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pca

生データの主成分分析

説明

coeff = pca(X) は、n 行 p 列のデータ行列 X の主成分係数 (負荷量とも呼ばれます) を返します。X の行は観測値に対応し、列は変数に対応します。この係数行列は p 行 p 列です。coeff の列ごとに 1 つの主成分の係数が含まれ、これらの列は成分分散の降順で並びます。既定では pca がデータをセンタリングし、特異値分解 (SVD) アルゴリズムを使用します。

coeff = pca(X,Name,Value) は、1 つまたは複数の Name,Value のペア引数により指定され、特殊なデータ型の計算と処理を行う追加オプションを使用すると、前の構文に任意の出力引数を返します。

たとえば、pca から返される主成分の数または使用する SVD 以外のアルゴリズムを指定することができます。

[coeff,score,latent] = pca(___) は、score の主成分スコアおよび latent の主成分分散も返します。前の構文の入力引数のいずれかを使用できます。

主成分スコアは、主成分空間内の X の表現です。score の行は観測値に対応し、列は成分に対応します。

主成分の分散は、X の共分散行列の固有値です。

[coeff,score,latent,tsquared] = pca(___) は、X の各観測値に対するホテリングの T 二乗統計量も返します。

[coeff,score,latent,tsquared,explained,mu] = pca(___) は、各主成分によって説明される分散合計の比率 explained および X の各変数の推定平均値 mu も返します。

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標本データセットを読み込みます。

load hald

成分データには、4 つの変数に対しての 13 の観測値があります。

成分データの主成分を求めます。

 coeff = pca(ingredients)
coeff = 4×4

   -0.0678   -0.6460    0.5673    0.5062
   -0.6785   -0.0200   -0.5440    0.4933
    0.0290    0.7553    0.4036    0.5156
    0.7309   -0.1085   -0.4684    0.4844

coeff の行には 4 つの変数の係数が含まれ、その列は 4 つの主成分に一致します。

データセットに欠損値がある場合に主成分係数を求めます。

標本データセットを読み込みます。

load imports-85

データ行列 X には、3 列目から 15 列目に 13 個の連続変数が含まれています (wheel-base、length、width、height、curb-weight、engine-size、bore、stroke、compression-ratio、horsepower、peak-rpm、city-mpg、highway-mpg)。bore と stroke の各変数の 56 ~ 59 行目の 4 つの値と、horsepower と peak-rpm の各変数の 131 行目と 132 行目の 2 つの値が欠けています。

主成分分析を実行します。

coeff = pca(X(:,3:15));

既定では pca'Rows','complete' の名前と値のペア引数によって指定されたアクションを実行します。このオプションは計算前に NaN の値をもつ観測を削除します。score および tsquared の対応する位置、つまり 56 ~ 59 行目、131 行目および 132 行目には NaN の行が再挿入されます。

'pairwise' を使用して主成分分析を実行します。

coeff = pca(X(:,3:15),'Rows','pairwise');

ここでは pca が、X の i 列または j 列に NaN 値のない行を使用して、共分散行列の (i, j) 要素を計算します。このとき、結果の共分散行列は正定でない場合があります。このオプションを使用できるのは、pca が固有値分解アルゴリズムを使用する場合のみです。この例のようにアルゴリズムを指定しない場合、アルゴリズムは pca によって 'eig' に設定されます。'pairwise' オプションとともにアルゴリズムとして 'svd' を指定すると、pca は警告メッセージを返し、アルゴリズムを 'eig' に設定してから処理を続行します。

'Rows','all' の名前と値のペア引数を使用した場合、このオプションではデータセットに欠損値がないと仮定されるため、pca は終了します。

coeff = pca(X(:,3:15),'Rows','all');
Error using pca (line 180)
Raw data contains NaN missing value while 'Rows' option is set to 'all'. Consider using 'complete' or pairwise' option instead.

