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Dashboard Scope

シミュレーション中にスコープ表示で信号を追跡

  • Dashboard Scope block

ライブラリ:
Simulink / Dashboard

説明

Dashboard Scope ブロックは、接続された信号をシミュレーション中にスコープ表示にプロットします。Dashboard Scope ブロックをその他の Dashboard ブロックと共に使用し、モデル用にコントロールおよびインジケーターの対話型のダッシュボードを作成できます。Dashboard Scope ブロックを使用すると、接続された信号のログがシミュレーション データ インスペクターに記録されて、シミュレーションの実行中または実行後に解析できます。Dashboard Scope ブロックでは、Simulink® がサポートするすべてのデータ型 (列挙データ型を含む) の信号を配列またはバスから最大 8 つまで表示できます。

Dashboard ブロックの接続

Dashboard ブロックはモデル要素への接続に端子を使用しません。Dashboard ブロックを接続するには、接続モードを使用します。接続されていないブロックで接続モードに切り替えるには、接続するブロックをポイントし、[接続] ボタン をクリックします。接続されているブロックで接続モードに切り替えるには、ブロックを選択すると表示される省略記号 (…) をポイントし、展開されるアクション メニューで [接続] ボタンをクリックします。

Display ブロックをモデル内の信号に接続したり Display ブロックの接続を変更したりするには、接続モードに切り替えます。接続する信号線を選択します。表示されるリストから、接続する信号を選択します。次に、Dashboard ブロックをポイントし、[接続完了] ボタン をクリックします。接続されたブロックの値を Dashboard ブロックに表示するには、シミュレーションを実行します。

Dashboard ブロックの接続の詳細については、Connect Dashboard Blocks to Simulink Modelを参照してください。

Dashboard ブロックは Stateflow® チャートにも接続できます。詳細については、Dashboard ブロックと Stateflow との接続 (Stateflow)を参照してください。

次のアニメーションは、Dashboard Scope ブロックをモデルに接続する方法を示しています。

An unconnected Dashboard Scope block connects three signals.

信号データの解析

Dashboard Scope ブロックのサブプロット メニューまたはコンテキスト メニューを使用して以下を行うことができます。

  • データ カーソルを表示または非表示にする。

  • 一定量ズームアウトする。

  • パンして選択するか、時間軸方向、y 軸方向、または時間軸方向と y 軸方向の両方にズームインするマウス操作を構成する。

  • 時間軸方向、y 軸方向、または時間軸方向と y 軸方向の両方でビューに合わせる。

メモ

キーボード ショートカットを使用してデータを解析するには、Dashboard Scope ブロックで信号または軸を選択します。

サブプロット メニューにアクセスするには、Dashboard Scope ブロックを選択し、プロット領域をポイントすると表示される 3 つのドットをクリックします。

A selected Dashboard Scope block with two cursors displayed and the subplot menu visible.

信号のライン スタイルと色の構成

[ブロック パラメーター] ダイアログ ボックスまたはプロパティ インスペクターの [接続] テーブルから、Dashboard Scope ブロックに接続された信号の色とライン スタイルを変更できます。接続された信号の外観を変更するには、以下のようにします。

  1. [接続] テーブルの [スタイル] 列で、信号の外観のプレビューをクリックします。

    Line color and style selection menu for a signal connected to a Dashboard Scope block.

  2. 色を標準色のパレットから選択するか、[カスタム] タブで 0255 の範囲の RGB 値を使用してカスタムの色を指定します。

  3. [スタイル] 列で、ライン スタイルを実線、点線、破線、一点鎖線のオプションから選択します。

  4. [セット] をクリックします。

Dashboard Scope ブロックに接続された信号を信号ログ用にマークする場合、信号の色とライン スタイルを [インストルメンテーションのプロパティ] ダイアログ ボックスを使用して構成することもできます。Dashboard Scope ブロックの信号の色とライン スタイルのメニューでは、[スタイルと色のオーバーライド] オプションが既定では選択されています。このオプションは、Dashboard Scope ブロックの [接続] テーブルを使用して選択した信号の外観のオプションによって、接続された信号のインストルメンテーションのプロパティで構成された信号の外観のオプションをオーバーライドするかどうかを指定します。

[ブロック パラメーター] ダイアログ ボックスを使用して Dashboard Scope ブロックに信号を接続するとき、接続する各信号に対する既定の信号の色とライン スタイルが [接続] テーブルに表示されます。接続する信号を選択すると、[接続] テーブルの選択していない信号のスタイルと色が更新され、選択する次の信号のスタイルと色が示されます。

Connection table for a Dashboard Scope block with several options of signals to connect and two signals selected.

