IBMDOORS Next からの要件のインポート
IBM® DOORS® Next で要件を管理し、要件モジュール全体またはクエリに一致する要件を Requirements Toolbox™ にインポートできます。Requirements Toolbox は、要件を "参照要件" とも呼ばれる slreq.Reference
オブジェクトとしてインポートします。インポートされた参照要件とのリンクを確立した後、要件エディターまたは要件パースペクティブを使用して、インポートされた参照要件から DOORS Next の元の要件に移動できます。要件が実装ステータス、検証ステータス、および変更の追跡の対象となるかどうか測定することもできます。詳細については、以下を参照してください。
IBM DOORS Next セッションの構成
IBM DOORS Next とのインターフェイスをとるには、セッションごとに MATLAB® を構成する必要があります。
MATLAB コマンド プロンプトで、次のように入力します。
slreq.dngConfigure
[DNG サーバー ログイン構成] ダイアログ ボックスで、DOORS Next にアクセスするときに Web ブラウザーに表示されるとおりに DOORS Next サーバーのアドレス、ポート番号、およびサービス ルートを入力します。ユーザー名とパスワードを入力するか、カスタム認証コールバック関数の名前を入力します。詳細については、
setCustomLoginProvider
を参照してください。[OK] をクリックします。Web ブラウザーにポート番号が表示されない場合は、既定の値「
443
」を入力します。[DOORS プロジェクト] ダイアログ ボックスで、プロジェクトを選択し、該当する場合には構成コンテキストを選択します。構成コンテキストが [構成ストリームまたは変更セットの選択] リストに表示されない場合は、
[<詳細>]
を選択して、追加の構成を読み込みます。構成リストにグローバル構成を表示するには、MATLAB コマンド ラインで以下のように入力します。詳細については、rmipref("OslcUseGlobalConfig",true);
rmipref
およびIBM DOORS Next の構成の指定および更新を参照してください。
ヒント
MATLAB セッションと IBM DOORS Next サーバーの間の接続は、[DNG サーバー ログイン構成] ダイアログ ボックスや [DOORS プロジェクト] ダイアログ ボックスを使用せずにプログラムで確立することもできます。詳細については、slreq.dngConfigure
を参照してください。
MATLAB はブラウザーでウィンドウを開いて接続をテストします。接続に成功すると、確認メッセージとともに [MATLAB コネクタ テスト] ダイアログ ボックスが表示されます。[OK] をクリックします。ダイアログが表示されない場合や、「slreq.dngConfigure
」と入力した後にエラーが表示される場合は、slreq.dngConfigure
を使用する場合のヒントを参照してください。
メモ
IBM DOORS Next 内の要件への直接リンクを作成する場合は、テスト接続のブラウザー ウィンドウを開いたままにする必要があります。Web ブラウザーのこのインスタンスが MATLAB と通信するために認証されているためです。この Web ブラウザーを使用して IBM DOORS Next プロジェクト内の要件を選択し、直接リンクを作成します。テスト接続のブラウザー ウィンドウを再度開くには、アドレス https://localhost:31515/matlab/oslc/inboundTest
をコピーしてブラウザーのアドレス バーに貼り付けます。
DOORS Next 要件のインポート
要件は、DOORS Next モジュールを選択するか、クエリを作成することによってインポートできます。Requirements Toolbox は、要件を slreq.Reference
オブジェクトとしてインポートするため、要件を新しい要件セットにインポートしなければなりません。要件に含まれるイメージを DOORS から Requirements Toolbox にインポートすることはできません。
IBM DOORS Next から要件をインポートすると、Requirements Toolbox で Type プロパティが外部タイプに基づいて設定されます。
IBM DOORS Next の要件タイプ | Requirements Toolbox の要件タイプ |
---|---|
Heading | Container |
Information | Informational |
Diagrams and sketches | Informational |
他のすべてのタイプ | Functional |
詳細については、要件タイプを参照してください。
さらに、外部タイプが Heading
以外の要件に対しては、Requirements Toolbox でインデックスの番号付けが無効になります。詳細については、要件インデックスの番号付けのカスタマイズを参照してください。
構成管理が有効化された DOORS Next プロジェクトから要件をインポートする場合、インポートの前に、MATLAB セッションの構成コンテキストを選択しなければなりません。インポートされる要件の内容は構成に対応します。DOORS Next での構成管理の有効化の詳細については、IBM Web サイトで Configuration management in the RM application を参照してください。MATLAB セッションの構成の詳細については、slreq.dngConfigure
を参照してください。
インポートされた要件の構成コンテキストは、要件エディターでインポート ノードを選択して確認できます。要件エディターで、右側のペインの [説明] タブにある [プロパティ] に構成コンテキストが表示されます。
要件モジュールのインポート
DOORS Next モジュールから要件をインポートすると、Requirements Toolbox ではモジュール全体がインポートされます。