主成分分析の実行中に変数の逆分散を重みとして使用します。

標本データセットを読み込みます。

load hald

成分の分散の逆数を変数の重みとして使用して、主成分分析を実行します。

 [wcoeff,~,latent,~,explained] = pca(ingredients,...
'VariableWeights','variance')
wcoeff = 4×4

   -2.7998    2.9940   -3.9736    1.4180
   -8.7743   -6.4411    4.8927    9.9863
    2.5240   -3.8749   -4.0845    1.7196
    9.1714    7.5529    3.2710   11.3273

latent = 4×1

    2.2357
    1.5761
    0.1866
    0.0016

explained = 4×1

   55.8926
   39.4017
    4.6652
    0.0406

係数行列 wcoeff は正規直交ではない点に注意してください。

正規直交係数行列を計算します。

coefforth = inv(diag(std(ingredients)))* wcoeff
coefforth = 4×4

   -0.4760    0.5090   -0.6755    0.2411
   -0.5639   -0.4139    0.3144    0.6418
    0.3941   -0.6050   -0.6377    0.2685
    0.5479    0.4512    0.1954    0.6767

新しい係数行列 coefforth の正規直交性を確認します。

 coefforth*coefforth'
ans = 4×4

    1.0000    0.0000    0.0000         0
    0.0000    1.0000   -0.0000   -0.0000
    0.0000   -0.0000    1.0000    0.0000
         0   -0.0000    0.0000    1.0000

データに欠損値があるときに交互最小二乗 (ALS) アルゴリズムを使用して主成分を見つけます。

標本データを読み込みます。

load hald

成分データには、4 つの変数に対しての 13 の観測値があります。

ALS アルゴリズムを使って主成分分析を実行し、成分係数を表示します。

[coeff,score,latent,tsquared,explained] = pca(ingredients);
coeff
coeff = 4×4

   -0.0678   -0.6460    0.5673    0.5062
   -0.6785   -0.0200   -0.5440    0.4933
    0.0290    0.7553    0.4036    0.5156
    0.7309   -0.1085   -0.4684    0.4844

欠損値を無作為に導入します。

y = ingredients;
rng('default'); % for reproducibility
ix = random('unif',0,1,size(y))<0.30; 
y(ix) = NaN
y = 13×4

     7    26     6   NaN
     1    29    15    52
   NaN   NaN     8    20
    11    31   NaN    47
     7    52     6    33
   NaN    55   NaN   NaN
   NaN    71   NaN     6
     1    31   NaN    44
     2   NaN   NaN    22
    21    47     4    26
      ⋮

データのおよそ 30% に、NaN で示される欠損値があります。

ALS アルゴリズムを使って主成分分析を実行し、成分係数を表示します。

[coeff1,score1,latent,tsquared,explained,mu1] = pca(y,...
'algorithm','als');
coeff1
coeff1 = 4×4

   -0.0362    0.8215   -0.5252    0.2190
   -0.6831   -0.0998    0.1828    0.6999
    0.0169    0.5575    0.8215   -0.1185
    0.7292   -0.0657    0.1261    0.6694

推定平均値を表示します。

mu1
mu1 = 1×4

    8.9956   47.9088    9.0451   28.5515

観測されたデータを再構成します。

t = score1*coeff1' + repmat(mu1,13,1)
t = 13×4

    7.0000   26.0000    6.0000   51.5250
    1.0000   29.0000   15.0000   52.0000
   10.7819   53.0230    8.0000   20.0000
   11.0000   31.0000   13.5500   47.0000
    7.0000   52.0000    6.0000   33.0000
   10.4818   55.0000    7.8328   17.9362
    3.0982   71.0000   11.9491    6.0000
    1.0000   31.0000   -0.5161   44.0000
    2.0000   53.7914    5.7710   22.0000
   21.0000   47.0000    4.0000   26.0000
      ⋮

ALS アルゴリズムで、データの欠損値が推定されます。

結果を比較するもう 1 つの方法として、係数ベクトルの範囲内の 2 つの空間に存在する角度を見つけます。ALS を使用して、完全なデータで見つかった係数と欠損値をもつデータで見つかった係数間の角度を見つけます。

subspace(coeff,coeff1)
ans = 4.3678e-16

これは小さい値です。これは、欠損データがないときに 'Rows','complete' の名前と値のペア引数を含む pca を使用する結果と、欠損データがあるときに 'algorithm','als' の名前と値のペア引数を含む pca を使用する結果が、相互に近いことを示します。

'Rows','complete' の名前と値のペア引数を使用して主成分分析を実行し、成分係数を表示します。

[coeff2,score2,latent,tsquared,explained,mu2] = pca(y,...
'Rows','complete');
coeff2
coeff2 = 4×3

   -0.2054    0.8587    0.0492
   -0.6694   -0.3720    0.5510
    0.1474   -0.3513   -0.5187
    0.6986   -0.0298    0.6518