複素信号の形式の構成

Dashboard Scope ブロックに複素信号を接続する場合、信号の [複素数形式] プロパティを指定することで信号の表示方法を構成できます。

  1. 複素信号を信号ログ用にマークします。

  2. 複素信号のログ バッジを右クリックし、[プロパティ] を選択します。

  3. [複素数形式] を指定します。

  4. [OK] をクリックします。

信号の [複素数形式][実数-虚数] または [振幅-位相] として指定すると、Dashboard Scope ブロックは信号の両方の成分を表示します。実数成分または振幅成分は、[接続] テーブルで示される色を使用して表示されます。虚数成分または位相成分は、[接続] テーブルで示される色の別の色調を使用して表示されます。

すべて展開する

Dashboard Scope ブロックを使用して、シミュレーション中に接続されている信号をプロットできます。たとえば、モデル dashScope には、3 つの信号、constSigrampSig、および sineSig に接続されている Dashboard Scope ブロックが含まれています。

The Block Parameters dialog box for the Dashboard Scope block

モデルのシミュレーションを実行します。シミュレーション中、constSigrampSig、および sineSig 信号が Dashboard Scope ブロックにストリーミングされます。

Animation of the dashScope model during simulation

拡張例

制限

  • コメントアウトされたブロックには、[接続] テーブルを使用して Dashboard ブロックを接続できません。コメント化されたブロックに接続モードを使用して Dashboard ブロックを接続した場合、ブロックのコメントを解除するまでは Dashboard ブロックに接続された値が表示されません。

  • ツールストリップは、パネル内にある Dashboard ブロックをサポートしていません。

  • Dashboard ブロックは参照モデル内の信号には接続できません。

  • モデルの階層構造をシミュレーションすると、参照モデル内の Dashboard ブロックで更新は実行されません。

  • Dashboard ブロックは、ラピッド アクセラレータ シミュレーションをサポートしていません。

  • シミュレーション中に Stateflow のチャート データやステート アクティビティに Dashboard ブロックを接続することはできません。

  • プログラムで Stateflow のチャート データやステート アクティビティに Dashboard ブロックを接続することはできません。

  • アクセラレータ モード シミュレーションのためのブロックの削減または最適化により、一部の信号にはシミュレーションで使用できるデータが含まれないことがあります。Dashboard ブロックを使用してこのような信号を表示するには、信号をログ記録用にマークします。

パラメーター

すべて展開する

接続テーブル

[接続] テーブルを使用して、表示する信号やライン スタイルと色を構成する信号を 1 つ以上選択します。

モデル内で信号を選択して [接続] テーブルに取り込みます。信号を接続するには、接続する信号の横にあるチェック ボックスをオンにし、[適用] をクリックします。Dashboard ブロックの接続の詳細については、Connect Dashboard Blocks to Simulink Modelを参照してください。

ヒント

シミュレーション中に信号を Dashboard Scope ブロックに接続できます。

プログラムでの使用

1 つ以上の信号をプログラムによって指定して Dashboard Scope ブロックに接続するには、Simulink.HMI.SignalSpecification オブジェクトの cell 配列を使用します。

ブロック パラメーター: Binding
型: Simulink.HMI.SignalSpecification オブジェクトの cell 配列
既定の設定: []

[接続] テーブルを使用して、Dashboard Scope ブロックに接続された信号のライン スタイルと色を構成できます。信号のライン スタイルまたは色を変更するには、信号の行に対応する [スタイル] 列で信号の外観のプレビューをクリックします。[スタイルと色のオーバーライド] がオフになっている場合は、[スタイル] 列にライン スタイルのプレビューの代わりに auto という語が表示されます。詳細については、信号のライン スタイルと色の構成を参照してください。