要件エディターを開きます。
slreq.editor
要件エディターで、[インポート] をクリックします。
[要件をインポート] ダイアログ ボックスで、[ドキュメント タイプ] を
[IBMDOORS Next]
に設定します。[ドキュメントの場所] を作業を行うプロジェクトに設定します。
[要件の取得元] で、[モジュールの絶対階層 (大規模モジュールの場合は時間がかかる)] を選択します。[DNG モジュール] リストが表示されるまで待ちます。
[構成コンテキスト] セクションで [選択] をクリックします。[構成ストリームまたは変更セットの選択] リストに構成コンテキストが表示されます。リストから目的の構成コンテキストを選択します。あるいは、構成コンテキストの名前または URL を [コンテキスト名] フィールドに入力できます。
ヒント
時間を節約するには、コンテキスト名を入力したり [選択] ボタンを使用したりする代わりに、[コンテキスト名] フィールドに URL を入力します。
[DNG モジュール] リストから目的のモジュールを選択します。
[要件セット] の名前とファイル パスを入力します。[参照] をクリックして保存場所を見つけることができます。
[インポート] をクリックし、プロセスによりサーバーから Requirements Toolbox にデータがインポートされるまで待ちます。インポートが完了すると、インポートされた項目の階層が要件エディターに表示されます。
クエリを使用した要件のインポート
次のように入力して要件エディターを開きます。
slreq.editor
要件エディターで、[インポート] をクリックします。
[要件をインポート] ダイアログ ボックスで、[ドキュメント タイプ] を
[IBMDOORS Next]
に設定します。[ドキュメントの場所] を作業を行うプロジェクトに設定します。
[要件の取得元] で、[クエリによるフィルター (一致する項目のフラット リスト)] を選択します。
[クエリ ビルダー] をクリックして [OSLC クエリ ビルダー] ダイアログ ボックスを開き、クエリを指定します。[オブジェクト タイプ] の横にあるドロップダウン メニューを使用して、インポートするオブジェクト タイプを選択します。
たとえば、ドロップダウン メニューを
[Is A]
および[Stakeholder Requirement]
に設定して利害関係者の要件のみをインポートすることができます。他のクエリ パラメーターを使用してクエリを作成するには、[フィルターの追加] をクリックします。
メモ
属性が、特定のタイプのオブジェクトに対してのみ定義されている場合は、その属性でフィルター処理する前に [オブジェクト タイプ] をそのオブジェクト タイプに設定しなければなりません。
クエリの作成が完了したら、[クエリに追加] をクリックし、[OK] をクリックします。[要件をインポート] ダイアログの [生のクエリ文字列] が表示されます。
[要件セット] の名前とファイル パスを入力します。[参照] をクリックして保存場所を見つけることができます。
[インポート] をクリックし、プロセスによりサーバーから Requirements Toolbox にデータがインポートされるまで待ちます。
参照要件の更新
Requirements Toolbox にインポートした後に DOORS Next 内の要件を更新した場合、要件セットを更新して変更を反映させることができます。要件エディターで最上位のインポート ノードを選択し、右側のペインの [要件の交換] で、最初に行ったインポートのタイプに応じて [モジュールの再インポート] または [クエリの再実行] をクリックします。
更新によってリンクをもつ参照要件が変更または削除された場合、リンクに変更の問題が生じます。詳細については、要件リンクの変更の追跡を参照してください。
ヒント
大規模なモジュールの再インポートには時間がかかる場合があります。DOORS Next サーバー上で変更された要件がわかっている場合は、要件エディターでその参照要件を選択し、右側のペインの [プロパティ] で [サーバーから更新] をクリックすることによって、個々の要件を更新できます。
DOORS Next プロジェクトで構成管理を有効にし、MATLAB セッションを構成したときに構成コンテキストを選択している場合は、DOORS Next 要件が構成コンテキストから更新されます。
参照要件から DOORS Next の要件への移動
要件エディターを使用して、参照要件から DOORS Next の元の要件に移動できます。要件エディターで参照要件を選択します。右側のペインの [プロパティ] で、[ドキュメントに表示] をクリックします。
要件パースペクティブを使用して、インポートした参照要件から元の要件に移動することもできます。Simulink® モデルで [アプリ] タブを開き、[要件マネージャー] を選択します。[レイアウト] 、 [要件ブラウザー] が選択されていることを確認します。要件ブラウザーの [ビュー] ドロップダウンで [要件]
を選択します。要件タイプを選択します。プロパティ インスペクターの [詳細] タブの [プロパティ] で、[ドキュメントに表示] をクリックします。
DOORS Next プロジェクトで構成管理を有効にし、MATLAB セッションを構成したときに構成コンテキストを選択している場合は、DOORS Next 要件が構成コンテキストで開きます。
参照要件とのリンク
DOORS Next から Requirements Toolbox に要件をインポートした後は、他の slreq.Reference
オブジェクトをリンクするのと同じ方法で、それらの参照要件をリンクできます。詳細については、リンクの作成と保存を参照してください。
DOORS Next プロジェクトにバックリンクを追加することもできます。バックリンクを追加すると、DOORS Next 内の要件から Requirements Toolbox 内の対応する参照要件にリンクされている項目に移動できます。詳細については、DOORS Next へのバックリンクの挿入を参照してください。