この例で、pca が欠損値をもつ行を削除するため、y には欠損値のない 4 つの行だけが含まれるようになります。pca は 3 つの主成分のみを返します。共分散行列は半正定ではなく、pca からエラー メッセージが返されるため、'Rows','pairwise' オプションは使用できません。

完全なデータで見つかった係数と、リストワイズ除去 ('Rows','complete' の場合) で欠損値をもつデータで見つかった係数との間の角度を検出します。

subspace(coeff(:,1:3),coeff2)
ans = 0.3576

2 つの空間の角度はかなり大きくなります。これは 2 つの結果が異なることを示しています。

推定平均値を表示します。

mu2
mu2 = 1×4

    7.8889   46.9091    9.8750   29.6000

この場合、平均値は単なる y の標本平均です。

観測されたデータを再構成します。

score2*coeff2'
ans = 13×4

       NaN       NaN       NaN       NaN
   -7.5162  -18.3545    4.0968   22.0056
       NaN       NaN       NaN       NaN
       NaN       NaN       NaN       NaN
   -0.5644    5.3213   -3.3432    3.6040
       NaN       NaN       NaN       NaN
       NaN       NaN       NaN       NaN
       NaN       NaN       NaN       NaN
       NaN       NaN       NaN       NaN
   12.8315   -0.1076   -6.3333   -3.7758
      ⋮

これは、NaN 値を含む行の削除が、ALS アルゴリズムのように機能しないことを示しています。データの欠損値が多すぎる場合は、ALS を使用する方が適切です。

主成分の係数、スコアおよび分散を求めます。

標本データセットを読み込みます。

load hald

成分データには、4 つの変数に対しての 13 の観測値があります。

主成分の成分データの係数、スコアおよび分散を計算します。

[coeff,score,latent] = pca(ingredients)
coeff = 4×4

   -0.0678   -0.6460    0.5673    0.5062
   -0.6785   -0.0200   -0.5440    0.4933
    0.0290    0.7553    0.4036    0.5156
    0.7309   -0.1085   -0.4684    0.4844

score = 13×4

   36.8218   -6.8709   -4.5909    0.3967
   29.6073    4.6109   -2.2476   -0.3958
  -12.9818   -4.2049    0.9022   -1.1261
   23.7147   -6.6341    1.8547   -0.3786
   -0.5532   -4.4617   -6.0874    0.1424
  -10.8125   -3.6466    0.9130   -0.1350
  -32.5882    8.9798   -1.6063    0.0818
   22.6064   10.7259    3.2365    0.3243
   -9.2626    8.9854   -0.0169   -0.5437
   -3.2840  -14.1573    7.0465    0.3405
      ⋮

latent = 4×1

  517.7969
   67.4964
   12.4054
    0.2372

score の各列が 1 つの主成分に対応します。ベクトル latent には 4 つの主成分の分散が保存されます。

センタリングされた成分データを復元します。

Xcentered = score*coeff'
Xcentered = 13×4

   -0.4615  -22.1538   -5.7692   30.0000
   -6.4615  -19.1538    3.2308   22.0000
    3.5385    7.8462   -3.7692  -10.0000
    3.5385  -17.1538   -3.7692   17.0000
   -0.4615    3.8462   -5.7692    3.0000
    3.5385    6.8462   -2.7692   -8.0000
   -4.4615   22.8462    5.2308  -24.0000
   -6.4615  -17.1538   10.2308   14.0000
   -5.4615    5.8462    6.2308   -8.0000
   13.5385   -1.1538   -7.7692   -4.0000
      ⋮

Xcentered の新しいデータは、対応する列から列平均を差し引くことで元の成分データがセンタリングされています。

各変数の正規直交主成分係数と各観測の主成分得点を 1 つのプロットで可視化します。

biplot(coeff(:,1:2),'scores',score(:,1:2),'varlabels',{'v_1','v_2','v_3','v_4'});

このバイプロットでは、4 つの変数がすべてベクトルで表されます。ベクトルの向きと大きさは、プロットにおける 2 つの主成分に対する各変数の寄与の程度を表します。たとえば、横軸上にある最初の主成分には、3 番目の変数と 4 番目の変数に対する正の係数があります。したがって、ベクトル v3 および v4 はプロットの右半分に向いています。1 番目の主成分で最も大きい係数は、変数 v4 に対応する 4 番目の係数です。

