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Text のプロパティ

凡例テキストの外観と動作

凡例テキストのプロパティは、凡例タイトルの外観と動作を制御します。プロパティの値を変更することによって、タイトルの特定の要素を変更できます。ドット表記を使用して、特定のオブジェクトとプロパティを参照します。

l = legend('show');
l.Title.String = 'My Title';
l.Title.Color = 'red';
c = l.Title.Color

テキスト

すべて展開する

タイトルとして表示するテキスト。文字配列、string 配列、cell 配列、categorical 配列または数値として指定します。

例: 'my title'

例: string('my title')

例: {'first line','second line'}

例: 123

タイトルに数値変数とテキストを含めるには、関数 num2str を使用します。以下に例を示します。

x = 42;
str = ['The value is ',num2str(x)];

上付き文字、下付き文字、ギリシャ文字、数学記号などの特殊文字を含めるには、TeX マークアップを使用します。サポートされるマークアップの一覧については、Interpreter プロパティを参照してください。

複数行のタイトルを作成するには、次の手順に従います。

  • string 配列を使用して、string({'line one','line two'}) のように、各要素にテキストを 1 行ずつ含めます。

  • cell 配列を使用して、{'first line','second line'} のように、各セルにテキストを 1 行ずつ含めます。

  • 文字配列を使用して、['abc'; 'ab '] のように、各行にテキストを 1 行ずつ含めます。この手法を使用する場合は、各行に同じ数の文字が含まれなければなりません。

  • sprintf を使用して、sprintf('first line \n second line') のように、改行文字を含むテキストを作成します。

数値タイトルは sprintf('%g',value) を使用してテキストに変換されます。たとえば、123456781.23457e+07 として表示されます。

メモ

  • defaultfactory および remove という語は予約語で、通常の文字ベクトルとして引用符で囲んだ場合はタイトルに表示されません。これらの語を個別に表示するには、'\default' または '\remove' のように、その語の前にバックスラッシュを付けます。

  • このプロパティを categorical 配列として指定した場合、MATLAB® はカテゴリではなく、配列内の値を使用します。

テキスト インタープリター。次の値のいずれかとして指定します。

  • 'tex' — TeX マークアップのサブセットを使用して文字を解釈します。

  • 'latex' — LaTeX マークアップを使用して文字を解釈します。

  • 'none' — リテラル文字を表示します。

TeX マークアップ

MATLAB では、既定で TeX マークアップのサブセットをサポートしています。TeX マークアップを使用して、上付き文字や下付き文字の追加、フォントのタイプや色の変更、テキストへの特殊文字の挿入を行うことができます。

修飾子の効果はテキストの末尾まで適用されます。上付き文字と下付き文字は例外であり、次の 1 文字または中かっこで囲まれた文字にのみ適用されます。インタープリターを 'tex' に設定した場合にサポートされる修飾子は次のとおりです。

修飾子説明
^{ }上付き文字'text^{superscript}'
_{ }下付き文字'text_{subscript}'
\bf太字フォント'\bf text'
\itイタリック フォント'\it text'
\sl斜体フォント (通常はイタリック フォントと同じ)'\sl text'
\rm標準フォント'\rm text'
\fontname{specifier}フォント名 — specifier をフォント ファミリの名前に置き換えます。これは他の修飾子と組み合わせて使用できます。'\fontname{Courier} text'
\fontsize{specifier}フォント サイズ — specifier をポイント単位の数値スカラーに置き換えます。'\fontsize{15} text'
\color{specifier}フォントの色 — specifier を、redgreenyellowmagentablueblackwhitegraydarkGreenorangelightBlue の色のいずれかに置き換えます。'\color{magenta} text'
\color[rgb]{specifier}フォントのカスタムの色 — specifier を RGB 3 成分に置き換えます。'\color[rgb]{0,0.5,0.5} text'

