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fimath
固定小数点の算術設定を指定
説明
F = fimath
は fimath
オブジェクトを fimath
の既定のプロパティ設定で作成します。
F = fimath(
は 1 つ以上の名前と値のペアの引数を使用して Name,Value
)fimath
オブジェクトのプロパティを指定します。コンストラクターで指定されないプロパティについては、いずれも既定値が使用されます。
例
この例では、既定のプロパティ設定で fimath
オブジェクトを作成する方法を示します。
F = fimath
F = RoundingMethod: Nearest OverflowAction: Saturate ProductMode: FullPrecision SumMode: FullPrecision
fimath
オブジェクトのプロパティは、名前と値のペアを使用したオブジェクトの作成時に設定します。たとえば、オーバーフロー アクションを飽和に、丸め手法を最も近い偶数方向の丸めに設定します。
F = fimath('OverflowAction','Saturate','RoundingMethod','Convergent')
F = RoundingMethod: Convergent OverflowAction: Saturate ProductMode: FullPrecision SumMode: FullPrecision
名前と値の引数
オプションの引数のペアを Name1=Value1,...,NameN=ValueN
として指定します。ここで、Name
は引数名で、Value
は対応する値です。名前と値の引数は他の引数の後に指定しなければなりませんが、ペアの順序は重要ではありません。
R2021a より前では、コンマを使用して名前と値をそれぞれ区切り、Name
を引用符で囲みます。
例: F = fimath('OverflowAction','Saturate','RoundingMethod','Floor')
両方のオペランドが加算前に加算データ型にキャストされるかどうか。数値または logical の 1
(true
) または 0
(false
) として指定します。
メモ
SumMode
が FullPrecision
に設定されていると、このプロパティは非表示になります。
例: F = fimath('CastBeforeSum',true)
データ型: single
| double
| int8
| int16
| int32
| int64
| uint8
| uint16
| uint32
| uint64
| logical
乗算データ型の最大許容語長。正の整数として指定します。
例: F = fimath('MaxProductWordLength',16)
データ型: single
| double
| int8
| int16
| int32
| int64
| uint8
| uint16
| uint32
| uint64
加算データ型の最大許容語長。正の整数として指定します。
例: F = fimath('MaxSumWordLength',16)
データ型: single
| double
| int8
| int16
| int32
| int64
| uint8
| uint16
| uint32
| uint64
オーバーフロー時のアクション。次の値のいずれかとして指定します。
'Saturate'
– オーバーフロー時に固定小数点の範囲の最大値または最小値に飽和します。'Wrap'
— オーバーフロー時にラップします。このモードは、2 の補数オーバーフローとも呼ばれます。
例: F = fimath('OverflowAction','Wrap')
データ型: char
乗算データ型のバイアス。浮動小数点数として指定します。
例: F = fimath('ProductBias',1)
データ型: single
| double
| int8
| int16
| int32
| int64
| uint8
| uint16
| uint32
| uint64
乗算データ型の固定小数点の指数。非ゼロの整数として指定します。
メモ
ProductFractionLength
は、ProductFixedExponent
の負の値です。1 つのプロパティを変更すると、他のプロパティも変更されます。
例: F = fimath('ProductFixedExponent',-20)
データ型: single
| double
| int8
| int16
| int32
| int64
| uint8
| uint16
| uint32
| uint64
乗算データ型の小数部の長さ (ビット単位)。非ゼロの整数として指定します。
メモ
ProductFractionLength
は、ProductFixedExponent
の負の値です。1 つのプロパティを変更すると、他のプロパティも変更されます。
例: F = fimath('ProductFractionLength',20)
データ型: single
| double
| int8
| int16
| int32
| int64
| uint8
| uint16
| uint32
| uint64
乗算データ型の決定方法。次の値のいずれかとして指定します。
'FullPrecision'
– 結果の完全精度を維持します。'KeepLSB'
– 最下位ビットを維持します。乗算の語長を指定します。小数部の長さは積の最下位ビットを維持するように設定されます。'KeepMSB'
– 最上位ビットを維持します。乗算の語長を指定します。小数部の長さは積の最上位ビットを維持するように設定されます。'SpecifyPrecision'
– 語長と小数部の長さまたは乗算の傾きとバイアスを指定します。
例: F = fimath('ProductMode','KeepLSB')
データ型: char
乗算データ型の傾き。有限の正の浮動小数点数として指定します。
メモ
これらのプロパティの 1 つを変更すると、他のプロパティに影響を与えます。
例: F = fimath('ProductSlope',9.3132e-10)
データ型: single
| double
| int8
| int16
| int32
| int64
| uint8
| uint16
| uint32
| uint64
乗算データ型の傾き調整係数。1 以上 2 未満の浮動小数点数として指定します。
メモ
これらのプロパティの 1 つを変更すると、他のプロパティに影響を与えます。