2 番目の主成分は縦軸にあり、変数 v1v2 および v4 に対する負の係数と、変数 v3 に対する正の係数があります。

この 2 次元バイプロットには、13 件の各観測値に対応する点と、プロットの 2 つの主成分に対する各観測値のスコアを示す座標が含まれています。たとえば、プロットの左端に近い点は、第 1 主成分に対するスコアが最小になっています。各点は得点の最大値と係数の最大長を基準にスケーリングされるため、プロットからは各点の相対位置のみを決定できます。

ホテリングの T 二乗統計量を求めます。

標本データセットを読み込みます。

load hald

成分データには、4 つの変数に対しての 13 の観測値があります。

主成分分析を実行し、T 二乗値を要求します。

[coeff,score,latent,tsquared] = pca(ingredients);
tsquared
tsquared = 13×1

    5.6803
    3.0758
    6.0002
    2.6198
    3.3681
    0.5668
    3.4818
    3.9794
    2.6086
    7.4818
      ⋮

最初の 2 つの主成分のみを要求し、要求された主成分の縮小空間のみの T 二乗値を計算します。

[coeff,score,latent,tsquared] = pca(ingredients,'NumComponents',2);
tsquared
tsquared = 13×1

    5.6803
    3.0758
    6.0002
    2.6198
    3.3681
    0.5668
    3.4818
    3.9794
    2.6086
    7.4818
      ⋮

主成分の縮小空間を指定する場合でも、pca は 4 つすべての主成分を使用して全体空間の T 二乗値を計算する点に注意してください。

縮小空間での T 二乗値は、その縮小空間におけるマハラノビス距離に対応します。

tsqreduced = mahal(score,score)
tsqreduced = 13×1

    3.3179
    2.0079
    0.5874
    1.7382
    0.2955
    0.4228
    3.2457
    2.6914
    1.3619
    2.9903
      ⋮

全体空間の T 二乗値と縮小空間のマハラノビス距離の相違を計算することにより、破棄された空間において T 二乗値を計算します。

tsqdiscarded = tsquared - tsqreduced
tsqdiscarded = 13×1

    2.3624
    1.0679
    5.4128
    0.8816
    3.0726
    0.1440
    0.2362
    1.2880
    1.2467
    4.4915
      ⋮

主成分によって説明される変化の比率を求めます。主成分空間におけるデータ表現を表示します。

標本データセットを読み込みます。

load imports-85

データ行列 X には、3 列目から 15 列目に 13 個の連続変数が含まれています (wheel-base、length、width、height、curb-weight、engine-size、bore、stroke、compression-ratio、horsepower、peak-rpm、city-mpg、highway-mpg)。

これら変数の主成分によって説明される変化の比率を求めます。

[coeff,score,latent,tsquared,explained] = pca(X(:,3:15));

explained
explained = 13×1

   64.3429
   35.4484
    0.1550
    0.0379
    0.0078
    0.0048
    0.0013
    0.0011
    0.0005
    0.0002
      ⋮

最初の 3 つの成分によって変動性全体の 99.79% が説明されています。

最初の 3 つの主成分の空間におけるデータ表現を可視化します。

scatter3(score(:,1),score(:,2),score(:,3))
axis equal
xlabel('1st Principal Component')
ylabel('2nd Principal Component')
zlabel('3rd Principal Component')

データから、最大の変動性は 1 番目の主成分軸に沿っていることがわかります。これは、1 番目の軸として可能なすべての選択肢の中で、可能な最大の分散です。2 番目の主成分軸に沿った変動性は、2 番目の軸として可能な残りのすべての選択肢の中で最大です。3 番目の主成分軸には、2 番目の主成分軸に沿った変動性より有意に小さい、3 番目に大きい変動性があります。4 番目から 13 番目の主成分軸は、データのすべての変動性の 0.05% しか説明しないので、調べる価値はありません。

出力をスキップするには、それに対応する要素で代わりに ~ を使用します。たとえば、T 二乗値を求めない場合は次のように指定します。

[coeff,score,latent,~,explained] = pca(X(:,3:15));

あるデータセットの主成分を求め、別のデータセットに PCA を適用します。この手順は、機械学習用の学習データセットとテスト データセットがある場合に便利です。たとえば、PCA を使用して学習データセットを前処理してから、モデルに学習をさせることができます。テスト データセットを使用して学習済みモデルを検定するには、学習データから取得した PCA 変換をテスト データセットに適用する必要があります。