次の表に、'tex' インタープリターでサポートされる特殊文字を示します。

文字列記号文字列記号文字列記号

\alpha

α

\upsilon

υ

\sim

~

\angle

\phi

ϕ

\leq

\ast

*

\chi

χ

\infty

\beta

β

\psi

ψ

\clubsuit

\gamma

γ

\omega

ω

\diamondsuit

\delta

δ

\Gamma

Γ

\heartsuit

\epsilon

ϵ

\Delta

Δ

\spadesuit

\zeta

ζ

\Theta

Θ

\leftrightarrow

\eta

η

\Lambda

Λ

\leftarrow

\theta

θ

\Xi

Ξ

\Leftarrow

\vartheta

ϑ

\Pi

Π

\uparrow

\iota

ι

\Sigma

Σ

\rightarrow

\kappa

κ

\Upsilon

ϒ

\Rightarrow

\lambda

λ

\Phi

Φ

\downarrow

\mu

µ

\Psi

Ψ

\circ

º

\nu

ν

\Omega

Ω

\pm

±

\xi

ξ

\forall

\geq

\pi

π

\exists

\propto

\rho

ρ

\ni

\partial

\sigma

σ

\cong

\bullet

\varsigma

ς

\approx

\div

÷

\tau

τ

\Re

\neq

\equiv

\oplus

\aleph

\Im

\cup

\wp

\otimes

\subseteq

\oslash

\cap

\in

\supseteq

\supset

\lceil

\subset

\int

\cdot

·

\o

ο

\rfloor

\neg

¬

\nabla

\lfloor

\times

x

\ldots

...

\perp

\surd

\prime

´

\wedge

\varpi

ϖ

\0

\rceil

\rangle

\mid

|

\vee

\langle

\copyright

©

LaTeX マークアップ

LaTeX マークアップを使用するには、インタープリターを 'latex' に設定します。インライン モードでは、マークアップを 1 つのドル記号 ($) で囲みます。表示モードでは、マークアップを 2 つのドル記号 ($$) で囲みます。

LaTeX モード結果
インライン

'$\int_1^{20} x^2 dx$'

Equation with LaTeX inline mode

表示

'$$\int_1^{20} x^2 dx$$'

Equation with LaTeX display mode

テキストは LaTeX の既定のフォント スタイルで表示され、FontNameFontWeightFontAngle のプロパティは無視されます。フォント スタイルを変更するには、LaTeX マークアップを使用します。

LaTeX インタープリターで使用できるテキストの最大サイズは 1200 文字です。複数行のテキストの場合は、さらに 1 行につき 10 文字ほど文字数が少なくなります。

TeX および LaTeX の使用例については、チャートのテキスト内のギリシャ文字と特殊文字を参照してください。LaTeX システムの詳細については、LaTeX プロジェクトの Web サイト (https://www.latex-project.org/) を参照してください。

Interpreter プロパティの選択モード。次の値のいずれかとして指定します。

  • 'auto' — 関連付けられた Legend オブジェクトの Interpreter プロパティと同じ値を使用します。

  • 'manual' — 指定された Interpreter の値を使用します。値を指定するには、Interpreter プロパティを設定します。Interpreter プロパティを設定すると、InterpreterMode プロパティは 'manual' に変更されます。

フォント スタイルと外観

すべて展開する

テキストの色。RGB 3 成分、16 進数カラー コード、色名、または省略名として指定します。既定値 [0 0 0] は、黒に相当します。

カスタム色を使用する場合は、RGB 3 成分または 16 進数カラー コードを指定します。

  • RGB 3 成分は、色の赤、緑、青成分の強度を指定する 3 成分の行ベクトルです。強度値は [0,1] の範囲でなければなりません。たとえば [0.4 0.6 0.7] のようになります。

  • 16 進数カラー コードは、ハッシュ記号 (#) で始まり、3 桁または 6 桁の 0 から F までの範囲の 16 進数が続く string スカラーまたは文字ベクトルです。この値は大文字と小文字を区別しません。したがって、カラー コード "#FF8800""#ff8800""#F80"、および "#f80" は等価です。

あるいは、名前を使用して一部の一般的な色を指定できます。次の表に、名前の付いた色オプション、等価の RGB 3 成分、および 16 進数カラー コードを示します。

色名省略名RGB 3 成分16 進数カラー コード外観
"red""r"[1 0 0]"#FF0000"

Sample of the color red

"green""g"[0 1 0]"#00FF00"

Sample of the color green

"blue""b"[0 0 1]"#0000FF"

Sample of the color blue

"cyan" "c"[0 1 1]"#00FFFF"

Sample of the color cyan

"magenta""m"[1 0 1]"#FF00FF"

Sample of the color magenta

"yellow""y"[1 1 0]"#FFFF00"

Sample of the color yellow

"black""k"[0 0 0]"#000000"

Sample of the color black

"white""w"[1 1 1]"#FFFFFF"

Sample of the color white

"none"該当なし該当なし該当なし色なし

MATLAB の多くのタイプのプロットで使用されている既定の色の RGB 3 成分および 16 進数カラー コードを次に示します。

RGB 3 成分16 進数カラー コード外観
[0 0.4470 0.7410]"#0072BD"

Sample of RGB triplet [0 0.4470 0.7410], which appears as dark blue

[0.8500 0.3250 0.0980]"#D95319"

Sample of RGB triplet [0.8500 0.3250 0.0980], which appears as dark orange

[0.9290 0.6940 0.1250]"#EDB120"