例: F = fimath('ProductSlopeAdjustmentFactor',1)
データ型: single
| double
| int8
| int16
| int32
| int64
| uint8
| uint16
| uint32
| uint64
乗算データ型の語長 (ビット単位)。正の整数として指定します。
例: F = fimath('ProductWordLength',64)
データ型: single
| double
| int8
| int16
| int32
| int64
| uint8
| uint16
| uint32
| uint64
使用する丸め手法。次の値のいずれかとして指定します。
'Nearest'
– 最も近い整数方向に丸めます。等距離の場合は、正の無限大方向に丸めます。'Ceiling'
– 正の無限大方向に丸めます。'Convergent'
– 最も近い整数方向に丸めます。等距離の場合は、最も近い偶数の格納整数に丸めます (最小バイアス)。'Zero'
– ゼロ方向に丸めます。'Floor'
– 負の無限大方向に丸めます。'Round'
– 最も近い整数方向に丸めます。等距離の場合、負数に対しては負の無限大方向に丸め、正数に対しては正の無限大方向に丸めます。
例: F = fimath('RoundingMethod','Convergent')
データ型: char
加算データ型のバイアス。浮動小数点数として指定します。
例: F = fimath('SumBias',0)
データ型: single
| double
| int8
| int16
| int32
| int64
| uint8
| uint16
| uint32
| uint64
加算データ型の固定小数点の指数。非ゼロの整数として指定します。
メモ
SumFractionLength
は、SumFixedExponent
の負の値です。1 つのプロパティを変更すると、他のプロパティも変更されます。
例: F = fimath('SumFixedExponent',-20)
データ型: single
| double
| int8
| int16
| int32
| int64
| uint8
| uint16
| uint32
| uint64
加算データ型の小数部の長さ (ビット単位)。非ゼロの整数として指定します。
メモ
SumFractionLength
は、SumFixedExponent
の負の値です。1 つのプロパティを変更すると、他のプロパティも変更されます。
例: F = fimath('SumFractionLength',20)
データ型: single
| double
| int8
| int16
| int32
| int64
| uint8
| uint16
| uint32
| uint64
加算データ型の決定方法。次の値のいずれかとして指定します。
'FullPrecision'
– 結果の完全精度を維持します。'KeepLSB'
– 最下位ビットを維持します。加算データ型の語長を指定します。小数部の長さは合計の最下位ビットを維持するように設定されます。'KeepMSB'
– 最上位ビットを維持します。加算データ型の語長を指定します。小数部の長さは合計の最上位ビットを維持するように設定され、必要以上の小数部ビットはありません。'SpecifyPrecision'
– 加算データ型の語長と小数部の長さまたは傾きとバイアスを指定します。
例: F = fimath('SumMode','KeepLSB')
データ型: char
加算データ型の傾き。浮動小数点数として指定します。
メモ
これらのプロパティの 1 つを変更すると、他のプロパティに影響を与えます。
例: F = fimath('SumSlope',9.3132e-10)
データ型: single
| double
| int8
| int16
| int32
| int64
| uint8
| uint16
| uint32
| uint64
加算データ型の傾き調整係数。1 以上 2 未満の浮動小数点数として指定します。
メモ
これらのプロパティの 1 つを変更すると、他のプロパティに影響を与えます。
例: F = fimath('SumSlopeAdjustmentFactor',1)
データ型: single
| double
| int8
| int16
| int32
| int64
| uint8
| uint16
| uint32
| uint64
加算データ型の語長 (ビット単位)。正の整数として指定します。
例: F = fimath('SumWordLength',64)
データ型: single
| double
| int8
| int16
| int32
| int64
| uint8
| uint16
| uint32
| uint64
拡張機能
使用上の注意および制限:
Simulink® から MATLAB® Function ブロックに読み込まれる固定小数点信号は、
fimath
オブジェクトに割り当てられます。このオブジェクトは、モデル エクスプローラーの MATLAB Function ブロックのダイアログで定義します。生成されるコードで
fimath
オブジェクトを作成するのに使用します。fimath
オブジェクトのProductMode
プロパティがFullPrecision
以外の値に設定されている場合、ProductWordLength
およびProductFractionLength
プロパティは定数でなければなりません。fimath
オブジェクトのSumMode
プロパティがFullPrecision
以外の値に設定されている場合、SumWordLength
およびSumFractionLength
プロパティは定数でなければなりません。
HDL コード生成
HDL Coder™ を使用して FPGA 設計および ASIC 設計のための VHDL、Verilog および SystemVerilog のコードを生成します。
バージョン履歴
R2006a より前に導入以前のリリースでは、fi
、fimath
、numerictype
オブジェクトのあいまいなプロパティに対して警告が表示されていました。R2021a では、あいまいなプロパティ名のサポートは削除されています。代わりに正確なプロパティ名を使用してください。
MATLAB Command
You clicked a link that corresponds to this MATLAB command:
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