この例では、C/C++ コードを生成する方法も示します。pca はコード生成をサポートするので、学習データセットを使用して PCA を実行するコードを生成し、PCA をテスト データセットに適用できます。その後、コードをデバイスに展開します。このワークフローでは学習データを渡さなければなりませんが、サイズが非常に大きい可能性があります。デバイスのメモリを節約するため、学習と予測を分離することができます。MATLAB® で pca を使用し、生成されたコードによりデバイスで PCA を新しいデータに適用します。

C/C++ コードの生成には MATLAB® Coder™ が必要です。

新しいデータへの PCA の適用

readtable を使用して、データセットを table に読み込みます。データセットは CreditRating_Historical.dat ファイル内にあり、過去の信用格付けデータが格納されています。

creditrating = readtable('CreditRating_Historical.dat');
creditrating(1:5,:)
ans=5×8 table
     ID      WC_TA    RE_TA    EBIT_TA    MVE_BVTD    S_TA     Industry    Rating
    _____    _____    _____    _______    ________    _____    ________    ______

    62394    0.013    0.104     0.036      0.447      0.142        3       'BB'  
    48608    0.232    0.335     0.062      1.969      0.281        8       'A'   
    42444    0.311    0.367     0.074      1.935      0.366        1       'A'   
    48631    0.194    0.263     0.062      1.017      0.228        4       'BBB' 
    43768    0.121    0.413     0.057      3.647      0.466       12       'AAA' 

最初の列は各観測値の ID、最後の列は格付けです。2 ~ 7 番目の列を予測子データとして、最後の列 (Rating) を応答として指定します。

X = table2array(creditrating(:,2:7));
Y = creditrating.Rating;

最初の 100 個の観測値をテスト データとして、残りを学習データとして使用します。

XTest = X(1:100,:);
XTrain = X(101:end,:);
YTest = Y(1:100);
YTrain = Y(101:end);

学習データセット XTrain の主成分を求めます。

[coeff,scoreTrain,~,~,explained,mu] = pca(XTrain);

このコードは、coeffscoreTrainexplained および mu という 4 つの出力を返します。explained (説明される分散の合計の比率) を使用して、変動性の 95% 以上を説明するために必要な成分の個数を求めます。coeff (主成分係数) と mu (XTrain の推定平均) を使用して、PCA をテスト データセットに適用します。モデルに学習をさせるときに、XTrain ではなく scoreTrain (主成分スコア) を使用します。

主成分によって説明される変動性の比率を表示します。

explained
explained = 6×1

   58.2614
   41.2606
    0.3875
    0.0632
    0.0269
    0.0005

最初の 2 つの成分によって変動性全体の 95% 以上が説明されています。while ループを使用して、変動性の 95% 以上を説明するために必要な成分の個数をプログラムにより求めます。

sum_explained = 0;
idx = 0;
while sum_explained < 95
    idx = idx + 1;
    sum_explained = sum_explained + explained(idx);
end
idx
idx = 2

最初の 2 つの成分を使用して、分類木に学習をさせます。

scoreTrain95 = scoreTrain(:,1:idx);
mdl = fitctree(scoreTrain95,YTrain);

mdlClassificationTree モデルです。

テスト セットに対して学習済みモデルを使用するには、学習データセットから取得した PCA を使用して、テスト データセットを変換する必要があります。muXTest から減算し、coeff を乗算することにより、テスト データセットの主成分スコアを取得します。最初の 2 つの成分のスコアのみが必要なので、最初の 2 つの係数 coeff(:,1:idx) を使用します。

scoreTest95 = (XTest-mu)*coeff(:,1:idx);

学習済みモデル mdl と変換済みテスト データセット scoreTest を関数 predict に渡して、テスト セットの格付けを予測します。

YTest_predicted = predict(mdl,scoreTest95);

コードの生成

PCA をデータに適用し学習済みモデルを使用して格付けを予測するコードを生成します。C/C++ コードの生成には MATLAB® Coder™ が必要であることに注意してください。

saveCompactModel を使用して、分類モデルを myMdl.mat というファイルに保存します。

saveCompactModel(mdl,'myMdl');