Sample of RGB triplet [0.9290 0.6940 0.1250], which appears as dark yellow

[0.4940 0.1840 0.5560]"#7E2F8E"

Sample of RGB triplet [0.4940 0.1840 0.5560], which appears as dark purple

[0.4660 0.6740 0.1880]"#77AC30"

Sample of RGB triplet [0.4660 0.6740 0.1880], which appears as medium green

[0.3010 0.7450 0.9330]"#4DBEEE"

Sample of RGB triplet [0.3010 0.7450 0.9330], which appears as light blue

[0.6350 0.0780 0.1840]"#A2142F"

Sample of RGB triplet [0.6350 0.0780 0.1840], which appears as dark red

例: 'blue'

例: [0 0 1]

例: '#0000FF'

Color プロパティの選択モード。次の値のいずれかとして指定します。

  • 'auto' — 関連付けられた Legend オブジェクトの TextColor プロパティと同じ値を使用します。

  • 'manual' — 指定された Color の値を使用します。値を指定するには、Color プロパティを設定します。Color プロパティを設定すると、ColorMode プロパティは 'manual' に変更されます。

文字の傾斜。'normal' または 'italic' として指定します。

すべてのフォントに両方のフォント スタイルがあるとは限りません。そのため、イタリック フォントを指定しても標準フォントと変わらない場合があります。

FontAngle プロパティの選択モード。次の値のいずれかとして指定します。

  • 'auto' — 関連付けられた Legend オブジェクトの FontAngle プロパティと同じ値を使用します。

  • 'manual' — 指定された FontAngle の値を使用します。値を指定するには、FontAngle プロパティを設定します。FontAngle プロパティを設定すると、FontAngleMode プロパティは 'manual' に変更されます。

フォント名。サポートされているフォント名または "FixedWidth" として指定します。テキストを正しく表示し印刷するには、システムでサポートされているフォントを選択しなければなりません。既定のフォントは、オペレーティング システムとロケールによって異なります。

どのロケールでもテキストが整って見える固定幅のフォントを使用するには、"FixedWidth" を使用します。固定幅フォントは、ルートの FixedWidthFontName プロパティによって決まります。ルートの FixedWidthFontName プロパティを設定すると、表示内容が新しいフォントを使用して直ちに更新されます。

FontName プロパティの選択モード。次の値のいずれかとして指定します。

  • 'auto' — 関連付けられた Legend オブジェクトの FontName プロパティと同じ値を使用します。

  • 'manual' — 指定された FontName の値を使用します。値を指定するには、FontName プロパティを設定します。FontName プロパティを設定すると、FontNameMode プロパティは 'manual' に変更されます。

フォント サイズ。ポイント単位のゼロより大きいスカラー値として指定します。既定のフォント サイズは、特定のオペレーティング システムとロケールによって異なります。

座標軸のフォント サイズを変更すると、カラー バーのフォント サイズは MATLAB によって自動的に座標軸のフォント サイズの 90% に設定されます。カラー バーのフォント サイズを手動で設定した場合は、座標軸のフォント サイズを変更してもカラー バーのフォントは影響を受けません。

FontSize プロパティの選択モード。次の値のいずれかとして指定します。

  • 'auto' — 関連付けられた Legend オブジェクトの FontSize プロパティと同じ値を使用します。

  • 'manual' — 指定された FontSize の値を使用します。値を指定するには、FontSize プロパティを設定します。FontSize プロパティを設定すると、FontSizeMode プロパティは 'manual' に変更されます。

文字の太さ。'normal' または 'bold' として指定します。

MATLAB ではフォントは、FontWeight プロパティを使用して、ユーザーのシステムで使用可能なフォントから選択します。すべてのフォントに太字があるとは限りません。そのため、太字フォントを指定しても標準フォントの太さと変わらない場合があります。

FontWeight プロパティの選択モード。次の値のいずれかとして指定します。

  • 'auto' — 関連付けられた Legend オブジェクトの FontWeight プロパティと同じ値を使用します。

  • 'manual' — 指定された FontWeight の値を使用します。値を指定するには、FontWeight プロパティを設定します。FontWeight プロパティを設定すると、FontWeightMode プロパティは 'manual' に変更されます。

可視性の状態。"on" または "off"、もしくは数値または logical 1 (true) または 0 (false) として指定します。"on" の値は true と等価であり、"off"false と等価です。したがって、このプロパティの値を logical 値として使用できます。値は matlab.lang.OnOffSwitchState 型の on/off logical 値として格納されます。

  • "on" — オブジェクトを表示します。

  • "off" — オブジェクトを削除せずに非表示にします。非表示のオブジェクトのプロパティには引き続きアクセスできます。

バージョン履歴

R2016a で導入

参考

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