください。

代替機能

任意の座標軸、Figure、Figure の子となることができるチャート、タイル表示チャート レイアウト、またはパネルなどのコンテナーの内容を保存するには、exportgraphics 関数を使用します。この関数は、以下を行う場合に関数 saveas の優れた代替関数となります。

  • アプリまたは MATLAB Online™ に表示されるグラフィックスを保存

  • 内容の周りの空白を最小化

  • PDF フラグメントを組み込み可能なフォントと共に保存

  • Figure 内の内容のサブセットを保存

  • Figure のプロパティを変更する必要なく背景色を制御

バージョン履歴

R2006a より前に導入

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