テスト データセット (XTest) と PCA の情報 (coeff および mu) を受け入れ、テスト データの格付けを返す、myPCAPredict という名前のエントリポイント関数を定義します。

MATLAB のアルゴリズムについてのコードを生成しようとしていることを指示するため、コンパイラ命令 %#codegen (またはプラグマ) をエントリポイント関数のシグネチャの後に追加します。この命令を追加すると、コード生成時にエラーになる違反の診断と修正を MATLAB Code Analyzer が支援します。

type myPCAPredict % Display contents of myPCAPredict.m
function label = myPCAPredict(XTest,coeff,mu) %#codegen
% Transform data using PCA
scoreTest = bsxfun(@minus,XTest,mu)*coeff;

% Load trained classification model
mdl = loadCompactModel('myMdl');
% Predict ratings using the loaded model  
label = predict(mdl,scoreTest);

myPCAPredict は、coeffmu を使用して PCA を新しいデータに適用してから、変換済みデータを使用して格付けを予測します。この方法では、(サイズが非常に大きい可能性がある) 学習データを渡しません。

メモ: このページの右上にあるボタンをクリックしてこの例を MATLAB® で開くと、例のフォルダーが開きます。このフォルダーには、エントリポイント関数のファイルが含まれています。

codegenを使用してコードを生成します。C および C++ は静的な型の言語なので、エントリポイント関数内のすべての変数のプロパティをコンパイル時に決定しなければなりません。データ型と正確な入力配列サイズを指定するため、-args オプションを使用して、特定のデータ型および配列サイズをもつ一連の値を表す MATLAB® 式を渡します。コンパイル時に観測値の個数が不明である場合、coder.typeof を使用して可変サイズの入力を指定することもできます。詳細については、コード生成用の可変サイズ引数の指定を参照してください。

codegen myPCAPredict -args {coder.typeof(XTest,[Inf,6],[1,0]),coeff(:,1:idx),mu}

codegen は、プラットフォームに依存する拡張子をもつ MEX 関数 myPCAPredict_mex を生成します。

生成されたコードを検証します。

YTest_predicted_mex = myPCAPredict_mex(XTest,coeff(:,1:idx),mu);
isequal(YTest_predicted,YTest_predicted_mex)
ans = logical
   1

isequal は、すべての入力が等しいことを意味する logical 1 (true) を返します。この比較により、mdl の関数 predict と関数 myPCAPredict_mex が同じ格付けを返すことを確認します。

コード生成の詳細については、コード生成の紹介およびコード生成と分類学習器アプリを参照してください。後者では、分類学習器アプリを使用して PCA を実行しモデルに学習をさせる方法と、学習済みモデルに基づいて新しいデータのラベルを予測する C/C++ コードを生成する方法を説明しています。

入力引数

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主成分を計算する入力データ。n 行 p 列の行列として指定します。X の行は観測に対応し、列は変数に対応します。

データ型: single | double

名前と値のペアの引数

オプションの Name,Value 引数のコンマ区切りペアを指定します。Name は引数名で、Value は対応する値です。Name は引用符で囲まなければなりません。Name1,Value1,...,NameN,ValueN のように、複数の名前と値のペアの引数を、任意の順番で指定できます。

例: 'Algorithm','eig','Centered',false,'Rows','all','NumComponents',3 は、pca で固有値分解アルゴリズムを使用し、データのセンタリングを行わずにすべての観測を使用して、最初の 3 つの主成分のみを返すよう指定します。

pca で主成分分析を実行するために使用される主成分アルゴリズム。'Algorithm' と、以下のいずれかで構成されるコンマ区切りのペアとして指定します。

説明
'svd'既定の設定。X の特異値分解 (SVD)。
'eig'共分散行列の固有値分解 (EIG: Eigenvalue decomposition)。EIG アルゴリズムは、観測値の数 n が変数の数 p より大きい場合、SVD 以上に高速になりますが、共分散の条件数が X の条件数の二乗であるため、精度は低くなります。
'als'

交互最小二乗 (ALS) アルゴリズム。このアルゴリズムは、X を n 行 k 列の左因子行列 L と p 行 k 列の右因子行列 R に因子分解して最善ランクの k 近似を見つけます。ここで、k は主成分の数です。因子分解は、無作為な初期値で始まる反復法を使用します。

