特定のサイズ、解像度または背景色で Figure を保存
プロットを出版物、スライド プレゼンテーションなどのドキュメントに含める目的で保存するには、関数 exportgraphics
を使用します。この関数を使用すると、ドキュメントに適したサイズ、解像度および背景色でプロットを保存できます。保存されたコンテンツは、座標軸周囲の余白が最小限になるよう厳密にトリミングされます。すべての UI コンポーネントと、パネルなどの隣接するコンテナーは、保存されるコンテンツから除外されます。
解像度の指定
Figure を特定の解像度でイメージとして保存するには、名前と値のペアの引数 'Resolution'
を指定して関数 exportgraphics
を呼び出します。イメージは既定で 150 ドット/インチ (DPI) で保存されます。
たとえば、棒グラフを作成して、現在の Figure を取得します。次に、この Figure を 300 DPI の PNG ファイルとして保存します。
bar([1 11 7 8 2 2 9 3 6]) f = gcf; exportgraphics(f,'barchart.png','Resolution',300)
あるいは、関数 exportgraphics
の最初の引数として Figure ではなく座標軸を指定することもできます。
ax = gca; exportgraphics(ax,'barchartaxes.png','Resolution',300)
サイズの指定
関数 exportgraphics
は、画面上の表示と同じ幅および高さでコンテンツを取得します。幅と高さを変更する場合は、Figure に表示されるコンテンツのサイズを調整します。これを行う 1 つの方法は、タイル表示チャートで、パディングせずに目的のサイズでプロットを作成するものです。次に、レイアウトを関数 exportgraphics
に渡します。
たとえば、棒グラフを 3 x 3 インチの正方形のイメージとして保存するには、まず 1 x 1 のタイル表示チャート レイアウト t
を作成し、名前と値のペアの引数 'Padding'
を 'tight'
に設定します。
t = tiledlayout(1,1,'Padding','tight');
R2021a より前: 'Padding'
を 'none'
に設定します。
t
の Units
プロパティをインチに設定します。次に、t
の OuterPosition
プロパティを [0.25 0.25 3 3]
に設定します。ベクトルの最初の 2 つの数値により、レイアウトが Figure の左端と下端から 0.25
インチの位置に配置されます。最後の 2 つの数値により、レイアウトの幅と高さが 3 インチに設定されます。
t.Units = 'inches';
t.OuterPosition = [0.25 0.25 3 3];
次に、関数 nexttile
を呼び出して axes オブジェクトを作成します。その後、座標軸に棒グラフを作成します。
nexttile; bar([1 11 7 8 2 2 9 3 6])
t
を関数 exportgraphics
に渡し、レイアウトを 300 DPI の JPEG ファイルとして保存します。結果のイメージは約 3 インチの正方形です。
exportgraphics(t,'bar3x3.jpg','Resolution',300)
サイズを変更する別の方法として、コンテンツをベクトル グラフィックス ファイルとして保存する方法があります。次に、このコンテンツのサイズをドキュメント内で変更します。コンテンツをベクトル グラフィックス ファイルとして保存するには、関数 exportgraphics
を呼び出し、名前と値のペアの引数 'ContentType'
を 'vector'
に設定します。たとえば、棒グラフを作成し、その Figure をベクトル グラフィックスの含まれる PDF ファイルとして保存します。すべての埋め込み可能なフォントがこの PDF に含まれます。
bar([1 11 7 8 2 2 9 3 6]) f = gcf; exportgraphics(f,'barscalable.pdf','ContentType','vector')
背景色の指定
関数 exportgraphics
は既定で、白の背景を使用してコンテンツを保存します。名前と値のペアの引数 BackgroundColor
を設定することで、別の背景を指定できます。以下のいずれかの値をとります。
'current'
— 座標軸の親コンテナー (Figure、パネルなど) の色を使用します。'none'
— ファイル形式とContentType
の値に応じて、背景色を透明または白に設定します。透明 —
ContentType='vector'
であるファイルの場合白 — イメージ ファイル、つまり
ContentType='image'
の場合
カスタム色。RGB 3 成分 (
[1 0 0]
など)、16 進数カラー コード (#FF0000
など)、または色名 ('red'
など) として指定します。
たとえば、棒グラフを作成し、その Figure を透明な背景をもつ PDF ファイルとして保存します。
bar([1 11 7 8 2 2 9 3 6]) f = gcf; exportgraphics(f,'bartransparent.pdf','ContentType','vector',... 'BackgroundColor','none')
軸の範囲と目盛り値の保持
フォントのサイズやファイルの解像度によっては、関数 exportgraphics
が異なる軸の範囲または目盛り値を使用して、コンテンツを保存することがあります。軸の範囲と目盛り値を変更されないようにするには、座標軸の目盛り値モードおよび範囲モードのプロパティを 'manual'
に設定します。たとえば、直交座標軸にプロットする場合は、x 軸、y 軸および z 軸の目盛り値モードと範囲モードのプロパティを設定します。
bar([1 10 7 8 2 2 9 3 6]) ax = gca; ax.XTickMode = 'manual'; ax.YTickMode = 'manual'; ax.ZTickMode = 'manual'; ax.XLimMode = 'manual'; ax.YLimMode = 'manual'; ax.ZLimMode = 'manual'; exportgraphics(ax,'barticks.png')
極座標プロットの場合は、極座標軸の RTickMode
、ThetaTickMode
、RLimMode
、ThetaLimMode
の各プロパティを 'manual'
に設定します。