プログラムでの使用

接続された信号のライン スタイルと色をプログラム的に構成するには、Colors パラメーターを使用します。Colors パラメーターの値を構造体の配列として指定します。このとき、各構造体が 1 つの信号のスタイル オーバーライド設定、ライン スタイル、およびラインの色を指定します。Colors パラメーターを使用して指定された設定は、Binding パラメーターの値の、同じインデックスの信号に適用されます。

各信号のライン スタイルと色を、以下のフィールドをもつ構造体として指定します。

  • Auto — 以下で指定されるスタイル オーバーライド設定。

    • "on" — ラインのスタイルと色をソフトウェアで自動的に設定

    • "off" — ラインのスタイルと色を ColorLineStyle で指定

  • Color13 列の 01 の値の [r g b] ベクトル。

  • LineStyle — 以下のいずれかのライン スタイル オプションを指定する文字ベクトル。

    • 実線: '-'

    • 破線: '––'

    • 点線: ':'

    • 一点鎖線: '-.'

sigColors1.Color = '';
sigColors1.LineStyle = '';
sigColors1.Auto = "on";
sigColors2.Color = [0 0 1];
sigColors2.LineStyle = '--';
sigColors2.Auto = "off";
sigColors = [sigColors1 sigColors2];

set_param(blockPath,'Colors',sigColors);
ブロック パラメーター: Colors
型: 構造体の配列

メイン

プロットの時間範囲を設定する有限で実数の double のスカラー値。

[時間範囲]auto に設定すると、その時間範囲はブロックによってシミュレーション終了時間に設定されます。

ヒント

[時間範囲] をシミュレーションの期間より小さい値に設定する場合は、[更新モード] パラメーターを使用して、シミュレーション時間が指定された時間範囲を超える場合に表示をラップするかスクロールするかを制御します。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: TimeSpan
型: string | 文字配列
値: 'auto' または数値
既定の設定: 'auto'

シミュレーション中の表示の更新方法。[ラップ] または [スクロール] として指定します。

  • Wrap — シミュレーション時間が時間範囲の終了に達すると、着信データを表示するように表示がラップされます。

  • Scroll — シミュレーション時間が時間範囲の終了に達すると、着信データを表示するように表示がスクロールされます。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: UpdateMode
型: string | 文字配列
値: 'Wrap' | 'Scroll'
既定の設定: 'Wrap'

縦軸の最小値を設定する有限で実数の double のスカラー値。

ヒント

[最小値][最大値] で設定した縦軸の範囲の最小値と最大値をシミュレーション停止後に維持するには、[座標軸の範囲を停止時にスケール] をクリアします。

プログラムでの使用

Dashboard Scope ブロックの Min パラメーターをプログラムによって指定するには、y 軸の最小値と y 軸の最大値がこの順序で含まれる 12 列のベクトルを作成します。

ブロック パラメーター: YLimits
型: 1x2 ベクトル
既定の設定: [-3 3]

縦軸の最大値を設定する有限で実数の double のスカラー値。

ヒント

[最小値][最大値] で設定した縦軸の範囲の最小値と最大値をシミュレーション停止後に維持するには、[座標軸の範囲を停止時にスケール] をクリアします。

プログラムでの使用

Dashboard Scope ブロックの Max パラメーターをプログラムによって指定するには、y 軸の最小値と y 軸の最大値がこの順序で含まれる 12 列のベクトルを作成します。

ブロック パラメーター: YLimits
型: 1x2 ベクトル
既定の設定: [-3 3]

有効にすると、接続された信号のデータが y 軸の [0,1] の範囲に表示されるように正規化されます。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: NormalizeYAxis
型: string | 文字ベクトル
値: 'on' | 'off'
既定の設定: 'off'

有効にすると、シミュレーションが停止したときにプロットに表示されるデータをビューに合わせる操作が実行されます。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: ScaleAtStop
型: string | 文字ベクトル
値: 'on' | 'off'
既定の設定: 'on'

有効にすると、ブロックが接続されていない場合に説明用のテキストが表示されます。ブロックが接続されていない場合、このパラメーターを off に指定してテキストを非表示にできます。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: ShowInitialText
型: string | 文字ベクトル
値: 'on' | 'off'
既定の設定: 'on'