ALS は、欠損値をより適切に処理するように設計されています。これはペアワイズ除去 ('Rows','pairwise') を使用する方が望ましく、リストワイズ除去 ('Rows','complete') を使用せずに、欠損値を扱います。このアルゴリズムは、ランダムな欠損データの比率が少ないデータセットに対しては適切に機能しますが、スパース データセットに対しては適切に実行されない場合があります。

例: 'Algorithm','eig'

列のセンタリングを指定するインジケーター。'Centered' と以下のいずれかの論理式で構成されるコンマ区切りペアとして指定します。

説明
true

既定の設定。pca は、特異値分解や固有値分解を計算する前に、列平均を差し引くことで X のセンタリングを行います。XNaN の欠損値が含まれる場合、nanmean を使用して利用可能な任意のデータで平均を求めます。センタリングされたデータを復元するには score*coeff' を使用できます。

false

この場合、pca はデータのセンタリングを行いません。元のデータを復元するには score*coeff' を使用できます。

例: 'Centered',false

データ型: logical

自由度 d が、変数の数 p より小さい場合の、無駄のないサイズの出力のインジケーター。'Economy' と、以下のいずれかの論理式で構成されるコンマ区切りのペアとして指定します。

説明
true

既定の設定。pca は、latent の最初の d 個の要素と、coeff および score にある対応する列のみを返します。

このオプションを使用すると、変数の数 p が d よりかなり大きい場合でも、処理が大幅に高速化されます。

false

pcalatent のすべての要素を返します。latent のゼロ要素に対応する coeffscore の列はゼロです。

ここで、d < p のとき、score(:,d+1:p) および latent(d+1:p) は必然的にゼロになり、coeff(:,d+1:p) の列は X に直交の方向を定義する点に注意してください。

例: 'Economy',false

データ型: logical

要求された成分の数。'NumComponents' と、0 < k ≤ p を満たす整数スカラー k で構成されるコンマ区切りのペアとして指定します。p は X にある元の変数の数です。このオプションを指定すると、pcacoeff および score の最初の k 列のみを返します。

例: 'NumComponents',3

データ型: single | double

データ行列 X にある NaN 値に行われるアクション。'Rows' と以下のいずれかで構成される、コンマ区切りのペアとして指定します。

説明
'complete'

既定の設定。NaN 値をもつ観測は、計算を行う前に削除されます。score および tsquared の対応する位置に NaN の行が再挿入されます。

'pairwise'

このオプションを使用できるのは、アルゴリズムが 'eig' の場合のみです。'pairwise' とともにアルゴリズムを指定しないと、pca によって 'eig' に設定されます。'Rows','pairwise' オプションを併用して 'svd' をアルゴリズムとして指定すると、pca は警告メッセージを返し、アルゴリズムを 'eig' に設定して処理を続行します。

'Rows','pairwise' オプションを指定した場合、pcaX の i 列または j 列の NaN 値が入っていない行を使用して、共分散行列の (i,j) 要素を計算します。

このとき、結果の共分散行列は正定でない場合があります。その場合、pca はエラー メッセージを返して終了します。

'all'

X には欠損値がないと想定します。pca はすべてのデータを使用し、NaN 値が 1 つでも検出されると処理を終了します。

例: 'Rows','pairwise'

観測値の重み。'Weights' と、すべての要素が正である長さ n のベクトルをコンマで区切って指定します。

データ型: single | double

変数の重み'VariableWeights' と、以下のいずれかで構成されるコンマ区切りのペアとして指定します。

説明

行ベクトル

すべてが正の要素の長さが p のベクトル。

'variance'

変数の重みは標本分散の逆です。'Weights' を使用して観測にも重みを割り当てる場合、変数の重みは、重み付き標本分散の逆数になります。

また、同時に 'Centered'true に設定すると、データ行列 X がセンタリングされ、標準化されます。その場合、pca は相関行列に基づく主成分を返します。

例: 'VariableWeights','variance'

データ型: single | double | char | string

係数行列 coeff の初期値。'Coeff0' と p 行 k 列の行列で構成されるコンマ区切りのペアとして指定します。ここで、p は変数の数で、k は要求された主成分の数です。

メモ

'algorithm''als' の場合にのみ、この名前と値のペアを使用できます。

データ型: single | double

スコア行列 score の初期値。'Score0' と n 行 k 列の行列で構成されるコンマ区切りのペアとして指定します。ここで、n は観測の数で、k は要求された主成分の数です。

