ログに記録する信号値の指定
状況によっては、シミュレーション中のタイム ステップごとに信号値をログに記録する必要がない場合もあります。いくつかの方法を使用して、シミュレーション中にログに記録する信号データを指定できます。要件に応じて、ログ データのサイズを制限する複数の方法を使用できます。以下を使用してログに記録する信号値を指定できます。
間引き — 信号値を n 個ごとにログに記録します。
直近のデータ点数に制限 — 最後の n 個の信号値のみログに記録します。
ログ間隔 — データが記録される特定の時間間隔を指定します。
シミュレーションに記録される信号値の数を削減する前に、データ要件を慎重に考慮してください。データを制限することによって重要な時間点がスキップされ、有効サンプル レートが低すぎる場合、間引きによってエイリアシングが生じる可能性があります。
間引き
間引きにより、ログ データの有効なサンプル レートが削減されます。記録されるデータ点の数を削減するには、1 より大きい間引き係数を指定します。たとえば、間引き係数 2
はデータ点を 1 つおきに記録し、ログに記録された点の数と有効サンプル レートを半分に削減します。間引き係数の適用方法は間引きするログ データによって異なります。
ログ記録方法 | 間引きの指定方法 |
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信号のログ | [信号プロパティ] ダイアログ ボックスまたは [インストルメンテーションのプロパティ] ダイアログ ボックスを使用します。[間引き] を選択して間引き係数を指定します。 [信号プロパティ] ダイアログ ボックスにアクセスするには、信号を右クリックして [プロパティ] を選択します。 [インストルメンテーションのプロパティ] ダイアログ ボックスにアクセスするには、信号のログ バッジを右クリックして [プロパティ] を選択します。 間引き係数は選択された信号に対してのみ適用されます。さまざまな信号に対して異なる間引き係数を指定できます。 |
出力、時間、および状態のログ | モデル コンフィギュレーション パラメーターの [データのインポート/エクスポート] ペインで、[追加パラメーター] の [間引き] パラメーターを使用します。 指定された間引き係数はすべてのログ記録された時間データ、出力、および状態に適用されます。 |
データ ストアのログ記録 To Workspace ブロック To File ブロック | [間引き] ブロック パラメーターを使用します。 間引き係数はそのブロックに対してのみ適用されます。 |
最後の n 個の信号値
シミュレーションの最後の時点からのデータのみを保存または解析する場合は、最後の n 個の信号値のみを取得するようにログを設定できます。ログに記録するデータ点の数を指定する方法は、データがログに記録される方法によって異なります。
ログ記録方法 | ログ記録を最後の n 点に制限する方法 |
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信号のログ | [信号プロパティ] ダイアログ ボックスまたは [インストルメンテーションのプロパティ] ダイアログ ボックスを使用します。[直近のデータ点数に制限] を選択し、ログに記録するサンプル値の数を指定します。 [信号プロパティ] ダイアログ ボックスにアクセスするには、信号を右クリックして [プロパティ] を選択します。 [インストルメンテーションのプロパティ] ダイアログ ボックスにアクセスするには、その信号のログ バッジを右クリックし、[プロパティ] を選択します。 設定は選択された信号に対してのみ適用されます。 |
出力、時間、および状態のログ | モデル コンフィギュレーション パラメーターの [データのインポート/エクスポート] ペインで、[追加パラメーター] の [直近のデータ点数に制限] パラメーターを選択し、ログに記録する信号値の数を指定します。 設定はすべてのログ記録された時間データ、出力、および状態に適用されます。 |
データ ストアのログ記録 To Workspace ブロック | [直近のデータ点数に制限] ブロック パラメーターを使用します。 設定はそのブロックに対してのみ適用されます。 |
最後のシミュレーション値のみをログに記録する場合、Dashboard ブロックとシミュレーション データ インスペクターはシミュレーション中のデータを表示しません。
ログ間隔の指定
特定の時間間隔に対するデータのみを保存および解析する場合は、データを記録する時間間隔を指定できます。ログ間隔を使用すると、モデルを変更したり、モデルに複雑度を追加することなく、特定のデータを保存できます。
モデル コンフィギュレーション パラメーターの [データのインポート/エクスポート] ペインで、[追加パラメーター] の [ログ間隔] パラメーターを使用して、ログ間隔を指定します。ログ間隔を n 行 2 列の行列として指定します。ここで n は間隔の数であり、最初の列の数値はログ間隔の開始を示し、2 列目の数値はその終了を示します。たとえば、[ログ間隔] 設定を [2,4;7,9]
として指定すると、ログ データは時間 2
と 4
の間および時間 7
と 9
の間で保存されます。
指定されたログ間隔は、以下に適用されます。
時間、状態、出力のログ記録。
信号のログ。
To Workspace ブロックを使用して記録されるデータ。
To File ブロックを使用して記録されるデータ。
Record ブロックを使用してワークスペースに記録されるデータ。
ログ間隔は、最終状態のログ、スコープを使用して記録されるデータ、シミュレーション データ インスペクターに記録されるデータには適用されません。
ログ間隔を使用する場合、Dashboard ブロックは指定されたログ間隔において接続された信号の表示されている値のみを更新します。