表示

座標軸目盛りの位置。[外部][内部]、または [なし] として指定します。

  • 外部 — 目盛りは x 軸と y 軸の外部に描画されます。

  • 内部 — 目盛りは x 軸と y 軸の内部に描画されます。

  • なし — 目盛りは x 軸または y 軸に表示されません。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: TicksPosition
型: string | 文字ベクトル
値: 'Outside' | 'Inside' | 'None'
既定の設定: 'Outside'

x 軸と y 軸での目盛りラベルの可視性。

  • すべて — 目盛りラベルは x 軸と y 軸に表示されます。

  • T 軸 — 目盛りラベルは x 軸にのみ表示されます。

  • Y 軸 — 目盛りラベルは y 軸にのみ表示されます。

  • なし — 目盛りラベルは x 軸または y 軸に表示されません。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: TickLabels
型: string | 文字ベクトル
値: 'All' | 'T-Axis' | 'Y-Axis' | 'None'
既定の設定: 'All'

凡例は、プロットの上部 (プロット領域の内側または外側) またはプロットの右側 (プロット領域の内側または外側) に配置できます。凡例は非表示にもできます。凡例は、信号名の隣にある接続された各信号に対して選択された色を示します。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: LegendPosition
型: string | 文字ベクトル
値: 'Top' | 'Right' | 'InsideTop' | 'InsideRight | 'Hide'
既定の設定: 'Top'

水平グリッド ラインの可視性。

  • オン — 水平グリッド ラインは Dashboard Scope に表示されます。

  • オフ — 水平グリッド ラインは Dashboard Scope に表示されません。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: Grid
型: string | 文字ベクトル
: 'All' | 'Horizontal' | 'Vertical' | 'None'
既定の設定: 'All'

垂直グリッド ラインの可視性。

  • オン — 垂直グリッド ラインは Dashboard Scope に表示されます。

  • オフ — 垂直グリッド ラインは Dashboard Scope に表示されません。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: Grid
型: string | 文字ベクトル
: 'All' | 'Horizontal' | 'Vertical' | 'None'
既定の設定: 'All'

プロットの枠線の可視性。

  • オン — プロットの枠線は Dashboard Scope に表示されます。

  • オフ — プロットの枠線は Dashboard Scope に表示されません。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: Border
型: string | 文字ベクトル
値: 'on' | 'off'
既定の設定: 'on'

有効にすると、Dashboard Scope ブロックでプロットされた信号に対してデータ マーカーが表示されます。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: Markers
型: string | 文字ベクトル
値: 'on' | 'off'
既定の設定: 'off'

スタイル

グリッド ラインの色を標準色のパレットから選択するか、0255 の範囲の RGB 値を使用してカスタム色を指定します。

プログラムでの使用

ブロックの ForegroundColor パラメーターを値が 0 から 1 の間の 13 列の [r g b] ベクトルを定義する string または文字ベクトルとして指定します。

ブロック パラメーター: ForegroundColor
型: string | 文字ベクトル
値: [r g b] ベクトル

プロット領域の色を標準色のパレットから選択するか、0255 の範囲の RGB 値を使用してカスタム色を指定します。

プログラムでの使用

ブロックの BackgroundColor パラメーターを値が 0 から 1 の間の 13 列の [r g b] ベクトルを定義する string または文字ベクトルとして指定します。

ブロック パラメーター: BackgroundColor
型: string | 文字ベクトル
値: [r g b] ベクトル

目盛りと目盛りラベルの色を標準色のパレットから選択するか、0255 の範囲の RGB 値を使用してカスタム色を指定します。

プログラムでの使用

ブロックの FontColor パラメーターを値が 0 から 1 の間の、13 列の [r g b] ベクトルとして指定します。

ブロック パラメーター: FontColor
型: [r g b] ベクトル

ブロックの特性

データ型

Boolean | bus | double | enumerated | fixed point | half | integer | single | string

直達

いいえ

多次元信号

はい

可変サイズの信号

いいえ

ゼロクロッシング検出

いいえ

拡張機能

バージョン履歴

R2015a で導入