メモ

'algorithm''als' の場合にのみ、この名前と値のペアを使用できます。

データ型: single | double

反復のオプション。'Options' と、関数 statset で作成された構造体とのコンマ区切りのペアとして指定します。pca はオプション構造体の次のフィールドを使用します。

フィールド名説明
'Display'表示出力レベル。選択肢は、'off''final' および 'iter' です。
'MaxIter'許容される最大ステップ回数。既定値は 1000 です。最適化の設定とは異なり、MaxIter の値に達すると収束したと見なされます。
'TolFun'コスト関数の終了許容誤差を指定する正の数値。既定値は 1e-6 です。
'TolX'ALS アルゴリズムにおいて、左因子行列 L と右因子行列 R の要素の相対的な変更に、収束のしきい値を指定する正の数値。既定値は 1e-6 です。

メモ

'algorithm''als' の場合にのみ、この名前と値のペアを使用できます。

これらのフィールドの値を変更し、'Options' の名前と値のペア引数を使って pca で新しい構造体を指定することができます。

例: opt = statset('pca'); opt.MaxIter = 2000; coeff = pca(X,'Options',opt);

データ型: 構造体

出力引数

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p 行 p 列の行列として返される、主成分の係数。coeff の各列には 1 つの主成分の係数が含まれます。列は、成分分散 latent の降順になります。

行列として返される、主成分のスコア。score の行は観測値に対応し、列は成分に対応しています。

主成分の分散。これは X の共分散行列の固有値で、列ベクトルとして返されます。

ホテリングの T 二乗統計量。列ベクトルとして返される、各観測値に対する標準化されたスコアの二乗和です。

各主成分に起因する分散合計の比率。列ベクトルとして返されます。

X 内の変数の推定平均値。Centeredtrue に設定されている場合、行ベクトルとして返されます。Centeredfalse の場合、平均は計算されず、ゼロのベクトルが返されます。

詳細

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ホテリングの T 二乗統計量

ホテリングの T 二乗統計量は、データセットの中心からそれぞれの観測値の多変量距離を統計的に測定します。

変数の数より少ない数の成分を要求した場合でも、pca はすべての主成分を使って (つまり全体空間における) T 二乗統計を計算します。縮小空間または破棄された空間における T 二乗統計を求めるには、次のいずれかを行います。

  • 縮小空間の T 二乗統計を計算するには、mahal(score,score) を使用します。

  • 破棄された空間の T 二乗統計を求めるには、まず [coeff,score,latent,tsquared] = pca(X,'NumComponents',k,...) を使用して T 二乗統計を計算し、次に tsqreduced = mahal(score,score) を使用して縮小空間の T 二乗統計を計算してから、tsquared - tsqreduced で差を計算します。

自由度

自由度 d は、データがセンタリングされる場合は n – 1 に等しくなり、それ以外の場合は n になります。ここで、次のようになります。

  • 'Rows','complete' を使用する場合、n は NaN を含まない行の数になります。

  • 'Rows','pairwise' を使用する場合、n は NaN を含まない行が一番多い列のペアで、NaN が含まれない行の数になります。

変数の重み

変数の重みを使用する場合、係数行列は正規直交でない点に注意してください。varwei という変数の重みのベクトルを使用していて、pca が返した主成分係数のベクトルが wcoeff であるとします。その場合、diag(sqrt(varwei))*wcoeff という変換を使用して、正規直交係数を計算できます。

参照

[1] Jolliffe, I. T. Principal Component Analysis. 2nd ed., Springer, 2002.

[2] Krzanowski, W. J. Principles of Multivariate Analysis. Oxford University Press, 1988.

[3] Seber, G. A. F. Multivariate Observations. Wiley, 1984.

[4] Jackson, J. E. A. User's Guide to Principal Components. Wiley, 1988.

[5] Roweis, S. “EM Algorithms for PCA and SPCA.” In Proceedings of the 1997 Conference on Advances in Neural Information Processing Systems. Vol.10 (NIPS 1997), Cambridge, MA, USA: MIT Press, 1998, pp. 626–632.

[6] Ilin, A., and T. Raiko. “Practical Approaches to Principal Component Analysis in the Presence of Missing Values.” J. Mach. Learn. Res.. Vol. 11, August 2010, pp. 1957–2000.

拡張機能

R2012b で導入